市民発声・呼吸法(3/15)                    《共通系》

3月15日(土)市民発声・呼吸法

講座テーマ「試演会」

[1]ストレッチ(沖田講師)
 ・体を伸ばす→尾てい骨をまわす(丹田を意識しながら、仙骨を意識しながら)
  →足を付け根から回して回復運動
 ・腰だけ動かす意識で前後左右平行に→回す感じで斜めに
 ・胸から上を前後左右に回す(腰は固定)→頭は固定して胸だけ動かす意識
  で同じように
 ・首だけ動かす意識で同じように→前後左右に倒してほぐす
 ・股割り→その状態で腰をひねる→回復運動

[2]試演会「人はなんで生きるか」より/トルストイ作
  
 試演会朗読箇所と担当者
 p7頭~p8の5行目まで Aさん
 p8の6行目~p9の7行目まで Bさん
 p9の8行目~p10の8行目まで Cさん
 p10の9行目~第一段落の最後まで Dさん

(1)個人指導と各自練習
 Dさん:前回お休みだったので補足説明。体をしっかりと使って前につくる。
    頭のつもりでなく、前の人に訴えるように。
 Cさん:おおげさに体が止まっていると、止まっているほど頭の観念だけに
    なってしまう。どうやったらいいのかを自分で見つけ出す。
 Aさん:説明をして本人の納得をすることではない。「納得しなかった」と
    いう文なら、全身で納得しないことを表現すること。

(2)試演会講評(磯貝塾長、沖田講師)
 Aさん感想
  基礎に戻ってやれた。はっきりと理解していなかった部分を確認できた。
  本読みに関しては、地だけだったので難しかった。読み慣れることで
  新鮮に感じられなくなった。
 磯貝塾長
  終盤のってきたが、はじめはぎこちなかった。リズムを作れるようになると
  いい。ポンポンとリズムをつける癖ができてくると停滞しなくなる。句読点
  などでの"間"、これがただなにもない状態ではよくない。しゃべりはしっかり
  としてきた。全体を通してもっとおおげさなほうが良い。セリフの声も飛ぶ
  ようになってきた。頭が止まらないよう、いつも流れるようにすること。
 沖田講師
  声は明確なだけに、何を伝えたいのかをもっと出せると良い。

 Bさん感想
  職場での周りの人の喋りにも関心がでてきた。不必要に喋っていたのが
  少しは落ち着いてきた。
 磯貝塾長
  序盤はやはり口喋りでこもって聞こえる。思いで喋ってしまうとアバウトに
  聞こえる。思い語ではなく考え語でしゃべる。思いだと漠然なので、相手も思
  いで漠然と聞いてしまう。腹まで降りる、気が降りると口喋りではなくなる。そ
  うなると文字通り落ちついた喋りになる。内容は自分に起こり始めている。人
  に聞かせたり、伝えたりをこれから、技術的にも意識的にもやっていきたい。
  自分が楽しくやれている感じもでてきた。
 沖田講師
  最初から比べると別人のようだ。あとは伝えるということをもっとしっかりと。

 Cさん感想
  仕事上のことでも役に立ってきたが、実生活でも急に話しかけられたりしたと
  きの対応などで何が今まで足りなかったのかがわかるようになってきた。人と
  の関わりに関する長年の疑問にも。
 磯貝塾長
  基本的に口も体も動かさずに喋る日常の様なので、全体少しずつ大げさに
  なることを意識的にやって行くとよい。録音した声を聞くときも自分化せず、あ
  たかも他人のを聞いているかのごとく楽しめると良い。自己意識、自己責任
  の枠から解放してゆきたい。外の力をもっと利用すると楽になり、そこから楽
  しさが始まりますヨ。
 沖田講師
  声そのものもパワーはまだ弱いかもしれないが、最初と比べると段違いだ。
  読みも素直に出てた。

 Dさん感想
  声についてほめられたのがうれしかった。学ぶことで朗読いついての苦手
  意識が薄れてきた。その分、ちょっと満足しちゃって練習や向上心に欠け
  たかも。
 磯貝塾長
  セミョーンという人間で読んでいない。外に出ていることの明確さは、その
  人間の中があるからであるということを理解したい。声はすごくいい。これが
  人間らしく聞こえてくると本当によいものになる。聞き手が理解できる
  スピード感というものを意識する。Bさんと同じく周りに自分の喋りがどうか
  聞いてみる。すると相手は聞くようになってくる。
 沖田講師
  どうしたら人間らしく伝わる言葉になるのかという研究をしていただけたら、
  いい声なので、さらに内容もよくなってすばらしくなる。

◆本日の磯貝語録
 ・自分のことは、自己理解より他人の方が正確にキャッチしている。
 ・内向表現は、外にはうまく伝わらず、誤解の原因となることが多い。 

◆本日の感想
 今年は最後の試演会でトルストイを読んだ。細かなことが気になり、緊張し、う
 まくいかなかった。講評で「この主人公はどういう人間か」と質問を受け、基本
 的なことに意識がいっていなかった。創造塾2年が終わるが、毎回的確かつ
 具体的なアドバイス、改善点を与えられ非常に有益である。

市民発声・呼吸法(3/1)                    《共通系》

3月1日(土)市民発声・呼吸法

講座テーマ「伝わることばづくり(テキストを使って)」

[Ⅰ]ストレッチ(沖田講師)
 ・手を温めてから手首をほぐす
 ・口の中のストレッチ。舌を動かす、軟口蓋を開ける。
 ・喉まわりをほぐしてあたためる
 ・首のストレッチ―前後左右に。
 ・手を上に体を伸ばす(足は浮かないように、逆に下へ)
 ・手は前に胴体を後ろに引っ張り合う(肩甲骨を開く)
 ・手を後ろに組んで胸は前へ
 ・腕を肘から頭で組んで左右に倒す
 ・腕を肘から前で組んで左右に
 ・ロールダウン―首の一番上の骨から背骨ひとつひとつが順番に落ちていく感
  じ。体は脱力。完全に落ちたら、膝をゆるめて丹田を中心にゆっくりと前の逆
  で上がっていく。
  手を叩くのを合図に、一気にロールダウン。ちょっと早めに
  ロールアップ。
 ・股関節を開く。壁に向かって足をつけ開いて徐々に体を前にもっていく。

[Ⅱ]文読み「人はなんで生きるか」トルストイ作(磯貝塾長)
(1)声と言葉のウォームアップ
 ・口を両手でふさいで鼻で裏声のようなものを響かせる
 ・下唇を前に出してウーと高い声で
 ・手でほほを押さえ口を縦口にして"オ"を出す
 ・唇をなめたり動かしたりしてほぐして唇を意識し、"マ""パ""バ"
 ・口を開いて歯を合わせたまま無声音で"スー"有声化して"ズー"
 ・なるべく口の前で響かせる意識で"イ""エ""ア""オ""ウ"
   ↳ポジションはまだ正確には教えてないので

(2)テキスト朗読演習
 ・1回目は着席したまま
 ・2回目は立って、対象物をはっきりとさせ、そこへ向かって喋りかける。
   
 ◎見たもの→意識する→考える→意志→外に伝える

 ・考え/喋るの脳は違う。この違いをはっきり自覚し実践すること

 ・「書いてあることを"読む"」と「伝えるために"喋る"」は明らかに異なる。
  後者は認識したことを外に放出すること。

 ・テキスト中の考えている《》のところは、セミョーンが今考えることを話者が
  演じるのではなく、セミョーンの頭の中で興きていることを、声とことばで
  外に表出していること。

 ◎頭の中に描いていること(イメージ)は、あくまで自分を納得させるための
  もので、外にわからせるには力が足りない。
 ◎自分の内観を外に表出する生理を覚えること。息(呼吸)とささえを正確に
  癖付けること。
 ◎つまり自分の頭に入れこまない。何とか外に出す。外に作る。

 <個別読み>
 Aさん:テキストの文に意識をとられすぎ。テキストを確認するのと同時に
    その先に出すという二つを同時にやれるよう訓練する。
    自分も聞き手も長く感じた。体がずっと同じまんまだったから。
    もっと体全体を使う。
 Bさん:動くことで、だた"読む"状態から少し"しゃべり"やすく感じられたようだ。
 Cさん:地を読む声が後半弱くなった。疲れか。外に出そうとする意識は
    あったが。
    テキストと仲良くなっても聴く人たちは寝てしまう。内容を伝えると
    同時に、その人(読み手)の人格が伝わってくるとよい。楽しくなる。

 p.11 「そして靴屋は足を早めた~「~、セミョーン?」」まで
     ここでのセミョーンの心、思い、体の動きすべて実際に体を使って
     やってみる―つまり3行の芸居。
     キーワード=良心がとがめてきた
              ↳自分を責めている
              ↳懺悔(神への)
              ↳照れ など、
               いくつも発見すると心が動く

 ◎書かれた文字を通して、セミョーンの思いをたくさん発見する、発明する。
  ここが面白い。やる人によって違いが出るのもよい。
  →伝える部分がこのように豊かになってくると、うまいと思われるように
  なっていく。

 次回、分割して試演会

◆本日の磯貝語録
 ・考える脳とそのことをしゃべる脳はちがう。
 ・良いコミュニケーションとは、自分が納得するために自分の内に引き込むこと
  でもなく、相手の内面に向かい無理やり押し込めるのでもなく、自分の前に
  置き、双方で共有することだ。

◆本日の感想
 テキストを見ながら読んでいた人が、テキストから眼を離し、外の空間に向かっ
 て発するだけで、聴いている印象がずいぶん変わったのには驚いた。こちらの
 ほうが良いし親切だ。

市民発声・呼吸法(2/16)                    《共通系》

2月16日(土)市民発声・呼吸法

講座テーマ「はっきりとした言葉づくり③ 文読み」

[1]ストレッチ(磯貝塾長)
 ・座った状態から息を吐きながら体を前に倒す。息を全部抜ききる感じで。
 ・足首をほぐす。
  寝ているときの足の動きを研究している人によると、よく動いているほうが
  健康で丈夫な人らしい
 ・座ったまま足踏み
  重心を降ろすことに重点を。普段意識しない足の裏と、体全体がつながって
  いるという実感を得る。
 ・足踏みと同じ要領で手打ちを行う。
 ※ストレッチというのは、筋肉をほぐす。通常では縮んでいるものをゆっくりと
  稼動しやすい状態にするものだが、手打ち足うちはもっと急激に血をめぐら
  せるもので、効率がよく、日本古来ののもにある日本的なもので日本人には
  あっている。体の末端まで降ろす、降ろすが基本
 ・立って足踏み。
  打ち当てて打ち鳴らすのではなく、打ち抜く。言葉も同じ。

[2]文読み「人はなんで生きるか/トルストイ作」 
 ・声を出す前に喉をほぐす。手でさする。首を倒す。口の中の筋肉を広げる。
  舌を様々な形に。
 ・我々は伝達度の高い音声を目指す→どのような体の操作が必要か。
 ・日本人はだいたい似たり寄ったりの考え方でやっている。
  →言葉の厳密度が違う(多種多様な人種のある外国と比べると)
 ・現代語は方言が多い→男女差もなくなっている。
  →ら抜き言葉(見れる、見られる、だと反対の意味)
 ・鼻が利くかどうか。昔の人は目でやるのではなく鼻を見せる。
  自分は違和感があっても外からは通じているように見える。
 ・唇の内側を使って喋るとクリア。音声で言葉の意味を表せる。
  歯で唇をしごく、真ん中を閉じる、真ん中から息をまっすぐ吐く
  顎、舌と下顎がいかに離れるか→なるべく声帯が開きすぎず、閉じすぎない
  状態で

 ・読む
  自分の意識を外に、聞き手を意識
  ※出す意識、まずはこれが基本
  漢字、数字、カタカナなど読み替えてみる
  セリフ、しゃべりかける、地、語りかけるの読み替え
  →この意識のあるなしで聞きやすさが全然違う

 ・聞き手は一人の確立した人間だ、人格者だ、そのためにしっかりと伝えない
  といけない
           ↓
  こう思うことからコミュニケーションが始まる。

  Aさん:サ行が苦手。「それ」等。
   句読点は自由→苦手なところに赤をつけて、その前でしっかり準備をする。
   構えを作って、それをくずさないように。
   ラ行が広すぎで「レ」が「デ」に近くなっている。
   「それ」サ行の「ソ」をつくり、その口で「レ」をやりあげる。
   ※音のことをするときは意味を考えない。音のみに集中。
  Bさん:「腹の中で考えた」の表現。
     完全に誰かに対して発している表現になっていた。
  Cさん:聞き手に対する想像力が出てきた。
     最初のころの棒読みとは違ってきた。
  Dさん:文を達者に読みすぎた。聞き手のスピードは読み手のスピードよりも
     ずっと遅い。ただ、情報だけ伝わるスピードだと読み手がどう思って
     いるかが伝わらない。

◆本日の磯貝語録
 ただ読む、ただ喋る、これをやめる。必ず受ける人、伝える人を想定する。
 その上で、聞き手に対して語りかける、喋りかける。 

◆本日の感想
 きちんと言葉をやろうとすると本当に難しい。しかし、自分で気づかない点を
 的確に指摘していただけるので、とても有益である。本来なら、このような指導
 が義務教育のなかに組み入れられてしかるべきだと思う。

市民発声・呼吸法(2/2)                    《共通系》

2月2日(土)市民発声・呼吸法

講座テーマ「はっきりとした言葉づくり② 文読み」

[Ⅰ]ストレッチ(沖田講師)
 ・背中を脱力させたまま前屈、体をゆすったり右に寄せたり左に寄せたり。
 ・仰向けになってひざを自分に引き寄せる、横に倒す。
  (なるべく体が浮かないように)
  足首を持って伸ばす、つま先を持って伸ばす。
 ・座って片足を後ろ、後ろにした足側の手で伸ばしているつま先をつかむ。
 ・股割り状態からの歩き

[Ⅱ]文読み
  人はなんで生きるか/トルストイ作

 ・自分で読まない。文章を読み分ける
   セミョーンが喋っている
   セミョーンが考えている
   セミョーン以外の人(皮屋)
   地の文

 (1)まず全体を通して全員で回し読みしてみる
  Aさん:なるべく語を意識して読む
  Bさん:皮屋、地、セミョーンが出てきたので、まずはそれぞれを明確に
     音を変えてみる。また、そのような意識を持つ。
  Cさん:セミョーンのぼやき。ぶつぶつ言っているのかもしれないが、
     本当にただぶつぶつやるわけではない。それでは相手に伝わらない。
  Dさん:<>セミョーンの考えの部分がある。自分に語りかける。地に関して
     もっと回りに対して伝える意識を。
  Eさん:声は良く出ていた。伝えようとする意識があったように思える。
     セリフの演じわけについて考察を。

 (2)個人練習
 ・伝える相手を明確に、その人に語っている意識をもつ。
 ・語を大事に、それでいても語がちゃんと文として聞こえるように。    

◆本日の磯貝語録
 書かれた文字を声に出して読んでも、伝わるとはかぎらない。
 伝えるにはそれ相応のことをやらないと伝わらない。 

◆本日の感想
 同じ人物の言葉でも、独言と心の中の声、頭の中の考えを各々区別して読み
 分けるのが難しく感じました。

市民発声・呼吸法(1/19)                    《共通系》

1月19日(土)市民発声・呼吸法

講座テーマ「はっきりとした言葉づくり① 文読みの場合」

[Ⅰ]ストレッチ(沖田講師)
 椅子を使ったストレッチ
 ・椅子に浅めに腰掛けて、腰は入れた状態。
  腕を組んで前に出す。
  肩をまわす。椅子の背もたれを持って体をひねる。
  足を組んで背もたれに手を回して体をひねる。
  首を前後左右に倒す。手で少し負荷をかけながら。首を回す。
  片方の足を伸ばし、片方の足を折る。その状態で曲げた足に手を置く。
  足首を回す。

[Ⅱ]文読み
  文の構造と声でのコミュニケーション

 ・音節一つ一つつなげて語を作り、その音のつらなりを口から発しているが、
  語になったと同時に意味を持つようになる。
  音節という絵の具で語の意味を描かなければならない。それは文になっていく
  段階でも文章になる段階でも同じである。
 ・日本の社会では、正確に音声を出さなくても日本語の文字を思い出すこと
  で、またなんとなくの近似値で意味を理解しあっている。声でつながっている
  より字認識で通用している。→本来は昔から字が生まれているが。
 ・重要なのは相手に伝わる語→文→文章を出せるかどうか。
  しゃべればすべて相手が受けれくれるというわけではない。
 ・日本語の社会性もしくは日常性ともいえる特徴(喋り言葉)にはっきりとした
  音声よりもなんとなくくずしたものの方に親近感を覚える。
 ・語のイメージで重要なのは生きているという実感。
  →子供の場合、両親の語によって性格が決まる。
 ・日本人の多くは対話時に自分の話ていることは、相手に伝わっているはずと
  思い込んでいる場合が多い。
 ・昔は日本人一人が支配し指示できるものの量が小さかったから成り立ってい
  た。今は、管理しなければならないものが莫大になり管理不能となっている。
 ※自分が管理できないものまで管理する社会が言語の不明瞭さを招いてい
  る。
 ・日本人の"思う"はミラー現象といい、中に残らず反射してしまい、次から次に
  変化し、正確に記憶されない。

[Ⅲ]テキスト朗読
  テキスト「人はなぜ生きるか」トルストイ作

 ・「語のもつ意志を自分の意志でもって表せるか」で伝わり方が違う。
  →意味が生きているかどうか。生々しいかどうか。
 ・<考える>
  ①自分に語りかける ②相手に語るために自分の確認をする
  言語での自己認識が強い場合、ゆっくりになる。
 ・自分が読む場合、本の主人公がどこにいるか(自分の認識で)がわからず、
  自分勝手にやるということは読み方が下手であるといえる。
 ・同じことを言う場合、自分の心と他人の心は違う。
  自分の範囲でものを聞いても理解できない。
  言語の発達とは、自己性と他己性を認めること。
 ・人に伝えることと自分の考えとは方向性が違う。一緒にやろうとすると
  言葉は明瞭化してくる。訓練が必要。
 ・文読み、語読み
 ・自己を客観的に再認識する。
 ・セミョーンが喋っていること、考えていること、セミョーン以外の人、
  セミョーンの地、地の文を読み分けるように。

◆本日の磯貝語録
 速い喋りや読みは、自己実感が薄く、当然他人にも伝わりにくい。 

◆本日の感想
 事物を考えるとき、自分化をしない。自分化とは、自我心による自分の内側に
 引き込むことをしないことを教わる。

市民発声・呼吸法(12/15)                    《共通系》

12月15日(土)市民発声・呼吸法
講座テーマ「試演会」

[1]ストレッチ(沖田講師)
 ・立った状態から体をほぐしていく運動
  徐々に上から力を抜いていき、その逆を通って立った状態に戻る。
 ・腕を組んで上に伸びる。前に突き出す。後で組む。上で組んで左右に倒す。
 ・膝を片方ずつ立ったまま抱え、自分に引きつける。
 ・顔面マッサージ。顔を大きく開く。口を閉じて、舌で口の中をなめる。
 ・股割り
 ・最後は回復運動

[2]基礎復習(磯貝塾長)
 ①鼠径部に乗る意識、丹田に身体を乗せる意識。
  →このままかかとで地面を押す。つま先で同様に。
 ②骨盤を内側に旋回させる。外側に旋回させる。いわゆる腰を入れるという
   こと。
  ・芸道然り、茶道然り、道の世界では、この腰を入れている状態が基本。
   声の道でもこれで声を出しやすい姿勢。→呼吸も通りやすい姿勢。
  ※以上をふまえて、鼠径部を引いた状態で呼吸する演習。
   一月のシリーズからは、相手に対して伝えるということに入るが、そのために
   支えの運動性があるかどうかということが必要になってくる。そのことを理解
   しておく。
 ③丹田をキープしてみる演習
  1)丹田を意識して自然呼吸(自己呼吸)をする。その状態で「ア」を発声す
    る。
    3回くり返す←伝えようとする声、呼吸とは別物。
  2)丹田呼気でささえを入れ動かさず、細く、発声をする。
    →今回はこの状態でテキスト「生きる」を読んでみる。
    (今まで、呼吸法について追いかけてきたので、全員が共通項として
    同じものをやっているという感じが出てきた。)
   ・丹田というものを漠然としたものではなく、ピンポイントで捉えてやると
    いう意識が必要。そうすることで、どんどんと丹田感覚がシャープになって
    いく。
   ◎「結果を出すのは瞬間だ!」すべては準備である。
    読むことによって、その言葉の実感を得る。
   ◎知的なことをする頭脳、脳から感覚的なものにいくのが感脳。
    身体的な実感を伴った体脳。これが声や言葉で一番重要だ。
    →頭脳ではなく、体脳で読むことが今回やっていること。
    社会生活においても、そのような実体験をもてるかどうか。
  3)立った状態でテキストを読んでみる。
   ・自分の中で、体全体でやっているという意識が持てる。読んでいる中で
    ひとつの言葉も実感が得られればすばらしい。
   ・体全体を硬くすることとは違う。丹田に支えを置くことで、その他が自由な
    状態を作る。
   ・読みながら説明してはならない。実体のある言葉、声によって人間の
    信頼関係は築かれるのではないだろうか。
   ◎「生きる」で生きている実感があるか。
    頭で意識しすぎてた方もいるが、響きや呼吸でもって感じた方もいる。

[3]試演会
  「生きる」のテキストの中で、自分でひとつ段落を選んで読む。
   Aさん  4段落目
   Bさん  3段落目
   Cさん  5段落目
   Dさん  5段落目

  ・自分のわからないものを言葉によって実感できる。そんな言葉をいくつ持って
   いるかで、人間的な豊かさにつながる。
  ◎言葉をクリアにする技術はいくらでもあるが、その先の自分の実体感や実感
   が素直におきることが大切。技術があっても感念的な説明表現になるのは
   好ましくない。来期からは、このことを踏まえた上で、はっきりと出すことに
   入っていきたい。

◆本日の磯貝語録
 ・ここは呼吸法のための呼吸法をやるわけではなく、呼吸法を使って相手に
  伝えるというための呼吸法である。
 ・結果は瞬間、全ては準備だ。

◆本日の感想
 はじめは言葉も分からず、体の実感も持てないで、迷っていました。一年やって
 ようやくこういうものが自分の中にあると感じ始めました。それが正しいか
 どうかはこれからですよネ(T.T)

市民発声・呼吸法(12/1)                    《共通系》

12月1日(土)市民発声・呼吸法

講座テーマ「コミュニケートに必要な中心をとる呼吸」
[Ⅰ]ストレッチ(沖田講師)
 ・足や腰のストレッチング
 ・立ち上がって肩のストレッチ
 ・股割り→肩を入れての股割り→手を前で組んで股割り
 
[Ⅱ]講座(磯貝塾長)
 ・身体の生理を理解して声を出す。いつもの生活で無意識にやっていることを
  意識的にやることで自らを御してうまくやれるということがわかってきた
  のではないか
 ・日常と違う場面で起こっている問題に対するために
   →外側の問題(環境や対する人など)
    内側の問題(自らがどうなのか)
 ・失敗しているときはどういう状態になっているかを省みる。
  すると、呼吸が浅くなっているということに気づく。
  つまり、呼吸が平静であるときは楽である。
 ・問題に直面する前に、自ら呼吸をうまく整えておくこと。
 ・しかし、現代社会はスピード重視「すぐに」できることが命題。
  そのため、人間のスピード、特に呼吸は取り残される傾向にあり、そのことが
  ストレスである。
 ・人間の場合、情報だけ生きるものではない。生物時間で生きる。
  人が生き合う時、人間時間での人間呼吸でのコミュニケーションが必要と
  なる。
 ・コミュニケートで先ずはじめに重要なのは、言葉ではなく呼吸の感知と同調。
  気持ちや思いの精神情報の前に相手の呼吸をとらえること。
 ・なら、問題に直面する時、日常的な楽な呼吸でいれば、いいのかというと
  それは違う。少し訓練が必要だが、「ニュートラル」というものが必要に
  なってくる。
 
 ◎ニュートラル・・・中心感覚を捉える。
  自分の中の見えない触れない中心を捉えること。

 ・コミュニケートの原則は、自分が考えもしないことに対応すること。
  そのためには、自分を理解すること。自分の中のわからないことを理解する。
  私にないものを理解するときに呼吸は育つ。

 演習1)中心感覚・中心を捉える
   頭から一本線を感じる。その棒を軸に軽く揺すってみる。
   その線に沿って空気を入れてみる(中心をとるための呼吸)
   腰ではなく骨盤から下に中心を感じる。意識して呼吸してみる
    (必ず鼻から)
   そのままで座る。これが人と対面するときによい座り方。
   穏やかだということ。こうすれば相手も楽になる。
   ※そうすれば即座に相手と一緒になれる。これがうまいコミュニケート法。

 演習2)ニュートラル座位で詩「生きる」を読む
   ◎人間の許容度とは、興味の大きさ、好奇心の大きさ多さによる。
     
   他人が共有できないことをやる必要なんてない。
   だからこそ、日常生活よりも許容度を上げる訓練をする。

◆本日の磯貝語録
 ・社会生活において、失敗をしているときは、呼吸が浅くなっているとき。
  ただし、あまり自覚がない。
 ・コミュニケーションの基は、「呼吸」である。相手の息をつかむ、相手の息に
  合わせる、etc.

◆本日の感想
 中心を捉えた! 意識は或る程度集中しているけれど「集中しているぞ」という
 力の入ったものでなく、さめていて、リラックスしている実感でした。ただ、
 「この辺りが中心」という実感が取れなかった。だいたい真ん中からは外れて
 いなそうという所までであった。でも良い気持ち。(K.M)

市民発声・呼吸法(11/17)                    《共通系》

11月17日(土)市民発声・呼吸法

講座テーマ「良い響きとことば」

[Ⅰ]ストレッチング(沖田講師)
 ・立った状態で体を前に倒し、体をゆらす、前後に体重を乗せる。
 ・座って股関節を伸ばし、両足を後に。ゆっくりと元に戻す。
 
[Ⅱ]「呼吸と言葉 丹田について」(磯貝塾長)
 ・言葉のための呼吸法→そのために最も基本で重要なのは丹田。声の呼吸の
  ためには支えが必要。→丹田のささえ。
 ・息のコントロール=声のコントロール=言葉のコントロール
 ・腹腔の動きのエネルギーで体内の空気を流す、これを息という。
 ・息は喉を通過し、声帯を振動させると"声"になる。
 ・丹田によるささえは、人の様々な行動についてまわる。例えば、日常会話で
  は意識しなくても、特別に何かを伝えようとした場合は、丹田の支えを強くし
  ている。(無意識で)人前で改めて話すとき、日常のままではうまく伝わらな
  い。そのための意識とそれを具体化する体が必要。
 ・現代日本人(特に都会人)の間では"人前"という観念が変質し、特に"人前
  の声"は(喋りや話)壊滅し、自前となりつつある。
 ・人様の前で喋る時、自己放出や自己確認をするのでなく、話すことを正確に
  伝えることが必要。

[Ⅲ]言葉を使った演習(立位)
 (1)"ア"をつくる
    1)自己日常的に 2)丹田を意識して ふたつの差をつかむ
 (2)"ア"と胸声
    (1)-2)に、もう一方の手を上胸部に当てて"ア"を発声
    (1)-2)のままと、胸手あてとの丹田差をつかむ
 (3)"誰?"を(1)、(2)で行う
 (4)"はい!"を①身近な人②初対面の人を(1)、(2)の条件で行う

 ◎日常的に丹田感覚を持つのは大事であるが、他人と交わる時、丹田意識を
  持てると
  ①落ち着きがでる②明確になる③自己中心さが少なくなる等の利点が生ま
  れてくる。

 ・丹田を意識して足踏みをしてみる。
  最初は意識せずに、次に意識して、違いを実感してみる。
              ↓
  ◎つまり、自分が自分以外の他を意識しているかどうかは、丹田での感触と
   実感である。
   人を意識した時に丹田を意識出来るか、これがパブリックセンスである。

 EX.眼をつむって丹田を触って、鼻から一杯に空気を吸ってみる。
   呼吸に伴って丹田が運動していることを実感する。

 ・次に、丹田が呼吸している意識でやってみる。

 ◎鼻から吸うという意識が強いと脳圧がかかる。これは損。丹田で吸うという
  意識を持てるかどうか。→体を使うことができないと人に伝えることはでき
  ない。

 ・丹田意識のある声とない声を感じられるか。
  少なくとも他人において、その判別ができるようになればそれだけですばら
  しいことだ。

 ※声は対象物にぶつかることで発せられる。光もそのおかげで光を認識でき
  る。つまり人間もそうで、他人があることで個を確立できる。→丹田で聞く。
  何でもかんでも頭でやると失敗する。

 ・他人が何人もいるからこそ、自分を立脚して生きていける。他を排除したら
  自分が成り立たない。

 ・受けることの必要性→自分の思いだけでものを見ない。聞かない。すべて
  来るものをありのまま受ける。

[3]生きる/谷川俊太郎
 ・Aさんは、すごくいい声で読めていた。
 ・Bさんも声が良くなっていたが、足がしっかりと地面についていなかった。
 ・Cさんは、まだ頭の意識が強すぎた。
 ・Dさんは、先ず、聞いている人がいるという認識。その人達がどう聞こえたの
  かを知るということ。その大事さを認識すること。
 ※読む場合、文を自分にひきつけてはならない。生きるの場合、谷川俊太郎
  が書いたものである。ならば、それを自分として読むのではなく、他の人格と
  して読む。→初めて読む場合、主観で読むが、人のを聞く中でだんだんと客
  観的に聞けるようになる。

 ・客観的な音声は上顎にぶつける。主観的な音声は下顎にぶつける。  

◆本日の磯貝語録
 首の上の脳(頭脳)は、実体の少ない脳。丹田は体の中の実体脳、両方通
 じて能となる。

◆本日の感想
 丹田の大切さを改めて痛感した。今の日本では、自分と他者との境が不明と
 なり、良い加減な言葉が横し、聞きにくい言葉が多い。そんな中で、公の場面
 できちんと自分の意見を伝えるには、やはり丹田意識を持つ。これが鍵となる。
 (N.N)

市民発声・呼吸法(10/27)                    《共通系》

10月27日(土)市民発声・呼吸法

講座テーマ「正しい発声法・胸部共鳴とひびきづくり」

[1]ストレッチング(沖田講師)
 股関節をやわらかくするストレッチ
 先週行った足踏みを各自行う
  →足全体で地面を捉える感覚・自分の体で実感する。

[2]胸部共鳴の復習(沖田講師)
 (1)鎖骨部分に手を当て、響かせるように各自発声。
  ・ア、ア、ア、アー。エ、エ、エ、エー。イ、イ、イ、イー。
   オ、オ、オ、オー。ウ、ウ、ウ、ウー
  ・イー、エー、アー、オー、ウー
 (2)背面の首の下、左右に手を当ててもらい、そこを響かせる様に(1)の
   テキストを
  発声(二人ペアで)
  丹田を意識する。
  語頭からそこに響かせることができるように。

[3]テキストリーディング「生きる/谷川俊太郎」
 (1)各自[2]-(1)の状態で、丁寧にテキストを読む。
  ・各語が胸に響いているように確認しながら。
  ・各行の語尾もしっかりと発声する(後に向かっての響き作り)
  ・下に落としすぎて不明確な言葉や、響きの悪い語にしない。

 (2)[2]-(2)の条件でテキストを読む
  ・うまくいっているかどうかの確認をし合う。
  ・力を入れすぎない。重心が浮かない。中心を崩さない。
  ・口の前の方で発語しない。

  一語一語はっきりと抜かないように出す。

◆本日の感想
 足踏み打ち、胸部共鳴、背面上部共鳴をする。足踏み打ちはどうなるとうま
 くいっているのかのイメージがつかみにくく、難しかった。胸部共鳴は大分
 上達したが、他の事を意識すると崩れてしまう。昨年と比べると自分の声
 (普段も)少し変わって来た様に思える。(I.T)

市民発声・呼吸法(10/13)                    《共通系》

10月13日(土)市民発声・呼吸法

講座テーマ「正しい発声法 胸声とひびき②」

[1]ストレッチ(磯貝講師)
 ・腕の脱力
 ・手を上に組んで上下にストレッチ⇒左右に倒し、体側を伸ばす。
 ・上半身を前に倒して膝を抜く⇒おしりを後方へひっぱり、頭部の脱力
 ・足をそろえ、手を前に組み、かかとから頭まで使って後方へそらす。
 ・手を水平にあげ、胸をそらす
 ・足を組んで体重をかけストレッチ(つま先をのばす)
 ・アキレス腱を伸ばす⇒かかとを必ず床につける。
 ・股関節をゆるめる。

 ・足踏み(四股踏み)⇒足で打ち抜く。頭でやるのではなく、何かがそれを
              させている。させてくれるものを探すこと。
 ☆足の裏の実感、踏むことが重要⇒日本の伝統芸能では必須
         ⇒かべをもち、反対側の足を踏む
 ・土踏まずに重心を打ち抜くように
 ・体重を移す。真中にとらえる。膝を使う。バネを使う。身体をゆすらない。
 ◎中心感覚が身に付く+重心をとらえる。

 (整理体操)
 ・足をひらいて、おしりに手をあて伸ばす。
 ・座って腰を緩める。
 ・仰向けになり、膝を立てて足を組む⇒横に倒し腰をひねる。
 ・仰向けのまま両膝を抱える。両膝を両側へ開く⇒手で両膝を開く。
  膝を抱え込んで頭を持ち上げてまるまる⇒全身脱力
 ・座った状態で、膝をゆるめて前屈⇒手をうしろにつき、ゆるめる

[2]「響」きについて(磯貝講師)
 ・口鳴りだけでも生きていけるが、響きを変える事で感性が豊かになる。
 ・人生の各々の場面において、どんな事が最適な声か(まわりにとって、
  自分にとって)は大変重要なことである。
 ・相手の反応を受ける⇒自分に返ってくる。
  それにより自分の体験ストックを増やしてゆくことになる。
 ☆自動的に"声"までかわるには10年かかる(口調は変わる)。
 ・声や感情は常にフルで出す必要はない。その事に必要な量を察知する。
 ・人の言語的意は、本人の想いで伝わるのでなく、その人の持っている声の
  力が聴く人の耳に届きはじめて理解される。
 ・声の力は声帯の機能と響きの種類を高めると付く。

 <胸部共鳴>→落ち着いた声になる。のどを下ろして胸にひびかせる。
 ・胸で相手の声を聴く。(前胸部共振)
 ・響きの薄い声は聴く人にうまく伝わらない。
 ・胸のひびきは深い喉、低い支えでつくられる。
 ・話は言葉でなく、声を聞く事。⇒精神状態を理解する、生理状態を受ける。
   “絵”⇒それをそのまま受ける→おもしろい

[3]テキストリーディング(磯貝講師)
 <テキスト:「生きる」 作:谷川俊太郎>
 ・1人ずつ読む:声を出して読む
 ◎詩は日常、小説、談話とも違う。日常喋りは、考えや重いながら喋るので
 必要に文字数が多い。小説や物語は要約するので短くなる。詩は更に要約
 され、各々のエッセンスを綴っている。

 ・“生きているということ”+“は”(助詞)を付けて節と節の関連性を上げる。
 ・ここに書かれている事は全て作者の実感である。
 ・解釈によって読み方がかわる。
  子どもにも読める詩→子どもは声に同調する。
  書いてあることをただ読むだけではない。特に字読みは禁。

 ◎手を胸において読む(胸声)
  (胸に響かせてきく)

 Aさん:しっかりのどを通して胸に響かせることを実感すること。
 Bさん:口でやらない。言葉の一つ一つを胸で正確に把握する。
     姿勢をキープ(前のめりで)、考えないでやる!今を生きること!
     自分でやりあげる。
 Cさん:他人に分かる様に。自分を外に出す。聞く人と同じ所に自分を置いて
     そこに聞かせる。丁寧に、文を読むのではなく文を話す。イメージはだめ。
     そのことをやる。自分のことだけをやらない。☆読んではダメ。語る、喋る。
 Dさん:もっと外に向かって言う。先読みをする。
     伝える→セットを作る。 相手を安心させる自分をつくる
 Eさん:みぞおちでやる。みぞおちを入れて胸の響きを作る。もっと息を吐く。

◆本日の磯貝語録
 声は人間表現の最高の媒体。声は人間そのもの。

◆本日の感想
 足踏みはちゃんとしたポジションに入ると自動的に踏み抜き良い音が出るそ
 うです。つい、ちゃんと踏もうと思うと力が入ってしまいました。発声共鳴は歌と
 同じことが起こっていると痛感しました。