日本語音声 改善講座(2/27)

講座テーマ「日本の古典をよむ(最終回)」
担当講師 磯貝靖洋

[1] 準備体操 
○踏み足、足裏もみ
 踏み足…重心をおとし、気を上げる。(声を上げる)
 床、大地に向かって真っすぐ足裏を下ろし踏む。
 どっしりと響かせる。ゆっくり足裏全体を使って踏む。
 「ヨォ―」と低音(腹から声を出す)のかけ声をかけ、2回ずつ踏む
 足を引っ張り上げるようにして、上げた時に足裏が床面に平行になりしっかり踏む準備をする。
 足を下ろす時は、足を振りぬいて、足裏に体重をかけ垂直に下ろすように踏む。
 複数の人が、一緒にタイミングが合い、しっかり外に向かって音が響くと非常に心地よい。

[2] 古典本をよむ「枕草子」…『春はあけぼの』
○朗詠すると、また味わいがある。
 EX〈復習〉「福は内」「鬼は外」声を張って。

○声を前に出すより、口の中に響かせ、弧を描くように言葉にしていく。
 音だけでなく、動作の中で声を出していく。

○秋は夕暮れ(ゆふぐれ)…ゆふの「ふ」は、はっきりした「ウ」でなく、少しやわらかく。

○鳥のねどころに行く(ゆく=身分語)…古くは「いく」とは言わなかった。

○まして雁などのつらねたるが…「ら」の音が出しにくいので、「ア」母音をはっきりだす。

○日入り果てて…果てての「は」“h”をしっかりつくる

○雪の降りたる/言うべきにもあらず…雪、言う 語頭音をしっかり張る。

○霜などの いと白く…霜の「し」は、歯の内側で。

○ぬるくゆるびて行(ゆ)けば

◎声を張って、息を上顎にあてていると、響いて良い音である。
   
○枕草子を読む…清少納言になったつもりで、想像してみて、細やかな感性を感じ取る。

  ・字を読みながら情景を描いて表現することが必要。
  ・セリフは、説明するよう読む前に意味を考えず音を続けて読む。
   ゆったり音が流れていくように、読んでみる。
   説明読み…内容を単に追いかけて、声にしていくだけ

  ・音を聞いているだけで、絵が分かる。
  ・自分が、意味を実感する音を出す。
  ・秋の夕暮れ~虫の音等…わずか4行に1時間ほどの時間の長さが表されている。
  
  ・読み違い…目と口で読む。本来は、目と喉で読む。  
    「ナ」…Nをいれる。音を潰さずに鼻に抜いて響かせる。

○「白き灰がちに なりぬるはわろし」 
  m・nは、鼻にしっかり抜いて音を作っていくこと。
  音の長さもできて、あわてることなく音のつながりもスムーズになる。


 ◆本日の磯貝語録
  字を読みながら、情景を描いて表現することが必要。
  セリフは、意味を考えず音を続けて、ゆったり音が流れていくように
  読む。
 
 ◆本日の感想
  ナ行が欠点であることがわかった、一言一言を丁寧に改善していきたい。
  息も低く長く保てることをつかみたい。日本の古典は全ての基礎を含んでいる。
  しっかり取り組めて、とてもよかった。

日本語音声 改善講座 (2/13)

講座テーマ「日本の古典を読む」

[1]準備体操ーストレッチ

[2]声帯実感…喉に音を溜める。
        口で言うのではなく、喉に音を落とし、溜める。

  EX-「山の手線の駅名」を各駅 音に出して練習。
    語尾の方が抜けて、音が弱くならないように、音を全部
    音にして響かせる。
    固有名詞の時は、中声、胸声で、一音ずつしっかり音声化

  EX-「中央線の駅名」
    ○聞かせる音と言う音は違う。音の力がなければ、
     聞かせる音にならない。
    ○音を喉でおぼえていく。

  EX-「数字の読み方」で、分量の違いを音にしていく。

  EX-「東(ヒガシ)、西(ニシ 半有声音)、南(ミナミ)、北(キタ)」
     方向を実感して、音にする。

[3]声出しと喉
  ○喉で音を鳴らしてしゃべると、相手に伝わる、聞いてくれる。
   
   日本人は、声を大きくする小さくするとはいうが、
   声を強く、弱くすると言う感覚が必要。ある程度の
   声力(ヴォリューム)がないと、弱くても伝わる音を出せない。

  EX-「いろはにほへと~」
    「外郎売り」「早口言葉」もすべて一音ずつ、しっかり
    音に出して、練習すれば意味がある練習になる。
    「差し向かい」なども,サ行を、一音ずつ的確に出す。

 ◎声を出すことは、パワーが必要。パワーは体力でもあり、
  忍耐力でもある。

  日本の伝統芸能は、声出しに男女差なく、同じ方法で行う。
  実際にはオクターブ違うが、同音感覚が強く、同じ出し方をした。
  安定する声は、腹の声、横隔膜の下から出す声である。
  腹に力がはいっている状態で、人の話を聞くと耳に入ってくる。
  理解できて、相手も安心する。

 EX-「日本の色の名前」

 EX-「鳥の名前」「十二支」

  ○相手に伝わる→声が相手に引っ張られている感覚
  
  ○相手に申す―日本の所作で言う。
         身体はお尻をやや出した形で背中は30度くらいの
         斜めにして、顔を上げ言葉を発する。
  
  ○リラックス―身体の芯を残して、余計な力は抜く。
  
  ○発声の際の腹の使い方
   臍の上と下で違う。

  ○目(瞳孔)で物を見ると、脳でしっかり捉えられる。
   瞳孔で見たものを音声化する。相手をしっかり見て
   伝えると、相手に伝わる。

  ○口唇が準備できてから声にすると、どっしり落ち着きがあり   
   伝わる。本気で声に出しているかがわかる。

  ○いい音を出すためには、いい音を聞き、聴覚が鋭くないと
   再現できない。いい音を聴く機会を多くすることも大切である。

 [4]「枕草子」を読む
    『春はあけぼの』

   1 目で読む
   2 喉で読む
   3 頭に入れて、語る

    有声音で何度も読んで、まわしていくと、活舌もよくなる。

   ○口で覚え、喉で覚える。
    字には、必ず意味がある。

 ◆本日の磯貝語録
  口先で言うのではなく、喉に音を溜めて、しっかり一音ずつ
  声帯を実感した音を出す都。相手にも伝わる。

 ◆本日の感想
  口で喋るな!喉で声を出せ!腹から実感を込めて声を出す。
  才能は使命なり! 声にさらに研きをかけてゆこう。
  一つ一つ実践してゆこう。 

日本語音声 改善講座 Lesson (1/30)

講座テーマ「日本の古典をよむ」

[1]準備体操 各自

[2]◎口語読みと韻き詠み
   
  T・Hさんへのアドバイスを通して。
   ”初見読みになれるには…”
   家の中の各所に原稿を置いて読む。耳で聞いたナレーション、CM等を
   聞き取り、原稿を自分で作成しどんどん声に出していく。

  ○文章を読む―頭の中に入っていくように読むこと
  ○意味をつかみながら読む。
  ○英語で両親の名前を口にしながら歩行
   日本語でも、同様に名前を口にしながら歩く、考えず流れるように。

  N・Rさんへのアドバイス
   ”生きた韻きをつくる”
   「わおういお(声帯実音)」を散らさないように声に出しながら歩く。
    一音ずつ短めに。
    一音を長めに伸ばしながら発声・ 一音ずつ切って音をクリアにする。
   
   声帯実音
    身体を動かしながら、歩行しながら会話
     ―動的な会話ができる。自然にに音が出て、言葉に流れがつくれ
      耳に入りやすい。
 [3]古典本を読む 演習
   ○「枕草子」テキスト 『春はあけぼの』
    読み始める時の重要なポイント
    ・「口唇」…特に口角を伸ばし、内側1cm、1.5cmのあたりに音を響かせる

     古典が美しく聞こえる声…口から下 のどに響く声
     横口では、音が響かない。

    ・舌がしなり、滑らかに動くことで音がつながり、文章の流れができて
     美しい音のリズムになる。

  (1)一人ずつ声に出して「枕草子」を読む

   ◎言葉の意味を音にする。本来音に意味性がある。文字の音が先行。
    ・自分の声に納得して、音を出すこと。
     「春は/あけぼの」一息入れて、「あ」の音にアクセント
      明けていく様を音にする…広がりや明るさを音で表現。
    ・口読み、字面読みでは、伝わらない。

   ◎言葉、音を脳の中に韻かせ、伝え直し、ひとつひとつ納得する。
    
    春は→助詞「は」が、次のあけぼのを引っ張り出す。
    雲のほそくたなびきたる→たなびく情景を描く

   ◎自転車のペダルが左右連続して動くように、音がつながって
    回っていく。
    言葉の意味が違えば、音調も変化する。
     例―「風の音、虫の音」は違うもの。

  (2)『ころは…』
     月―ガチと読んでいた。
       「ガツ」と音にしても、柔らかい音を出す(強い濁音ではない)
     
     一年ながら→「ひととせ」の流れのまま、ながらへつなげる。
     一日(ついたち)だが、武士は(つきたち)と言った。

  (3)『正月一日は…』
    ・正月の儀式、風習に様子を紹介している。
    ・七日(ナヌカ)と読んだ。七草、草摘みと、白馬節会について
     節会―お祝い
    ・ゆっくり読む。自分でも意味をつかめる速度で読んでみる。
     分からない個所も。チェックだけして先に進んで、全体から
     意味がつながって、理解できる。

     現代人は意味がわからないと先に進めなくなって、
     全体の意味を捉えられない。

    何度か音にしてみると、意味がわかってくる。

  ◆本日の磯貝語録
   古典を読む時は口角を伸ばし、その内側に響かせた音を使う。
   横口では響かず、縦口で口から舌の音を使うと古典を美しく読める。

  ◆本日の感想
   久しぶりに古典を読み、難しさと奥の深さを感じました。
   美しいもんだなあとの思いがしました。日本人なんだなあとも実感!
   民族感情を教わりました。ありがとうございました。

日本語音声 改善 Lesson (1/16)

講座テーマ「日本の古典を読む」

1 準備体操 各自ストレッチ

2 有声音で話す実感を持つ(声帯を振動させる)
  無声音は空気の振動のみ
  喉で実感がある人
  口元、下顎、上顎の部分を意識すると半有声音、響きがない。

 ○自分の基本の声…自分の声帯をならした有声音であること。
  空気を感じないで、声そのものを意識した声を出したい。


 仏教―お経
 神道―祝詞 これらは、喉でしゃべらないと神仏は聞いてくれない。
  有声音で声に出さなければ、伝わらない。
  何かに通じる声が、人間の声である。
  咳払いした時の声
 
  自分が感じたところから、声を喉に戻していく(喉を溜める)
  声帯で「神様、仏様」と声にすると響きがつくれ、何かに唱和する。

  使用テキスト『枕草子』小学館編 
  「春はあけぼの」
  
  喉読みすること。
  有声音(喉頭、声帯音)…首に結んだネクタイが、結び目も前の
              タイの部分もビリビリ振動させるように。

 「文字」の意味を音が表さなければ意味がない」
 「読む」…ひとがきいて分かるように読むこと。
  姿勢…首を立て、喉の位置がきまり、腰も伸びていること、首は楽に。

 ○まずは、口覚え(声を出して) 次に有声音にして喉読みする
  字を頼りにすると文になってしまい、セリフにならない。
  セリフを回転させなさい。
  句読点…時間空間をまわす。前回し。

 ○声を出す時に、腹筋が意味と同じように動く。(呼吸法)
  意味が伝わる音が出せる。→歌舞伎も同様
  インターネーション…フレージング

 ○古典を読む時は、鼻濁音を抜く
  根拠のある理由以外は簡単に受け入れない。
  情報として柔らかい方がよければ、鼻濁音→文化の違い
  
  「雨などの…」「の」の後は音を下げない 音練習せず、有声音で出す。
   降るさへ…」 「へ」は、高い位置に息をあてる、あるいは息を後方へ。

 ○「あ」…喉に向かって息を吸い込む―かわきそうになるところで「あ」を出す。
   喉の有声音のポジションを覚えて、どんな音が有声音か記憶する。
   自分がゆう精音の基準を実感できなければ、他の人もわからない。
   楽音現象…音楽同様、響きのあるいい音をつかまえる。
        実音づくり

 ○「お」…同じように有声音を出してみる。
      出している音が、どの辺にあるのか見つける。

  ☆顎を前に出して少し上げ、喉から出すと有声音にしやすい。
   音を高くする時に、息を高くしない。
   顎関節を開けると喉が開く。
   ”鳴り”の位置を低くして、響きを高くする。

  欧米では、言葉の発声の元は、音楽を作ってトレーニングする。
  様々なキャラクターの声を表現できる。
  最近は、神前葬儀が増えている(祝詞をあげる)

  顔…口と顎は上に向ける。

 ○ Tさん…「エ」good 唇の上下を意識した音になっている。
      下唇を使う。 
      「お」―喉でつくった音を胸に響くかすようにすること。

 ○Nさん…喉を鳴らしているので疲れない。

 ○ 口の構えをつくってから音を出す。
   「あ」の音を奥壁にぶつける…浅草橋・雨上がり
    響きがあっていい音になる。

  「鳴り」と「響き」の位置は違う。
   音はつくることが、大切である。

 ◆本日の磯貝語録 
  声を出す時に呼吸法を使って 腹筋が意味と同じように動く。
  意味が伝わる音がせる、これがイントネーション、フレージングである。

 ◆本日の感想
  声がのどで、実感できた時、とても気持ちがよかったです。別な所で
  地声でと言われても、それがどういうことか分からなかったのが、今日の
  レッスンで、やっとそういうことかと分かった。

日本語音声 改善 Lesson(12/12)

講座テーマ「美しい日本語音」

1準備体操ー各自ストレッチ

2話し言葉…最近重要になってきた。
 しゃべる…一字一句問題になってきている。
      発音の善し悪しをとらえ「はっきり」どのように音にしていくか。
      母音は、必ずクリアにいい音にする。
      書かれた文章が公共に伝わる→社会に通じる様に話す。
      誰かが提唱し、声に出したことがあると変化していく。
 ○言葉の社会的な有効性とは、何か?
  横の連絡、広がりは、たくさんの方向へ進んできたが、どれが一番有効か、
  みんなにとって良い物か、わからない。
  知識、技術に続きがない(文章においても)
  日本語の血の流れ、どんなエネルギーが日本語のエッセンスになっているか。
  exー論語ブーム

  流行る必要性のないもの、流行らないものもある。
  日本語の構造で考えると、何故続くのか、流行るのか?
  
  「あかさたな・・・」
  拗音、濁音 ⇒このような音の例は、1000年以上継続して使われている。
  母音…8音だった「あいうえお ゐゑを」
  
  大阪の言葉、東京の言葉が標準語になったのは明治以降
  地方の国それぞれに、言葉、読み方があった。
  ヨーロッパー神教(キリスト教に基づく)ーヘブライ語の音に基づく
  仏教ーサンスクリット語の音に基づく
  日本の地方では、サンスクリットの音はなかった。
  「トゥ」は、日本語になかった。

  文字ではかけるが、音で表現できないので、意味解釈中心
  神道ー道教へ移っていく。
  渡来人(中国人)が、万単位の人数で日本に移って来て、
文化を広めようとした。
  土地の神様
  ドイツ…バルト、森が神。キリスト教と共存。
  日本…仏教、道教、土地の神様。

  1012年くらい前 大化の改新後、今の日本の姿になってきた。
  神道を崇めるー皇室、神社がある。
  中国、韓国、日本…2つの文化系統がある。
  仏教は、横に広がっていく傾向
  仏教が伝来する前の道教の名残があり、神道へとつながってきた。

  日本語の良さ…中国語、漢字をどのように推進していくか
         仏教、サンスクリット語の音
         「南無法蓮華経」

 ○和語…音声の推計ができるようになった。
   響いている、自分を響かせる(身体を響かせる)
   精神に響き合うことで、音を理解し、書かれている言葉がわかるようになる。
   
  サンスクリット母音…20数個→13音へ(1000年ほどで)
            響きやすいように
  声、言葉は、環境の中で伝わっていく。
  気候によって、食性、生物の生態系も変化していく。
 
  東北弁…宮城、岩手それぞれ違う。中央の山岳地帯でも違う。
  共通項…伊達家の登場
      以前は。クマソ、北方は、アイヌー歌が東北の言葉の原形、響きがある。

  日本人が、本人が道具として響きのある言葉をしゃべれるようになってきた。
  (建物に響かせたりしないー西洋言語)
  
  来期ー枕草子、方丈語(つながりのある音)
  現代ー口語…響きが少なくなり語が多くなってきた。
     黒柳徹子さんの喋り方は、響きがないので、スピードで
     まくしたてる話し方。(彼女の声帯では、あまり響かせないので、
     早口で補っている)活舌は良い。

 ○元の音が、濁っていると響きにくい
  母音のつくり方が悪い人は、言葉がはっきりしない。
  子音のノリが、良くないから、音が汚くなる。
  いい母音は、ゆっくりしゃべれば、誰でも聞き取れる。
  音質…鼻の上まで上がっていれば、明るくなる。
  日本人…明るい、暗い沈むとかの感覚にうるさくなった。
      強ー弱、大きいー小さい(日本人独特)容積の大きさ
      自分も大きく。外へも大きく。
      エネルギーが伴わないから、遠くへ飛ばさない。

 ○六尺コミュニケーション(最大離れても約2メートル)
  サムライは、剣道で声を鍛錬した。
  「あ」の音の響きを、まっすぐ前に飛ばす。

  普通の人たちの距離感ー3尺(90センチ)
  神社は広い(祝詞)…響きのある強い声
  
  日本文化では、響きが重視されてきた。
  茶室ー小さな音でも響きを大切にした空間であった。
  家を訪問した時、手をたたくと奥まで響いて、声よりも人の耳に聞こえた。
 
  「あ」の音、自分に身体化した音にする。
日本語の響きがなければ伝わらない。

 ◎今期のまとめ 
 
 1母音…響きのよい音をつくる
 
 2詩の世界(和歌は、音のつながりが、大切)
  (日本の劇団の中で、台本を筆文字で書いてあると、音を繋げやすい)
  言葉を意味読みすると、響きがなく伝わってこない。
  歌うように音を繋げていく。
  情報意味読み…個の世界―共通言語にならない。

 ◎テキスト(プリントー磯貝和歌選集)前回使用
  ○「はしけやし(いとおしい、なつかしい)~~~立ち雲」
  ―我が家の方から雲が沸き上がってくるように、余韻があるような音にする。
   日本の時間感覚…自然の捉え方。

  「はしけやし~」口を先に開けて音を出していく。
   「h」の音は、他言語でも口、上顎を開けて声にしてから、読み始める。
   「ya」はjaである。「小さなイを付けてからヤ」-ィヤ
    ―余韻がないと味気ない、無機質の音になる―
   将来ーya、yu、yoは、なくなる可能性がある。
  和歌は連歌であるから、一首始まると、次々に歌が詠まれる。

  ○「八雲立つ」
    yaは、下唇、下顎から上に向かって音にする。
    ひとつの意味のあるフレーズは、音をつなげて詠みあげていく。
    言葉の節目の音は、下げずに上げていくことで、広がりが出て響く。
    空間に広がっていく。

   歌詠みは、求愛(声力がある者からカップリングしていく)
    相手に届くように、声を張り上げて競う。
    顔を前に向けて、声を出す(声帯出音を鳴らし、口から息を出す)
    一首詠み終わると→音を喉に戻す。
    磯貝メソッドの発声法は、ひとりでもでき、多数で声を出しても
    調和して、声が響き合う。

 ○「五月雨を集めて、はやし最上川」
    息を止めず、喉を開けたまま声を出していく…俳句和歌詠み。

 ○「広き野 流れゆけども、最上川」
   海の「う」は、下唇で受けた音にすると奥に響く

 ○「卯の花は、こぼるるフキの、広葉かな」
   「フ」は、息を吹く。
   ウの音を、一拍、前をつくってから、「ウ」の音をだす。
   (アンザッツ)

○「春すぎて、夏来るらし~」
  声は情報、情報をつくれる。
  情報読みをしてはいけない。

 ○「蜘蛛の糸」
   ある日のことでございます。
    冒頭の「あ」は、口の構えをつくってから、音を出していく。
    音の響きが、意味を伝える。
    
 日本語の美しさは、響きにあるが、現代の私たちのしゃべりは、
 説明調になり、響きで読むことは、簡単ではない。


 ◎各受講生の今期のまとめ感想
   自分で響きのある声を出すことができると、他者の響きのある声は、
   意味取りができる。
   外国語も音に意味がある。咳でもくしゃみでも響かせる。

 ◎本日の磯貝語録
  日本語の美しさは、響きである。現代人はしゃべりが、意味読みしがち
  なので簡単ではないが、響きをつけると伝達力が高まる。

 ◎本日の感想
  長い日本語の歴史の流れの末端にいる私たちが、先祖がえりすることで
  良い響きの日本語を話すことになることが、よくわかりました。

日本語音声 改善 Lesson(11/28)

講座テーマ「美しい日本語音-響きと文読み」

【1】準備(各自テーマ)体操、ストレッチング

【2】日本語を美しくきかせるためには…。
   日本語は、母音言葉であるから、母音が美しい音であれば、
   言葉は美しくなる。
   音の響きが連続してくること。音をつなげることができる。
   自分の言葉が、連続性を持つことが重要。
   和声句←有声音(母音は一音ずつ、どこに響かせるか)・声帯

【3】呼吸法・発声法復習「美しい母音の響きをつかむ」
   地声は、近い場所の人に話すときに使う。
   地声は、口から直接声を出す。きれいに聞こえない。響かない。
   遠くへ伝える時は、声を張る。(喉をならす)声とする。

  Ex:母音「あ」を声帯で鳴らす。(有声音発音)
    「あ」の調音は、下両奥歯の内側・奥母音の位置を響かせる。
  ◎下顎の奥歯から奥を使って響かせる(容器に響かせる)

  Ex:良質母音の響きを捉える。
   ○「ア」-口を開きすぎず奥に引く。口唇は、中央にわずかに
       締めるように喉の音をきかせる。喉の声が日本語を
       きれいにする。
   ○「オ」奥歯よりも奥。懸よう垂よりもさらに奥、奥頚がなる。
    
   ○「ア」と「オ」を組み合わせ、連続させて繰り返し音を出す。
    いい響きのいい音を作りたければ、早口ではダメ!
    いい響きをつくるためには、口の奥で音にするので
    「さばき」の切り替えに、時間がかかる落ち着いて余裕のある
    しゃべりが、よい響きとなる。

   この講座で、2回連続で、和歌、日本文学の例文で音を出してきた。
  Ex:「今日 11月28日です」をテキストに良い響きをつくってみる。
    喉を使って振動させる。実感する。
    喉を半開きのまま息をとめずに、切らずに音にする。
    この場合、自分の音をしっかり聞くことができる。

【4】「蜘蛛の糸」(芥川龍之介)を響き読み演習。
   顎を少し上げ喉を開けて、文章をよむ。
 
  ◎読んでいる言葉の響きから意味を取るようにする。
   喉から鎖骨あたりまで音をおろして、声帯をならす。
   「な~む(南無)」無限の音、無限の響きである。

  日本語の美しさ→しゃべっている言葉の意味がわかる。

  情報の意味を頭でわかろうとしていると、本当にわかっていない。
  “やがて”は、時間の経過を示す。その音が経過であり現象である。
  自分が読んで、自分が納得できるようにする。
  「水の面」→広い場所の音であるべきで、説明しない。
  
  ◎声を響かせ、音から意味を理解するように。
   読んで納得できる-スピード、間の取り方、意味を理解する。

   接続詞「すると」 口で読まず喉で読む。
   ゆっくり読むと、音を喉でつくり、聞いて理解できる。
   
  ○カンダタのセリフ-あまりリアルに読まなくて良い。
   音を響かせて、流れを作って読む。
    
  ○お釈迦様の読み方に注意。
   固有名詞として音にするのではなく、実態にする。
   お釈迦様の具体的な行動、実像を考えて声にしてみる。

   文章を読み始め遭遇したならば、否定しない。
   理解する受け入れようとすること。言葉の音に意味がある。
   実感があるか、意味が湧いてくるかが、大切だ。

  ◎文章、始まりの音が、母音である時は、喉を開けて音を出す。
   「救う」…もし~ならば
       できるなら…可能性としては低いが、決定を覆しての  
       気持ちを汲み取る。

   Aさん…喉がなって響いているとGood voice
      急いで説明調になると、響きがなくなり、よくない。
      エネルギーが高いので、気持ちが入りすぎる傾向がある。
   Bさん…エネルギーが低い。考えて読んでいるようで、いい気持ちに
      ならないように聞こえる。音を細くだそうとしているので
      響きが不十分。外にわからない響きで読んでは、面白くない
      のでは?
   Cさん…考えると暗い声で読んでしまっている。先入観で芥川の
      文章を暗いとイメ-ジしてしまっている。
      高めの響く声を出せるが、文章を読むと鼻が開いていない。
      喉と鼻はつながっているので、両方開けておく。
      鼻は響かせた音にするために、息をあげること。
  ○高いポジションになると声が大きくなる。

  ○響きがあることで、必ず言葉の意味がわいてくる。
   頭が指令してくれる。
   体が意味を実感させてくれる。

   その言葉を頭で意味がわかる。ことと、喉、鼻の響きがあることで
   意味があることの違いは、美しいかどうかの違いになる。

  ◎頭読み-書いてある文字読み。説明読み、口読みとなる。
   
  ◎音で意味を取る…音の響きをつくる喉や鼻、身体の実感で掴んだ音
           である。

  情報読み-本来の意味を理解できない。
  文字読み-奥行や肌合いが、読み取れない。

  日常会話でも、どれだけ音を美しくだすか。モノを表現できるか。
  自分の中で。音、声の響きから意味がわかることが必要。
  これは、感性の訓練で、知覚訓練ではありません。

 ◆本日の磯貝語録  
  響きがあることで、必ず言葉の意味がわいてくる。
  自分の中で、声の響きからから意味を理解する習慣を身につける。

 ◆本日の感想
  前回 お休みしたので、体も心も固まった状態で教室に入りました。
  でも歩行練習で「「私は歩いている」と念じて歩き続けたおかげで、
  体も心もほんとうにほぐれました。私は鼻が開いて響かせ高い
  位置をつかむこと、思い込みをなくすことが課題です。

      
       

日本語音声 改善 Lesson(11/14)

 講座テーマ「美しい日本語音:日本語文を美しく読む」
 
【1】準備体操…各自ストレッチ

【2】呼吸練習
 1)腹式呼吸ー復習
  「お腹出し入れ」
   下腹を出す→抜く→下腹を内側に入れる→抜いてゆるめる→下腹を出す
   (5回くりかえす)
   腹筋が固くなってくるので、鼠径部にも下げて固くしすぎない。
   下腹を出す時に腰が締まる。
  出し入れを連続で行う…抜く時が大切で次を動かしやすくする。
  お腹出し入れの時に横隔膜が上にあることを意識すると、
  丹力がついてくる。
  →腰部、脚の付け根をほぐす。

2)胸式呼吸…肺から入れて肺から出す。
  胸骨の真ん中めがけて息を入れる。吐く。
  胸式でもお腹は動く。腹式でも胸が動く。
  細く吐くことに使える。
  高い音の時に適している。
  穏やかな、長い声を出すときに使える。(長唄、端唄,などの高音)

 ・腹式呼吸の方が。話し言葉では話しやすい。
  上級者は、腹部が先行し、出してからスッと鼻から短く入れる。
  
  吐いて下腹を出す→吐いて下腹を引っ込めるを繰り返す。
   →内腹筋を使う。

  腰や腸をやわらかくするためには、声を出すためには、
  腹式呼吸を行うと良い。

【3】美しい日本語をつかまえる
  ・日本語が美しく聞こえるのは、
  ◎響きがあること→追いかけていく
   →早口ではダメ(せわしなくなってしまう)

  ロシア語は、母音のひびきがあり、美しい言葉である。
  トルストイの文章は、読みやすい(説明が多くない)
  現代語をキチンと読むには、説明が多くなり子音を立てなければいけない。
  メリハリが強調されすぎて、美しくない。
  
  フランス語は、説明語が多い。

  ◎”感性が育ち”豊かにならないと、、いい音をつくれない。
   私たちは、情動を喚起し説明していく。
   
  Ex:「あっ あめだ」と表現する
    人は、まず自分に説明する傾向がある。内向音声のため
    自分の感情が前面に出てしまう。

    「あっ あめだ」 ”だ”の音を響きにしてもどしていく。
    響きをつけようとすると、楽に明るく楽しそうな音になっていく。
   ・普通の声…情報として正確に伝わるが明るくない。

   「もうすぐ 12月です」ー体言止めは自分に戻ってしまう。
   「もうすぐ 12月ですね」 ”ね”を相手に投げかける
    ”ねェ”ー響きを付けるー 相手に同調を求める。
    ねェ~
    ね↑(語尾上がり)
    ね↓(語尾下げ)  3パターンの微妙な変化で、伝わる意味が違ってくる。

   自分の中で、エネルギーが動いているときは、楽しい。
   自分の中で回っていると、わかりやすいが、全然楽しくない。
  ○読んでいて楽しいことは、聞いていても楽しい。
    美しい音、声は、楽しい!
   
   音楽でも説明してはいけない。美しく奏で音を響かせること。
   「Music is the most beautiful sound!」

  ○「日本語は美しいと思い込めることが、大切」 そこから始める。
   
   説明すると子音が立ってしまって、美しくなくなる。
   意味の取り方を変えていくことが、求められる。

  ○本日のテキスト 「蜘蛛の糸」 芥川龍之介 作

   美しいとは… 不安定でありながら崩れないこと。
   
   極楽はー どんな場所?
   「どんな蜘蛛の糸であろう」

   お釈迦様は、どのような人か
   写実的に考えると、説明調になってしまう。
   ーイメージしては、絵が決まってしまって、美しくない・

【4】日本文を美しく読む
  「蜘蛛の糸」…美しく楽しげに表現する。
   助詞、格助詞で切れて止まらないように音にしてみる。
 
  自分で決めたい、納得しない、説明しない…楽しくする ”3ない”
  感性で喜んで読んでみる。

  雅楽の調べのように、音がつながり美しく響かせていく。
  今の日本語は、合理的で説明的で美しくない。

 ◎物事を美しくできるか、物事を美しく感じたり見たりできるかで、
  美しい音を出すことができるのです。

  自分が発見したことは、楽しいから美しいのです。
  美しく心を伝えることが、大切。
  瞬間でも美しい声、セリフは、いつまでも印象に残る。

 ◆本日の磯貝語録
  「美しい音を出すことは、楽しい!」 「雅楽の調べのように、音がつながり
  美しく響かせていくから、日本語は美しい。」

 ◆本日の感想
  腹式呼吸の奥の深さを実感しました。深く長い維持を身につけたいです。
  言葉は、説明や頭の理解だけでは、相手の心に伝わらない。美しさ
  楽しさが 大切であると改めて思いました。

日本語音声 改善 Lesson(10/31)

講座テーマ 「美しい日本語/和歌の流れとひびき」

【1】準備体操 各自ストレッチ、身体ほぐし

【2】「和歌の流れとひびき」(日本語歌謡の響きと声の流れ)
  
  (1)声の響きと流れをつかむエクササイズ
  Ex1両手掌を使うー手をこする、手を打つ(手の平にある気、感覚をつかむ)
    片手をかざし、前にあるものを感じ取る。手を強く感じる
    手掌間の気を感じとる(あつくなる)
     ⇒外側を感じ取りたい場合(目を開ける)
     ⇒内側を感じ取りたい場合(目を閉じる)
    (眠くなると気を吸いたくなる)

  Ex2手をうごかし外気を感じうごかすー手で空気をゆっくりあおぐ。手のまわり
     先で空気の動くのを感じる空気が対流しているのが見えてくる。
     手に平は、脱力両手をうごかすと空気の対流の流れがいくつもできる。

  Ex3紙風船を触れることなく、空気の動きを手で作って動かす。
    やり方は完璧に手に入れる(まねる)
    その音をつくるための方法を身につけているだけ。
    ◎手に平から気が出て行くと、涼しくなる。
     気を受ける(もらう)とあつくなる
  
  Ex4両手の平の気を左右手の内側に集め、しばらくチャージする。
    両手の気を集め、球を作りその中に「わ」の音を響かせる。
    「わ」の音は、口音でなく喉より深い音をつくる
    喉は閉めず、置くから息をフラリと上にあげ響かせる

  (2)言葉のひびきと息と気の流れ
    ・語は原則語彙はあまり多くないが、文は文脈により表の意味の他に
     含みや比喩など複数持ち、各々文意により音が変わる。

  Ex5「あめ」を音声化してみる。
    「そら」ー空に向かって、空を表す音をつくってひびかせる。
    ◎自然に音を出せないときは、空(カラ)の音をだそうとする。
     気が実でなく出した音はウソ声になる。
    ・言葉が痩せる(かっこよくても伝わってこない)
    ◎「そら」「あお」は、同じ次元に広い気の世界を流れ動く音だ。
    ・響きをつくるには、子音を長めに音を出すこと。
    ◎自分で言っている音(声)から、その語の意味や実態が実感できる。
  
  Ex6手の平で空気を動かすように「そら」「あお」と言ってみる。
    ートンネルの中でこえをだすような広がりー
    気を止めると、響きはなく気も止まる
    ◎日本語の美しさは、響きである。
    自分がイマジネートしても、言葉になる音にはなりにくい。
 
   (3)日本語の拍の性格について
   ・日本語は、2拍、3拍が基になり、合成して語や句をつくる
    拍がつながって言葉ができていく。
  
  Ex7 Text①「あおぞら」(5拍)
       「あ」のひびきのまま中に「お」を発声
     Text②「いつもむこうに」
       い~つ~もむ~こ~うに
       拍をひとつずつ。響きにかえていく。
     Text③「まっている」
       ま~てい~る~ 喉を開けたまま
       拍がひびきでつながってゆくと歌になる

【3】日本の名歌「和歌、俳句20曲」をうたう。
   和歌集テキストプリント2枚配布
   ゆったり音の響きをつなげていく

  ・日本語は何層にも重なってつくられてきたので
   裏に込められたものが、多重になる。

  ・歌は、ハレー彗星のように尾を引いて詠む
   歌は、女詠みー草書で書いても平仮名で書いても詠める、流れる
      男詠みー漢字まじり、かっちり詠む
   漢字ー公文書
   歌舞伎の女形ー言葉を流れるようにしゃべる

   音にして詠むときの詠み方で内容がわかる
   音を耳にすると、どんな情景か、どんな心情か

  ・美しい日本語は、かすれ音をつかわない。息読みをしない。
  ◎有声音でひびきを出す、ひびきをつなげていく

  ・歌を楽しむこと 
   しゃべりながら、その意味がわいてくることが日本語の良さ

  ・日本語音声は説明音声ではない。情動音であるから、それを
   伝える音で表さなければならない。
  ・日本人は、しゃべることがヘタである。

 ◆本日の磯貝語録
  拍をつなげて響きにかえていくと、美しい日本語の言葉になる。
  日本語の美しさは、響きである。

 ◆本日の感想
  自分と空間との関係、気の流れ、空気感のようなものを音に乗せて
  表現する事を学びました。空気の響き、余韻を自分の体や耳目で
  実現できるようになると、自分の言葉のひびきも変わってくる
  実感があり、すごいと思いました。

日本語音声 改善 Lesson(10/17)

 講座テーマ「美しい日本語音」

1 準備体操 各自 ストレッチ

 『大和言葉と漢語』
  
(1)日本人はどんな人?(今の日本人は、いつ頃どこから来たのでしょう?)
  ヤマトの国(中国がつけた名称):大和、倭の国、日の本の国
  近世になり領土のことを言い始めて、国を考えるようになる。
  日本の原住民-北方からやってきた民族 -韓民族。漢民族、アラスカ族
         南方からやってきた民族  ロシア(オロチョン)族、東南アジア系

   韓国からの民族が、日本に鉄器を持込む。(好戦的な民族)
   日本正史の中-縄文時代は、4000年続いたと記されている。

(2)日本民族に外来語と文字が伝わる(漢民族、漢字)
   日本にやってきた漢民族がしゃべっていた言葉ー漢語
   元来日本にあった言葉と混合して使い始める。
   大陸から移り住んだ人が馬(ムマ)を連れてきた。

(3)大和言葉について
   自分たちの言葉で、(意味がわからなくても)しゃべって交流する。
   大和言葉(倭語)は、つくられた言葉…単語のみだった。
    一音節一字…手、火、 一音
          雨、空  二音節

   漢民族や伝えた言葉―漢語
   日本にある音を使った言葉
    文字は、文字が入ってきた時から始まるが、音はしゃべり始めた
    時から言葉として使われる。

(4)日本語の母音
   『あいうえお』 5つの基本母音ー生命線である。
    近代化に入って、どんどん母音が整理され減少した。
   日本語の5母音…精神の共通項が少ない。
   世界で一番難しい母音は、「う」である。
   一番音が変わる原因は、子音である。

  「yama」
   外国語は、子音との間を大事にする。
   息が流れることで満足(情動が動く)
   歌は、息が流れるから伝わる。
   母音言葉の日本語は、息が流れてつながって聞こえる。

(5)古代文を詠み謡う
   ○テキスト配布(倭語例題ー磯貝メソッド創造塾テキスト)
   意味を追いかけて読まないこと。
   
   日本語の源泉ー意味でなく音である。
          流れるように音にしていく
  舒明天皇ー天地、天武天皇の父
  ・大和言葉は歌言葉であった…だから美しい。
  ・歌を作ることで何かを表現したいという目的
  ・求婚するために、異性に歌を贈る。歌を交わす(歌垣)
   歌合戦を行なっていた 五七調

  EXー「大和には 群山あれど(叙詩)…」
    情感を伝えるため、流れるように詠む。そのため
    よい声で呼んで、相手を魅了しなければならない。
    ー意味読みにしては伝わらないー

 ◎大和言葉…韻(ひびき) 律(法則)

  群山(ニ音、ニ音) 
  大和(ヤマト)三音をつなげてひとつの音にする
  流れるように響きのある音で読む
 
 ◎ポエムリーディング―ドラマリーディング(詩が詠める→教養人)

 EX「大和は、国の、眞秀ろば(すばらしいところ)
    ―言葉のまとまりごとにつなげて詠む―
   
   疊なづく、青垣

   山 、籠れる、大和、し、うるわし」

   どこが伸ばせて謡えるか見つける

 ◎節をつけて歌う―唱歌 今は皇室での歌会でも、あまりされない。
  →言葉には、語としての意味があるとともに、音としての意味がある
   ことを実感し、表現しなければならない。

  「源氏物語」も音をつけていた。

  大人は子供がえりし、子どもに学ぶ
  
 ○「詩」は、文字面の面白さより音面の面白さを味わう。

 ◎ 『日本語の美しさは、歌化できること。
    語音に響きをつけている』
  
  ・よく響く音のアクセントの位置を見つける
  
  ・響いてつながっていく音の順番に必然性がある
   様々なケースがある。範囲が広い。

  ・表歌(戯れ歌…性を取り上げた歌)
   「さ」「せ」「し」は、音として女性を表していた。

  ・日本語の音の世界は範囲が広く、表現も多彩にできる。


 ○本日の磯貝語録
  詩は、意味読みしては、いけない。
  流れるように響きのある音で読むことは、
  大和言葉の美しさを表現できる。

 ○本日の感想
  現代に生きる私たちにとって、歌言葉だから美しいとされる
  大和言葉の世界に、意識感覚、感受性をフォーカスしていくのは、
  とても難しいと思いました。



日本語音声 改善 Lesson(10/3)

講座テーマ「美しい日本語音」 担当 磯貝靖洋講師

○準備体操ー受講生各自の状態に合わせたストレッチアドバイス
 
Aさん 開脚ストレッチ(片足伸ばし)・膝裏伸ばし
Bさん 仰向け四足保持呼吸・四足歩行
Cさん 立位片足振り・両足を上にあげ自転車こぎ(発声しながら)
Dさん 膝曲げ開脚・上体を腕支持ポジションで深い呼吸
    正立直線歩行(いい女で)

全員 回復運動

1 受け継がれてきた日本語音
 
○日本語の和歌は、世界中から音が美しいと言われる。
 以前、日本語の和歌は句を詠み声に出して伝えた。
 出した声で上手く歌えるような詩でなければいけない。

○上句、下句それぞれ人格が違う。つながりがあるように歌う
 言葉、謡を楽しんでいた。
 身の回りにあるものから、自分たちが楽しみを見出し、遊んでいた。
 
○京都 冷泉家ーいろいろな和歌の資料が残されている(国宝)
        代々の華族は、茶道、華道をたしなみ、雅楽の楽器を
        奏でることができた。

歌を詠むーその言葉には、意味のある音がある。
     四季 季節ごとの「挨拶」を声にすると、それぞれ違う音がある

谷川俊太郎氏「何の木」でも、言葉によって表す音がある⇒日本語の美しさ

○「日本語は美しいと思うか?」
 日本語の文書は美しい。しかし、現在の話し言葉は、美しいとは言えない。
 言葉(意味と感情)を伝えるには、「声」である。
 現代の人は、話す相手を考えずに話している。その人の言葉は、
 自分が思った音、声で話してしまっている。

本来の日本語の音ー相手に解らせたくて発していた。
         雑音があるかどうかで、相手が解る音を出していた。
         敬語は、汚い、潰れた音ではいけない。
  
自分が思った音で伝えた音は美しくない。
言葉の内容だけを聞き取れれば、いいというものではない。
以前は、言葉は相手に対する礼儀=作法として身に付けられていた。

例ー「憎い」…どんな憎さかは、声でしか表せない。

聞き取りやすい声ー感情や心を出す事である。
礼儀ー自分お言葉、所作が相手に嫌な思いをさせないこと。

言葉をしゃべるようになるー1200年~300年前文字を使う
            (漢字、ひらがな、カタカナ)
音ー文字(意味が明確になった)

○「いろは歌」

 色は匂へど散りぬるを 我が世誰ぞ常ならむ

 有意の奥山今日越えて 浅き夢見し 醉ひもせず
 (今様七五調4句 47文字)

○日本語=母音言葉 開口音・有声音(喉の音、口唇音)
  
「いろは四十七音」は、美しい音を出さなければいけなかった。
  
 言葉を覚え始める幼稚園児(保育園児)に、日本語のいい音を
 教える。いい音がある環境を整えるべきである。
 保育士、幼稚園教師が大人の音で、感情表現を身につけて欲しい。

音から意味がわかる。
どんな音がいい音か?―自分の笛(声帯)からいい音を出す。
           声帯を鳴らして、口の中を響かせる。

○受講生ひとりずつ「いえあおう」を発音
 いい音を出そうとするとこと。
 笛を鳴らす―どこを響かせるか(柔らかく、心地よく聞こえる)
       日本人は響きを良い声の要素とする。

○音を声帯でまとめ、わかるようにする。
 笛で言葉ひとつずつ、その状態を音として出す。
 文字を読むと、口先の音になってしまう。

○詩の読み方…流れがある(次へのつながりができる)
 いい状態の時は、喉に下りてくる。
 詩を読む…自分の一番良い声で読む

○美し日本語…実況中継でなく、自然に流れに任せる
       喉で感じるように音にする。口で感じてはいけない。
       言葉音の流れで節をつくる。
       読む人の感情が音に乗ること。
 
今の日本人は、思ったことを口から音として出すだけで、
響かせないので美しくない。


 
◎本日の磯貝語録
・美しい日本語は、流れがある。喉で感じるように音にする。
 笛を鳴らしていい音を出し響かせることで、心地よい美しい音になる。


◎本日の感想
・美しい日本語とは、相手にしっかりと響きの届く音で、喉の感情が
 上手く響いているもの。今迄の頭の理解を口で作っていたのでは、
 感情過多になり、美しさとは程遠いいものでした。
 口で言うのでなく喉で響かせると、確かに美しいのです…。