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歌発声中級(3/11)                       《音楽系》

3月11日(木) 歌発声中級

講座テーマ「試演会」

各自ストレッチ

・音楽や歌が歌い手に求めてくる要求を正しく理解し、演奏したい。
・年代による発声法の違い(習ってきた発声法の違い)が必ず生じる。
・現代の若い世代の子は“声が出ない”という事が少なくなったし、歌う事もす
 んなりできるようになった。反面、すんなり一定レベルの壁までは行くけど、
 その壁を越えたうまさというものが減ったような気がする。

・声を出すという事は発散なのではなく、本能的な衝動なのではないか。

・歌の“あの音”が自分の中からスルスルと昇ってくればうまく歌えるだろう。そ
 こに意識的なものが介在した時、口や喉や、どこかにロックがかかって途端
 に崩れる。
・理屈で出していては、音楽の声は完成しない。音楽的衝動を育てつかまえ
 喉とつなげると音楽の声になる。音の美の衝動である。

・喉開けの必然性 ⇒空うがいの練習。
 アゴの骨で喉を下げ、アンダーコードを響かせる。

・鼻という楽器をうまく使う。鼻で歌う。

〈歌唱練習〉
全曲
 ・つきよ
 ・げんきなこども
 ・ねえねえ おじいさん
 ・かあさん おねがいよ

 音を細くする。息を流し、ゆれる。鳴りを聴かせないこと。

〈今期の感想〉
・響きというものが少し具体的になった。
・ユニゾンを行ったが、一人で歌っているより難しい。今日は全員の響きが聴
 けた。
・色々な声の出し方をした。日本語で歌っているため音の響きがどうしても悪
 くなり工夫しないとダメだ。
・今日は自分の外側の左右に音楽がある、と実感出来とても嬉しかった。

◆本日の磯貝語録
 出すべき音楽(テキストと中味)と出した音楽(演奏)を共有していく。
 アンサンブルを通じて、人から音楽をもらうという感覚を憶えてほしい。

◆本日の感想
 ユニゾンで息と響きだけの不思議な締めくくりとなった。ちょっと異次元体験
 で歌をつくった。何か今迄にない新しい音楽感覚を知り面白い体験だった。
 1年間有難うございました。

歌発声中級(2/25)                       《音楽系》

2月25日(木)歌発声中級

講座テーマ「アンサンブルを歌う 7つのフランスの子供の歌」

[1]ウォーミングアップ(鼻ファルセット⇒鳩尾に手を当て呼気の練習
  ⇒下アゴ、口、喉まわりのストレッチ

[2]歌唱練習
(7)かあさん おねがいよ
・鼻の穴より下の位置に感情を置かない、溜めない。全て上で昇華させる。
・「わたしのおねがいきいてよね♪」の“~よ”、Neが口腔+平舌になるので
 響きが付かず必ず音程が下がる。日常の情語の口で歌をつくるのではない。。

この歌の音楽に合った発音や発想をつくる事。
  ↓
◎音楽を漠然とひとつで捉えずにもっと細かく“微分化”して捉え、それを統
 一した響きをつくる。多要素を持てる程響きの質が豊かになる。これを身に
 付ける方法を“発声法”もしくは“響き法”という。

・何しろ軽く、軽く。「私」を自分で感じられるような歌い方では、この曲に関し
 ては不適切。思い切って方法も感覚も変えること。
・舌を軽いタッチで回す。高音域で早めの連続三連音タンギングを練習す
 る。

~休憩~ 骨盤周りのストレッチ

(2)げんきなこども(前の響きを落とさないで)
・骨盤を下に押し下げて、反対にあばら骨は蛇腹のように上に引き上げて間
 隔を開けようとする。引き上げてやる事で軽さが出せる。

(1)つきよ
・自分の息を鼻から吹いて自分から離してやらないと、歌(音)が自分に引き
 つけられ、響きが前に飛んでいかないので良くない。
・鼻と耳の穴から空気を出すように息を高く回す。口腔位の息出し(吐く)では
 響きが付かず、ピッチも低く音楽的な音をつくりにくくする。
・“な”“ね”という語が口にすぐ落ちる。もっと狭くして鼻から抜く。
・外のものが自分の響きを引っ張り出して(連続で)くれるように息を使う。外の
 ものに話しかけようとする感じ(口感)とは異なる。

・額か後頭部までは最低限、音を引き上げ更にその外の空間の空気を響か
 せる。その欲求を高めたい。

◎歌い手の中に“やった”“鳴らした”という実感が残っている時ほど実際には
 いい音が出ていない。本当にいい音が出た時は自分の実行感(肉体感)は
 ほとんど残らない。それを音感という。

(3)ねえねえ おじいさん(微分音発声を身に付ける)
・鼻を通してやる。眉間から抜くように。支えを高く保ったままで。

Q:自分の中で歌っていて響きになった時の実感はありましたか?

◆本日の磯貝語録
「これが音楽か!」という世界があるんだよ。それを見てほしい。

◆本日の感想
 “響きを付ける”歯、アゴの骨など鳴らさない。その上でもっと上でもっと前の
 鼻やおでこの骨を鳴らす。 理論は分かるけど実際毎日ずーっと下の奥を
 鳴らしてるので、これは中々大変。でもはまると気持ち良いですね。

歌発声中級(2/11)                       《音楽系》

2月11日(木)歌発声中級

講座テーマ「アンサンブルを歌う 7つのフランスの子供の歌」

[1]各自ストレッチ

[2]「のどを開け息とつなげる=歌音楽の大原則」
Ex-1:四つん這いになる。目前の床に洗面器がある。そこに体の奥から息を吐
    く。その時、自らの下顎を思い切り前に押し開き、続いて喉も前に押し
    開く。

・吐いている時は喉が強制的に開き、腹のものを腹の底から出そうとする。
 この開き切った状態で音を出す。息に交じった深い声をつかまえる。
※本当に吐きそうになるかもしれないが、当然吐いては×。喉が開くという状態
 が必要なのであり、吐いてほしいのは息である。
・喉は開きっぱなしで、声帯で息を分断しない。声帯は息の通過点にする。
・まず、腹の息を口の中に吐く。その息を外に出す。その状態で声を出す。
・よだれが出るのは正しい過程。(顎、舌根に力みがあるとよだれが出ない)
一番良い響きは体に無駄な力のかかっていない時
 不慣れ、気負い、過度の潔癖症、負けたくない気、強迫感等のストレッシィン
 グは良い響きを出しにくくする。
・喉を締め、音を崩す。何かの拍子にそれがポロッと抜けると、新しい音の感
 覚が芽生える。

・「技術の前段階(心得や準備や)」の事は自分で何とかしておくのが本来だ
 が、その前段階を取り上げて潰さなくてはいけないほど、日本の芸をやりた
 がる人はストレスが高い。
・しゃべりは口を使う為、この喉を開けた状態でしゃべりをつけるのは難しい
 が、音楽はもっと口の奥でつくられるものなので、そこで音楽をつくってしま
 えば良い。

[3]歌唱とのどあけ
(1)テキスト“ねえねえ おじいさん”
・喉開けの事をやったが、まだ口で歌っている傾向が強い。
 もっともっと喉の奥で。奥に行き過ぎると音が消えて音楽として成立しなくなっ
 てしまうが、その加減は大体分かるはず。
 今日はそのギリギリのラインを狙ってみてほしい。

・歌詞が日本語なだけに、言葉に囚われ感情的になるが、今日の練習では
 その歌詞を全て音楽的なものにしてみる。
 言葉の感情ではなく、音楽の感情をつくる

◎自分が“音楽を感じるポジション”を軽く手で押さえる。(喉元だったり、胸骨
 だったり。2点あるならばそれで良い) そこで音楽をつくろうとする。音の高さ
 が変化しても、言葉や感情が変わっても、そのポイントを死守しようとする。そ
 の時に自然感でない音楽感がわき、とらえる事が出来る。

・声帯の下は息。声帯の上は声。声は口と鼻の響き。言葉は口の変形音。
 変形は意志と感情の直接音。これは日常喋りの声と言葉。これは強く個人
 的響きの世界。
 口の持ってくると喋りの要素が強くなり過ぎる。口より喉のもっと奥で「さあさあ
 はやく---♪」という音はつくれる。それは喋りの音ではなく、音楽の音で
 ある。

(2)つきよ
(3)おかあさん おねがいよ

◆本日の磯貝語録
 何等かのストレッシィングは、喉を絞めるか、呼吸を強制停止する。
 好ましい声は、喉をスタート点にすると絶対に出ない。
 「音楽化ということ」「音楽の感情を持つ」「音楽の意志をつかむ」

◆本日の感想
 のどが開くと楽しいなあ。体のゆがみが分かります。"声には原料の息が必要
 だ"という事なぞすっかり忘れて生きていました。本当に楽になりました。
 (会社の生活ってなんて喉ばかり絞めるのでしょうか?)

歌発声中級(1/28)                       《音楽系》

1月28日(木)歌発声中級

講座テーマ
「アンサンブルを歌う「7つのフランスの子供の歌」3.ねえねえ、おじいさん」

各自ストレッチ

声出し・音取り
・前回は“音の世界(音楽の)”を追求しトライしたが、今日は“ことばの世界”
 に重点をおいて歌音楽の次元を深めてみる。
・歌詞をことばとして捉えると、音楽はぶつ切りになる。歌はことばを書かれた
 音楽フレーズとして表現している。この二つは相反する場合が多い。音楽
 主体にしても、ことば意味を聴かせないと(実感)、歌の存在感は減少する。
     ↓
 ◎現実的には「音楽フレーズ」と「言語フレーズ(生きた喋りの)」がきっこう
  して、緊張感をつくり、相方の力関係がゆれ動く時良い、うまい演奏となる。
 ・ただし、アンサンブルの場合は、原則音楽的フレーズを主エネルギーにお
  き、ことばの“生き具合”は音楽を際立てるための道具とした方がうまく行く。

演奏-①
1.つきよ
・ヴォーカリーズ(La,La,La…)で。手で自己指揮しフレーズを描く。自らの音
 楽フレーズを追う様に歌唱する。
・自分の指揮が音楽を導き、それに従い声が流れ響きをつくればよい。自分
 の出している音が低いと思ったら、手しぐさでピッチが安定するように変化を
 つけ流れで音を替えることだ。
・音を聞く位置はこめかみの位置、眼鏡でいう“つる”の部分のラインより上で
 聞く
・「---こんばんは♪」が響き位置がさがり暗くなる。個別に修正指導。
・自分の音を聞く時にじーっと止まって聞いていると音楽の動きが止まり良くな
 い。音を出しながら、聞きながら走り回れるくらいに音楽を動かし続けること。
 (身体の律動性とピッチング)
・息の吸い方() …横隔膜の少し下を鳩尾と背中でわずか引き下げる様に
 して、眉間に向かって軽く瞬間的に空気を入れる(少し)。
・ピッチを取っている所でしゃべれる様にしたい。音がいい位置で出せても、
 ことばをつけた途端音が口に下がってはダメ。

・ことばをつけて歌う前に、ことばを読む ⇒相手に向かい喋る様に。
・曲が始まったら曲が終わるまで自分の中の音楽を止めない。間奏で歌ってな
 い時や、歌詞の区切りの箇所でも自分の中の音楽は動かし続ける。
・「あかりをけしてみています♪」下降や音調から暗くならないように。音楽の原
 則は情緒的になり、自分の内に引き込まないこと。
 もし、暗い感情の詩でも、音楽ピッチは下げてはいけない。当然流れを弱め
 てもダメ。

2.げんきなこども
・歌詞を読んでみる ⇒解釈や捉え方は個人で違うがそれで良い。音楽的フ
 レーズが周りと合っていれば音楽は成立するので、合唱のようにことばの意
 志統一をする必要は今回はない。ただし、捉えたものにリアリティーを持た
 せる事と、ことばを喋る事をしっかり やる。

・今度は歌ってみて、音を主体に捉えた時、歌詞の“こども”はどういう子供か
 を明確に設定する。漠然としない。
・横隔膜のささえを抜かない。

・どういう子供かの解釈は任せるので、全員子供になってこの歌を歌ってみる。
   ↓
 照れが出るようならば音楽に身を任せれば良い。早く自分を捨てて違うもの
 になると楽しくなる。

・子供になるのが下手だったので、今度は全員が子供を見ている人になって
 歌ってみる。目前の子供を出来る限り、リアリズムで。

☆再度、つきよの歌唱
・2番は全体的に音が下がり気味。上げる。明るいピッチング。

他の曲の音取り。
3.ねえねえ、おじいさん
7.かあさん おねがいよ

◆本日の磯貝語録
 歌詞を身体で空間化する時、気分や気持が先行すると、簡単に音楽をこわ
 す。音楽劇やミュージカルのレベルの低いものは皆その傾向を持つ。

◆本日の感想
 多人数で歌う時は、全員でイメージを1つに統一した方が完成度が高くなる。
 ということばかりして来たが、今日の音楽の統一を守りながら、色々なイメー
 ジを各自が持つと、すごく大人の面白い作品となった。新たな発見でした。

歌発声中級(1/14)                       《音楽系》

1月14日(木)歌発声中級

講座テーマ
「アンサンブルを歌う「7つのフランスの子供の歌」1.つきよ 2.げんきなこども」

・ストレッチ(バウンス ⇒伸身 ⇒頸部のストレッチ ⇒脚の裏側のストレッチ
 ⇒爪先をつけたまま足踏み ⇒顎、顎関節と口内のほぐし
 ⇒後背部と前胸部の開き)

歌唱練習
1.つきよ
 ・唇をあまり使わず舌で“Ru, Ru, Ru …”をつくり音取り。
 ・自分の出している音を音程に合わせて調節する際に大事なのが懸よう垂。
 ・アンサンブルの際は各々が曲の持つ音程に合わせるのだが、各々が完全
  に一致するという事はない。その僅かなズレが心地の良いハーモニーを生
  み出す事もあれば(ウィービング)、そぐわずに雑音となる事もある。
 ・音階が上がる(下がる)時に上げようとして2段階に音が変わっては×。息
  は流し続け、シームレスに音階を上・下させる。
 ・懸よう垂の先端から、軟口蓋を直線で細く鳴らす。(懸よう垂付退から1~2
  cmまで)広くならないこと。音は“u, u, u …”で。
 ・口が広く鳴るのでなく、先ず懸よう垂の先端をシャープに鳴らすこと。
 ・音階が下がった時に、懸よう垂の鳴っているポジションを下げない。その位
  置をキープしたまま、歌詞を歌唱。(多少不鮮明)
 ・“きれいな きれいな”などの“な(Na)”は軟口蓋うらから、前額鼻腔まで音が
  通って(流れて)いること。
 ・各人、周りの人の懸すい垂音をとらえて、自分の音を同調させる。(←喉合
  わせ)
 ・息の調節は腹でやる。口や喉でやらない。

 ○三声アンサンブル演習
 ・全員全パート音取りの後、2, 2, 2 3声アンサンブルをする。
 ・トップは高音時、腹部を引き込んで思い切り細い息にする。
 ・懸よう垂から直接音を出す。下から伝わってきて懸よう垂を鳴らそうとすると
  音がブレる。太くなりすぎる。
 ・息を流す時に、奥を狭く使い、奥に溜めて吸ったものをそこから離さないよ
  うに、天井づたいに前へ流す。
 ・磯貝メソッドにおける声楽アンサンブルの原点は、曲の解釈や演出上から
  来るものよりは、原初的、基本的な喉合わせ、音合わせにある。これは単
  純だし、歌の見せ方としては何もないが、とにかく音はピッチが統一され音
  質が透明になる。

2.げんきなこども
 ・各パートを一通り音取り。懸よう垂共鳴で歌う。
 ・“風の中の子供”の“こども”の部分は若干スタッカートで。
 ・懸よう垂共鳴での言葉付けは、特に注意深く行う。

3.ねえねえ、おじいさん

◆本日の磯貝語録
 歌唱発声での懸よう垂共鳴の方法をマスターすること。パート内でも声部ア
 ンサンブルでも音質の統一感を求める時の基本発声法である。

◆本日の感想
 懸すい垂を鳴らす発声は神経を使い、かつ繊細な作業で、大歌で歌う何倍
 ものエネルギーが必要であった。周りの人と喉(音)が合って音を出すのは
 実に心地良い。この時は他の音も聴き易い事が分かった。

歌発声中級(12/10)                       《音楽系》

12月10日(木)歌発声中級

講座テーマ「試演会」

各自ストレッチ

個別に伴奏をつけてもらって「すずらんの祭」「秋風の歌」を一度ずつ音取り。

先生よりショートアドバイスあり

全員で詞読み ⇒歌唱

・喋るように。無駄に情緒的になってスピードを落とさない。
・今歌っている部分の次の詞が既に想起されていないといけない。
・常に“秋風”の事は意識していなくてはならない。

試演会(全員2曲歌唱)

<テキスト>パリ旅情よりNo.8「すずらんの祭」(高田三郎作曲、深尾須磨子作詩)
       「秋風の歌」(山田耕筰作曲、西条八十作詩)

<総評>
・日本人が日本語の歌を歌うとごまかしは利かない。歌っている歌が日本語に
 聞こえないようではダメである。
・全員、歌っている日本語が自分の日本語だ。自分自身の日本語は自分方言
 だと思え。
・歌いたいと思った時に“ことばを伝えたい”と思わない人は決して歌が上手く
 はならない。良くて、声がキレイな人になるだけである。

・第Ⅲ期はアンサンブルに入る。これはもう、気が合わないとダメ。
 自分の事にかかりっ切りで歌っているようでは到底叶わない。

・詞は音楽テンポで喋ってはいけない。もっと早く喋れなくてはダメ。
 ただし重要なのは“早く読む”事ではない。どれだけ早く読めても、早く喋れな
 いといけない。
・音をしっかりと覚える事。

◆本日の磯貝語録
 音楽は基本的に楽しいもの。でも受ける時の楽しさと、発する時の楽しさは背
 中合わせの反対の事。

◆本日の感想
 日本語(歌詩)を読み込んだことで、大事な2曲を得ました。今迄、いかに何も
 考えず、歌って来てしまったのだろう…反省です。

歌発声中級(11/26)                       《音楽系》

11月26日(木)歌発声中級

講座テーマ「日本の名曲を歌う④」

[Ⅰ]腹式(丹田又は鼡径部)呼吸強化法(深腹式呼吸法)
(1)仰向けに寝て、鼻から吸って丹田呼吸を行なう。初めは慣らしとして普通
 に何度か呼吸します。感覚がつかめたら普通に吸った位置から更にもう一
 段、下腹を膨らませるようにして横隔膜を下げます。この状態にしてから息を
 出し始めます。平常位まで吐いたら、更に丹田(又は鼡径部)を腰に引き込
 み、腹部がペシャンコになるまで吐き出します。

(2)この場合、横隔膜中央の白線(左右をつなぐ厚い靭帯で、鳩尾の奥に位
 置し、その上に心臓が乗っている)が、平常腹式呼吸より大きく上下し、呼
 吸量も増すが、安定度が増す。又、下降が大きく、深い呼吸の実感が持て
 る。この時の横隔膜は中央が上下する実感を持つ。

[Ⅱ]テキスト2曲合わせと通し稽古
 一人ずつ伴奏合わせと2曲通し。(10分間音合わせ)

◎詩のことばを大切に。今回はことばを喋る、もしくは話す様に歌う事。
 詩を字読みや片仮名読みをする様に歌わない。特に音符の長さ通りに語音
 を割り、音符片仮名歌を歌わない。詩を言葉として聞かせる事。

・音合わせが終わった人には先生からワンポイントアドバイス有り。

・横隔膜周りをどうやってキープしたまま歌えるかの方法を自分で考え出す。
 抜けてしまうと歌が崩れてしまうし、かと言って固め切ってしまうと歌も固まっ
 て死んでしまう。丁度いい加減を見つけ出す事。

(1)「すずらんの祭」を全員で歌唱
・「しつこいゆううつ症から―――」の場面の語のスピード感が足りない。
 その場で見たかのような新鮮さ、今はじめてこの場で興ってそれを喋り伝え
 ている様に。
・音が伸びる部分でそれに引きずられて言葉がベタつく。しっかりと息をまわし
 音を動かす(響きを)こと。

(2)「秋風の歌」
・口の運びを早く。アゴの動きを軽く早く。
・頭(思考)の動きを音楽のペースに合わせたのでは遅い。
・引き込むと情が乗り、演歌節になる。引き込むのは良いが、その分出してや
 らないと、途端にペースが落ちて重たくなる。
・口で情景を感じてはいけない。歌い手であれば、額か喉か胸骨でつくる事。

◆本日の磯貝語録
 音符通りに言葉を歌うのではなく、言葉通りに音符を追いかけて歌うのだ。

◆本日の感想
 今期は今迄に増しアッという間に試演会だ。年と共に時間は早く過ぎる、忙し
 くなる、身体もうごきが悪い。しかし、あと2週間、気を抜かず練習だ練習だ。
 日本語の難しさが身にしみたシリーズでした。

歌発声中級(11/12)                       《音楽系》

11月12日(木)歌発声中級

講座テーマ「日本の名曲を歌う③」

各自ストレッチ

詞読み「すずらんの祭」
・「すずらんの祭」を各自で詞読み ⇒一人一人の読みを確認

語り、聞かせるように読むこと早く覚えて字に頼らないこと

・誰に対して語っているのか対象を決めること。漠然と無対象に歌いかけても誰
 も聞かない。
・自分の内側に入っている限り、聞いている人は絶対に満足しない。
 何10cmでもいいから、自分の外に出さないと表現にならない。ただし、歌の場
 合は響きの問題がある為、適切な距離がいる。
・自分なりの解釈の前に、誰もがわかるものをまず提示する。
・詩は詩として独立したものを把握すること。

声出し(身振り、手振りをつけて)
    ↓
また詞読み(今度は立って)に戻る。メロディーなしの言葉の世界の頭脳を喚起
すること。
・歌の上手い人は、今その詞を思いついたように歌う。つまり、臨場感。
・みんな、詞をメロディーに乗っかった言葉だと思っている。歌を上手く歌いた
 かったなら、詞は詞で憶えること。
 詞に音楽が乗っているのである。譜面のメロディーどおりに歌って上手いなん
 てことはあり得ない。

◎一人ずつ伴奏をつけて歌唱と講評 ⇒歌唱練習の前に少し時間をもらって
 詞の暗記と前に向かって表現。

歌唱の際は譜面を見ないこと、頼らないこと

口が詞を憶えるくらいにはやらないとダメ。

・歌う所で言葉を憶えない。喋る所で言葉は憶える
・全体、もっとしつこくてオーバーでないと表現できない。そのしつこさを音楽で
 緩和させているのが歌。淡白なものを音楽で飾り立てるものではない。

「秋風の歌」
・歌っている人が感情移入しすぎてもダメ。聞いている人の感情を起こすこと。
 できるよう、どんどん前に出すこと。自身の前に実感する。
・演歌を例に考えてみると、あれは詞の意味をありとあらゆる角度から考え、それ
 に合った情感を盛り込む。秋風の歌もそのように一度歌ってみると良い。
・音が伸びている部分に情が乗る。

◆本日の磯貝語録
 ・歌のうまさは詞のリアリティーがあるかないか。

◆本日の感想
 今日は詞読みが中心でした。言葉の語感は、歌になると薄くなるので、基本
 大げさでないと伝わらない事を知りました。 歌の上手さの1つに詩のリアリ
 ティーがあることを知り、なるほどと実感しました。

歌発声中級(10/29)                       《音楽系》

10月29日(木)歌発声中級

講座テーマ「日本の名曲を歌う②」

[1]喉の鳴らし方とピッチの取り方、合わせ方
 (オトガイと舌骨の距離を縮めて少し下アゴを突き出す)
    ↳舌小帯に少し力を入れる。下アゴを引くと喉が絞まるので注意
Ex-1 u音(下顎下唇を前に出し、息を吹き出し)発声練習

・外に出ている音(声のピッチ)をピアノのピッチと合わせる。内側の響きでしない。

Ex-2 母音渡り ”ウィー、ウェー、ウァー、ウォー”の発声発語練習
・”ウ”の音を出した時のポジションを守ったまま、”イ、エ、ア、オ”を出そうとする

[2]テキスト歌唱
(1)「秋風の歌」:喋り語のスピードで、くずして唄う練習
・先ほどのポジションをつくって、詞を読んでみる。(一節ずつ回し読み)
・鼻は閉じて、音を無駄に鼻に逃がさない。
・息や音は口の前(外側)に出す。(口前約10~15cmを響かせる)
・音符、歌詩より必ず前に口を動かす事。
・以上を踏まえて歌唱練習。言葉に従い、曲がアゴギーグ(うごく)する。
・カタカナ喋りをしてフレーズをつぶさない。歌詞を音楽化すること。
・どういうリズム、スピード感で歌っているのか把握して声を出すこと。
・「~だよ」の”だよ”の部分が何なのか。ここで歌を殺さない。

(2)「すずらんの祭」:歌詩言葉のリアリズムで歌う。情緒に流れない
・休む暇もない曲なので、私の感じているリアリズムではなく、曲のテンポが持
 つリアリズム(現実感)に合わせないと歌いきれない。
・おじいさんの事が大事なのではなく、主眼は”すずらん”である。
・家が無い、職が無い状態を悲しい事として歌わない。同情の歌ではない。
 色々な階層が存在するが、それらが同じ所に存在できるのがフランスの面白
 いところ。それを歌に表現しないと面白くない。生き生きした活力が死ぬ。
・ひとつひとつのフレーズはもっとカラッと歌い切る。

(3)歌詞の暗記練習:芸能は憶える力。歌手は1に憶え2に憶え、その上でうま
 くなる
◎歌詞を憶える際は、「軽く」、「速く」。歌うより速いテンポで頭が回るようにす
 る事。絶対に自分の頭、口、情感のスピードで憶えない。

・歌の感情が歌詞と同時進行では、自分の情緒に入ってしまう。

・「秋風の歌」に戻って歌詞の暗記練習
      ↓
 伴奏をつけてもらい、歌わずに歌詞を乗せてみる ⇒歌唱

・口が語る、口が歌う。口はもっと軽やかに動くと良い。
・トーンの”しな”の部分をどう歌うか。ここがススキの実体である。
・「若い人だよ」のくだりを歌っている際も秋風は吹いている事を忘れない。

◆本日の磯貝語録
 ・頭と口は歌うより速いテンポで動いている。
 ・芸能は憶える力。1に憶え、2に憶え、3に憶え、その上でうまくなる。

◆本日の感想
 ・歌は外側の響き。内面や意志が第1ではなく、伝わる、響く事をただただ求
  め、ものにするのが全ての歌のはじまり。

歌発声中級(10/15)                       《音楽系》

10月15日(木)歌発声中級

講座テーマ「日本の名曲を歌う①」

音取り①「すずらんの祭」
・音が難しい箇所は、階名もしくはヴォーカリゼで正確に歌唱する。
・日本語の意味意識が高くなると、文章の助詞部分(の、が、を、etc)で勢いがな
 くなってしまうので、機械的に音楽表現に走ること。
    ↓
 一旦、体をほぐしてストレッチ

音取り再開②
・個人的に詰まり易い箇所を申告し、各々音を取り直し確認する。できたら一人
 で歌ってみてチェック。
・連音や日本語の文節と音楽としての音節に差異のある箇所は、原則音符表現
 通り。特にリズムを音楽リズムで歌唱すること。
    ↓
 再度体をほぐしてストレッチ

音取り③Vocalise+歌詞
・自分のどのポジションで歌えば音程が取れるかを探る。
・音が取れてない箇所はLa唱。言葉はさばきとリズムの調整。
◎※ちゃんと下アゴのささえを入れておく。長音のささえは特に重要。
 下腹のささえで息の長さを保つ。息は顎関節までは吹き上げる。

・音が下がらないようにする為に。
⇒ハミングをした時、振動が口唇や前歯にくるようではポジションが低い。鼻三味
 線を弾く時の様に息を高く上げて、鼻から上手く響き抜きをつける。慣れるとこ
 のポジションで歌うほうが楽だが、口奥の狭い時、息の低い人には難しい。修
 得する為には早くそのポジションを覚え、一発でそこに行けるようにする事。何
 回かやって一度そのポジションが取れたらその感覚を覚えておいて、それ以
 上やらない事。一度取れたからといって、続けて回数をこなす事でポジション
 を取ろうとしても喉を悪くするだけである。

音取り④「秋風の歌」
・「ラララ―――」で音取りしてみる。
・頭蓋骨を響かせる前頭発声を続けると喉が疲れる。その場合は高い鼻腔のハ
 ミング、ファルセットで自由発声をし、声帯周辺をマッサージする。
歌詞唱(ことば付け)
・「あれは―――だよ」の「あれは」と「だよ」を自然表現すると、歌の品位が一気
 に下がるのでデクラメーションアーティキュレーションを注意して唱うこと。
・言葉だけ読むと単純な意味の世界になってしまうので、それ以外のものをどの
 ように音として表現するか。
・秋風がいつも吹いている事を想起し続ける事。各々の秋風を同一音楽でどう
 表現し分けるかが重要 ⇒歌のうまさ
・音楽家は音を作ることが仕事。例えば水の音を聞いた時に、ピチャピチャと聞
 くだけならそれはただの写実。そうじゃない音を聞き出し、さらに音楽表現する
 から音楽家。
・大分「音で表現すること」を覚えてきたが、欲を言えばその中に歌っている「あ
 なた」がいるとより良い。ただし、自己主張をしろという事ではない。(存在性)
・最後の「―――だよ」が情緒的説明になってしまい、よろしくない。

・各人から歌っていて怪しい部分を申告し、先生が歌唱指導。

「すずらんの祭」歌唱練習
・日本語の助詞はことばを次につなげる為にあるので、その都度そこで休んでい
 ては勢いのないお喋りと同じ。歌にはならない。

◆本日の磯貝語録
 芸においては、ダメなものを繰り返していく内に徐々に良くなるという事は無い。
 良いものが出た時にその感覚を覚え、次は一発でそこに持っていける事が上
 達である。

◆本日の感想
 自分の精神的ポジションや視点を必要なところに持ってゆくのが難しかった。
 どうしても自分の思う所に置き座ってしまう。