歌・演奏(3/13)                          《音楽系》

3月13日(木)歌・演奏

講座テーマ「試演会」

1.音合わせ

2.試演会
 Fさん:マイ・ウェイ
 Bさん:戦争を知らない子供たち
 Aさん:マイ・ウェイ
 Cさん:愛の賛歌
 Eさん:さとうきび畑
 Iさん:Passione
 Hさん:マイ・ウェイ
 Gさん:Passione
 Dさん:サン・トワ・マミー 

 <試演会でのテーマ>
 ・"歌の主人公の私"というものをしっかり持って歌うこと。"自分以外の私"と
  "あなた"をもつ。
 ・「法律すれすれを生きる」という精神を楽しみ、"くずし"でも"壊されない"こと。
 ・楽しむ! とにかく楽しむこと。

3.講評
 ・クラシックな歌い方よりもクラシカルな歌い方の法が自分の歌い方を覚えて
  いるもの。こういう歌は聴き手にも残る。歌い手にも残っていなければ、
  今回目指した歌い方ではない。
 ・いかに真剣に聴き手と音楽を共有しようとしたかどうかが問われる。

 Fさん:前奏中に何を思ったか。頭にあるものだけでやっている。喉から下に響
    かせる。頭に念じているものが腹になきゃだめ。"私"というものが弱い。
    "心"を自分の中で実感していない。思う楽しい思い出がうつろになって
    いる。リズムの取り方が遅い。もっと発散すること。

 Bさん:いつでも譜の通りに歌っている。こういう歌は原則頭声にしない。位置が
    高い。自分の思いじゃない。"自分"の捉え方が違う。相手に伝えるための
    "自分"の捉え方を考える。自分に引き込むのではなく出す。何をメッセー
    ジにしているかが伝わらなかった。歌詞が理屈っぽく聞こえる。

 Aさん:「愛する」というのがAさんにとって恥ずかしいことになっている。もっと
    エネルギーの高いもの、動的なもの。感念的なものではない。受身に
    ならないこと。

 Cさん:目に力がない。目が語っていない。目が燃えていない。全部を声でや
    ろうとせず、必要ないときは声を消すこと。もっと充満しよう。歌の主人公
    の"私"が弱い。自分を出さず"私"が感じる。

 Eさん:笛の上だけでやってはだめ。笛の下がいっぱいになっていないと、こう
    いう歌はできない。「夏の日差しの中で~ざわわ~」が何度も繰り返される
    のはなぜか。そのテーマが伝わってこない。自分に歌うクセがある。もし、
    自分に向かって歌うなら腹に向かって歌え。もっと自由に崩す。歌いだし
    の前のアーフタクトが雑。そこにどんなイマジネーションがあるいのかが重
    要。

 Iさん:宗教曲にしてはだめ。祭りの音楽。えげつなさをどういう音楽で表すか。
    それは、語感とセンス。p.102 3小節目「te son no」でもっともだえを出
    す。
    p.103の間奏は泣いていることの表現。恋しくて恋しくて歌わずにはいら
    れない人の歌。歌い終わったら死んじゃう。そんな歌。「p」「pp」はすすり
    泣く。

 Hさん:こうやりたい、という希望がいっぱいあるのはわかるが、自分の実になっ
    ていない。今の歌い方は完全に自分歌。伴奏のことを全然考えていない。
    歌は固有名詞の私有化をしてはいけない。大原則。

 Gさん:てだれな歌なので、聞いていいなあと思った歌は歌ってもいいなあと思
    うところまで何段階か必要。せっかくはじめたのだから、自分に落としてみ
    る。言葉を歌いすぎている。正直すぎる。子音の準備が遅い。前に喋るク
    セをつける。

 Dさん:久しぶりにさっぱりした歌を聞かせていただきました。が、それは、どう
    いう感情だったのか。ステップがずっと同じだったので感情も同じになっ
    てしまっていた。

 ・クラシックもポピュラーも、こうあるべきという演奏はかわらない。
  クラシックには様式があるから少し教養が必要なだけ。

 ・演奏の原則は頭でやらないこと。
  歌の原則は言葉の実感が自分の中にあること。

 ・演奏は音楽でコミュニケーションをとることだけでなく、音楽の神と対話して
  いること。いかに神事であるか、霊感があるかということ。観念ではなく実感と
  して演奏しながらご神託を感じるのがアーティスト。

 ・死ぬまで選ばれようとしてやっていくことが必要。

◆本日の磯貝語録
 ・演奏家は音楽を私有化することは許されない。
 ・学習は等身大でもいいが、演奏はスケールを大きくしなければだめ。
 ・歌っているときに戸籍上の"私"を出さない。歌の主人公の"私"をやること。

◆本日の感想
 今日は今年度最後の試演会。もっと身体全て(全身全霊)を傾け、音楽とが
 っぷり取り組んで行かねばと痛感しました。

歌・演奏(3/6)                          《音楽系》

3月6日(木)歌・演奏

講座テーマ「G.P.」

(1)各自ストレッチ

(2)音合わせ
 リハーサルの流れ
  ①ピアニストと打ち合わせ
  ②部分練習
  ③通し歌唱練習
  ④磯貝塾長によるだめだし

 練習順序と選曲
  ①Aさん:マイ・ウェイ(日本語)
  ②Bさん:戦争を知らない子供たち
  ③Cさん:愛の賛歌
  ④Dさん:サン・トワ・マミー
  ⑤Eさん:さとうきび畑
  ⑥Fさん:マイ・ウェイ(日本語)
  ⑦Gさん:Passione
  ⑧Hさん:マイ・ウェイ(原語)
  ⑨Iさん:Passione

 ・音楽を自分化すること。ただし、頭でだけ自分化しても失敗する。
 ・足の爪の先まで曲が入ってはじめて演りはじめることができる。
  体に入っていないと歌うことはできない。
  頭だけでやっている音楽は重たすぎる。体に入れて音楽を楽しむ。
 ・率直に自分の人間性、音楽性がでる。

◆本日の磯貝語録
 音楽を自分化することと、自分を音楽化することの違いを実感すること。

◆本日の感想
 "歌で語る"ということの難しさを実感!自分では様々やっているつもりでも外
 には出ていないといわれ、もうひとつ別に"外に出す"という仕事をやらないと
 だめのようでした。それを捕まえるのは大変そう・・・。

歌・演奏(12/13)                          《音楽系》

12月13日(木)歌・演奏
講座テーマ「R.シューマン歌曲 試演会」

[1]伴奏合わせと声だし

[2]試演会
 1.Aさん ①Heimliches Verschwiden ②Lied der Suleika
 2.Bさん ①Lied der Suleika    ②Meine Rose
 3.Cさん ①Lied der Suleika    ②Heimliches Verschwiden
 4.Dさん ①Einsamkeit       ②Der schwere Abend
 5.Eさん ①Heimliches Verschwiden ②Mit Myrthen und Rosen
 6.Fさん ①Heiss' mich micht reden, heiss' mich schweigen
        ②Meine Rose
 7.Gさん ①Einsamkeit       ②Gesungen
 8.Hさん ①Frülings nacht     ②Heimliches Verschwinden

[3]講評(磯貝塾長)
 全体評
  ・難しい曲によくしがみついて頑張ってきた。何故、今回シューマンをやったか→
   人間がもつ「憧れ」。人として大切なもの。言い換えるならば品位。憧れは
   自分を引っ張ってくれるもの。そこにカチッとはまるのがアーティストでは
   ないか。
  ・今回シューマンの曲を通じて「思う(想う)」ではなく「恋いこがれる」を
   体験して欲しかった。「恋いこがれる」は自分から求めるのではなく向こうから
   やってくるもの。
  ・シューマンをやるためには、自分を全部明け渡さなければできない。
  ・聞いてわかることと、自分の中にそれが起こることの違いに気づけたか!?
  ・シューマンをやるとき持つべきもの→"ロマン"、"Love"
   自分から求めるのではなく、向こうからやってくるものをキャッチする想念を
   持てるかどうか。それは、観念的なものではない。意味を追ってはいけない。
   ロマンは偶然性。私の身体の中の偶然性。
  ・私の身体の中がうねる。→音楽が私の中でうねる。自分で揺れるものじゃ
   ない。
  ・自分から離すこと。そして、もっと酔ってなければダメ。自分の中に置いて
   おけないから外に出す。外に出して伝える。
  ・ヴィーナス像が美しいのは肉感的だから。「ロマン」はすごく肉感的なもの。
   それは、自分の中側にある。肉感的になるには「8の字」またはひょうたん。
   立体的にイメージ。
  ・出すために引くこと。引くのは出すためにある。そのための呼吸法を身に
   つける。
  ・ドイツ語は母音を聞かせるものではない。子音を聞かせる。母音は流す
   もの。

  来期はセミクラシック。前に訴えていくことをやる。

[4]和田講師から
  ・前半は、こちらから細かく解釈を伝え、後半9曲の時はちょっとひいて皆さんに
   合わせる、という方針をとった。
  ・皆が何かやろうとしているのはみえるようになってきた。
  ・過程を大切に。いつも誠実に取り組む。いろいろな材料を入れながら、継続
   していくということが大切。

◆本日の磯貝語録
 ・恋いこがれる、ということは、魂が通じ合うということ。
 ・視覚的領域より、聴覚的領域の方が神の領域に近い。

◆本日の感想
 10月以降の課題シューマン9曲を全員で各々全て歌い聴くことが出来、大変に
 良かったです。このシリーズ和田先生のレッスンは厳しくも楽しく、素敵な
 曲を歌えて感謝、感謝です。(M.S)

歌・演奏(12/6)                          《音楽系》

12月6日(木)歌・演奏
講座テーマ「リーダークライス 全12曲⑧」

1.各自ストレッチ(20分間)
2.全員で声出し
3.試演会音合わせNo.2
 ①Aさん"Lied der Suleika"
  だんだん盛り上がっていくところ、1頁目4段目や2頁目4段目の符点4分音符
  にボリュームを持たせる。"Lie be""mich in"ここからリタルダンドまでひとつ
  の流れで展開していく。一番最後と歌い出しはとても印象に残るので工夫が
  必要。
 ②Bさん"Meine Rose"
  全部が丁寧になりすぎると少しくたびれるかもしれない。前半をしっかり
  丁寧に歌い上げているので後半は少しセピア色で。32分音符のところ、安定
  しすぎているので色々変えてみる。
 ③Cさん"Heimliches Verschwinden"
  全体的にちょっとたっぷり目。ねらいでやっているのであれば、一拍目の裏を
  もっと軽くする。転調したときに、転調した勢いを利用して曲を動かす。
 ④Dさん"Einsamkeit"
  2段目のフェルマータがしっくりこない(本人感想)→本人の解釈次第。
  非常に切り替えがはっきりしているので、伴奏と歌い手で食い違うところは
  感じなかった。2頁目下段の"Nicht"の入り方。スポットライトの中に入るのか、
  板付きで徐々に明るくなるのか等、具体的に想像して試してみると良い。
  2小節ある伴奏の間にどう気持ちが動くのか。正解はないので、自分でこう
  入ると決めること。
 ⑤Eさん"Mit Myrthen und Rosen"
  長い曲なので、自分がどこに重点を置くか。最初は軽めに入る。19小節目か
  らの8分音符をもう少し軽めに。2頁目、3,4小節目の"Grob"の位置が低
  い。8分音符にリズムがあるとじっとりしなくて良い。
 ⑥Fさん"Heib mich nicht reden, heib mich schweigen"
  フレーズ毎の計画がちょっと甘い(本人感想)→ところどころつっこみすぎて
  いるところはある。今のだとあまり迷いがない。子音の出し方とか、呼吸で
  聴かせる。歌い手の都合が外に見えないように。
 ⑦Gさん"Einsamkeit"
  痛みとか長く患っている人のやりきれなさ、不安を創造する。平常心で歌うと
  そういう音楽になってしまう。感情にもいろいろあって、それが洗練されて
  いくのだが、まずは自分のなかに燃やす量を増やすこと。出せなければ抑制も
  できない。
 ⑧Hさん"Heimlches Verschwinden"
  出だしの"Nachts"のスピード、量、方向を決めて入ること。あとは回数
  こなすこと。

◆本日の感想
 単調な歌い方を回避するためのヒントを各々いただけた。
 ・フレーズの動かし方→前フレーズとの関係。一拍目の裏を軽くする。
  全体たっぷりだと重く鳴りすぎる。思い方を変える。
 ◎「変化」これが今回のテーマの様だ(H.O)

歌・演奏(11/29)                          《音楽系》

11月29日(木) 歌・演奏

講座テーマ「リーダークライス全12曲 ⑦」

少ない歌唱機会に対して自分がどう取り組むかが試される期だった。
今日と来週は試演会に向けて一人一曲ずつ練習

◎完璧を目指す必要はない。少ない機会にどれだけ調整できるかという集中力
 と瞬発力をもって臨んで欲しい。

①Aさん “Heimliches Verschwinden”
 一つのフレーズが終わって次のフレーズに引き継ぐ時止まらないように。
 →2ページ目「daβder Lenz vorüber sei;undan~」のところなど。
 とても憧れの強い曲なので言い始めるところにスピード感と軽さが欲しい。

②Bさん “Gesungun!”
 後半3分の1の形が決まっていない感じ。1番と2番とで微妙にブレスの位置が
 違うところを整理する。

③Cさん “Heimliches Verschwinden”
 まだちょっと律儀。もっと詩から感じるまま、ちゃんと実感が伴えば思ったとおりに
 やってもいい。もっと自分を解放して。譜面は見ても良いがなるべく離してちゃんと
 動いてるものとして捉えられるといい。

④Dさん “Lied der Suleika”
 安定したいのに安定しないで動かすのがこの曲の魅力。分量とブレスのタイミン
 グが一致しているため安定感が出てしまってる。もう少し感情の露出を過剰にし
 てみる。あふれ出るものを押さえ込む。シューマンの音楽はいつも倒れかかって
 る不安定感がある。「∽」のところで不安定感を出す。いい終わった後に感情を
 残す。

⑤Eさん “Meine Rose”
 とても気持ちよく伴奏できた。Eさんのバラが見えた感じ。2ページの最後の段、
 「dich freudig auferstehen!」のライン息継ぎとテンポ注意。

⑥Fさん “Der schwere Abend”
 もっと自分の中を通して前に出したかったが出来なかった(本人感想)。
 「scheiden」にあまり痛みがなかったのではないか。「beiden」をひきずりすぎない
 こと。

⑦Gさん “Frülingsnacht”
 もっとしなる感覚。はじめがゆっくりしていて後半に入るほど早くなる。
 声を出したままの位置ではなく動かす。動かしたエネルギーがラインを作り、
 ボリューム感が出る。

⑧Hさん “Frülingsnacht”
 フォルテと書いてあるところの方向は下に向かうのではなく、上か前に向けて。
 1ページ目はおさえながら出す。ゾワゾワと毛羽立つ感じ。16分音符以外はもっ
 と出す時勢いをつけても大丈夫。声にちょっと力が足りないから音が平板になっ
 てしまっているところがある。

⑨Iさん “Lied der Suleika”
 4回同じようなことを言うところの変化がない。一番最初のところからエネルギーが
 高いのでもっと出し惜しみをする。
 「der Poesie」に対するイメージがないために遅れている。声を出してから声を変
 化させていることが多いが、もっと前から準備しているとよい。語感そのものに対
 してのセンス。

◆本日の感想
 試演会用曲目の個人レッスンを全員しました。何かに合わせようとせず、自分
 の精神と肉体と作品が一致できるように!!(N.O)

歌・演奏(11/22)                          《音楽系》

11月22日(木) 歌・演奏

講座テーマ「リーダークライス全12曲 ⑥」

1.各自20分間ストレッチ

2.課題曲
①“Heimliches Verschwinden”
 (1)全員で歌唱
 「言いたくてたまらない」という情感がもっと表現されるといい。
 (2)個別練習
 a)Aさん-テーマ:フレーズを意識する。
  Q:この曲を歌うにあたってどんな心境で臨むか。幸せか?季節は?
   →A:80%くらい不幸。季節はもうすぐ夏に向かうところ
 フレーズの終わりがちょっと脱力気味。アプローチの仕方を変えてみる。
 ・1回目と2回目で何を変えたか
  →フレーズ終わりから次のフレーズに移るところを注意した。
 ・先生感想⇒2回目の方がいきいきしてエネルギッシュだった。1回目のは主人
         公が不幸ではなく“私”が不幸になってしまっていた。この感覚の
         違いを捉えること。

b)Bさん-テーマ:まだ音楽を理解しきれていない気がするのでとにかくやって
           みる
 3ページ目2段目「geht das erste」から「Liebohn~」同じ音だが調が変わる。
 上にいって符点がついているところから降りてくるところ、曲の転換点。
 重く受け止めるのではなく、風に吹かれているように軽やかに。
 3ページ目1段~2段にかけて。ピアニッシモに向けて一度思いっきり出す。

②“Gesungen!”
 (1)全員で歌唱
 全体の印象としてもっと強く荒々しくていい。
 「des Herrn sich anempfehlen!」のところ4分音符で行進するみたいにならな
 いように。
 (2)個別練習
 a)Cさん-テーマ:単に1番2番で歌うのではなく、メロディーが変わるところを
            大事にしたい
 やりたいことがはっきりしていた。ラインの強さも保持できていた。

 b)Dさん-テーマ:内面のエネルギーを感じる
 譜面上にフォルテが書いてないからといって弱くならない。たいてい曲の後半
 にいいたいことがあるので、後半に向けてエネルギーをためていく。

 c)Eさん-テーマ:とりあえず頑張る
 少し薄いところを作ってあげた方が良い。全部が濃くなっている。神をほめ讃え
 る時にくじけてはいけないので、そこのラインを強くするためにどうもっていくか。
 前半で口の中でいろいろなことをやりすぎている。ラインを強くするのは音量や
 重さだけではない。スピードをどう変化させるかも。降りてくる時に軸のぶれた
 声に聞こえる。もっとまっすぐ前に出した方がよい。

③“Heiβ mich nicht reden、~”
 a)Fさん-テーマ:たくさんある強弱を正確に表現していく。
 大人っぽい表現になっていた。2ページ目3段目~、ピアノの伴奏に影響され
 すぎない方がいい。3ページ4段目の入り、上からではなく下からのほうがいい
 のでは?3ページ最後の段、独白なので“ritard”を気にせずしゃべっていい。
 「mich schweigen!」で抜けてしまうのは日本人の感覚。ドイツ人は最後まで
 しっかり出す。

 b)D-テーマ:
 2ページ目最後~3ページ最初「die Lippen zu」「die」をあまり「Lippen」に重ね
 ない方がいい。速度を変えて表現する方がラインの流れがよくなる。

 c)Gさん-テーマ:オペラアリアのように歌いたい
 ちょっと重くなりすぎ。2ページ4段目の「dort」についたアクセントは何を表すか。
 どう表現するか。「dort」が意味するところをもっと実感すること。記号が書いて
 あるときには何かを表現しなきゃという準備をしっかりする。オンタイムではなく
 少し前から準備する。絶望の歌ではなく、希望のある歌。

◆本日の感想
 フレーズの終わり、もしくは切り方は日本人的にならない方が良いですね!
 思わずフーッと抜けたり、消えたりするとちゃんと完成品になりませんものね。
 (Y.U)

歌・演奏(11/15)                        《音楽系》

11月15日(木) 歌・演奏

講座テーマ「リーダークライス全12曲⑤」

1.各自ストレッチ 20分間

2.課題曲(各自今日のテーマを自己申告する)
①“Meine Rose”
 a)Aさん-テーマ:アーフタクトの表現を全部変える
 アーフタクトを意識しすぎてフレーズの最後がおろそかになっているので注意。
 「aus dunklem tiefen Bronnen」のところで方向性が明確になっていない。
 転調するところ、どんな感情が起こるのか、アーフタクトを変えていくのは成功
 してる。

 b)Bさん-テーマ:2ページ目のところ、どうやって変えていくか。
 「wie dieser Blume」の「Blume」で中に入れる時、息が出過ぎないように。
 大きく動かさないと伝わらない。“私”が流れを作るのではなく、曲のエネルギー
 で私が動かされてしまう感じ。自然に動くのであれば大げさとは感じない。

 c)Cさん-テーマ:前半部、中間部、後半部の違いを出す(前半はちょっと遠く
 からの愛情、中間部は相手と近づいた実体感、情熱、後半部は未定)
 最初から情熱的になっていた。全部を鳴らさない。全部が出てるとラインがたど
 れない。出さないようにしよう、というわけではなく、強弱の中に曲線のラインが
 見えてくる。音と自分を同時に動かすのではなく、どちらかをずらすようにする。

②“Einsamkeit”
 a)Dさん-テーマ:自分の心に常に語りかけている感じをピアノの流れる伴奏に
             乗せる。
 フレーズの入り方がうまくいかない。自分の頭の中だけでやらない。
 ◎自然物の中の想念をふと自分の中に引き入れたくなる瞬間はないか?!
 体で全体で感じようとしている。外に出ているものは静かだが、中は静かでは
 ない。平たんに書いてあっても中には起伏があるのを見つける。

 b)Eさん-テーマ:前半と後半に分けて前半は対になるとこの正と負を大切
             に。後半は安らぎを表現
 意図していることは見えていた。陰と陽の表現の仕方はいろいろ。ブレスの後
 の入り方をいろいろ工夫してみるといい。

 c)Aさん-テーマ:ピアノにのせて歌う。自分の中に戻ってくるようにする。
 P.3「deine Liebe~」声は前へ。内面は対流している。

③“Der schwere Abend”
 a)Dさん-テーマ:しゃべるように
 だいたい意図通りにできている。

 b)Fさん-テーマ:とにかく曲になれる
 後半で一番伝えたいところはどこか。“Herzen”にボリューム持たせる。

 c)Eさん-テーマ:前半しゃべるんだけどブツブツ切れないように。
             →8分音符の処理。後半明るくしたい。
 「traurig gingen」上の音でしなる時の力の入れ方。瞬間的に力を加える。
 「und sternlos war die Nacht」の「war」にもコブを作る。
 後半明るくしないでやるとどうなるか⇒こっちのほうが苦悩は深い。

◆本日の感想
 シューマン歌曲の持つドラマ性、情熱を表現することの難しさを感じる。f、ffだ
 けでなく、P、PPにも秘めた情熱がある。これをどう表現し歌うか、が特に問題に
 なると思う。(K.I)

歌・演奏(11/8)                          《音楽系》

11月8日(木) 歌・演奏

講座テーマ「リーダークライス全12曲④」

1.各自ストレッチ 20分間

2.課題曲練習
①“Frühlingsnacht”
 a)Aさん-テーマ:休符の間もつなげる―という意識を持って
  各フレーズ毎、1拍目の付点をちょっと長めに取ってみる。⇒抑制がきいて表
  情が出てくる。休符の間もつなげている、という感覚をもつのはOK。その休符
  の間に次の準備をどう作るか、膨らますのか、一度自分に引き込むのか。出し
  たり入れたりの振り幅を大きく作る。
  流暢に行き過ぎないリズムとどの方向に出したいか、ということを考えると良い。
 b)Bさん-テーマ:
  情熱を持った上での抑制が必要。どのフレーズもテイクバックが短くなってい
  る。もっと深く長く。若者のはやる気持ちを表現するためのエネルギーが足り
  ない。フレーズに入る前のふくらみ、1拍目の放出のエネルギーと2拍目の抑
  制。自分の中でエネルギーが常に回っていなくてはいけない。

 起・承・転・結の結を丁寧にするのはわざとらしい。前の3つの流れがしっかり
 できていれば自然に“結”は表現できる。

②“Mit Myrthen und Rosen”
 a)Cさん-テーマ:ブレスの後の言葉がすぐ出るようにする
  目的としていたところはこなせていた。
  2ページ目最後~3ページ…だんだん心が開放されていく感じ。次々感情が
  出現していくところなので落ち着かないように。心の変化を味わうところ。
 b)Dさん-テーマ:“彼女への想い”を色々な形で表現している曲を体現する。
  曲の中にかくれている気配をもっと感じる。一人で歌おうとしない。動きは
  とてもよかった。
 c)Bさん-テーマ:音楽が変わっていくところを表現したい。
  最後のところは歌がひっぱらないとピアノの伴奏は手助けをしてあげられない。
  音を出していない時の息をもう少し意識してみると良い。音楽を変えていくの
  は息とリズム。息を変えていくこと。

③“Lied der Suleika”
 a)Cさん-テーマ:冒頭と最後で同じテーマが出てくるのを歌い分ける
  2ページ目の“du”=“あなた”がでてきたらちゃんと“あなた”と思う。
 b)Aさん-テーマ:ラインをきれいに出せるようになりたい
  ラインを考えると抑制がかかりすぎるようなので、声でラインを作る。
  頭だけで考えない。
 c)Fさん-テーマ:
  その単語のもつ温度、手触りなどを具体的にしていく。休符に香り、印象が残
  るようになってきているのでその調子で。

◆本日の感想
 どのように歌いたいかテーマをそれぞれ決めて歌いました。自分で歌っている
 時は必死で良く分からないのに、近頃他の人が歌っているのを聴くと音楽が見
 えるように良くわかり、とても勉強になります。(Y.H)

歌・演奏(11/1)                          《音楽系》

11月1日(木) 歌・演奏

講座テーマ「リーダークライス全12曲③」

1.各自20分間ストレッチ(和田講師)

2.課題曲(和田講師)
 ①“Heimliches Verschwiden”
 ◎曲の調によって表現したい感情がある程度定義づけられている。
 2ページ目、春が去っていく不安感から始まり、どんどん転調して心の変化を
 表現。
 ・3連音符の伴奏で軽い印象を受けるかもしれないが、情熱たっぷりの曲。
 ・伸びたらすぐ戻る。伸ばしすぎると内在するものに負けて重くなりすぎる。
 ・「Rings~」「Küssen~」の付点8分音符を伸ばすとき、平たんではなく少し傾
  いて。
 ・2ページ目2段目~ 縦や横に揺れているのを感じて欲しい。動きを捉える。
 ・“cresc.”のところからクレッシェンドをかけるのでは遅いので、その前の「sei」
 のところからクレッシェンドに入る準備をする。「sei」で一度膨らんで、「und~」
 に入る直前一回きゅっと引き込む。
 ・3ページ目の1段目。だんだんアーフタクトが前からくる。
 ・3ページ目3段目から最後まではひとかたまりのうねりになって切ることができ
  ない。どこで出してどこで引くか。伝えたい単語は何か。

 ②“Gesungen!”
 ・2つの8分音符のうち、最初の音符を強く、2つ目の8分音符はすぐ言わずに
 次の音に繋げるようなイメージで。
 ◎内在するエネルギーを表現し伝えるためにどう8分音符をさばくか。
 ・ブレス位置に研究必要

 ③“Heiβ mich nicht reden, heiβ mich schweigen”
 ◎激情がある。譜読みの時はその激しさをしっかり捉えて、だんだんと洗練させ
 ていけばいい。
 ・随所にあるクレッシェンドは感情の高まりを表現
 ・2ページ目3段目の“schneller”のマークはどこまでかかってくるのか。
 ・“fp”で始まる「schlieβt ~」いきなり跳ね返る感じ。
  「Ein jeder~」でテンポがかわってくる。
 ・「gieβen」のクレシェンドは思わず開いちゃう感じ。アクセントは「gie」の方。
  「βen」に向けて大きくなるというよりは「gie」にかけたエネルギーで思わず
  開いちゃう
 ・「aufzuschlieβen」で一つの単語なので「schlie」「βen」それぞれ伸ばしてい
 る間に感情が変わらないように気をつけること。

 来週からちゃんと歌っていく。
 何をやるために歌うかを表明してから歌う。

◆本日の磯貝語録
 芸術における慣れには2つの道が用意されている。1つは洗練、1つは堕落で
 ある。

歌・演奏(10/25)                          《音楽系》

10月25日(木)歌・演奏

講座テーマ:「リーダークライス」全12曲②
【1】各自でストレッチ(20分間)

【2】エクササイズ:和田講師
 ・自分の前に鏡があるとイメージして、外から丹田に向かって引っ張ること
  をイメージする。
 ・今日の課題3曲はゆっくりした曲が多く、「自分から外に出す」のではなく、
  自分に引っ張り込む歌い方をしなければいけない箇所が出てくる。
  放り投げると同時に引き込む、という歌い方。(相反の理)

【2】課題曲歌唱:和田講師
 ①Meine Rose(私のバラ)
  ・"lenzgeshmeide"のところは、寄せて返す波のように、出して自分に引き
   戻す。
  ・鏡が前にあって自分に向かってくるものを迎え撃つ、常に相似する感覚。
  ・ヨガの小周天に似た感覚。気の廻りように、どう回転させるかイメージする。
   どのくらいの位置で始めてどこに着地するか、止めずに動き続ける。
  ・"Rose"、"meiner"のところは譜面上は同じ幅になっているが、同じでは
   ない。同じ格好をしていても、ここでは"Rose"部分の方が幅が広い。
  ・7,8小節目も同じ幅で繰り返し書かれている音符を同じ幅では表現しない。
   どこにボリュームを持たせるか考える。放出と引き込み。
  ・1拍目はいつでも少しコンパクトに。
  ・38ページ"Seele giessen!"の所は高さも長さも違うのでうまく回転させて
   表現する。
  ・"könnt ich dann auch"の所はどの語を強調すると流れがよいか。
 ②Einsamkeit(孤独)
  ・あまりしゃべる速度になっていないので、「自分に引き込む」ことをうまく
   やらないとダラダラしてしまう。まずは楽譜を見ながら何度も言葉を読んで
   口になじませること。
  ・1小節の中は2つに分かれていて前後(または左右)に揺れている感じ。
  ・歌というよりは心情の吐露のような作品。
  ・歌うための用意。「用意」とは何を準備してるか?
   →動き始めるための用意。心身を動かす。
  ・8小節目の休符は休むのではなく、次の語への準備。ピアノの伴奏を
   待っているのではなく、歌い手側の内は次に向けて動き続けている。
   内ではいつもたぎっている。
  ・フレーズの中に内在するエネルギーを見つけるのが課題。
 ③Der schwere Abend(重苦しい夕暮)
  ・1小節に1回どちらかに揺れている。揺れる方法はいろいろ。方向、出量、
   圧力etc
   書かれている言葉・音符に付随する記号などを頼りに色・温度を見極める。
  ・"und gute Nacht dir bot ~ Tod" 歌で量感を出さなければいけない箇所
   がある。
    →シューマンはここぞという時に外す特徴がある。そこには何かある。その
     「何か」をどう表現するか。
   "kümmert"の伴奏との音のズレ、"beiden"の後の音の消し方、"im Herzen"
   に続けるためには"beiden"をどう消せばいいのか。

◆本日の感想
 出す、引き込む-相反するエネルギー-が必要。自分の中で音楽(エネルギー)
 が巡っている事が大事である。それは譜面に表われている音の世界を汲み
 取って表現!!まるで石庭の中でシューマンを歌うような芸術あふれる一時でした。
 (R.T)