俳優表現実践(3/5)                      《ことば系》

3月5日(木)俳優表現実践

講座テーマ「表し方、伝え方-2」

講義
・三年後に役に立つ人間になれ。今は力をつける時。
・社会の動きは知っていること。右往左往しない、大きくなれ。
◎社会がどんなであっても生きていける。生を信じることだ。
・役者バカになる、社会りこうになるな。
・睡眠と食事で脳が動く状態にする。相等高度にバランス良く。
・アルコールを社会人としてつきあえること。毒性がある。
・人が読める字を書けること。自筆の力をつけること。
・新聞を読む、本を読む、展覧会に行く、無理しても行うこと。

・今やっていることが本当にいいとは思ってやってない人が多いのではな
 いか。
 もっといいもの、新しいものを考えはじめている人が必ずいる。
・不況に強いのは食料。役者ただし薄利多売が現状。
・ハイ・クオリティ(金にならない)と薄利多売の2つもつ。
 ハイ・クオリティのことはハイ・クオリティのことしかしない人だけできる。
 面白いけど食えない、ハイ・クオリティの人が集まってくる。
 自分はハイかロウのどちらに向いているか、向いていることしかできない。
・核のある真似の出来ない本当のものをつくる 真似られてもどこかちがうもの
 本質と普遍性を持つ。(全部わかるものをつくらない それはお人好し
 コンセンサス(似た頭の構造)をつくり、それにユニークをのっける)
・日本語の声とことばで人間の本質と普遍性を表現する。
◎「全世界的な声とことばの空中楼閣を100年、200年でつくる」
・神様はなぜ言葉をわけたか(意地悪したか)
・音声の共有性(同一語内、異言語間)をしっかり持てるか?
・言語の多様性は人間のどのような属性がもたらすのか。
・異種と共有する音声(基準は自分でなく他者)を共有する。
・分岐を統合し共有するサンプル(指針)の音声をつくる。
 日本人の情緒(身体)からうまれる思考をあらわす音声を出す。
・いいものを出すともっといいものを出そうとする人がでてくる。
◎ヴォイス・サンプルのティーチャーは音声を伝授する、やさしくしない。

・人間の憧れであるいい音声をつくる 歌・キャラクター
・ここで作った核を基本エネルギーにして、自由になんでもやる。

<演習>ジャック・プレヴェール「花屋の店先で」

見本市 ①2人組で「上手に」によむ 3分割
  1.Aさん・Bさん 2.Cさん・Dさん 3.Eさん・Fさん

 ②3分割でそれぞれがやりたいようによむ 2まわり
  1.Aさん 2.Fさん 3.Cさん
  1.Dさん 2.Bさん 3.Eさん

◆本日の磯貝語録
 日本語の声とことばで人間の本質と普遍性を求め見付けようとすること。
 ここで作った核を基本エネルギーにして、多様性や個性をやる。

俳優表現実践(2/19)                      《ことば系》

2月19日(木)俳優表現実践

講座テーマ「表し方、伝え方-1 言葉のリズム感」

[1]各自ストレッチ
[2]個人指導
[3]講義
 自分が考えたものでないものを人に提供するにはまずおぼえること。
 それか何か受けやすいことをする。
 律・リズムを整える、乱す。 リズムのない生活は疲れる。
 セリフ・詩にリズムをみつけだす、作りだすがあまりきっちりはおかしい。
 おもしろくないものをおもしろくする、おもしろいものをおもしろくなくする。
 自分の外側にリズムをみつける、作る。手拍子、足拍子、鼓動。
 誘われるリズムを発見する、リズム感があるか、もっているか。ないとだれる。

[4]演習/テキスト:詩 ポール・エリュアール作「自由」
・リズムのエネルギーが読ませてくれる読み方をみつける。
・自分の中に何かおこっていないと文字の説明になってしまう。
・自分がそれをリアルに感じられるリズムをみつける、つくる。
リズム・区切りを変えると流れが変わる、興り方が変わる
・ただよむ、リアリズムに読む→自分が読解するために読む。
 からもっとおもしろいことを求めて読んでいく→リズム変形をつくる。
・目的、方向をつけてリズムをつくり、大きな流れ、勢いをうみだす。
 書かれたとおりによむ=リズムに従う のは人為的形式的で不自然。
 書かれたものを空間に投げる=リズムを崩すのが自然。
 実況中継ではそんなに面白くない。
・社会的なルールをのりこえるのが表現の世界。今、そこにないものを引っ張
 り出す。
間はエネルギーの蓄積、ただ切るのはリズムではない(区切りのリズム)
 同じところにとどまらないで、次のところに動いていく(移動のリズム)
 (1:1:1を基本に1:0.8:1.2と揺らすと動き出す)
 語のつなぎ方→文読みはリズムをぶちこわす(流れるが平盤)
・あるとおりのことでなく、常に何か新しいものが生みだされるためのリズム。
 リズムは止まらないで次に渡す。待ってることがなく何かが起こっている
 (内側)
・意味内容だけで読んでは、生きた実態の多層は表せないし、伝わらない。
 リズムを変えないと、自分の中がどんなに変わっても外に伝わらない。
変化の欲望を停止しない

<宿題>次回 ジャック・プレヴェール「花屋の店先で」をつくってくる。
◎リズムを作曲して伝える方法をみつける。
 リズムができると活き活きしてくる、言葉を表す。

◎まずオーソドックスに演れる・解釈できること、次にひねる。
 壊さないで形態をかえてAからA’を瞬間的に生み出すのが芸術。

◆本日の磯貝語録
 ・リズムは止まらないで次に渡す源動力だ。自分で打たずにリズムに引かれる
  こと。
 ・”間”はエネルギーの蓄積と移動態。

◆本日の感想
 そもそもリズムは自分の中にもあるのだから、もっとそれに耳と心を傾ける事が
 必要だと感じました。頭で分かるリズムと身体でとるリズムが一緒しないと、
 詩は読めない。

俳優表現実践(2/5)                      《ことば系》

2月5日(木)俳優表現実践

講座テーマ「心の生理-2 息と筋肉」

[1]ストレッチ各自

[2]正立する
 目はまっすぐ、力をぬいて、眼球に力が入らないこと
 目を矯正している人は裸眼での状態もつかんでおくとよい。
 受けるのではなく出す視線で、まばたきを少なく。
 ①自分なり
 ②かかとをあわせる
 ③天井を見る、顔を上げる
 ④正眼
 ⑤顔先行で足先をながめる つま先は広げすぎない、ゆっくり、目線あと
 ⑥正眼
 ⑦右真横
 ⑧正眼
 ⑨右真横
 ⑩正眼、そのままで腹式(そ径部)呼吸でリラクゼーション
 ⑪姿勢をといてリラックス、首、背中、各々

 人間に向いてない正立、直立を負荷でなく気持ちいいところをみつける。
 まっすぐをみつけてそこから動かす、ストンとするところをみつける。
 人間の根源・本質を自分の中にみつけ、そこから表現する。
 
 「まっすぐ」と正反対の「軟体・粘体(ぐにゃぐにゃ)」の両方もつ
 ストレートの感覚からぐにゃぐにゃ、ぐにゃぐにゃの中からストレートをみつける。

 [再生の理論]
 「まねること」から「本質を身体の感覚でとらえて作り直していくこと」へ
 社会的なものを積み上げていっても今まで以上の芸術は生まれない。
 既存のものを乗り越えて、新しいものを発明、発見する、創造する。
 視覚に頼らない視認しない世界の感覚
 消えてなくならない「声」をシビアに次につなげていく。
 ◎動きと声を人間の本質につなげて表現の基礎にする。
 「軟」の声をつくっていて、今までは「直」の声、まっすぐに憧れて、無理矢理まずつくる。

[3]「ぐにゃぐにゃになる」身体中が「水」になる、筋肉があちこち移動する
 でも倒れない、動かそうというのではない、足の裏ぺったりで。
 床下から何かに動かされる。

[4]寝転がって、西野式バレエの「足の裏で呼吸する」できれば頭頂まで

[5]表現をつくる 既存のものの再生産から先へ行くための準備
(A)詩 ギョーム・アポリネール「ミラボー橋」
①まず読んでみる 自分の中に何かが起こり、それをはじめからエネルギー高く
 力強さ、生命力むきだしにして、それを削っていく事で伝わる表現にする。
 立体感をつくる、強引に
②造形する 身振り手振り・声・口調・変なことでなくつくる
・まずは変なものでも何でもとにかくつくる ◎既存のものにのっかって越える
・原則を静的でなく動的にしたほうがもっといろんなことが出てくる。
 台本と自分が、他の何かと格闘しているところが外からは面白い。
 空間との戦争、すべてを表現に使うことができる。
 少なくとも自分や台本にむかってやることではない。離れようとしてする。
 できるようになるとやることで解放される。
 「ミラボー橋」のおかげでどこかに連れていってくれるのを強く願う
◎≪声そのものが表現になるように声をつくる≫→あらためて重要である。
・全開で出す快感と、それで壊れない精神力と体力をつくる。
 自分が自分とたたかう格闘技をやっている。
 それぞれのパワーバランス、エネルギーと存在性とその変化。
(要)自分にあった発声練習をつかまえ、各自行う必要が生じてくる。
   段階別発声練習 「声の格闘技 磯貝メソッド」
 エネルギーがないと今を乗り越えられない。そのために外のエネルギーを使う。
 「怒り」がすごいエネルギーになる。自分でやりきれないもの
 自分を保護してくれないものに立ち向かうエネルギーをもつ
 怖い自分と闘争する、つぶされない闘争心、爆発力。
 引かないで、出し方を変える、壊されないように。
 「まっすぐ」をもらって、そこから動きはじめる。
 文字の言葉にとらわれない、自分が発していることばを感じる。

(B) ジャック・プレヴェール「花屋の店先で」
 ぶっつけで動く
 これからは難行苦行のしごきのはじまり
 足がもっと動く
 口がもっと速く動く、身体を動かしたまま
 表現力は精神力 小手先の技術はパワフルなエネルギーにぶっとぶ。

 もうやめられないから観念すること

 生きる実感を持つ
 アララ、アッハッハッ

◎発声練習テキストを作成する(グレード別、用途別)
◎大声で発声、発語しながら、スペースを移動し、四肢全身を動かしながら行う。

◆本日の磯貝語録
 「まっすぐ」と「ぐにゃぐにゃ」の両方をもつ。
 本質と身体の感覚でとらえて新しいものを作り出す。

◆本日の感想
 仕事上、座って台本を読んでいるとき、集中の切れる事がある。しかし、
 今回とにかくを動かしつづけて読んでみて、フッ切れてやれました。
 これは大発見。体でやれと言われていたのが少し分かりました。

俳優表現実践(1/22)                      《ことば系》

1月22日(木)俳優表現実践

講座テーマ「心の生理-1 喉の反応」

[1]各自ストレッチ、個人指導(各自課題)
 演ずる覚悟(やるぞ)、意識(意味づけ)、認識(わからせる・伝える)
 五感をしつこく受ける

[2]講義
・どっちの方向へ行って何に向かっているかつかむ
・さらにつかむために自分で見つけて、つくる、発展させる
 つくりだす能力、いつもギラギラもえている。中でひそかにもえているもの。
・脱出したい衝動が弱い。つかまえ方が下手。もっと身近にある。
・自分方式をつくる、自分の流派をつくる。
・野心からではなく、いたたまれなく、脱皮したくなる奥深いものをつかむ。
・その下で使われるのではなく、いっしょになってやる、上にのっかる
・むりに乗り越えようとしない、必ず先はあるはず、もっと先を予感する。
 中心になるものをつくりあげたい、何かほしい、何か見たいの芯。
・ここは試しにくるところ 学ぶところ、教わるところではない。
・自分の先が見えているか、何だかわからないけどそれがあるおかげで生き
 ていけるもの。
・好きだけではやってられない。寝てても求めるくらいひかれるもの。
◎≪本能を喚起する≫とはどういうこと?それには何をしたら良い?
・学んだ先に表現はない、「こうしないほうがいい」ことを学ぶのだ。
・やりたいことができているとだめかもしれない、やれないところに何かある。
・芸の厳しさが足りない、甘いともちがう、いい人の様だ。
 うろうろしている人はいてもいなくてもいい
 表現するにはいい人すぎる(「普通の人」ができる事ではない)
・本気で芸人になろうとする。芸人は普通の先にあること。
・芝居が身についているか。
・鈍感で意地悪な観客の心を射るにはもっとシャープに。
 今から抜け出したい、芸における飢餓感、貪欲さ。
 マンネリになるな、責任を感じなさい。
◎まず「見えたい!」という気が狂うほどの欲求が良い。
 雷がおちてくる、きたら引き受けるしかない。
 他人のことじゃなく、自分のこと。
 もうひとりの自分がもっとおそろしいことをやる、外から見るとすごく穏やか。
・「自分の意識がいくつもある」とまず決めることからはじめる。
 引き受けてできるようになる、夢中でやるのとはちがう。
 ちゃんと作ってきて、違うことをやる ◎インスピレートする元をつくる
・その先の「道理に適っていないけど納得できること」をやる。
 きちんときまったことをやる作業は楽しくない。
・年に一本まともなものをやればいい。
 たくさんやればうまくなるようなものではない。
声は出していないとだめ、今の出ない声がほしい。
・現実なリアルな自分ともうひとつ別の自分を生きる。
次元が足りない、自分の中から引っ張り出す、自分の中に必ずある。
 複次元でいろいろなことができ、ひとつのことができる。
 あると決めるとそうなってくる、思い込みでも何でも正確にやる。
 等身大のリアルしかやらないとそれしかできない。

◆本日の磯貝語録
 演劇は人間の行為をやる。
 鋭い俳優になろう、鮮細な心でシャープに。

◆本日の感想
 今日の講座は、考えもしないで本当に幼少の頃は出来ていた事だった様
 に思う。大人になると沢山身に付けるが、人間本来のものをなくしたり、うも
 れたりしている様だ。本来の自分はもうないのかも知れない。

俳優表現実践(1/8)                      《ことば系》

1月8日(木)俳優表現実践

講座テーマ「心のとらえ方」

[1]各自ストレッチ
[2]第Ⅱ期最後の課題の練習
 各自練習(個別指導あり)
・やりながら正しい、間違っているがわかるようになったら、次は、そのことが
 楽しくなるといい。
・楽しいことを人に伝えるためには自分に楽しいという実感がなければダメ。
・楽しいと感じた瞬間のエネルギーが大切(劇薬は少しが・・・)

[3]講義
・「声」「ことば」「心」の3つがVASCのテーマ
・「声」「ことば」「心」⇒人間の "実" の部分ではないか
・心が声で商品になるか。その心を実感できる声を発することのできる俳優を
 育てたい。
・何故イントネーションが起こるか→平板のままでは何かをあらわすことはでき
 ない
 ではイントネーションとは何か⇒「心」の動作といえる
・同じ文字で書かれた言葉(抽象化された言葉)→音声化する(精神の
 実態化)
・音声化したことばはその「心」を他の人と共有できるエネルギーを持つ
・心=正しいことを嘘にもする。「心」とはこうしたい、と思う表現と別のことを
 平気でさせる。
 単極ではなく、多要素、多機態で変な動きをする。
・「心」とは永遠の課題。仮説はいくらでも立てられるが、決定稿を出した瞬
 間嘘になる。
 - 「心」は止めることはできない、止まらないものだから。
・「心」はある種のエネルギー。自分に由来するもの、ともいえるのではない
 か。
・「心」を考える時には何かきっかけがあって土台があった方が考えやすい。

-「心」のことをどう考えるか(ディスカッション)
"あなたにとって心とはどういうことですか。どんな時に心を感じ認識します
 か?"
・芝居は「解決できないもの=心をどう共有していくか」という作業ではない
 か。

・人間は心をもっているから人間である。-逆説も考えられてしまう。
 心のことを総合的に語ろうとすると、情緒的になっていく。分析的とその中
 間にあるものを見つけたい。

・人間の表も裏も虚も実も「そこにある "心" 」を提示(表出)することがアーツ
 ではないか。
 それができなければただの作業になってしまう。

・それぞれ「心」を持っていることを自覚するだけではなく「心」を共有すること
 が大事
 「心」が共有できれば、すぐにでも一緒にできる。
・様々な心を認知し、なるべく正確に表出するクセをつける。
・アーティストはそれぞれの場での心を表出するエキスパートである。

◆本日の磯貝語録
 ・楽しさの核は瞬間である
 ・イントネーションは「心」の動作である

◆本日の感想
 心のテーマは難しい。"心を共有する" とは観念では分かるが、自身の心を
 冷静に観察するということが不慣れでうまく行かない。実際心というものが良
 く分からない。ウーム残念。今年もがんばります。

俳優表現実践(12/4)                      《ことば系》

12月4日(木)俳優表現実践

講座テーマ「心のデリケートとセリフ」

①個人課題(磯貝塾長)
 Aさん ステップ 柔軟性
 Bさん オドロオドロ おどろおどろ 踊ろ踊ろ お土路お土路 odoro-
     音の身体をつくる オノマトペ 平仮名 意味づけ
 Cさん 前後スキップ 左右スキップ
 Dさん 足首から動く

②デリケート「微細とセリフ」「アーツと日常」(磯貝塾長)
(1)デリケートの社会的背景を考える
・近現代から分かれて知るようになり微分化した(DNAまで)
・ものごとが細かくなってきた。微分化した。専門化した。たくさんのことがわ
 かった。
・大事なものがわかりにくくなってきた。分析して要素が増え、飽和状態。
・記録が正確になった、情報量が増えた、蓄積した。
・視覚情報が肥大した。認識する、視認から想像するバーチャル化。
・情報を選択することで微細化の圧迫から逃れられる
・private(secret) がなくなって security が必要になった
◎小さな違いにこだわるようになっている
・1つ専門があればよかったのが何でも知っていなくてはならなくなった
・他人との距離のとり方が難しい(各々の要因で距離が異なるため)
・立場によって色々な意見が生まれ、そのわずかな違いを気にする。
◎圧倒的に世の中が複雑になり、人の心を圧迫するようになった。

(2)心のデリケートとセリフ
 デリケートであるか 細かいところを見る →対応できるか
             自分の内に対して、自分の外に向かって
・心のデリケートをどのように扱うか → テキストからどう読み取り伝えるか
 - 《ニュアンス》色・音・調子・意味・感情などの動体の微妙な差異 -
◎「心を演じる、心を通す」時のニュアンスのちがいをつかまえる。通し方、出
 るもの、陰影、濃淡、複雑な意味合いや味わい
・《曖昧さ》の実感、実態をつかまえる

テキスト①「何となくちがいますよね」という言葉がうまれる状況をつくる
     「何となくちがいますよね」という言葉が伝わる状況をつくる
・曖昧さの加減、近すぎない、遠すぎない、薄皮一枚をつくる

テキスト②「わかるけどさあ・・・」わかっているが、わからないふりをする
・なぜ曖昧さが必要か。両方立てる。格好つける。逃げ口
 はっきりしない、断定しない、決定しない。・「とか」弁について
 選択肢がひとつでない、決められたくない、ロスが多い、
 無駄に気を使う。断られたくない、否定されたくない。
・「ありのまま」とは「普段とかわらないこと」の人が創作をする

テキスト③「そういう意味じゃなくて・・・ねぇ」の曖昧さで共感を得る
・デリケートの線をみつけだす。大雑把にはしない。
・今の若者の現状をつかむ ・中高生の生理と心理
・30代前半OL 興味が一緒、情報に敏感、お金もってる、外圧がない
          扇動に弱い、向上心をあおる、自分を磨く

(3)あいまいさのまとめ
 今の時代にそった(共時性)ものを提供する技術
 今の心の状態をつかみ共振する 批判的でなく
 特別であること、人とは違うことをいい方向に使う
 心を同化する、安心させる、でも「このままじゃいけない」と思わせる
 そのままに付加価値をつける技術をつくる

◆本日の磯貝語録
 心を同化する

◆本日の感想
 ①足首(+下半身)攻略が課題。どうしてもつまる。流れるようになりたい。
 ②曖昧さをはっきりと使いこなすこと。すぐはっきりとしたくなってしまう。
  大分なり易くなったが先生には程遠い。追いつきたい。その位置から見て
  みたい。

俳優表現実践(11/20)                      《ことば系》

11月20日(木)俳優表現実践

講座テーマ「総合」

[1]各自ストレッチ
 個人指導(塾長)
[2] "デリケート" についてディスカッション(塾長)
 我々は "デリケート" をなんとなく把握しているだけではダメ。
 表現しなければいけない。
 "デリケート" というものを自分なりでいいからハッキリわかることが大切。
 高島さん発表:辞書の定義
  デリケート⇒①感受性が強いさま。繊細なさま。
②細かい点に重要な意味のあるさま。

■「感受性」を自分なりにわかっているか? 「感受性」があると感じる時は?
 「感受性」が強いとは? そもそも「感」は何か?
<感性とは?>
・心の揺れる様 ・心の振幅 ・察する力
・相手の出している信号(快・不快)を読み取る力
 「感」⇒感覚、五感 ・感受性⇒五感受性
・様々な感覚器官が動いて感ずること。
■視覚からの刺激で自分の感性が動いた経験。聴覚からの体験。
・絵を見て鳥肌、涙 etc. 絵を見ていると音楽が聴こえてくる

■「感受性」の繊細さ、心のゆれる様とは?
・この言葉を読んで自分の体験と結びついたか、自分の中で明確にわかっ
 たか?
・我々は学者ではないので概念を拡げるのではなく、我々の中の経験、
 記憶、想像力を総動員して、実感をつかみ出す。
○アーツのデリケート
 二つのちがい 日常生活におけるデリケート(一般論でのデリケート)
           アーツにおけるデリケート
・アーツのことを考える感受性と、一般論での感受性は違うはず。
◎我々はアーツとしての感受性で物事を捉えていかなけれいけない。
 一般論の領域で捉えてもそれは概念でしかなく、知識になるだけ。

■演劇におけるアーツとしての繊細さとは?(役者にとって)
・心の繊細さ。人間の微細さ。身体の繊細さ。

・自分の心のデリカシーが分かっていなかったら架空の人間のデリカシーなど
 演じることはできない。自分の繊細を少しでも多く増すこと。

・何が "アーツ" であるか自分で決める。決めたら死守しなければいけない。
 覚悟して決めなければだめ。アーティストは自分がアーティストであり続け
 られているかおびえている。
◎アーティストとして物事を捉える、考えることから始める。

■アーティストとして「繊細な心の揺れ」を捉え直すと?
・その時と同じ状態をシミュレートできるようにならないと表現者にはなれない。
・感覚の跳躍

・嘘のないものをする⇒「嘘」とは自分の実感のないこと
 (体験実感、想像実感)

心のデリケートが未解決⇒来年の課題に持ち越し。
 皆心の経験が足りない。体験したとしてもアーティストとしての目線でとらえ
 ていない。多くを体験して外から取り入れるしかない。

・欲しいのはイマジネーションよりもクリエイティヴィティ。
 はっきり在る自分そのものを利用して創り出すことが必要。
 自分だったらこうするかもしれない、という漠然とした想像では足りない。
 常に自分の内側に問いかけること。
◎どんなに色々器用に物事が出来てもそれを信じない。たよらない。
 自身のあまり日常的、実用的でない、深い底の芯につながったものを
 いつも求めつづける事が必要。

 もっと頭をクリアに。外側のことはシャープに。

◆本日の磯貝語録
◎ "演劇とはアーツである" というところから入ること。その門の中で、演劇
 は、アーツと考え、きわめること。
◎私がアーティストである、ということに常におびえる。そして常に幸せをかみ
 しめる。

◆本日の感想
 俳優は決める力を持つこと。決めないと始まらない。
  "私は俳優、アーチストだ" と決める。だからそれに向って進める。
 でもそれって中々むずかしいことでもあるなあ・・・。

俳優表現実践(11/6)                      《ことば系》

11月6日(木)俳優表現実践

講座テーマ「人間の微細とセリフ」

[1]語音語意のささえをつくる(磯貝塾長)
(1)オトガイの支え(頭の上から足の裏まで通じる)
・自分の内・外に心をつかむ 身体を動かして
・オトガイ-頭蓋骨の割れ目-下あごの裏-舌小帯を直線でつなぐ。
・筋肉よりも骨をよりどころに(下あごの形、厚さ)
・オトガイ結節を境に下あごにひっついた筋肉をはがすように動かす
 → 首の前からうしろの筋肉にもつながる
・オトガイで舌を動かす
・オトガイで後ろ首と後頭部から全部支える
 下あごを両腕で固定して、喉頭音、胸声を出す
  ∥
 text "Danpa Danpa Gorila de Danpa"
・ことばにエネルギーをつめる。真ん中にエネルギーを積み重ねる
・考える瞬間に感覚を甦らせる、か単純に委ねる

[2]「芋粥」(芥川龍之介)を読み語る
(1)オトガイの支えを入れ読む。
・特に格助詞はオトガイでうける、支える。
・オトガイに集めるか、オトガイから出す
・格助詞を表現する(前文と後文をつなげる)
◎そのセリフを身体のどこにつなげるとよいかみつける
・架空の実感をみつける
・役の身体を自分の身体でつくる(動く基をつかむ)
・三角形にエネルギーをためていく
(2)芋粥のセリフ部分を読む
 「唯、その中に~と、こう云った」
・オトガイ三角形のささえは、強めたり弱めたりする。
・喉のエネルギーで誇張して受け、誇張して出す、感じる。
◎頭が先行すると説明になる。必ずわずかな生理現象をつくる
素材をグレードアップすると素材が表現になる
・自分自身を表現にする メディアにする前に
・人間自体が表現である 素材を鍛えて 素材を練る
・芸に引っ張られる、引っ掛ける
(3)表現のためのもう1つの主体をつくる
・頭と身体の作業を一致させる。わずかの変化でよい、瞬間の出来事。
 「○○さん、まだ来ないねえ」をつくるのは頭、反芻するのは身体。
A「自己内自己」(自分の身の内に小形のもう一人の自分をつくる)
◎①問いかける②相談する③教えを乞う④祈る
・頭は考えないで念じる
B「自己外自己」(自分の左右又は前後、場合によっては前後左右につくる)
◎話しかける、(密着あるいは重なる)セリフの直前に相談する
・鏡を見て見えてくるまでやる。外に観えると中心の自分が消える。
 ひとりでやらない=文楽、シテの考え方

・頭にチャンネルをつくり、身体は柔軟にする
・これで創造、造形する
・観察や説明ではない客観力をつくる → 「主体的客観」
・自分が主導する、準備して、まわりといっしょにやる 一部をまかせる

次回、デリケートを明確にすること
   非デリケートを明確にすること
   上品であることを考える
   今日やった方法で念じる

◆本日の磯貝語録
 主体的客観をつくる
 何かを表現するのではなく、素材自体をグレードアップすると、素材自体が
 表現になる。
 自分の中に、自分の周囲に、自分をもうひとつ(たくさん)つくる

◆本日の感想
 「包丁を研ぐ」ことを命じられた。とも角やるっきゃない。
 答えは自分でさがす事の様だ。心がデリケートされるなら良い、と思い込む
 事にした。

俳優表現実践(10/23)                      《ことば系》

10月23日(木)俳優表現実践

講座テーマ「虚を実にするセリフ」

[1]各自ストレッチ

[2]前回課題(10分劇)の発表
 演劇学校ではまず3分劇をつくり時間感覚をつかむ

 ①Aさん・Bさん組 イニシアティブはA  Bは反対派
 ②Cさん・Dさん組 スラスラ出てきた   Bは賛成派
 ③Eさん・Fさん組 関係がわからない   Bは賛成派

・日常のあるシーンを切り取って演劇になるのか。するにはどう加工するか?
 それを面白くするのが演劇人。役者はそれを面白がるとよい。
・日常的な感情・思いが芝居になるかどうか。劇的要素とは何か?
・今回つくったものが舞台に上げられるか(取り替えてできるか)
 役を入れ替えたときにどうか(自分に相対してでてきたものをやる)
・相手役は自分の役にとってどういう関係なのか理解しているか?
・既存の芝居に縛られる必要はない。空間劇をつくる
・人にやってもらうとき、中身を説明できるか。表の現象でなく
 内に流れるものや目的が不鮮明。心のストーリーが見つかっていないので
 はないか?
・表面に表れていない相手の感情をつかみながらやっているか
 表面に出てくるのは最高のときか最低のとき(表裏の読み取り)
・作っているときにその声でやっていたか、その表情でやっているか
・性根が決まっていれば、表面上は違っていても構わないと外は観てとる。
・普通の心の動きをキャッチする。「心理」でなく「心」であることが重要。
 社会的ではない、内側の心の関係を見付け出す。
・心の土台をみつけてつかみ、つくり、言葉をのっける
 その言葉の発生源にある、心のつながり=文脈をつかむ
・解決しなくていい。ただ共有するだけでいい。おしゃべりは対話より難しい
・相手のセリフを自分に置きかえると相手の心を発見できる。
・上っ面の現象を四角四面に受け取らない。自分にひきつけない
 心は表面にはない。態度をとらえる。全身にある。
・その役が普通に生きているようにつくる。その役の心に行き付くこと。
 操作や効果ではない。その基の心とのつながりを出す。
・今できることで、役が生きるようにする。人間の事を見つける。
 役と同じになる。自分に都合よくしない。自分化しない。
◎「心は心で見る、聞く、感じる」落とし所が心のありかか
 正しいか、わかるか、頭で考えるのでなく、心で感じる、腑に落ちる、こと。
・どんな人の心も素晴しく、立派ではなく、自信なく貧乏くさく、みじめなもの
 である。人を生かすことは自分が生きること
・何であれ人間は「生きている」(いま生きている実感はあるか)。
 意味がなくても生きている、声を出す、熱を感じる。
◎磯貝メソッドは「声とことばのみそぎをしている」。

次回、今回の作品に「心のデリケート」さを加味する、さがす。
   自分の書いたものに愛着をもってやる

◆本日の磯貝語録
 声とことばのみそぎをする

◆本日の感想
 とてもエキサイティングな講座です。作った作品に自信はないのですが、
 そういう考えや、やり方なら何かあるかも知れない、やってみたい。
 違った世界が見えるかも知れない、とワクワクして来ました。やるぞ!

俳優表現実践(10/9)                      《ことば系》

10月9日(木)俳優表現実践

講座テーマ「日常をセリフする」

[1]各自ストレッチ
[2]芥川龍之介「芋粥」輪読
[3]「会話ゼリフを作る」演習
 A:Aさん - Bさん B 賛成
 A:Cさん - Dさん B 反対
 A:Eさん - Fさん B 賛成

◆本日の感想
 新鮮だ。やってみると意外と自分も相手も言った事を覚えているのに驚いた。
 台本として書くと絶対書けないような考えの転換や台詞が出てくるのが面白い。