FC2ブログ

表現・話し方(2016.04.14)

講師:磯貝靖洋
助手:益田喜晴

本日のテーマ:キャラクターヴォイス

【身体法】
・IMB

【講座内容】
◎障害者と差別
 ⇒可哀想・気の毒 = 情の世界 → 失礼
  IMでは言葉は「公器」であると規定する。

◎表現の基本
 ⇒表現は読むのではなく「語る」。
  発信者(受取り易いように発す)と、受け手(話している人のようにわかる)がインタラクティヴな関係である。
  表現の原点→どのように自分の声に帰るか。

◎「人間失格」より~竹一の「ワザ、ワザ」ほか
 ⇒「ワザ、ワザ」はどんな音だろうか?
  太宰治 = 日本の情感をうまくとらえた作家
  まずは作家の意図を素直に受取る。
  他人事にせず読む。
  その因果関係も伝える。蔑ろに
  心が動かない読みは、テキスト(他人)を蔑ろにしうる行為。

【担当助手感想】
最終講座とあって、これまでやってきたことの縦軸が繋がり、まとまった。
自分の声は自分のためだけのものではない。故に自分の中だけに求めても見つからない。
周り(他人)があって、自分の音がつくられる。それこそあなたのキャラクターボイス。

【本日の磯貝語録】
☆表現をする事は相手を助ける事。
☆文字は心。心が動かなければ語る事にならない。
☆声を出す事は、精神状態を外に表す事、空気に触れてリフレッシュさせる事。

【参加者の声】
・声を出して読むだけで、自分の実感が変わる。
・感情移入しがちだが、それを表現にすると難しい。
・まず文字を読もうと考えてしまう。

文責 益田喜晴

表現・話し方(2016.03.31)

講師:磯貝靖洋
助手:益田喜晴

本日のテーマ:キャラクターヴォイス

【身体法】
・IMB

【講座内容】◎キャラクターヴォイスとは(太宰治『人間失格』等をテキストにつかいながら) 
・良い声とは?
⇒現場のニーズに合わせると声が壊れる。医療機関は病人につきっきり。この状況下で良い声とは?
 常識の前に感性がある。
 
・蚤の鳴き声を出してみる。
⇒聞いた事がないが出せる→想像力=面白さ←それを喚起させる声=良い声
 
・快感情(嬉しい)で科白を吐く。
声=感情=生命
嬉しいを説明するではなく、嬉しい息を出せばいい。
声から自分のキャラクターを知る。
  
・身体を歪めて科白を吐く。
⇒頭で考えると声帯実感がなくなる→信頼されない声
 言っている“内容”ではなく“声”で本心かどうか、聞いている人がわかる。
 声帯の声が私である。これが変化するからキャラクターが生じる。
 ボイスキャラクターはあなたの持ち声である。声により自分の身の置き所を見極める。
 その声でどれだけ自分が納得するか。
⇔日常生活では受け入れてもらい難い=同調しづらい。
 →日本人は今まで本心を触らないようにする社会だった。
 ⇒社会や人に影響を受けやすい状況下で、アジャストが必要。

・年齢を変えて科白を吐く(3歳→15歳→20歳→35歳→55歳→75歳)
 声が変わる=齢を受け入れる。
 フィギュアやシェイプではなく声帯で変える。
 声帯の記憶で、過去・未来へ行ける。
 声に印象づける。これによって意見、行動をとる。
 ヴォイスキャラクター(声の性格)は化けるためのものではない。時間をかけてでもこれを掴む。

【担当助手感想】
キャラクターとは作り出すものではなく、本人が備えているもの。
しかし、運慶・快慶が仁王像を掘り出すように磨かなければ浮かび上がらない。
そのためにも自分を認知(認める)事。そのための媒体が声。特に地声である。
皆さん、戸惑いながらも、身体を使ってのアプローチで声が変わりました。

【本日の磯貝語録】
・言葉は知っているものしか出せないが、声は知らない音も出せる。
・色々な声が出せれば、色々な声が聞ける。出せる音しか聞けない。
・声を出す事は幸せだが、出しすぎると人の幸せまで食べ過ぎてしまう。
・声なくしてココロを表すのは大変だ。
・地の声は誰でもいい。

【参加者の声】
・言っている事が伝わらない自分が、何故かという事がわかった。良くない声で話していた。
・一度身につけた楽をした声が定着してしまった。それで自分が判断される事は怖い。
・混乱している。本心と本音について、昔の自分を思い出した。

文責 益田喜晴

表現・話し方(2016.03.17)

講師:磯貝靖洋
助手:益田喜晴

本日のテーマ:詩の朗読

【身体法】
・IMB

【講座内容】
・室生犀星「遊離」
書いてある事を嘘なく伝える→リアリズムで読む→口だけではなく、身体を使って表現する。
⇒説明をするのではなく自分が納得する→詩の世界の住人となる=真似やつもりではなく、今、ここで生み出す。

【担当助手感想】
理屈や条理だけを追いかけていてもリアリズムはつかめない。
見えること、分かることだけを抑えてもリアル足りえない。人間の住む世界は摩訶不思議である。
現実を凝縮した、「詩」という虚構の世界では、現実の肉体と感性では太刀打ちできない。
詩を読むには、死ぬことを恐れてはいけない。死ねば新たに生まれる事を信じる。
あれこれ書くと難しいように聞こえますが、皆さん、戸惑いながらも、楽しみながら、詩の世界を体現していました。
奥深くもシンプルな稽古でした。

【本日の磯貝語録】
・言葉の勉強には詩がいい。伝える勉強には散文や小説がいい。
・室生犀星を知らないのだから、子供のように勝手に想像してふくらませる。辻褄が合わなくていいのが詩。もしかしたら例え瞬間でも室生犀星より凄い世界に出会えるかも知れない。
・一字一句、間違えない事が正しいのではない。書いてあるソノコトをやるのではなく、「書いてあるソノコトって何?」をやる。
・朗読はあなたが脚色し、あなたが振付ること。
・詩を読む感性があると人生が楽しくなる。

【参加者の声】
・詩でもここまで自分の解釈にしていいんだな。
・ダンスでできることが、コトバになると頭になってしまう。
・ちゃんとやるとスピードが落ちる。
・何となくだと、自分の想いや心が不自由。


文責 益田喜晴

表現・話し方(2016.03.03)

講師:磯貝靖洋
助手:益田喜晴

本日のテーマ:朗読の声

【身体法】
・IMB
・足裏について~足裏はもとより、踵・足縁・指の付根もしっかりと。

【講座内容】
1)表現について
・ミラーゲーム(他人を真似る。真似された自分を見る。)
⇒真似る力をつける。真似させる力をつける(対象と同期・同化する及びされる)
⇒自分が表現しているものと、それを受け取る他人とのギャップを認識する。
→芸能=人が真似たくなるもの。真似できるものを出せる人=上手い人。
 芸には声、言葉がある=真似ができる。
●『自分の本能にセットされている真似たいという衝動を潰さない』と『自分を真似たいという衝動に駆られる人が居る』という感覚を同時進行で捉える。
 
2)朗読 室生犀星/遊離  太宰治/人間失格(第2の手記)
・書かれたものを声にして読む。
・読みながらその情景が浮かぶか?
・心の世界が、自分の情感や情意が、湧き上がるか?
→身体で感じたものを真似てもらう=伝える。⇔ 口と目と頭だけの作業は真似をしたくない。
⇒書いてあるものと同期する。

【担当助手感想】
・楽しみながらのミラーゲームはとても面白かった。しかし、他人が自分を映し出し、自分が他人をしらしめる。正に鏡。真似をすることの奥深さを感じました。
・今まで誰も見たことのない新しいものだけれど、真似ができるもの。これが真のオリジナルではないだろうか?

【本日の磯貝語録】
・朗読の極意は、同期して、同化すること。
・人はその通り真似されると嬉しくなる。
・人間性を真似ると、声も真似できる。
・言葉の生理をみつける=イマジネーション

【参加者の声】
・真似をする事は難しい。故に、真似されるようになりたい。
・真似をされる事はどこか不快でもある。
・自然である事は難しい。


文責 益田喜晴

表現・話し方(2016.02.18)

講師:磯貝靖洋
助手:益田喜晴

本日のテーマ:長ゼリフと声

【身体法】
・IMB

【講座内容】
〇文を読む
・音の鮮明度、言葉の鮮明度が必要⇒脳は意味を限定する為に、一つの言葉から無数の記憶を辿る。⇒この作業が豊かである=言葉の感性が豊かである。
・言葉には新たな想像力を生み出す力がある。演劇はその想像合戦。だから面白い。
・この講座では言葉の感性を滅茶苦茶高めることを目指す。

〇言葉の音
・ex)「自分の名前をハッキリ言ったら、自分がわかった」という人がいた⇒音から実感出来ることがある。

〇独白(オセロー独白&エミリア長科白)~テーマ:この文章で人を興奮させたい(自分が興奮したら人は興奮できない)。
・大前提として、戯曲全てをやるわけではないのだから、渡されたテキストと対峙して、先入観にとらわれず自由に。
・初見であっても、出来る限り「こうだ!」と思って兎に角外に出す。間違っても崩れてもまずは構わない。⇔自分の中に入れ込む=すべて同じになってしまう。言葉の感性が貧相になる。
・人間の心は一つではない。言葉も同様で、一つの言葉はその裏に無数の意味を有する。それを探し出す事が「科白を読む」という事である=想像力。
・まずは書いてある事を真顔で、本気で言えるようにする。その上で裏の意味を埋め込んでゆく(最初から裏を作ると元気がなくなる)。この表裏の交錯が面白い。「書いてある通りのことが覆るんぢゃないか」と常に考えるのが俳優。
・身体の実感で科白を吐く。⇒実体験があれば抽き出しやすいが必ずしも全てではない(例:浮気者の役をやるためには浮気をしなければいけないのか)⇒実体験のない人が、想像で創造するから面白い。

【本日の磯貝語録】
・意味とは人を誘惑して想像させる為の道具である。
・言葉を止めない。通過しなければ次は出ない。
・自分の言葉にしようとするのではなく兎に角出す。上手い下手ではなく、出ていないから下手と言われる。
・思いや気持ちを中に入れない。良いも悪いも全部出したものをお客様に判断してもらう。
・自分の中のものを惜しげも無く全部出す。それが科白をやる功徳。
・お客様の前に出るとき、何をやったとしても、例え僅かでも必ず光明がなければならない。
・自分を変える時は音を変える。

【参加者の声】
・セリフはもとより日常でも、思いや想像を内に込めず、言葉を外にバンバン出したい。
・想像力をもっと上げたい。

文責 益田喜晴