セリフの声とことば講座(7/7)

講座テーマ「セリフの言葉と吸収」

[1]各自ストレッチ

[2]地声発声/日本語の地声発声をつくる。
  (1)予備練習“鳩鳴き”
    ・丹田のささえ。口腔を深く広く。全胸部共鳴、頬肉。
  (2)地声共鳴演習
    ・軟口蓋(口蓋垂)を閉じる。下顎骨を下げる。ア音発声練習。
    ・言葉調音のためには息は前に。横口に逃げない。
    ・前顎骨でのささえとひびきをしっかりと。
  (3)地声で読む話す
    ・テキスト『高瀬舟/森鷗外・作』を読む。情念を表わす声。情と声と生。

[3]レポート発表「イメージについて」その2
   3名発表


情念という言葉をあまり聞かなくなりました。
人によっては一時代前の何かドロドロしたものとか、
ヤクザの世界などと言われそうです。
演歌は情念の世界とは今でも言われています。

一方日本語は“地声発声”であるとよく言われ、
その様に認識しています。
磯貝メソッドでは地声発声(共鳴)は“これこれこういうもの”と
具体的に規定しています。

胸声(胸部共鳴)の一種類ですが、むしろ上部前胸部と、前頸部、そして下顎オトガイ部を主に発声共鳴させる声です。
勿論ナ行やマ行は鼻腔共鳴を併用します。
ほとんど上顎骨、頭骨のひびきは使わずに構音します。
どちらかと言うと少し暗めで輝きの少ない声です。
外部にはっきり伝えるためというより、自身が確認実感している様な声とも言えます。

母音の多い日本語話者には適しているようですが、もう少し大きく、もっと遠くまでという時には出力不足のようです。
無理に大きな声にすると、嗄れたり、思ったより簡単に喉を潰します。

この地声を使い、自己確認と自己発散型の生活をし、喋り、
話しているのです。
これが正に日本人の声のコミュニケーションなのでしょう。

セリフの声とことば講座(6/23)

講座テーマ「言葉のエネルギー」

[1]個人ストレッチ

[2]次のステップに向って
(1)テキストを空間にデザインし、人間関係も立体化し、
  アーキテクト(建築)していく。
(2)そのためのテキストの読み方→ストーリーを追わない、心で読まない、細かく。

[3]宿題レポート発表「イメージについて」(発表者四名)と質疑応答
A氏:
ピアジェからコスリンの二重構造の説明。二重符号化理論。
言語システムと非言語化システムでの連想的活性化がおきる。
セリフイメージは二重化の分離が重要では!
B氏:
自己イメージ、他者からの受容イメージの二分論。イメージは個的、
共有化はない。
C氏:
俳優イメージ論。イメージはプロセスとしてとらえない。
そのものに機能はない。「心の中に描いたもの」をさらに明確化して欲しい。
D氏:
イメージとは「未来を予測する能力」の1つである(イメージプロセス論)。
抽象や心象も含めどこまでが有効な能力(イメージ)なのか?
<評>
四人の発表でも共通項が少ない。それぞれ勝手に理解し、使っている。


言葉は人の知、心、身の変化や状態を表現し
伝えるための道具だ。

すでに言葉が一応機能している所に生れた者は、
必死になってその言葉を学び慣れ実用化しようとする。

どの様な音でどの様な意味かをより正確に身に付け接した人と、
相当個的で共有性に乏しい言葉の摂取の仕方で育った人とが
いる。
双方似た様な所にいるが、同じ言語なのに、異った認識、
理解や使い方をしている。


その良い例が「イメージ」である。

以前と比べ可成り多くの所で様々な人が”イメージ”を連発する様になった。
それも外国語としてのものでなく、現代日本語としてのカタカナ語である。
物をあらわす言葉には新しい言葉でも、さ程ブレは少ない。
こと抽象的言語ではおどろく程粗雑である。

その原因は「思う」という優秀な精神過程のある
お陰ではないだろうか。

思うはあまりに大きすぎるので置くとして、イメージについてもう少し精度を上げ、共有出来るものにしたいものである。