実践セリフ(3/11)                             《ことば系》

3月11日(日)実践セリフ

ストレッチ(佐藤昌裕)
 ・両手を頭上で持ち、上へ引っ張る→横へ倒す(側帯を伸ばす)
 ・肩回し(右手を右肩、左手を左肩において回す)
 ・両腕を後ろへ引っ張り、肩胛骨を縮める
 ・自分自身を抱きかかえるようにして肩胛骨を伸ばす(広げる)
 ・片腕ずつ大きく腕を回す
 ・両腕をバラバラに大きく回す
 ・(二人組になって)
  お互いの肩を持ち合い、背中を伸ばす
  横を向き、両手を持ち合い、横へ伸ばし合う(側帯を伸ばす)
 ・あぐらの状態で、脚の裏を合わせて、体を前へ倒す
 ・開脚(前へ倒れる)
 ・開脚のまま、左腕を左足にくっつけ、右手を垂直に上げる(逆も)
 ・開脚のまま、上体を右へ向け、そのまま胸を右足につけるようにストレッチ
  (逆も)
 ・四つんばいになり、猫の伸びをする
 ・四つんばいの姿勢から、尻をおとし、背中をのばす(顔は天井)
 ・四つんばいの姿勢から、肩入れ
 ・左右の手をくっつけて、指を体の方へ向け、手首を伸ばす
 ・左右の手の甲を伸ばす

<シェイクスピア>(磯貝塾長)
 言語のアクセントが日本人にとって難しい。波、うねりを作ることができない
 ・横から見ると~、正面から見ると◎(シェイクスピア言語の場合)
 ・正面から見ると 上下 (日本語の場合)

【お気に召すまま】
 ・声の種類を増やさなければ、シェイクスピアは表現できない
  言語は、①語感②音感③体感から文になる

 テキストp54
 ・語のストレスで、アクセントをつける
 ・ストレスのうねりを上手く回していく
  英語で「you」と言ったときは、「I」が必ずいる。
  日本語で「あなた」と言ったときは、「私」がいない

  日本人:自分がいなく、相手に問う
  英語:自分がそこにいて、相手に問う

  ※エネルギーを動かす言葉(立てたい言葉)にストレスをかける
   (うねりを強くする)
   倒置表現の場合は、表現を考える
   「~獣が一匹でも棲んでいさえすれば~」

 日本人は、役の意識ではなく、自分の意識で表現する

 立てるところはしっかり立て、あとは歌うように読む

 Aさん:日本語で訳された本を原音で表現した場合、
      日本人の観客に通じるのか?
 塾長:通じるようにやるしかない。通じるものを開発するしかない。
      規制された中で、人間は成長していく。
 Bさん:シェイクスピアの翻訳をどう表現するか。言語のリズムが難しい。
 塾長:外国語にあう日本語を開発していくしかない。日本語上演で外国人に
      どれだけ通じるか、また、それが日本人にどれだけ通じるか。
      アップダウンだけではうねりがつかない→勢いで覚えられない

 読み(男性p54、女性p74)
 Cさん:喉の奥で読まなくてはならない。文と文との「間」の感情がない。
     センテンスが変わるときに、一回引くことも大切。
 Aさん:うねりを止めない。引いたところから出すのではない。引いたら、
     すぐ外へ出す。シェイクスピアは、どこか喜劇の要素がなくてはならない。
 Dさん:文の中の立てるところと捨てるところを分ける。
 Eさん:相手に向かって出す。次の文に移るときの間(支え(呼吸))を研究。
     喉で言葉を作る。
 Fさん:喉で言葉を作る。しゃべるように聞かせることと、読んでいることを
     聞かせることの違いを研究。
 Gさん:スクリーンを広くしない。散漫になっていた。息の通りが悪い。
     歌うように読んでみる。スクリーンを立体化出来るように研究。
 Bさん:上から落とすようなうねりを作る。喉で読む。
 Hさん:もっと喜劇にする。もっと軽くする。
 Iさん:目と口で読まない。
 Jさん:アダム(相手)がいない。もっと力を抜く。
 Kさん:外のうねりを作る。
 Lさん:語尾が止まる(「止める」とは、次のための行為)
 Mさん:顎で語を覚えない。舌の奥で語を作る。タンニング。
 Nさん:歯を合わせたまま、セリフの練習をしてみる。間を大切にする。
 Oさん:最後のフレーズにうねりがない。口の音が多すぎる。
 Pさん:らせんのうねりを作る。口と顎を使いすぎない。


◆本日の磯貝語録
 シェイクスピアセリフは、音声の肉体表現

実践セリフ(2/11)                             《ことば系》

2月11日(日)実践セリフ

ストレッチ(館林)
 ①両手を頭の上で組んで上へ伸びる(なるべく腕は耳の後ろ)。
 ②両手をそれぞれの肩に置き、肩を回す(肘を動かすイメージ)。
 ③②の状態で、肘を内側へ入れる。次に外側へ開く。
 ④両手で頭の後ろをもって後頭部を伸ばす。
 ⑤左手で頭越しに右耳をもって頭を左へたおして伸ばす。(逆も)
 ⑥体は正面で顔だけ横を向く。そこからゆっくり首を回す。(逆も)
 ⑦頭と首の境目を意識して首を回す。
 ⑧首から順に折っていき(前屈)、仙骨まできたら上半身の力を抜く。
   足はまげていいから、バウンドさせる。次に左右に揺らす。
 ⑨上半身の力を抜いて前屈の状態 上半身で8の字を描く。
   徐々に上半身を起こしていき、空気をかき回すイメージで8の字を描く。
 ⑩バタフライで両手をバラバラに振る。
 ⑪両手を体の前で左右に振りながら、戻ってくるときに片手だけ頬を通って
   振る。(左手の場合:振って右から戻るときに右頬左頬を通ってくる)
 ⑫丹田→胸→喉を実感できたら、その経路から自分を回す。
   エネルギーを発散させる。
 ⑬地球の回転に合わせてエネルギーを発散させるように上半身だけ投げ出す。
 ⑭片手にピンポン玉を乗せて(イメージ)、片手から腕を通って胸を通過して
   反対の手にもっていく。次に手の甲から、背中を通って反対の手の甲に
   もっていく。
   (徐々にボールの大きさを変える:ソフトボール、ボーリングボール、地球)

講座(磯貝塾長)
 ・ソング ~岡を越え~
  シェイクスピア 詩とは
  覚え込んで歌うもの
  シェイクスピアのセリフは情報だけではない。
  言葉の裏の感情を表す
  セリフが長い→最後は何を言っているのか分からなくなる。

 Aさん:口で音として覚えるようにしなければ言えない
 Bさん:語りに近い

 <エクササイズ>
  喉をもって、口から喉へ言うようにする。喉で言葉を作る。

 Cさん:だんだん疲れてくる。お腹の使い方をいろいろ変える。
 Dさん:鎖骨の少し下から声をまっすぐ出すようにする。
     後半になってくると、遅くなる。恥骨に向かって言う。
     「点々がある」上げずに下げる。口で言わない。
 Eさん:もう少し、ふくらましたり、絞ったり、暗くしたりすると良くなる。
 Fさん:「たま」が「だま」に聞こえる。「耳輪の真珠にしましょう」鼻音が良くない。

 <エクササイズ>
  手を使って、センテンスを作りながら読んでいく。
  行と行がどう上手くつながるか。

 Gさん:体が動かないのはダメ。もっと躍動感をつける。
     行と行を切らない。頭を止めない。
 Hさん:息は前へ出す。口で読んでいるので、横隔膜または喉で言う。

 ※五感がセリフの中にあると、その感覚が先行して読むこと

 Iさん:息、流れを止めない。体の動きが大きすぎる。
     「~真珠にしましょう」「しょう」を捨てない。
 Jさん:後半が本人になった。自分から離れ切れていない。動きがない。

 読んでいると、腹と背中がしまってくる。しまってきたら、背中をゆるめて
 広げようとする。

 ~アーデンの森の歌~
 読みながらつなげる時は、言葉を言っている時は、すでに次の言葉の用意を
 している。(唇をはやく動かす)
 あるセンテンスをいうときに、既に次のセンテンスに動いていくと状態が作りや
 すい。

 Jさん:行と行とが動いていない。もっと歌えるはず。
 Hさん:前口上に聞こえる。自分の中の喜びや満足がない。
 Gさん:「アーデンの森の歌」をもっと考える。「す」が良くない。
 Fさん:「アーデンの森の歌」「の」が鼻の上まであがらない。軽い音調で言う。
 Kさん:もっとゆっくり読む。下顎に向かって言うのではなく、鼻の中に向かって
     言う。語と語の間は息でつなげる。
 Eさん:やわらかく読む。喉がもう少しゆるむと良い。
 Dさん:2節目から息が上がってしまい、口喋りになった。
 Cさん:今の音調では、かなり鼻が開いてきた。
 Bさん:ひとつの節からひとつの節にいくときが良くない。捨て息を使う。
 Aさん:集中力を持続させること。頭が動いていない。
 Lさん:暗くしない。下げるのならば、もっと下へ。もっと明るく。
     タイトルの高さで本文につなげる。

 ※鼻をあけっぱなしにする(横には広げない)

 <次回>
  新潮社「お気に召すまま」 男性p.54~p.57
                   女性p.74~p.77 

◆本日の磯貝語録
 文には必ずリズムがあり、息のうごきと声によってつくり出される。

実践セリフ(1/14)                             《ことば系》

1月14日(日)実践セリフ

講座(磯貝塾長)
[1]年頭所感
 ・何十年も先の若者に、どうやったら夢を与えられるか
  人に夢を与える夢を持つ
 ・言語とは形:何かを表現することは、形にすること。
  その形が再現性や、多くが理解できるためには、型をつくらねばならない。

[2]シェイクスピア術
 ユーモア
 悲劇→シェイクスピアが得意

 <ソネット>
 元はローマ時代の宗教の歌、神と礼拝で対話の流れ
  イギリス 4-4-4-2形式
  イタリア 8-6形式

 <ストレッチ>
  各自、身体をほぐす(開ける、降ろす、ゆるめる)

 <ヨーロッパ式表現呼吸>
 ・丹田を狭めてえぐるように丹田を入れる呼吸
 ・背面呼吸に近い位置まで呼吸をもっていく

 <心臓の一点に向かって言語を言う>(外側に向かって言わない)
 ・脇腹を細く、心臓の一点を意識する
 ・あるひとつのエネルギーが次に続いていく(テンポ)

[3]各自読み練習<"第7番"読み)
 ・高い声から入る。
  詩の内容により声の高さ、質をきめる
 ・自分の中側を作っていく
 ・リズムをつけて、止めないように読む
 ・詩中に音楽が入るのが普通←読むときにどれだけ音(音楽)空間にできるか
 ・横隔膜の張りが弱いと、喉を痛める

 ◎詩は語を読むのではなく、詩文の意味感情を口読みするのでもなく、
  語や文を歌うことにある。

  語は、
   ・眼読みして理解する
   ・口読みして立体化し、音言葉にする
   ・相手を意識して口で喋る
   ・語芸にしょうとして語る
   ・別次元、別感情で歌う
    ことが出来る。

◆本日の磯貝語録
 俳優は、ひとり芝居を完成させる感性、技術力が、その芸術性を高める

実践セリフ(12/10)                             《ことば系》

12月10日(日)実践セリフ

[1]講座(磯貝塾長)
 <源氏物語 p31~>
  懐妊中の葵の上 物の怪に悩まされる
  ・古典は一文が長い
  ・理解できないところを、どう表現するか
 ①座って平読み
 ②立って、体を使って読む(足までおろす)
   外側の感覚を内側に取り込む そして外に再表現する

[2]読み(磯貝塾長)
 語を言い始める前の口と舌の構えをつくる
 Aさん:奥歯で語を噛む 語を押しつぶす
 Bさん:語尾まで言い切る
     最後までエネルギーを高める 終わりに向かって重心を降ろす
 Cさん:音は良くなったが、口しゃべりになる
     もっと口を縦口にする 口が音になっていない
 Dさん:座って読む 足、おしりの下まで使う。
     流れで読み、音で感情をつくる。言ったあとの語の用意が遅い
 Eさん:声帯を広げすぎない。語の音を出す。情念を想像力を表現する
 Fさん:セリフの時に、音が割れたり、癖が出たりする
 Gさん:口の準備を早くする 文にする もっと息にする
 Hさん:状態を作れずにいる。声を使って人間にしていく
 Iさん:語の感情を作れていない 外側に作っていく
 Jさん:語を言った次の瞬間には、次の語の感情をつくる
     口を使わずにあくびをする瞬間に静かな感情が作りやすい

◆本日の磯貝語録
  古い言葉、古い文から今、未来を見付け出すこと

実践セリフ(11/12)                            《ことば系》

11月12日(日)実践セリフ

[1]顔筋運動 (磯貝塾長)
  歯をかみしめたまま顔面を動かす

[2]顎関節運動とストレッチ (磯貝塾長)
(1)下顎骨を力を抜き開ける→(口の中の力を抜き開ける)
 〈Ex-1〉ペアになり、お互いの顎の動きをチェック
  ・顔の中心、のどの中心をとる
  ・顔の真ん中、のど、みぞおちをつなげる
   ※中心をまっすぐとれるようにする
   ※顎の開け方と、のどの開け方は一緒ではない
     顎、のどをセパレートできるようにする
 〈Ex-2〉顎開け
  ①顎を開け、耳のすぐ前に指一本入る開け方(顎関節を開ける)が基本の
   開け方→歯を全部使う
  ②下顎の前翼が入り込んでいるところ(頬の骨)を開けようとする開け方
   →前歯を使う
   ①をやるときに②も開くようでは、開けすぎになる
   ※関節を動かすときは、唇は参加しない
   ※下顎と舌とを連携できるようになると下顎が生きてくる
   ※下顎のエネルギーを歯の内側に戻そうとする
   ※下顎を狭く、奥まで使う。下顎の位置は、鼻の位置
    鼻は真ん中についているから、エネルギーを中心にもってこようとする
 〈Ex-3〉舌骨の幅で顎を開けて「ア」と言う
     「ア」の位置まで音をもっていく
     
[3]発声練習 (磯貝塾長)
  ハミング(楽音共鳴をつかむ)
  「ドレミファソラシド」音の上・下で身体の上、下の感覚を持たぬこと
  ・スライディング方式(同じ高さで音を前に出し続ける:水平進行)
  ・顎を広くすると声がでない。常に狭くする
  ・声がでなくなりそうになっても流れをとめない。「先」へ出す
   ※ハミング-噛んだ奥歯の奥の響きが鼻や後頭部にまで達する
    鼻から息が出ていること
 [受講生の感想]
  Aさん:ハミングは気持ちいい
  Bさん:ある地点まで行くと快い
  Cさん:難しい
  Dさん:雑だと思った。優しい音ができない。
 「声の美」→雑音がない
 *「技術」「美意識」「社会性」のあるアーティストを目指す

[4]源氏物語 (磯貝塾長)
◎声をみせられるかどうか
◎音の遊びをどこで作れるか
「世の中変わりて後」をどう遊べるか
  Dさん:おもしろいが、変わらない
  Eさん:「変わり」のところの音を変えた
  Fさん:「りて」を変えた
  Gさん:自分の意識に3段階の遊びをつけた
  ・変えた場合は責任をもつ。伝えあげる
  ・音楽の世界は、自分のフリーな感覚を何かが圧迫する
   その中でのフリーな部分が作れる
  ・「私がやろうとしたこと」すべてをクリエイトする場合は、
   自由に勝手なことをしてはいけない
  ・「美の世界」では「本物」は必ず再現できる
  ・違ってもいいから「サブテキスト」をつくる
  ・芸人には「ユーモア」というセンスがなければいけない
   「ユーモア」諧謔(かいぎゃく)主義なもの
  ・セリフでは、"怒”のエネルギーを興せないと自分化してしまう
  ・感情には「快」(ユーモア)「不快」(怒り)の2種類

 <葵>語り
 ◎原文を読むにあたって、「快」で読むか「不快」で読むかで
  姿勢が変わってくる
 ◎自分で立体をつくって、圧迫を感じながら、その立体の中で
  「快」または「不快」で遊ぶ
 EX)p17 「世の中~思し嘆く」をゆっくり(口がついてくる速さで)平読み
   ※下顎を広げない
 [塾長の講評]
  Aさん:もっと遊んでもいい。緩急を出す。
      しかし、基本の音調を置いておきながら、そこから外れてみる
  Bさん:良いが、もっといろいろな種類を作っていって欲しい
      言いながら迷わないこと
  Cさん:読みながら、頭が動いていない
      立体の中で読んでいないから緊張感がない
  Dさん:「ここもかしこも~」の中に不自由さがない
      緩急がつかないとおもしろさがない
  Eさん:口が広い。自分の枠を作って不自由を感じる
  Fさん:肝心なところが詠えない
  Gさん:「ここもかしこも~」は声を高くせずに前へ出す
      自分のところに引いてしまわないこと
  Hさん:感情情報が足りない
  Iさん:浮かないようにする
      四角い箱の中でやり上げるイメージ(正確に)
  Jさん:時々、声が鳴るところがあった
  Kさん:上に上げないように 芸とは不自由なもの 不自由に耐えられない
      ようでは芸人ではない その中に入り込むと、向こうから近づい
      てくる
         
◆本日の磯貝語録
  芸とは、つつましやかなもの   

実践セリフ(10/8)                               《ことば系》

10月8日(日) 実践セリフ

〈講座「源氏物語」〉磯貝塾長
~エクササイズ~
・平読み(普通に読む。表情がない)江戸時代、武士や商人のたしなみとして
 読まれた読み方。
  文語は読みにくい→(現代語と語法及び語がちがうため)
  文学は目で読んで楽なようになってしまった。元来は声を出して読むもの。 
 平読みで流すように読むと、次の段階に違和感なく入っていける。
 平読みによって、文の流れ、内容の流れが分かる。
◎流れ=イントネーション+うねり+いきおい+リズム

 当時は、聞いてかぐことをしていた。(教養)
 『セリフ』のところは少し変える→(心のあり様が表面に出るため)
 どういうふうにやれば"美しい流れ""美しい語の立て方"が出来るかを考える。
 自分の語法(ただし、誰がきいても分かるもの)を作り出す事が語りの最終地点。
 「平読み」+「語読み」→文読み表現
 (生きている状態として分かる。言語のうねり、流れがある。意味が分かる。)
 抑揚(→イントネーションを大きくしたもの)をつけていく。
 俳優としての教養がなければ台本は読めない。

◎平読み
Aさん:P24「明くる~」~P25「~御心落ちるたまひぬ」
    塾長:最後は読んでしまった。もっと流れるように。
Bさん:P25「かの御祖母~」~「限りなし」
    塾長:最初は読んだ。
Cさん:P25「今は内裏~」~P26「~御さまなりぬ」

①文字読み②語読み③平読み④語り

◆本日の磯貝語録
  美しい日本語は、良い響きで良い流れが出せる事が重要

実践セリフ(9/10)                               《ことば系》

9/10(日)実践セリフ

[1]ストレッチ(高田伸一)
 ・体をほぐす
  〈仰向け〉①.手の指をバラバラ(強さ、速さ、方向)に動かす
       ②.①のまま足の指をバラバラに動かす
       ③.②のまま手首、足首を動かす
       ④.③のまま肘、肩、膝を動かす  ※すべてバラバラに動かす
  〈2人組〉 向かい合って手を握る
       ①.お尻を後ろへ突き出すようにして体を伸ばす
       ②.横に並び手を上へ伸ばした状態で手を握り、重心をずらしてゆく
 ・首をほぐす
  〈立ち〉 足は肩幅→前屈→頭を下のまま体をゆする(首の力を抜くイメージ)
      →ロールアップ(ゆっくり起き上がる)
  〈2人組〉 マッサージ 
       肩をもむ(ほぐす)→腕、手先まで→肩甲骨の間に指を差し入れる

[2]源氏物語を読む(磯貝塾長)
  現代の劇は台本が軽すぎる。台本に力がない(語が軽い→思いが浅い)
  よって、演者が台本をどんどん深めなければいけない
  現代劇(文学)は言葉に対して軽薄である
     〃    心に対して軽薄 ⇒ 心の深さを表現できない
  古典文学は作者が一生かけて作り上げている。響きと流れが面白い。
  古典文学や詩を読むことは表現者にとって、とても重要である
  詩には、いろいろなルール(制約)がある。ルールがあるから自由がある 
  ルールがあるから言語を進歩させることができる
  昔は詩というものは“音”をしたためるものであった ⇒ 音情
 
 「源氏物語」
   単語、言い方が分からない(読み方)
    分からないものは、意味を分かろうとしないこと。まずは音(声)にしてみる
    一字一句の意味を分かろうとする人は表現者ではなく研究者
  
 〈語り〉:出した音(声)に対して反応がある
  息を流しながら、語と語をつなげていく
  “語り”を流すには、語を自分でつくって詠うこと

 〈「源氏物語」について〉
   “桐壺”光源氏が12才の頃まで(今でいうと11~15才くらいの扱い)
   内容が濃い ⇒ 読みが難しい
           意味を追いながら読まない
           読み出すと意味が分からなくても語の流れに乗れて読み易くなってくる
           自分の中へ意味を入れないことがコツ
           (目と口から頭に向って読むと流れにのれない。音を追うこと)

  ◎語音の流れ、響きを追い何回も繰り返すうち、状態や意味が自然に浮いてくる
   これを語感をつけるという。必ず、意味感情は音(声)と連動している

  ◎実は現代文よりも文語文のほうが読みやすい
   それは、文語文は内容が濃いのに簡潔に書いてあるから
   そして、雰囲気があり、音のエネルギーがある
   音にすることで世界をイメージしやくす自分自身をその世界に置きやすくなる
   空間を想像させてくれる

 〈読み〉:セリフを読むのではなく、しっかり相手にかけられるまで練習
   P21「限りある~」からP23「~まかでさせたまふ」まで
  
  Aさん:帝のセリフが男の泣き言のように聞こえない
      語が立って、流れができる読み方ができるとよい
  Bさん:セリフと地の違いを出すこと

 ◎演者は心の表現者である
  ホンの中に心を発見して、それを広げていくことが大事
  現代の表現者は、心を感じなくなった。ホンの中の心を見落としてしまう。心の感性が低下した
  ※心を古典から学ぶ

 ◆本日の磯貝語録:演劇は文学の世界、俳優はそれを声と身体で立体化する仕事
          言葉はルールのお陰で面倒だが深化し、進歩する。ルールが崩れると
          言葉の機能を失う。それは、人そのものがそうだからだ

実践セリフ(7/9)                               《ことば系》

7/9(日)実践セリフ

[1]ストレッチ(館林)

[2]講座(磯貝講師)
〈議題1ー演劇とはー〉
 劇団とは、志の近い人たちの劇の群れ
〈◎現代で演劇をするにあたり、どういう劇をしたいと考えているか〉
Aさん:どういうものがしたいか、目指していきたいか、はっきり分からない。
Bさん:「生命のある演劇がしたい」所属するグループ全体で生命のある
   演劇を目指そうとしなければいけないと思う。
Cさん:見た人が「良かった」「楽しかった」と思えるような劇。
   中身のあるもの(音の響き、語の意味があるもの)を伝えたい。
Dさん:見えるもの、見えないもの全てを体で表現したい。
   お客と俳優が共有できるものを作りたい。
   今、難しいと思っていることは、セリフになる前の体の状態を意識すること。
   言葉へのイマジネーションはあるが、自分が演出する側として考えると、 
   役者にイマジネーションを伝える術はないということ。
Eさん:一人芝居がしたい。ストレートプレイをしっかりできるようになりたい。
   ストレートプレイをする時は、相手(役者)とコミュニケートをとりたい。
   対話劇がしたい。見ている人に、役者の身体の状態を伝えたい。
Fさん:目に見えないものを表現したい。俳優として魂を伝えたい。笑いをとりたい。
   人間の持っている状態(体の状態)が、客、役者に伝えられるようになりたい。
Gさん:客に勇気を与えられる芝居がしたい。「生きていて良かった」と思ってもらいたい。
   セリフがなくても存在感のある俳優になりたい。
   ストーリー性のある芝居がしたい。
Hさん:芝居をはじめる前はコンプレックスの塊みたいな人間だったが、芝居を見て、
   やっていくにしたがい、コンプレックスが少しずつなくなっていった。
   そのような、お客に生きる活力を出してもらえるような芝居がしたい。
   SF、現代でない、夢のある芝居がやりたい。
Iさん:演劇にいく前に、音声、音だけの可能性を追求したい。
   追求した先に作られる芝居はエネルギーが高く、コミュニケートが
   できるものであると考えるので、その時は芝居がしたい。
Jさん:自分の発想(作、演出、出演)から作っていきたい。
   今存在しないものを作りたい。
Kさん:人間が持っている醜さや、汚さ、美しさを強烈に表現できる芝居がしたい。
   ミュージカルに出たい。(音楽座、土居裕子さんのような、歌、
                表情全体が開かれているような俳優になりたい)
Lさん:お客と楽しめる芝居がしたい。2003年度に上演した小学生向け舞台が
   お客と楽しめた芝居だった。今度は、子供たちだけではなく、
   大人も楽しめるようなコミュニケーション芝居がしたい。
   (RSCのヘンリー5世を見て、コミュニケート芝居がしたいと思った)
Mさん:アートとエンターテイメントの融合したものをしたい。(尊敬する人は橋爪功さん)
   アーツ、台本を演じることで、もう1つ上の劇を目指したい。
   (磯貝講師:アーツやエンターテイメントをいう言葉は劇の世界で使うには相応
    しくない)
Nさん:「読む」ことで人に「心」という目に見えないものを伝えたい。
   声と作品で心は伝わる。
Oさん:声と言葉で衝動的、安らぎを与えたい。人間が人間らしくなれる芝居がしたい。
   普遍性のあるもの、真実があるものを表現したい。
   作品から自分で真実を見つけたい。

〈総評(磯貝講師)〉
・演劇を真剣に考えている人の答えではない。
・演劇とはリアルなもの。
・テレビ演劇、映画演劇、舞台演劇といろいろあるのに、明確になっていない。
・演劇の違いとは何かや俳優と演劇との関係などを常に、そしてとことん考えない限り、
 演劇の先はない。
今のままでいくと、つまらない俳優しかいなくなる。
・演劇を自分の職業にしようとしているのか?
◎劇をどういう風に考えて、自分自身をどういう風に置いているか。

〈議題2ー劇性と演劇性はどのように違うのかー〉
Aさん:演劇性ー自分の代わりに人の人生を演じること。役を広げること。
Bさん:演劇性ー人間を表現すること。
        台本に書かれてある人の真似をする。(サンプルをもとに自分で作る)
   (磯貝講師:台本を元に自分で役を作ることが喜びだから俳優はおもしろい
    のではないか。お客と役者は、何が共感し得ないから喜びの差が出てくるのか?)
Cさん:俳優の自分中心の考えがいけない。
    お客のことを考えていない。
Dさん:俳優は反省を逃げて来たからいけない。
    演じた時は上手くできたと思うが、あとでビデオを見るとヒドイことが分かる。
    他人を意識できていないから共感できない。
   (磯貝講師:役者本人がやったことを覚えていない。(役に対して責任がない)
    覚える能力がないといけない。)

劇とは-
Aさん:シナリオを再現すること。
   (磯貝講師:それは、演劇ではないか?劇とはハプニング、物事が起こっている事)
Bさん:非日常が劇である。
Cさん:何かの出来事の何かに焦点をあてて、それを明らかにすること。
Dさん:人物に対する障害に人物がどう対応していくか(乗り越えていくか)。
    =劇的につながる。
    劇的とは、客観的な視点からみたもの。本人になると劇になる。
Eさん:劇とは、作り物、劇的とは落差(高ければ低くなり、低くなると高くなる)
Fさん:劇とは主人公が意思を持って行動すること。
    これはお客が肯定する(喜ぶ)と喜劇、否定する(悲しむ)と悲劇になる。
Gさん:劇とは一万年くらいを2時間に凝縮したもの。
   (磯貝講師:演劇を分かっていないと芝居ができない。劇を分かっていないと
    演劇はできない。それぞれの違った劇観や人生観が芝居の価値観を
    でっちあげる。)

[3]詩『神性』ゲーテ作(磯貝講師)
・詩の朗読(二名)
・ゲーテという詩人は感情多感、思索的な人。疾風怒涛の如く走り去った人。
 激情家。神童、恋多き人、色々な物事を知っていた。
『神性』-人間をほめたたえたものではない。人間にはないものを表現している。
     経文のようなもの→これを読めば、人間も少しは救われる?
              ゲーテの祈りの書(念書)
     ※詩の内容全てを反語にすると、この詩がどういうものか少し分かる。
・現代は祈るという経緯がない。
 同じセリフでも、祈って出している(言葉の神性)のと、自分の意志でやるのとでは
 大きな違いがある。
・ゲーテの『神性』は「人間性」を指している。
・演劇とは人に影響を与えられるものである。
 →それは霊性があるから
・「社会」は霊性を狭めている。宗教と芸術は背中合わせ。
・ランゲーとは魂が転化されたもの。そこからランゲージ(言葉)ができた。
・テキストのどこでどんな霊性があるかを、感じる能力が必要。

 ◆本日の磯貝語録:霊性のある演劇に未来がないものはない。

実践セリフ(6/11)                               《ことば系》

6/11(日)実践セリフ

[1]ストレッチ(磯貝塾長)
  ・2人組
    引っ張り合う、背中に乗せあう、向きあって両手をつなぎスクワット
  ・四股
    バウンド、股を持ってバウンド、両手を床につける

[2]講座〈詩を語る〉(磯貝塾長)
  ・字で書かれたものをどれだけ音声で表せるか(内容及び状況、情態)
  ・誰にでもわかる表現をみつける
  詩とは…
   生きていく上で捻出される様々な事を言語で凝縮したもの
   朗読の中で一番の基本であり、一番難しいもの
   言語能力がないとできないもの
  ※「文」を読まずに「語」を読む→音を出す
   『字』⇒『語』(意味がある)
       語+語⇒『句』 句+句⇒『文』 文+文⇒『文章』音声、言語の両方の意志が働く
  ※語は漢字に置き換えることができる
   文字と文字とのつながり方の変化によって句をつくる
    母音⇒「あ」(口の奥上、奥下、舌根など様々なところで音が作れる)

  ◎言語意志(思)→意味・感情/音声意志→音声を出そうという意志、実態欲求
   詩とは、音声意志と言語意志が必要以上に要求されるもの

  〈シャンソン・ダダ〉の読み
   ・意味を取ろうとすると絵にならない
   ・詩で重要なこと ①信じる ②遊ぶ、楽しむ
   ・文に書かれてある内容が感覚として肉体まで実感できていたらよい
   ・詩全体がどんな世界かを自分で想像し固定しないと面白みがでてこない
   ・言葉が身体的になるように「身体」で納得していく。体が感じること
   ・詩に対して「好き」か「嫌い」か白黒はっきりさせること。中間は良くない
   ・詩を読むときの重要ポイント
     ①届く音声をつくる ②口で言語を作るが、口と頭を接近させない

  〈男性:葬式に行く二匹のかたつむりの唄/女性:瞳〉の読み
   ・重要なことは絶対に人をひきつけようとする根性
   ・今読んでいる詩を死ぬまでにあと何回読めるかを考えて読むこと→入魂
   ・自分の体が開き、自分の体が見る(体で実感する)

  〈花屋の店先で〉の読み
   ・詩全部を身体で表現する。読んでいる詩の語を実感しながら読むと、そのスピードが自ずから
    定まってくる⇒速く読めない、読まない

   次回は「ゲーテ:神性」

   芸能は「神性」を持っているから日常生活に影響をおよぼすのである
    宗教は、個の精神を救心するベクトルを持つ
    芸術は、  〃  発散   〃     

 ◆本日の磯貝語録:現代劇は「神性」がないから面白くない

実践セリフ(5/14)                               《ことば系》

5/14(日)実践セリフ

「詩とは」(磯貝講師)
 詩は何層にもわかれている。その層を見つけていかなければいけない。
 詩とは日常会話が凝縮されたもの、頭の中の思いの語、非日常的な感情の語が複合体となったもの

☆テキスト
①『恋は死んでしまった』 ギョ-ム・アポリネール
 ・この詩は自叙伝として読む方がよい。“私の恋”
 ・「お前の腕に抱かれて」の「お前」は誰か!? 元恋人、最愛の人
 ・ここでいう「死」は日本人の感覚でいう「死」とは違う
 ・前段と後段の間には“間”を作った方がよい
 ◎言葉そのものに対する「センス」が必要。思いだけでは詩は読めない。形を見つける
 ・読み手の“私”の恋ではなく詩の中のフランス人X氏の恋を明確に設定する
  フランス人は恋に命を懸ける
 ・後段「過去の春よ」→「さようなら」→「またぼくたちに~」⇒どこに本心があるのか!?
  “過去の春”に未練をもっているのではなく、ニヒリスティックな人物ではないか
 
 ※詩を読む時の注意点
  ①最高の声と最高の言葉で読む
  ②自分の“思い”じゃなく最高のキャラクターで読む
  ③必ず詩の中に主語を見つける。主語の設定

②『シャンソン・ダダ』 トリスタン・ツァラ
   シュールリアリズムに行くきっかけを作った詩
 ・「心にダダをもっていた」――『心』
  ※日本人は“心”のことをやろうとすると言葉の“思い”に入ってしまう。そうではない“心”
   “心象”を捉える。“心”とは体のこと。身体にある“心”を漠然と捉えると“情”になる。
   “情”とは身体の接触のこと。“心”は180度違うことを許している。天子も悪魔も存在する。

   それぞれの言葉にすべて「心」がある――それがダダイズム
   「心」の感性がなければこの詩は読めない。「心」の実態をとらえる
   「心」のイメージ。「心」は「感情」よりもずっと強いもの

   まずは「心」をつかまえること

③『劣等生』 ジャック・プレヴェール
  シニカルの中にLOVEがある詩。この詩も「心」をつかまえることを忘れない
  「心」でとらえる。「心」でいう。それが「感情」を起こす

④『楽園』 ジャック・プレヴェール
  「恋」にも格があり、みんな同じじゃない。「恋」の格を問われる詩
  “格”とはセンスのこと。「心」のセンスがなければ読めない

⑤『夜のパリ』 ジャック・プレヴェール
  「君の顔」⇒姿・「君の目」⇒心・「君の唇」⇒肉体
  まず「心」ありき。「心」が台本を見てその色彩を映し出す

演劇とは観客がひもじがっているものを提供するもの。人々は日々の性活で心を抑圧されて生きている

「心」をやるようになったらじっとしていられない

来週は、『葬式に行く二匹のかたつむりの唄』
    『花屋の店光で』
    をやてからゲーテ。ドイツの詩に移る。ドイツの詩は沈んだところから高揚させていく

 ◆本日の磯貝語録:各言葉すべてに「心」がある。「心」とは感情よりもずっと強く深く広い。
          「心」のイメージを持つ。すべての言葉の「心」をとらえる。
          「心」の感性をもつ。