俳優発声初級(3/11)                      《ことば系》

3月11日(火)俳優発声初級

講座テーマ「試演会-母音調音チェック」

母音試演会[調音点、声量、息位置、喉鳴り、口腔、舌、支え、構え、意味]

1.Aさん
 奥の母音が不自由である。音で意味を捉えるようになるともっと良くなる。
 ア、オ、ウの段が口を横に広げすぎている。口の中で音を大人にしていくこと。
 イ、エ、ア、オ、ウのばらつきが少なくなった。

2.Bさん
 2回目なので厳しくしています。エ段とオ段が良い。癖があるので、早く読まず
 に口の中に1秒ほどとどめること。

3.Cさん
 語尾の母音を気をつけること。最後まできちんと読むこと。母音のアが暗い。
 調音点を明るく、オが広い。ウの音がもっている無限性を出せるよう、
 ポジションの作り方を変えること。

4.Dさん
 ウは良いです。声が出るようになりました。喉が強くなってきました。
 ア、エ、オの母音の舌の作りが広い。息を外に出しすぎている。

5.Eさん
 唇を横にひく癖があるので、縦口にして自分の口の中の音を身体に響かせる
 ようにする呼吸法をきちんとすると、鼻音がもっときれいになる。喉の作り方、
 喉の鳴らし方を覚えていくこと。

 ・音を聞く能力があるかどうか。音の中に意味がある。人間の発する中で1番
  大きなものが音である。声は音である。音になることで、言葉になる。

 ・音にも"格"があり、音(声)を聞くことで人格まで分かってしまう。しかし、
  日本ではあまり重要視されていない。

 ・声をねることで人格がねられる(世阿弥)。

 ・日本語は、これからの語である。まだまだ変わっていく。日本人が
  良い日本語を国際語にしたいと思うようになっていくための先駆が
  VASCである。

 ・人間同士が伝わるための言語は、人格もきちんとした良い音である必要性が
  ある。

 ・ただ喋っているだけでは、情緒が圧迫されていく。声と言葉に自信があれば
  どんな人とでも話していけます。

 ・身体に声と言葉があるんです。

◆本日の磯貝語録
 ・アーティストは、日常の自我意識で仕事はしない。アーツのインスピレーショ
  ンに従い働くとき、その結果アーツが実現する。
 ・芸人は究極な愛や美のサンプルになり得る。

◆本日の感想
 やはり、講座を重ねる毎に、語、言葉、音に対する意識や感覚が変わってきま
 した。こんなにも、一音一音、一語一語意識を集中して発することなど、日常
 生活には全くありませんでした。皆さんのを聴いて、すごいことをしているなと
 思いました。

俳優発声初級(3/4)                      《ことば系》

3月4日(火)俳優発声初級

講座テーマ「母音調音総稽古」

[1]ストレッチ(戸村助手)
 ①首のストレッチ(前後、左右、ねじり、まわし、伸ばし)
 ②顔面のストレッチ(顎、口、舌、頭、唇、鎖骨)
 ③肩甲骨のストレッチ(背中を開いていく)
 ④腰のストレッチ(前屈からロールアップ)
 ⑤首を後ろに返して、前の胸側を開いていく
 ⑥左の横(側面)をゆっくり曲げる。逆も。
 ⑦腰上の上半身を左右にスウィング
 ⑧骨盤の左右に手をあてて前後に動かし、中心軸を捉える。
 ⑨骨盤を左右、上下に動かし、回す。
 ⑩各自回復運動をして、つかったところを緩める。
 ⑪肩入れ、膝に肘をおいてバウンド
 ⑫床打ち

[2]試演会に向けての稽古(磯貝塾長)
 ◎響きのある言語は豊かさを表します。
  自分の言葉が響きを持ち、言語になるよう訓練を重ねる。
 ◎良い響きの時、その言葉の持つ意味と感情を捉えること。
 ◎音だけをつくってもだめである。自分で音をつくってその意味、感情が起こり
  自分で納得できるかどうかが重要。その納得は、全身で感じるものである。

 [練習]鏡に向かって試演会で読むテキストを声に出す

 ・言葉は、かまえがあってポジションがあり、音になり、言葉になり、意味・感情
  がつくられる。

◆本日の磯貝語録
 ・音は響きである。周りを振動させる。他人が捉えやすい響きをつくること。
 ・良い発語には、必ず構えがあり、各音のポジションがある。 

◆本日の感想
 良い響きの音は、自分の中心から出て、歪みなくすっきりと良い気持ちにな
 る。自分の発した中心のある言葉をじっくり聞き、自分が一番納得できるものを
 見つけ、自分の自然にしてゆく。ようやく、頭とからだで見えてきました。
 これでいいのでしょうか。

俳優発声初級(2/12)                      《ことば系》

2月12日(火)俳優発声初級

講座テーマ「母音調音」

[Ⅰ]ストレッチ
 ・中心軸を確認しながら歩く。なんばで歩く。手をあげて歩く。
 ・首のストレッチ。表情筋のマッサージと口の中を広げる運動、唇の運動。
 ・上体の伸びと脱力、背中のストレッチ、胸のストレッチ
 ・肩入れ
 ・金魚体操(ペアで)、足を持って、手を持って
 ・こんにゃく体操
 ・床打ち、四股踏み

[Ⅱ]母音調音
 ①各自[i]から練習する。
  [i]の母音の注意点の確認
 ②[e]の練習
  [e]の母音の注意点の確認
 ③[a]の練習
  [a]の母音の注意点の確認
 ④疑問点など
  ・[a]が難しい。イメージしにくい。広がってしまう。[o]になるときがある。
  ・喉をさげると[a]が暗くなる。
  ・喉をさげると喉がつまる感じがする。

◆本日の感想
 イ、エ、アの母音調音練習をしました。自分の喋りと違った自分がやっても
 よく響き心地よい音のあることがわかりました。でも、すぐ自分に戻ってしまい
 ます。毎回発見ばかりです。

俳優発声初級(2/5)                      《ことば系》

2月5日(火)俳優発声初級

講座テーマ「母音調音」

[Ⅰ]ストレッチ
 ・首のストレッチ、表情筋のマッサージ、口のストレッチ
 ・中心軸を感じながら、上体を脱力する 
 ・体側を伸ばす
 ・中心軸を捉える。
 ・腕を振ってひねる。ひねりながら、ひざを抜く。
 ・肩入れ、バウンド
 ・肩甲骨のストレッチ
 ・こんにゃく体操 とめない、ためない、とじない
 ・ペアになって相手の体を押す。受けた人は力を流す。
 ・四股踏み、床打ち
 
[Ⅱ]母音調音[a],[i],[e]
 ①鏡を使って口の中を観察する。舌を細くして引っ込める
 ②[i]を各自テキスト練習
 ③各母音のポイントを確認
 ④各自練習
 ⑤質疑応答
 
◆本日の感想
 大切な母音の確認ができて良かったです。少し"鼻を開く"感覚がつかめたの
 が収穫でした。

俳優発声初級(1/29)                      《ことば系》

1月29日(火)俳優発声初級

講座テーマ「母音調音:深母音」

[1]ストレッチ(戸村助手)
 ①首周りのストレッチ 前後、左右にまわす ※すじをゆっくりと伸ばす
 ②首のすじを口角や舌筋で伸ばしたり縮めたり動かす 
 ③口の奥をできるだけ大きく深く開ける
 ④左腕を胸の前で組んで右腕とクロスさせながらひっぱる
 ⑤左腕を頭の後ろにもっていき右手で左腕の肘を下に押す。
 ⑥左腕の手首をもって左側に曲げながら伸ばしていく。
 ⑦腰から前に倒れる(脱力)。その後ロールアップをし、戻ってくる。
 ⑧右側も④⑤⑥⑦と同じようにする
 ⑨両手を組んで頭の真上に伸ばす。その後、上半身を脱力して腰から
  倒れる。ゆっくり戻っていく。 ×2
 ⑩股割りから肩入れ、相撲の「しきり」の姿勢
 ⑪回復運動として股関節をゆるめる
 ⑫座って手と足をマッサージをする
 ⑬床打ちとしこふみをする。膝を開いて。

[2]発声講座「母音調音」(磯貝塾長)
(1)
 ・声の響き率によって感情が変わる。伝わる音とあらわすものが変わる。
 ・響きと喉の使い方により表現が変わる
 ・口の中の形を変えると音が変わる(い、え、あ、お、う)
 ◎パフォーミングアーツはパブリックなもので、人に伝わらなくてはいけない。
 ・伝える≠伝わる 伝えようとしても伝わらない。伝わるためのものを知ること。
 ・外の人が聞いてわかりやすい音を自分が作れるかどうか?
 ・言葉はその人の習慣を表す。そのため、あなたの今の言葉ではコミュニケートが
  難しいとしたなら、伝わる言葉を獲得し直さなければならない。
 ・私の「母音」ではなく、共通の音を捕らえ、獲得してゆくこと。
 ・私の「癖」で言葉を発してしまうと、それは人に伝わりにくい。
 ・他人にわかるように発しようとしないと、伝わらない。
 ◎音声は私有化しているものと、していないものとある。私有化していない
  パブリックなものに関して、共通のものを出すこと。

(2)実践練習「母音調音文章テキスト」を使って
 1.「はなばたけのあかいはなが、あんなにたくさんさいて、きれいですネー。」
  を読んでみる。
  ◎どんな花なのか、どこに咲いているのか、誰かいるのか、具体的にすることで
   音の実感が出てくる。
 2.二人組になって言い合ってみる。
  ◎打ち合わせの癖をつけるな。一発できめるようにすること。「きれい」って
   感ずるのは叙情的だからで、その表現をすること。
  ☆そのために、
  ①言葉を使わないで「きれい」って感覚を表現する(皮膚感覚)。
  ②言葉を出しながら「きれい」って感情を音からつかんでいく。
 3.はなばたけを見て、きれいという感情が出てくる。興す
  文の始めと終わりから意味をとり、何を伝えようとするか決める。
 4.「ぜんぜんだめ。せめてさんぜんえんでもネー。」を読んでみる。
 5.A、Bと二人組になって言い合う。
  ・日常表現ではなく音声を飛ばして出すこと。
   舞台に通じるものを出さなくてはいけない。二人の間だけで伝わる表現では
   舞台にはならない。複次元の表現をすること。客に向かっても伝えること。
   忘れたらうまくなれません。
  ・やっているパートナーとのコミュニケーションをとる音(声)と客に伝わる
   ための共通の音がある。それをとらえること。
 ◎「い、え、あ、お、う」が自分の生き方にどう影響してくるか。
  人間の芯の所をやりあうのがパフォーミングアーツであり、芯の所を捉えあう
  仲間に出会うことが大切。
 ◎書いてあることを本当に人に伝えたいと思うかどうか。本当のところで真実と
  して伝えるにはどんな声が必要でどんな表現が適切なのかをいつも考えな
  がらそして、決め出す。この次元では自己流の思いや考えは影をひそめる。
 ◎テキストに書かれた架空の役の思いや考えを、自分の体と声をつかい表
  現し実在化する。その時、その思いや考えが本当に今自分がやっている
  これでよいのか、と問い続けなくてはならない。そして、この物言いが
  最適なのかを聴き直す力が必要である。

◆本日の磯貝語録
 ・はじめは考え、想像を繰り返し、素早く自分の真実を捕えようとすること。
 ・浮遊する日常は事実であるが、真実ではない場合の方が多い。

◆本日の感想
 自分の言葉がどうして周りの人に伝わらないのかが少しわかりました。自分の
 思いが伝わる言葉になっていない。思って喋っても伝わるとは限りませんもの
 ネ。

俳優発声初級(1/22)                      《ことば系》

1月22日(火)俳優発声初級

講座テーマ「母音調音-ア」

[1]ストレッチ(戸村助手)
 ①身体の軸がぶれないように重心を捉えて首のストレッチ(前後、左右に倒す)
 ②鎖骨に両手を当てながら、イの口で唇を動かす 
 ③手のひらで唇と頬をマッサージする
 ④各自のペースで首を回す(左まわり、右まわり)
 ⑤手を組んで前に伸ばし肩甲骨を開く(八の字に動かす)
 ⑥手を組んだまま手のひらを外側にして上に伸びる。一度降ろしてまた上に
  伸びる。
 ⑦中心線を意識したまま腰から前に倒れる。そしてゆっくり起き上がる。
 ⑧左手を横にすっと伸ばして左側を実感してみる
 ⑨右手を横にすっと伸ばして右側を実感する。※この時、右足のつま先ポイ
  ント。
 ⑩両手を広げて大の字になり両側を捉えて中心軸を実感する
 ⑪腰から前に倒れてゆっくり起き上がる(ロールアップ)。軸をとらえ続ける。
 ⑫腰から上半身のみ左右にぶらぶらと腕を振る。そして膝を抜いていく。
 ⑬スタンスを広くとって股割りの姿勢になりながら肘で膝を開いていく。
 ⑭膝に手をつっぱらせてバウンド。そして肩入れ(左右)。
 ⑮股関節をゆっくりと元に戻して回復運動
 ⑯止めない!ためない!閉じない!のこんにゃく体操
 ⑰開脚正座になり床打ち(各自のペースで)

[2]磯貝塾長
 ・1月20日に行った試演会についての総評
  舞台から生き抜く強さと身につけてほしいと思っての試みであった。
  一語一語の音とセリフをとどめておく時間が短い。やりながら、自分に
  うそをつけるか?虚と実を行ったり来たりすることが芸である。
  一語一語の語に虚をつけることができるか。音から実感できるか。
  音声が身体化することで情が動き出す。
  舞台芸能は、芸のわかる人間が見に来るものである。

[3]発声講座「母音調音」
 ◎身体の真ん中(顔、頸部の正中面)が鳴っていると効率よく明瞭な響きの
  声が作れる→左右に散ってはだめ
 (1)前回の復習として「i」「e」を出してみる(eは下顎オトガイ音に)
 (2)「a」下顎の奥から下前歯に向かって出す。口の中で音をつくりオトガイ筋で
   支え反射させる。
 (3)母音調音テキスト[a]を使って読んでいく
  ・音を下(前頸部)をゆるめて流さない
  ◎口の中を下で押したりなめたりして舌筋の力をつける
  ・母音は喉と舌が大切である※配布テキスト、舌部解剖図を見る
  ・声と言葉のことはやりすぎるとつぶれてしまうから注意すること 
  ・縦口にして舌小帯を閉めることができるとよい音がでる
  ・声がよくなるには下顎の下(舌骨まわり)の鳴りをどのように口腔(上顎骨、
   奥壁)、鼻腔に響かせるかである。
  ・よい笛にしたかったなら日常的に使ってない音をたくさん出す練習をする
   こと。
  ・自分の喉や舌の状態を知ることで連動して声がよくなっていく。
   それができた後で音や語にはいっていく。
  ・ことばは読んだり喋ったりする直前に喉位置、舌形、口唇形などの形を
   瞬間つくり(かまえをつくる)音にする。

<役者の実と虚>

        <実>                     <虚>
       演じ手の私                劇中の役の私
①私自身を正確に把握実感              ×
       (実)
②     ―――→             テキストから役の情態を認知する   
                                 (虚)
③役の情態を自身に移し実態化させる      ←―――
      (実の虚)
      ―――→             役の虚体の中に演じ手の実を入れ
                         感念的でなく生々しい実態をつくる
                               (虚の実)

◆本日の磯貝語録
 音声の身体性が低いと喋り手も聞き手も生(なま)の実感が少ない。
 良い母音を持つことは、良質な言葉を持つための基本である。 

◆本日の感想
 人の音声は直せば直せることを知った。また、自分でも気付いていない自分の
 声も少し手を入れると直るし、そのための方法がたくさんあることを知る。後は
 やるだけ。続けるだけ。訓練だけです。  

俳優発声初級(12/11)                      《ことば系》

12月11日(火)俳優発声初級

講座テーマ「発声呼吸法・応用 試演会」

1.ストレッチング(戸村助手) 
 ①座った姿勢で首まわりのストレッチ。首のつけ根をもみほぐす。
 ②腕、肩まわりのストレッチ
 ③仰向けに寝て、片足を曲げひねる。この時、肩が浮かないように。
  正面に戻したら、外側にひらく。この時、なるべく背中が地面から離れぬよう。
 ④両足を頭の上までもっていく。戻るときには背骨をひとつひとつ床に
  つけるような気持ちで。
 ⑤腰、胸などを揺らしてほぐす。
 ⑥上体を起こして開脚。骨盤を立てることを意識する。
 ⑦足を閉じて前屈。前屈しながら腰を揺らし、骨盤や座骨をゆるめる。
 ⑧手と足のマッサージ。
 ⑨床打ち(戸村助手、磯貝塾長による個別指導あり)
   
2.試演会
 (1)各自練習

 (2)試演会
   順番 ①Aさん ②Bさん ③Cさん ④Dさん ⑤Eさん

 (3)講評
  Aさん
   1.鼻音が抜けてない。鼻閉じちゃダメ。まだしゃべれていない。読んでる。
    実体の捉え方が薄い。口の動かしが遅い。自分の中から出し切ること。
   2.トーンをあげなければいけない。この詩は何を言いたいか
    (全員に対して)
    「ひとりぼっち」の「ぼっち」という音が不完全。もっとそれぞれの節に
    変化を。

  Bさん
   1.内に込めないこと。もっと明るく、もっと全身で。前に前に出していく。
    「-なった日」の部分のニュアンスが同じ。もっと節毎の声が変わるはず。
    声を変えることで、考えを変える、心が変わる、状態が変わる。
   2.もっと子音でせめていくとよい。内側でしない。外に訴えていくこと。

  Cさん 
    1.子音が単純で母音が単調になりがち。思いや感情をもっと変えないと
     ダメ。くれぐれも来年はもっとスケールを大きく。内側にまとめるくせがつ
     いている。
    2.自分の頭の中に映像を作っている。外にバッと出す。思い切ってやる。
      
  Dさん
    1.サ行が完成してない。特に「ソ」。自分の内に向かって読んじゃダメ。
     自分の内側と外側をもっと徹底的に離す。
    2.(Dさんに限っては)もっと感情を出す。出し過ぎたら指摘するので、
     そこまで出してみる。前に前に。口読みを減らす。

  Eさん
    1.自分の名前を言うときからしっかり。舞台に立った瞬間から人格変える
     こと。
     一語一語をはっきりとしなければいけない。全体のエネルギーが低い。
     今後、呼吸法などでエネルギーをつけていきましょう。
    2.口の中をしっかりと鳴らさなければいけない。読むのではなく、
     しゃべるか話すように。息の深さと、支え方。ノドを上げないこと。
     どこに響かせるか、etc. 基本技術を身につけること。

 (4)「ひとりぼっちの裸の子ども」を読み解く。
  何を表しているか?表面的に書いてあることを説明するのではなく、その裏を
  創造する。テキストの性格を創造する。
  "私の孤独""私""大人の中にひそむ孤独"etc, みんなの意見。
  テキストが何を表してるか、何に託しているか、対象はしっかり特定しなけれ
  ばいけない。自分がテキストを読む時に、自分が語から得た印象をそのまま
  出さない。創造したものを外に出し相手に伝える、というのはまったく別の
  こと。

 ◎芸術には答えはない。答えはないが、その先を競うもの。

 ・環境を変えるだけでなく、人種を変えると読み方は大きく変化する。
 ・一般的な抽象的な「人」ではなく。「この人」「あの人」という対象を具体的に
  特定することが大切。このはっきりさ加減を相手に伝える。
    
 文字の上っ面だけが文章ではない。読み手がどんどん創造して新しいものを
 見つけていく。見つけ出した物を表現できるためには、様々な声が必要。
 様々な声をだすために呼吸法、発声法を学んでいる、ということ。

◆本日の磯貝語録
 ・芸術とは答えがない。でも、その先の答えを競うもの。
 ・芸人は絶対的に”明るさ”が原則。

◆本日の感想
  読み納めの試演会でした。皆さん、それぞれの個性がすなおに出ていて
 面白いと思いました。技術が高くなると個性が出やすいんだ、と感じました。
 来年はあらゆる面でスケールの大きい人になります。(Y.T)

俳優発声初級(12/4)                      《ことば系》

12月4日(火)俳優発声初級

講座テーマ「全発声共鳴法③」

[1]戸村助手によるストレッチ
 1.首まわりのストレッチ、脇のストレッチ、腕のストレッチ、etc.
 2.体の中心軸を捉える。つま先立ちになりながら足首をまわす。
  体の中心軸、足首の実感を持つ。胸をまわす。首を前後左右にまわす。
 3.股割り
 4.床に座って。足をゆする。骨盤をリラックスさせる。
 5.手の平をこすり合わせる。指を組んで手首をまわす。指先を合わせる。
 6.足の指に手の指をかませて足首を回す。足の指もほぐしてあげる。
  足の裏全体をマッサージでほぐしてあげる。(左右とも)
 7.足を肩幅に広げて立ち、上半身を左右に振る。骨盤がまわるから
  上半身がついていく感じ。
 8.床打ち
 
[2]テキスト「ひとりぼっちの裸の子ども」(磯貝塾長)
 ・ここで発しているものが10m先に普通に届くようにしたい(精神と技)
 ①まずは1人ずつ読んでみる。
   私⇆テキスト→お客
  テキストに向かって読んでいてはダメ。テキストの先にいるお客に伝える。
  テキストの詩、4段に分かれているのをどう捉えるか、デザインするか。
  「裸の子ども」 同じ子? 別の子?見ている第三者!
  ◎捉え方が変われば音が変わるはず。読み分けることが必要。

  ◎自分でシチュエーションをデザインして創り出す。なるべく細かく変える。
   声が変わればシチュエーションが変わる。実感が変わる。
   例)第三者が客観的に見ている。子ども自身になる。老人が語りかける。
      etc.

 ②個別練習(磯貝塾長個別指導)
  Aさん:首の支え、背中の実感。もっと胸に響かせて。
  Bさん:息の切り替えが浅い。支え位置が高い。腰の後ろの支えを
      もっと意識する。
  Cさん:座り方の修正。体の置き方。演技する、ということの基本的な考え方。
      声を出すのはのど。口は言葉を作るところであって声を出すところ
      ではない。のどでしゃべる、という実感をつかもう!サ行がだめ。
      子音のさばきを覚えよう。感は良さそう。
  音を聞かせようと思ったら必要以上に早く読まない。体を余計に動かさない。

 ③回復運動
  立って伸びをする。体をまげてゆらしながらリラックス。そのまま座る。
  座って腰をゆらし、骨盤をゆるめる。背中をまるめ、頭を落として
  背中を伸ばす。顎をあげて首をのばす。肋骨を動かしてゆるめる。  

 ④もう一度テキストを読む
  ・芸としては聞かせるためのスピード感を覚えることが必要。日常生活とは
   違う。
  ・聞かせるスピードと自分が読むスピードの違いを知らないと、専門家には
   なれない。
  ・ひとつの角度から捉えるのではなく、いろいろな角度から捉える。
   楽しく面白くなければダメ。

◆本日の磯貝語録
 ・何かあってもやっているうちに元気になるのが芸人
 ・声が変わればシチュエーションが変わり、実感が変わる
 ・自分が納得しても、更にその先の納得を求めるところに芸道がある

◆本日の感想
 緊張すると、どうしても焦り、息の吸い込みが浅くなるのが分かる。口の開け方
 ひとつで響きが全く違うのがサンプル(先生)を耳で聴いて良く分かりました。
 口の開け方、舌の位置を変えることで、面白い表現ができることを実感できしま
 した。 (A.M)

俳優発声初級(11/27)                      《ことば系》

11月27日(火)俳優発声初級

講座テーマ「全発声共鳴法-まとめ」

[Ⅰ]ストレッチ(戸村助手)
 ・首のストレッチ
 ・手のストレッチ(磯貝塾長)
  手の平の中心がよくわかることが大切である。
  太陽丘をよく動かす。
  指のまた 指関節を動かす。
  手を組んでしごく。手首をまわす。
  手の中心に向かって左右をよせる。
  手首の骨の上をよくほぐす。こする。
  指をたてて突き合わせ押し合う。
 ・足首のストレッチ
 ・前屈、腰回し、股割り
 ・床打ち

[Ⅱ]今までに学んだこと。呼吸と響きの整理
≪今までの稽古の中で、身についたこと分からないこと等を整理する≫
◎芸事は、ポジティブの方向がたくさん含まれている。“おもしろい”と発見する
 ことを欲しがっていないとそれはつかめない。
①Aさん
 ・呼吸-発声をつなげるところがわからない。つかみきれていない。
 ・ノドをさげながら発声することがつかめない。
 ・中心感覚、重心感覚があいまい。
 ・用語がわかるようになった。部分的実感が出来てきた。
 磯貝先生:
  *俳優は確信犯である。つまり焦点をおさえること=わかること。明確さを好む
   こと。芸事はいかにシンプルであるかということ。
   *きびしいことから刺激を受ける。安易さは刺激にならず、力が蓄積され
   にくい
   *「あッ、今はできないんだ」と喜べるか。。「できない」「できる」ということが
    わかるから嬉しいのである。
   *自分の頭の理解ではなく、自分の全体が納得すること(アーティストの境目
    である)。
   *自分の日常的実感や思いを分かるのは当たり前で、その先の予感や興味
    がアートをひらく。
   *才能はその人の魂と深くリンクしている。決めるのは神様である。
②Bさん
 ・日常的にノドが痛くなくなったが、創造塾へ入り喉のトラブルがなくなった。
   *喋り方が悪かった。あの喋り方は自己ストレスを誘発している。口鳴りが
   強すぎた。
  *台本のことばは描象である。ことばには筋道があり、6割方理解する力が
   ないとことばの職業は難しい。語や文の理解力を高めること。
  *師匠を見つける眼を持つ。師匠に道を指し示してもらうと好ましい。
   (コーチや先生ではない)
  *自分が自分の師匠になれるか?学校ごっこにしていても芸人にはなれない
③Cさん
 ・声は楽器(身体)の発する音だ、と時々実感する。あっ音を出しているという
  感じ。
   *俳優は客観的であること。主観的になると自分の声(音)を聴けない。
   *感覚には、身体感覚、知能感覚、音感、さらには霊感、宇宙感。
   *体を鍛えること。体に命があり、精神があり、生きる実感があるのだから。
④安達
   *デザイン能力がまだないのではないか。“私なり”というところから早く
   卒業してください。
  *イメージはだめ。具体的で実態の知と感。どれだけオキシデントでいられ
   るか。
  *聴覚でみせるという別の次元がある。ことばの祖先のようなところ。

 <まとめ>
 ・“聴く”こと  聴こうとする。受ける能力がつく。受ける能力がないと発する
          ことができない。

◆本日の磯貝語録
・芸事は、分かること、決める事の先にある。分からないから決められない。
 決められないからできない。
・できないというところから始まるから面白いのである。それは先があるからである。

◆本日の感想
 手を無意識に揉んだり、動かすクセがあるのですが、今日の具体的な手の話
 (身体との関係、存在感のこと、精神のこと)を知って面白かった。より意識し
 て手を使って行きたいと思った(H.A)

俳優発声初級(11/20)                      《ことば系》

11月20日(火)俳優発声初級

講座テーマ「発声共鳴法全」

[1]個人ストレッチ(各自)

[2]ピアノを使った音楽発声法(磯貝講師)
 ・ことば発声(共鳴)と歌(音楽)発声共鳴は異なる。
 ・歌発声は音幅を広く(一般では2オクターブ)必要とする。
 ・歌発声は、鳴り、響き、息の流れで成り立っている。
 ・歌発声は、必ず鼻吸気で背面にいれそのまま支える。
 ・歌発声は、昇り降りを含む連続音のため持続力が必須。
 ・歌発声は、響きを主体とし、響き方や響き率が技術となる。
 ・歌発声は、下顎の使い方と、ノドの下げ方、開け方が重要となる。

 <Exec>ハミング(鼻腔共鳴)発声を行う。
 ・口を閉じ、顔面の人中から眉間上までの直線部分に向かい発声する。
 ・ド・レ・ミ・レ・ドを半音進行でスケーリングする(2オクターブ半)→d
 ・基音のオクターブ上とオクターブ下の倍音を感じてみる。
 ・“u”音による5度進行、上昇、下降。

 <注>1.口の前部分で“a”“u”の構音をしない。
     2.音階上下でノドが上がり下がりしない。
     3.音が上がるにしたがって口を横開きにしない。
     4.舌面音はさける。

[3]本講座の今までを振り返る(個人発表)
 ・自分の声と呼吸(息)を一致させること。その実感をつかむこと。
 ・他人の声や息を聴いたり受けたりすることの重要性。
 ・床打ちのような事が中心や重心をとらえるのに有効だということ。
 ・声を変え、響きを変えると思いや気持ちが変わった。驚いた。
 ・口実感は不安定。ノド実感はつかまえると安定。

◆本日の磯貝語録
 ピアノの音は自分の好みや思いで聴かず、あるがままを受け取るクセをつける。
 音で何かを思う(連想)するのでなく、音そのものを思う(感じる)事が大切。

◆本日の感想
 ピアノの音を耳で聴くより、体で受けることを教わった。すると、前より良く
 聞こえた。そしてもっと沢山のことを思えた。(K.U)