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俳優発声中級(10/31)                     《ことば系》

10月31日(水)俳優発声中級

講座テーマ「音声とセンテンス」

[1]個人ストレッチ
 身体の状態をつかむこと。
[2]上顎を使った音声を捉える(磯貝塾長)
 ①上の前歯に「い、え、あ、お、う」を当ててみる。
  音を聞いて音からもらうように響きをつける。
  口の中の響きを大きくしようとすること。
 ②頭蓋骨解体図を見て上唇と上顎の関係を見る。大切なのは、オトガイを
  締めることで鼻が通り、のどが開く!!
  鼻とノドは一対(口は邪魔するためのものだから、横に開いたりしない)
 ③音声・ことばの芸で必須の共鳴区は上顎共鳴である。
 ④テキスト‘雪おんな’を上顎音で読む。読む場合、読み手の立場(雪女、
  巳之吉、地の説明etc)はっきりさせる読み方をすること。
  読んでいる立場の音声を作ることが大切。

 ・書いてあることをしっかり読むこと。ビジュアルなイメージを想像して読むの
  ではなく、実体にまでおとすこと。
 ・身体がどんな状態なのか、語からもらうこと。
 ・時間経過を身体でつくる。呼吸、息、気。全てを使って考えて読む。語の
  実体を作ることができるかが鍵である。聞いてる客に向けて出すんだから、
  客と同じイメージで読んではいけない。
 ◎語を音声化することで、その語の持つ意味や感情を実態化させる。

◆本日の磯貝語録
 ◎意を綴った文は語の綴りでつくり、音声の身体実態で具体化する。
 母音でその人のインテリジェンスが分かる。

◆本日の感想
 改めて、体→声→語→文章の構造のつながりを考えさせられました…。
 頭でつい文章から入りたくなるのを、体の実感に引き戻すのだ!!
 Words words Words. voice Voice voice!!(T・T)

俳優発声初級(10/30)                     《ことば系》

10月30日(火)俳優発声初級

講座テーマ「発声共鳴法:上顎共鳴」

[1]戸村助手によるストレッチ
 ①首周りのストレッチ。肩のストレッチ。ロールダウンして脱力→ロールアップ
 ②肩甲骨を伸ばす(広げる)
 ③上半身を左右に振って体を緩める。中心軸を意識してぶれないように。
 ④股割り、肩入れ
 ⑤2人ペアになって、片方はリラックスして直立。もう1人が相手の体を動かす。
  その力に任せる。
 ⑥床打ち

[2]磯貝講師による「発声法、共鳴法」講座
 ◎息のあてる位置を変えることで声の基本響きを設定する
                                →発声法(一次共鳴)
  例えば「い」という音を保ちつつ、ノド位置、息の当て場所を変えることで
 (響き位置)響きを変え、声の質を変えることが出来る。
  これを発声共鳴法という(二次共鳴法ともいう。)
 ・この訓練により、本人の中にひそんでいる声の素材を引き出すことが出来る。
 ・他人が興味を持つためには日常を提供しても見てはもらえない。

 ◎“音”はすぐ消えてしまうもの。声を出す直前の「集中力」「創造力」「体力」が
  重要となる。
  それが素材を用意するということ。訓練で高めていくもの。
 
 ・“音”は外で聞く人が判断するもの。自分では正確なジャッジは出来ないので
  自分が外に出したものをジャッジする人が必要。“芸”には必ず師匠がいる。
 ・自分が出したいものを確実に出せるようにするための集中力、創造力、それを
  鍛錬するための体力が必要。

 ◎人間の性格の違いと声とことばの関係をつかむこと
  声の違い=キャラクターの違い

 ・想像ではなく創造。クリエーションするのであってイマジネーションするな!

 ■解剖図を見ながら説明
 ・口を閉じて鼻から吸うのがノドに一番負担をかけない呼吸法である。
 ・「口」=下あご部分+上あご部分(上顎実感が少ない)
 ・音は口腔内を響かせること。「口」の構造を良く理解し、実感することが大切。
 ・顎関節のところまで息をあげて響かせる。口全体を響かせる。
 ◎口の一番高いところ=顎関節(耳の横辺り)
  口の一番奥=乳頭骨のあるところ
  口の幅=頬の幅
  口の一番下=下あごの先端
 ・のどと口の重なっている部分をうまく利用しようとして、良い響きを作り出すこと。
 ・“人中”を響かせる。外鼻から人中を捉えてのどを鳴らす。
 ・“人中”の上(鼻)から捉える音と、下(口)から捉える音は違う音になる。
  その違いを使い分けることで素材を増やすこと。

 練習-①うがい。上あごに向けて。無声のうがいと有声のうがい。
       その時舌を動かす。
     ②上の前歯に息を一気に当てる
     ③下の前歯に息をあてる
  顎の使い方、舌の使い方で声が変わる。声が変われば感情が変わる。
  キャラクターも変わる。

 まずは軟口蓋と硬口蓋に息が当たる実感を覚えること。

◆本日の磯貝語録
 ・“能力”は当人にとっては考えることでも思うことでもなく“感”じること。
 ・まず、素材を用意すること。声の専門家として多くの素材を操ること。
 ・音を出す前の創造力、集中力、それを鍛錬するための体力がベース。

◆本日の感想
 “顎の使い方で人格がかわる”ということを自分の体で感じることができました。
 「あぁ、芝居をする、役を作るってこういうことか!」と実感しました。いっぱい
 訓練して沢山の声→人格をコントロールできるようになりたいです(A・M)

市民発声・呼吸法(10/27)                    《共通系》

10月27日(土)市民発声・呼吸法

講座テーマ「正しい発声法・胸部共鳴とひびきづくり」

[1]ストレッチング(沖田講師)
 股関節をやわらかくするストレッチ
 先週行った足踏みを各自行う
  →足全体で地面を捉える感覚・自分の体で実感する。

[2]胸部共鳴の復習(沖田講師)
 (1)鎖骨部分に手を当て、響かせるように各自発声。
  ・ア、ア、ア、アー。エ、エ、エ、エー。イ、イ、イ、イー。
   オ、オ、オ、オー。ウ、ウ、ウ、ウー
  ・イー、エー、アー、オー、ウー
 (2)背面の首の下、左右に手を当ててもらい、そこを響かせる様に(1)の
   テキストを
  発声(二人ペアで)
  丹田を意識する。
  語頭からそこに響かせることができるように。

[3]テキストリーディング「生きる/谷川俊太郎」
 (1)各自[2]-(1)の状態で、丁寧にテキストを読む。
  ・各語が胸に響いているように確認しながら。
  ・各行の語尾もしっかりと発声する(後に向かっての響き作り)
  ・下に落としすぎて不明確な言葉や、響きの悪い語にしない。

 (2)[2]-(2)の条件でテキストを読む
  ・うまくいっているかどうかの確認をし合う。
  ・力を入れすぎない。重心が浮かない。中心を崩さない。
  ・口の前の方で発語しない。

  一語一語はっきりと抜かないように出す。

◆本日の感想
 足踏み打ち、胸部共鳴、背面上部共鳴をする。足踏み打ちはどうなるとうま
 くいっているのかのイメージがつかみにくく、難しかった。胸部共鳴は大分
 上達したが、他の事を意識すると崩れてしまう。昨年と比べると自分の声
 (普段も)少し変わって来た様に思える。(I.T)

歌発声入門(10/26)                        《音楽系》

10月26日(金)歌発声入門

講座テーマ「高声域の声と歌-ファルセットを学ぶ」

[1]エクササイズ(磯貝講師)
 ・首の力を抜き、あごで円を描くように回す。
 ・頭頂で円を描くように回す。
 ・立前屈して脚の裏側を伸ばす。(片足ずつ。片方の膝を抜き、片方の膝
  を突っ張る。)
 ・上側部を伸ばす。
 ・四股の姿勢 開脚し、腰を下ろす。
  ①肘で膝を広げる。
  ②膝に手を置き、腕を突っ張る。
    →前に抜く(口から息を吐く)
          ⇕(繰り返し)
     上半身を上に起こす(鼻から息を吸う)
  ③横に手をつき、膝をバウンス。
 ・椅子に浅く腰掛ける→坐骨を立てる(腰は締めない)→背中、首の力が
                                   抜ける。
  横隔膜より上に力が入ると歌は歌えない。
  首の立て方、顎の位置により表・裏声が変わる。ファルセッティーノは背骨
  を通る声。
  首は前でも後ろ過ぎでもダメ。首の付け根でやると脳圧が高くなってしまう。
  背骨で首の立て方を調整する。
 ・自分の身体の気をつなげようとすること。
 ◎とにかく自分がいろいろやってみて、良いと思うものを見つけたら、他人に
  チェックしてもらうこと。自分では判断できにくい。
 ・2人1組で背骨、首の骨に音が響いているかチェックする。
  1人は椅子にまたがって座り、ハミング。もう1人は相手の首の骨、背骨に
  手を置き、響いていることを確認。
 ・鼻(副鼻腔…顎骨の内側)に響きをつける。
  鼻まで息が上がると首の後ろが響く。
  鼻まで完全に行っているかどうかは、口を開けて音が変わらないかどうかで
  わかる。
 ◎良い音とは、倍音を沢山含んだ音である。そのためには喉の負担を少なくし、
  息の通りと響きのバランスを良くすること。
 ・指で硬口蓋、軟口蓋を触ってみる。軟口蓋から音を出そうとする。
 ・何か1つのことを守ろうとして練習してはうまくならない。
 ・「おもしろさ」を自分で見つけて、何か変化を加えながら発展させていくこと。
  全身で感じること。
 ・舌を下唇に乗せ、前上歯の内側に音を響かせる(口腔共鳴)

[2]テキスト練習(磯貝講師)
 ①Holy Night(きよしのこよる)
  ・[a]で。首の後ろの力を抜いて、前歯の上に響きを作る。
   [u]で。首の後ろの力を抜いて、軟口蓋の上の方で響きを作る。口は細長く。
 ②野ばら 「くれないにおう~のなかの」の「う」と「の」は同じ音だが、
       [n]が入るので、同じように出すと音が下がって聴こえる。
       口で音を作ろうとしない。口は言葉を作る。
 ③ゆりかご ハミングしながら、口を動かす。鼻から息を出す。

◆本日の磯貝語録
 音楽とは「響き」をつくろうとすること。そのためにどうすればよいかをあれこれ
 自分を使い、楽しみながら、発見を繰り返してゆく実行犯。

◆本日の感想
 同じ音でも、どこに響かせるかによって、同じ高さの音でもあんなに高低の
 違いがあるなんて、今日先生がして(やって)下さったことで初めて知りました。
 意識が変わりました。1曲を同じ響き筋で歌いきれるよう頑張ります。(M.M)

歌発声中級(10/25)                        《音楽系》

10月25日(木)歌発声中級

講座テーマ「日本の作曲家の歌」

[1]ストレッチ(磯貝塾長)
 ◎歌を歌う時の体の状態を探す。条件は首をしめない。
  鼻、のど、横隔膜、骨盤膜を漂わせるような感じ。
  力を抜いてはいけない。力を入れてもいけない。その中間を身に付ける。
 ・立って上体を前に倒し、力を抜く。ひざをまげてしゃがむ。ひじでひざを押す。
  仰向けに寝て片ひざをかかえ、横に倒し、腰をひねる。
  歌のために腰、肩をひねる。脇腹で呼吸をする。

[2]呼吸
 ・仰向けで足を開き呼吸をする。頭蓋骨と頚椎の接点に向けて呼吸。
  後顎をほぐす。鼻の奥の高い位置に向かって呼吸をする。同時に口と鼻で
  呼吸する。下唇に舌をのせて呼吸する。上歯茎につけたまま呼吸する。
  「ラララ」舌先ではたく。「ナナナ」舌のやや中央で、言った後、舌を奥に戻す。
  「タタタ」舌の前1/4で。「マママ」唇の中央を使って。
  連続してやっても崩れないこと。
 ・歌における音の高さは前顎の横の位置(=鼻の高さ)
  この位置がいつも浮いていること。この位置で音を捉える。
 ・縦口にする。横にすると中に入ってしまう。真ん中をはずさない。縦口で呼吸
  する

[3]個人レッスン(1曲選曲)
 1)Aさん 「紫陽花」
  縦に音をとる。頬に指をあて、頬の肉を歯の内側に入れるようにした状態で
  歌う。
  前顎の脇を意識する。この高さの響きをキャッチする。骨でやる。

 2)Bさん 「紫陽花」
  口から出す。頬の内側で歌う。ものをかむように歌う。腹が堅い。
  力を抜いて歌ってみる。ノドに力が入らないように。頭の後ろの力を抜く。
  自発的に力を抜く練習をする。

 3)Cさん 「初恋」
  ppが聞こえすぎる。自分に聞こえる声で満足しない。この歌を使って楽器
  作りをする。同じ質の声を出し続ける。前顎の脇少し下の音を開く。ブレスは
  鼻から吸う。前に出さない、吹かない。高い音と同じように中間音以外を出す。

 4)Dさん 「かやの木山の」
  前顎に音をためない。前顎が鳴る。「る」唇から口の中へ言う。
  「さ」下あごを狭くする。口を横に広げない。

 5)Eさん 「風の子供」
  3拍目が切れる。息の流れをとめない。ブレスをする入れる場所は決めておく。
  「ま」Mをしっかり作る。口の中がいつも大きくなるように。後顎をあける。

 6)Fさん 「紫陽花」
  力を抜く。頭の後ろ側を響かせる。体の芯をあけるようにする。自分の声で
  皮膚の振動をつくる。前顎の脇を経由して頭の後ろを使う。後顎をあけて、
  ノドの音を直接、後顎にあてる。口からノド、鼻へ分離する。

 7)Gさん 「初恋」
  笛がよくなってきた。軟口蓋で声を吹い上げるように歌う。アーチ型のように
  軟口蓋を吊り上げる。唇を使う。口で出来た言葉も軟口蓋で吹い上げる。
  ノドがあがらないためには顎前方を使う。鼻を使って軟口蓋を吊り上げる。
  鎖骨の下の肋骨を響かせる。

 8)Hさん 「初恋」
  手はみぞおちにあててみる。下顎を使って、口の後に向かって歌う。後頭部
  に両手をあて、手のひらに向かって歌う。

◆本日の磯貝語録
 歌は自分の好みやよろこびを実感できるように歌う。声は自分の好みや思い
 でやっても出来ない。これは他人にみてもらう。
 歌を歌うためのリラックスを作るのが歌をうたうこと。

◆本日の感想
 顎間接を開けて歌う。自分で考え、自分でやり見つけて歌う。言われた通り
 にだけやってもダメ。歌い終わって良い顔にならないのは良くない歌。良い歌
 の後は良い顔になる。・・・・そうありたい。(K・S)

歌・演奏(10/25)                          《音楽系》

10月25日(木)歌・演奏

講座テーマ:「リーダークライス」全12曲②
【1】各自でストレッチ(20分間)

【2】エクササイズ:和田講師
 ・自分の前に鏡があるとイメージして、外から丹田に向かって引っ張ること
  をイメージする。
 ・今日の課題3曲はゆっくりした曲が多く、「自分から外に出す」のではなく、
  自分に引っ張り込む歌い方をしなければいけない箇所が出てくる。
  放り投げると同時に引き込む、という歌い方。(相反の理)

【2】課題曲歌唱:和田講師
 ①Meine Rose(私のバラ)
  ・"lenzgeshmeide"のところは、寄せて返す波のように、出して自分に引き
   戻す。
  ・鏡が前にあって自分に向かってくるものを迎え撃つ、常に相似する感覚。
  ・ヨガの小周天に似た感覚。気の廻りように、どう回転させるかイメージする。
   どのくらいの位置で始めてどこに着地するか、止めずに動き続ける。
  ・"Rose"、"meiner"のところは譜面上は同じ幅になっているが、同じでは
   ない。同じ格好をしていても、ここでは"Rose"部分の方が幅が広い。
  ・7,8小節目も同じ幅で繰り返し書かれている音符を同じ幅では表現しない。
   どこにボリュームを持たせるか考える。放出と引き込み。
  ・1拍目はいつでも少しコンパクトに。
  ・38ページ"Seele giessen!"の所は高さも長さも違うのでうまく回転させて
   表現する。
  ・"könnt ich dann auch"の所はどの語を強調すると流れがよいか。
 ②Einsamkeit(孤独)
  ・あまりしゃべる速度になっていないので、「自分に引き込む」ことをうまく
   やらないとダラダラしてしまう。まずは楽譜を見ながら何度も言葉を読んで
   口になじませること。
  ・1小節の中は2つに分かれていて前後(または左右)に揺れている感じ。
  ・歌というよりは心情の吐露のような作品。
  ・歌うための用意。「用意」とは何を準備してるか?
   →動き始めるための用意。心身を動かす。
  ・8小節目の休符は休むのではなく、次の語への準備。ピアノの伴奏を
   待っているのではなく、歌い手側の内は次に向けて動き続けている。
   内ではいつもたぎっている。
  ・フレーズの中に内在するエネルギーを見つけるのが課題。
 ③Der schwere Abend(重苦しい夕暮)
  ・1小節に1回どちらかに揺れている。揺れる方法はいろいろ。方向、出量、
   圧力etc
   書かれている言葉・音符に付随する記号などを頼りに色・温度を見極める。
  ・"und gute Nacht dir bot ~ Tod" 歌で量感を出さなければいけない箇所
   がある。
    →シューマンはここぞという時に外す特徴がある。そこには何かある。その
     「何か」をどう表現するか。
   "kümmert"の伴奏との音のズレ、"beiden"の後の音の消し方、"im Herzen"
   に続けるためには"beiden"をどう消せばいいのか。

◆本日の感想
 出す、引き込む-相反するエネルギー-が必要。自分の中で音楽(エネルギー)
 が巡っている事が大事である。それは譜面に表われている音の世界を汲み
 取って表現!!まるで石庭の中でシューマンを歌うような芸術あふれる一時でした。
 (R.T)

俳優発声中級(10/24)                      《ことば系》

10月24日(水)俳優発声中級

講座テーマ「ことば(テキスト)表現-鼻腔共鳴」

[1]個人ストレッチ
 ストレッチは心身の状態を1秒でも早く、表現のゼロにすることである。
 説得力のある声は、口声ではダメである。

[2]声のストレッチ(磯貝塾長) 声のためのストレッチと発声練習
 ①正座の姿勢から前膝を左右に開いて座る。
 ②肋骨から恥骨の前面を振動させるよう「あー」と声を出す。
 ③鎖骨前、横隔膜前、丹田の周りをゴリラのバンブリングのようにとんとん
  と叩いて「あー」と声を出す。(共振をおこす)
 ④両手を前の床についてでっちりの姿勢で腕の脇裏を響かせる。
 ⑤楽な姿勢(あぐら)になり裏声を出す。
 ⑥顔や喉の筋肉を使って口の中、喉を開く(ストレッチ)
 ⑦舌先で上あごを強く押す。唇を真ん中に集めたり横に開いたりしながら感覚
  を高めていく。舌の表情をつけることが大事。
 ⑧鼻と喉をあけながら響きをつけていく。
 ⑨鼻三味線をして「今日は10月24日です」と言ってみる。

[3]子音、母音
 喉で作った音を、口の中で響かせるためのほど良い口腔の形がある。各母音、
 子音の 口腔形をつくり響きをつくる。

[4]音声は鼻(呼吸器官)、言語は口(消化器官)です。
  「音声言語」は鼻と口を使うものです!!

 ◎鼻→喉→口(舌)→胸→腹(丹田)  この経路が一直線になるとよい。

[5]テキスト“雪おんな”を鼻腔共鳴でリーディング
 ※鼻腔や小鼻など鼻がうまく使えないと良い声は出ない。

 ◎鼻から喉に向かい、口の後ろを通る。前胸→腹の丹田で構えて支えおとす。
  これを瞬時にすること!上から下に通して下から上にもくる。

 ◎音声にとって大切なのはこんな音を出したいという意思があること。

 ◎絵の説明をしてはいけない!!口と鼻の中で音を作りやりあげ、体に響かせる。
  まず、これが最低限にできなければいけない。

 ◎音声は、上顎骨(頭骨)に当て、共鳴させると明確になり有利である。鼻も
  また、頭蓋骨部なので当然、鼻腔共鳴を利用することは、人間の情意を広く
  おこし感じ易い→伝わり易い

[6]鼻エクササイズ
 鼻からまっすぐに息を出そうとする。噴射する。
 有声うがいと無声うがいをする。舌べろを活発に動かす。

◆本日の磯貝語録
 声は育つ。人は在りのままでは家畜同然だ。言葉はドンドン変化する。概ね
 下方変化するものだ。
 声は有機的でなければならない。言葉を生きたものにして出すこと!!

◆本日の感想
 鼻の使い方、改めて説明を聞き少し理解が深まった。
 鼻→喉→舌→胸→丹田が一直線につながっている実感を確実につかめるよう
 になりたいです。
 ◎鼻からのど!!(M・M)

俳優発声初級(10/23)                      《ことば系》

10月23日(火)俳優発声初級

講座テーマ「口腔共鳴(上顎共鳴法)」

[1]戸村助手のストレッチ
 ・首周りのストレッチ。顎間接のリラックス
 ・中心軸を意識しながら上半身を左右にゆする。骨盤からロールダウン。
  上半身を脱力してロールアップ。
 ・腕周辺のストレッチ。脇腹伸ばすストレッチ。
 ・肩入れ、股割り
 ・床うち (指を開いて。力任せにたたくのとは違う)

[2]講座「発声共鳴:口腔・上顎共鳴法」(磯貝講師)
 (1)「ホール公開試演会」について説明
 (2)発声法:口腔共鳴
  口の中の響き法:のどで作られた音を声道で増幅し更に口腔に響かせる。
  口の中での響かせ具合が問題になる。エネルギーをどこに集約させるか
                                     ⇒上あご

  cf.無意識音声と意識音声のおさらい

  上あごに意識を集めて音声化してみる。硬口蓋or軟口蓋。
  情動発声で音声化する以上目的がある。それによってかわる。

  共鳴位置によって声を変えることでキャラクターを作り替えることが出来る。
 
 ◎声が変わると人格も変わる(キャラクター=人格)

  響き位置はいろいろ(共鳴位置)

 ◎響き率の低い音声は本質から逃げることになってしまう。そのため響きの
  多い声の説得力、伝達力は高くなる。
 ◎自分が作っている言語音声をどこに再構築するか→構音

 ▲練習-1上あご、軟口蓋に向けてうがいをする。
    2上あごてっぺんあたりに向けてうがいをする
     (硬口蓋と軟口蓋の境目あたり)

 (3)テキスト「空に小鳥がいなくなった日」リーディング
  テーマ:上あごてっぺんあたり(構音点)にエネルギーを持っていくことを
     意識する。

 ◎共鳴を作ってもその言葉に対して感情がおこるかどうか。
  声が変わってキャラクターができあがっても、そのキャラクターで言葉に
  感情が起こらなければ表現性は高くならない。

 ▲練習-上顎骨に響きを集めることを意識してテキストを読む練習。
    意識をなるべく前に持っていかないと首の後ろの上に落ちてしまってる。
    どこに意識をもっていくと上あごに響くのかは自分で見つけるしかない。

 ・テキストの5つのブロック、ブロックごとに何を言っているのか
  -伝えたい内容毎に声が変わってくる
 ☆こういう音声を出すとこういう感情が生まれてくるな、というのをつかむこと。
  私の思いを先に作ってはいけない。このテキストを表現するのであって、
  “私の思い”をやるのではない。自己実現をするものではない。

 ・私がpureからrichになるためには、私の中から感情を育てるのではなく、
  外からもらってくる。人に教えてもらうもの。

 ・上顎共鳴する限りは子音が明確になるので、意志や意識が明確になり、
  言語も明確になる。

 ▲練習-自分の舌先で上顎をなめること(上顎の意識を強くする)

◆本日の磯貝語録
 ・口腔共鳴の上顎骨共鳴を目的(意識音声)として獲得すること。
 ・“私の思い”ありきではない。“こういう音声を出す”とこういう意志・感情に
  なるというのをつかむこと

◆本日の感想
 「声を発する」ということは、全て(身体、考え、思い、感情、日常の生活)に
 通じる全てと繋がることと感じました。(K・U)                            

歌発声初級(10/20)                        《音楽系》

10月20日(土)歌発声初級

講座テーマ「発声法 息の流し方~テキスト①」

[1]準備
 ・うがいのように-舌先浮いて、狭く口の中に息を吐く→軟口蓋で
 ・腰から前に身体を倒す-特に首→ロールダウンとひざ伸ばし。
 ・股割り-鼻から息を入れて、お腹にしっかり入れる

[2]中心をとる。重心を取る。<感覚>
 踏む→重心を感じること
 ・重力を浮かせておいて、ドン(片足)
  ※足上げるとき中心がずれ過ぎない。上げる足にも重力を残す。
   身体のどこに乗っているか。乗っている場所を見つけてみる。
   足の裏に気が集まるのを感じる。
 ・2拍子で踏む。≪拍の実感≫
  この感覚をもって、下半身1mm動かすことで拍子をとる(揺れすぎない)
  ※拍の前をとること(踏む前に浮かせる動作)が大事。→裏をとる
 ・重心が下にストンと抜けていること。
 ・拍を分離できること(レガートではあるが・・・)

[3]歌唱
 ♪コンコーネ5番(裏拍の滞空時間があること)
  ・裏拍をとる→裏拍を歌う
  ・ギリギリ足が浮くように(踵かつま先)しながら歌唱→丹田で支える
  ・自分の中で興す
  ・音楽によって裏の取り方は変わってくる。
  ・裏は次のため。(楽譜…次の音をみる。次に向かっていく)
   ※音の準備は鼻で(鼻骨まで上げて)

 ♪コンコーネ8番(イスに座って、重心は丹田)
  ・半音下降部(29小節~) 目頭~鼻骨。水平面で。落としてしまわない。
   ※半音の間隔は実は同一ではない。(同じ統一したのが平均律)
  ・鼻先や目のところで半音を取る(ピノキオの鼻のように)
  ・音程は前後で取る。トロンボーンのように(上下着で音取りしない)

 ♪Nel cor più non mi sento
  ・階名(立って)。母音・・・個々に出しやすいもので。
  ・音程の作り方。響きで決まってしまう。
  ・「ド」に入る前の2拍で音を作っておく。
  ・母音唱法…メロディが変わる⇒レガートの響きづくり
   メロディ作り=前につくる。ラインをはっきり作る
          (このラインに乗って歌詞をつける)
  ・イタリア語(カタカナでよい。但し、縦口で)
  ・ダブル母音「gio」 「ジョ」に近い
   ※上あご前 広く取る(→できたら後ろを広くする)
  ・2ページ3段 pietà tàにアクセント
  ・Nel 狭く
  ・「n」「m」鼻を響かせて。
  ・「chi」→「チci」縦口のまま「chi(キ)」
  ・最後 disperar←巻く・・・・下に落とすと暗くなってしまう
 2~3人ずつ歌ってみる
  ☆音や言葉をまず音楽としてつかむ

◆本日の磯貝語録
 ・技芸とは・・・自分の身体で実感して発見。それを人に供して批判を受けて
  うまくなる
 ・リズム打ちは裏打ち(太鼓)…結果ではなく原因を作り、そのエネルギーを
  実感する

◆本日の感想
 「Nel cor più non mi sento」をイタリア語でついに歌った。まさか我人生で
 イタリア語を発する日が来るとは思っていなかった。けれど音楽を通し、一つ
 人生初のことができた。稽古を重ねてゆく中で、音楽もイタリア語も少しは身
 につくとよいなぁ・・・と思うのでした(T・T)

俳優発声実践(10/19)                      《ことば系》

10月19日(金)俳優発声実践

講座テーマ「情の言語、意の言語  情と気持ち」

◎和室、和服による情動の演習
・正座 足をしめて(閉じて)背筋を伸ばし少し前かがみ。足にのらない(足が
 もつし、声も出る)
・芝居のときはゆるめに着る
・立ち方 出っ尻、鳩胸。女性はつま先をずらす、膝をおす。
・眼線 男性は眼位置横一線、手首柔らかく。頭をあまり動かさない。
    女性は眉間から人中縦一線。手首柔らかく。

足踏み 片足ずつ軸足を回転しながら 後ずさり
足袋の中で指を動かす。
歩く。 顔は正面で伏し目。 足内(そくうち)で歩く。
和の芸は自分の思うとおりにやる。いわれる通りではダメ。なぐられながら。

情の声。身振り、手振り、ことば。実践のための根。

ありさま、おもむき、理、恋、なさけ、まごころ、情念。

頭は現代でも心は江戸時代から変わらない。
社会は変わっても人間はあまり変わらない。

身体が反応する言葉を使う。身体に繋がる。

まず、「喜怒哀楽」を使う。まず実感し、使う。
「喜」で「そりゃあありがとうございます」

口の中で精密に作り、15cmくらい離す。外に出さない。

「怒」で「いったい何様だと思っているんだ(い)」
「哀」で「なんと不憫なこと」
「楽」で「そりゃあ結構結構」  漢字のエネルギー

相手と自分の間で 喜怒哀楽をみつける
         大まかに全体を捉える
         瞬間にやりすぎない

気・心 きごころ  なごむ、はじらう、みっともない、はにかむ
          しめやか、もだえる、したわしげ

相手に届ける「この栗ご飯はうまいね」(はじらう)うまい あつかましい状態で

心の状態を身体につくる 三島作品
そのままの心理をつたえる、つなげる。

「すくむ」「なつく」「なつきあう」 情念を言葉でつなぐ。

手と足 踊りと謡い 義太夫

◆本日の磯貝語録
 喜怒哀楽を実感し、使う。

◆本日の感想
 まさかVASCの講座で和服で稽古するとは思っていなくて、驚きましたが、
 着物で自分の状態が全然違うのが面白かった。これからが楽しみ!!
 おまけに着物は情を実感しやすいのが面白い。(M・O)

朗読発声(10/19)                         《ことば系》

10月19日(金)朗読発声

講座テーマ「物語の読み方 語りと息①」

[1]ストレッチ(各自)

[2]テキスト朗読「ビリケン」
☆今日の課題:10cm前に声のエネルギーを集める
         10cm前に話をする。
 エクササイズ  各自で課題に挑戦

 ・口の中だけで発語するだけではダメ
 ・かといって外に吐き出すだけでもだめ。
 ・相手が聞き取れるための発語
   ↓
 ・自分の目の前の10~15cmのところに結合点がある。
 ・そこに声のひびきを作って相手に聞こえる音を作る。
 ・自分の前に結合点を作る。この点を無視してはダメ
 ・結合点から音をもらい返す。
 ・結合点から発する。
 ・他人のための芸、点を無視して発しても伝わり難い。
 ・これらを知っているかいないかで、芸の質が変わる。
 ・結合点の実感がとれるようになるまでには5年くらいかかる。
 ・結合点を意識して話せるようになるとセンスのある芝居になる。
 ・感情を激するときは結合点からもらう。
 ・感情をおさえる時は結合点から出す。
 ・遠くに点を作ろうとすると鼻を開けてノドを下ろす必要があるが、遠くにする
  と鼻が閉まり、ノドも閉まり易く、かれ易くなる。

 ポイント
  ・口の中が響く
  ・鼻を適度に使う
  ・口の中が袋になる(茄子の形)
  ・ノドが適度に降りる

◆本日の磯貝語録
 やみくもに喋っても良い響きで聴き易い言葉にはならない。充分に口腔内の
 響き率を高め口外の音声結合点で(口前およそ12cm)の混成を壊さない様、
 発語発声する。

◆本日の感想
 最近、能楽と朗読の声の違いを考えていたので、今日の共鳴結合点というの
 がつまらない表現になるかどうかの分岐点になることが納得でき、大変有意
 義な一夜でした(Y・Y)

表現・発声クリニック(10/18)                    《共通系》

10月18日(木)表現・発声クリニック

講座テーマ「言葉さばきと話し方 難解語」

[1]各自ストレッチ

[2]講座「言葉さばきと話し方・難解語」
 ・調音→音声言語→舌→曖昧→学校教育系・演劇系
 ・構音→音声生理学(医学的)→機能・生理的→Speach Therapy系

 ◎言語は本人そのものであり、Personalである。と同時に他人に通じる道具
  と同時に集合(同一系)を規定する共通的実態でPublicである。
 ◎現在日本では、国民が統一した音声言語を使用することを求めておらず、
  調音や構音による個人音の調整(さばき術)は行なっていない。
 ◎言語は文字だけでは生態機能を持たず、音声化する事により実体化できる。
 ◎文字は概念規定としての意味を持つが、音声により立体化、具体化され
  生きたものとして意味感受される。
 ◎その現在、調音、構音作業をする意味は、日本語のPublic部分を増やし、
  リテラシーを高めるため。又、音声表現(例:芸能、音声職業)のクオリティー
  を上げるためにあまりにも重要だからである。

 ・言葉さばきを良くするには、まず、ゆっくり意味を咀嚼しながらしゃべる。
 ・しゃべりの場合、語尾、終助詞をしっかりと止めて言うこと。
 ・言葉を文字化しながらしゃべれば言葉はさばき易くなる。
 ・“喋り”でも“読み”でも、“カム”“呂律が回らない”“間違える”等は、
  言葉の意味が文字意味(客体意味)でなく自己の情動意味になるとうまく、
  喋ったり読んだりしにくくなる。

 《さばき演習》
 (1)“そう いたします”→左様致します。

 (2)眼の前の人に、不特定の話題を話しかける。
  ・ゆっくりと、語の文字を思い浮かべながら

 ◎言語には文字化できない音声がある(方言等)

◆本日の磯貝語録
               文字化-思考-シャープ-概念意味化-標準化
 事象→言葉(ことば)<
               音声化-思い-情動化-身体化-固有表出化

◆本日の感想
 Slow Speakingをこころがけて喋るときには頭の中に言葉を文字化して、
 頭を使って喋ろうとしていることが分かった。その時は苦手な音声はクリヤー
 に話していることも分かった。(M・Y)

歌・演奏(10/18)                         《音楽系》

10月18日(木)歌・演奏

講座テーマ「リーダークライス 全12曲①」

[1]20分間各自ストレッチ

[2]課題曲歌唱(9曲中頭の3曲)
 ①“Mit Myrthen und Rosen(ミルテとバラ)”
 ☆詩を読んでみる~長い音符にあてられている単語の響きやリズムを意識
              しながら読んでみる
  ・前置詞重くしない。前置詞からかかる名詞まで流れるように。
  ・音楽家の譜読みは、どこで切りながら読むとリズム良く流れるか考えなが
   ら読む。
   棒読みはしないこと。曲のラインを見定めるために読む。
  ・表現したい世界があるから譜面がそうなっている。記号ありきじゃない。

 ☆実際に歌ってみる
  ・5小節目~ だんだん緊張の高い声になっていく。2拍目は1拍目を引きず
   るように入っていく。粘着質な感じ。6小節目で頂点まで緊張が高まった後、
   7~8小節目で緊張がほどけていく。
  ・13小節目。急速にふくらんでしぼむライン。スピード感を作る伴奏の3連符。
  ・2ページ目1段目、シンコペーションが作り出す粘着感。内面に押し込まれた
   強い感情。
  ・3ページ目1段目、語りかけるようにして2段目へのパワーをため込む。
   2段目以降ピアノは拍を刻むだけなので、歌がうねりを作り上げる。
  ・リタルダンドで止まるのではなく、リタルダンドに向かって飛び込んでいく
   ような感じで。
  ・3ページ4段目~ ほてりを冷ます感じ。

 ②“Lied der Suleika(ズライカの歌)”
  ・ひとつのフレーズが次にどう続くのかを見ながらそのフレーズを歌う。
  ・2小節目の「Lied」のところで上に行ってしまいたい衝動を抑えている。
  ・9小節目のスラーは伸ばせない。むしろ巻き取るような感じじゃないと
   後ろのアーフタクトに流れていけない。

 ③“Frühlingsnacht(春の夜)”
  ・ピアノの伴奏、16分の3連音符が表すもの
   →皮膚の外側でピリピリ感じている情動。思わず震えてしまう高揚感
  ・止まらないこと。常にいかようにでも動ける状態を意識する。いかに16分
   音符の動きを軽く操れるか。
  ・リズムを、動きを作ることを意識して譜読みをする。
  ・同じ高さの音が続く時、必ず2音目のほうが軽くなる。同じ場所で打たない。
   同じ場所で打つとメロディが流れていかない。
  ・とても動く曲。動きにエネルギーを使う曲。
  ・2ページ目の2小節目のピアノ、感激を抑えているという表現。「Jauchzen」
  ・2ページ目5小節目「sein!」の装飾音符は自分の高揚感を自分でいなして
   いる感じ

 来週は5,6,7(レーナウの詩による六つの歌曲より)の3曲をやります。
 ドイツ語をちゃんと読めるようになっておくこと。
 アーフタクトはちょっと上に持っていって口の中で転がすように。

◆本日の感想
 後半9曲の初日、新たな熱気に包まれています。譜面から音楽を読むという
 こと、私達に難しいことを、分かり易く、面白く教えて下さり、知らぬ間に歌える
 様になってしまう。 今日も和田マジックが全開でーす!!

俳優発声中級(10/17)                      《ことば系》

10月17日(水)俳優発声中級

講座テーマ「本気ということ④」

[1]個人ストレッチ

[2]西本助手による呼吸の復習と支え
 ①一番長く息がはける場所を自分で見つける。
 ②母音にのせて、ロングトーンで出してみる。
 ③上腹を張って負荷をかけた状態でロングトーンをする

[3]めくらぶだうのテキストを廻し読み。※人に伝えることは考えなくて良い
 ①音や声を自分の中に入れて読む。
 ②上腹を張った状態で①のように読む(支えて)
  (上腹以外の首や胸、肩などには力を入れない)
 ③自分で自分が何を言っているか分かりながら読む(語読み)
  (助詞を大切にして読むと聞いているほうが分かりやすい)
 ④作品の「、」や「。」できちんと書かれたように読む。

※ベーシックな基本をおさえた上で、自分の読みをつかむこと。
 (支える、語を立てる、書いてあるように読む)

◆本日の感想
 本日は呼吸の支え、及び語を一つ一つ捕える事をテキストを使い行う。
 磯貝メソッドの基礎としてやってきたことを文章読みに結び付けてやった。
 (H・N)

俳優発声初級(10/16)                      《ことば系》

10月16日(火)俳優発声初級

講座テーマ「胸声共鳴」
[1]ストレッチ(戸村助手)
 ・首のストレッチ
 ・床に寝て 腰のストレッチ、左右にひねる。
       背中を伸ばす。
       前屈
 ・ペアになって 開脚で向き合い、手を持って上体を回す。
 ・起き上がりこぼし
 ・肩入れ、股割り
 ・床打ち、四股踏み

[2]前胸部共鳴(戸村助手)
 ①舌を細くして、イ、エ、ア、オ、ウを発する。
  後あごを開ける。[i]の口で唇を動かす。
  舌を細くして[i][e][a][o][u] 各自練習
 ②前胸部共鳴
  胸を軽くたたきながら [i]
 ③テキストを読む
 「空に小鳥がいなくなった日」谷川俊太郎作
 一語一語を読む (リズムをつくる) 各自練習
 輪読をする

◆本日の感想
 今日は実技中心の講座で、自分が今どの程度に実感できているのか分
 かった。喉を降ろし、舌を細く保つのは頭では理解できたので後は練習ある
 のみ。体で覚えることです。(M.Y)

俳優発声上級(10/14)                      《ことば系》

10月14日(日)俳優発声上級

講座テーマ「セリフ学Ⅱ-桜の園による⑥:意識と状態」

[1]対話を考える(日本語として)
 日常生活の対話
  言葉と思考の問題   文字のエネルギー 音声にもエネルギーがある
  気の問題           ↓           ↓
                  文というエネルギーにする。
  ものを喋る。話す。思うことをしゃべるな!⇒喋る事を思え。  

 (1)社会と言語:人にとっての言語(ことば)
  PrivateとPublicの境がくずれた
       :言語が崩れた。父と母と子が同じ言語になる
       :新幹線のグリーン車で騒ぐFamily
        分け隔てがない社会の現実
       :言葉は思考形態そのもの。そのまま社会をあらわす。
       :自分と他人が違うことを確認するのは肉体と言葉しかない。
       :言葉は広げたら質が下がる
       :VASCは社会の気付かない事をテーマとして追ってゆく。

 ・社会に引きずらされないで、やりあげる才能がない。
 ・日本語、日本人はアメリカのおかげで自由を得た(戦後日本は主観的、
  自己中心的になった)
 ・言葉を考えて、言葉をどうにかするのが演劇人の仕事。
 ・自分のものにしたいため主観的になっている日本人
  (自分自身にひきつける→所有欲)
 ・作品とは、自己から離れた場所に描かれたもの。
 ・書かれている台本から演劇は逃れられない。
  言葉に対して俳優は思う事をしてしまうと変わってしまう。

 (2)日本語の特徴
 ・社会言語学的特徴
 ・言語学的特徴
 ・言語心理学的特徴

 ・語に宿ったコトダマ。文に宿った魂はあるのか?
 ・日本人はとにかくあらゆるものをPrivate化する。個人的で叙情的な問題
  にしてしまう
 ・各々の役を自分に近づけて演じてしまうのは良くない。自分の外側に役を
  出す。
  役を自分の内側に入れ込まない。
 ・表現言語を研究する人がいない。言葉を本質的なことを問題にする人。

 ◎日本語の伝達性を高める→台詞の感情を自己化しないで、客観化して
                  演じる事で伝達性を高める。
 ・自分に引きつけ足りない(全員) 頭になっているが体にひきつける言語
 ・思考とは身体的情動である。

  ことば→概念、観念
   ↓   ↓
  身体 →実感

 <リーディング演習>桜の園から
 P.110 トローフィーモフ
      ロパーヒンのセリフ 腹臓の実感をもつ
 P.86  ラネーフスカヤ~ワーリャ

 ・実が演じるのではなく、虚と虚が対話をする。
  役は虚がやる。相手役の虚が虚に語りかける。

 Q:演じる役(虚像)は前より横に置くのが良いか?
 A:私は前に置く時もあれば後ろや横に置く時もある。役による。
  (実の眼でみないで虚の眼で見て相手の虚を見て感じる)

 ・虚vs虚を理解するには能楽を観なさい。
 ・ことばが写実的になるのは×である。
     →リアリズムとはその通りの事を表現することではない。
      言葉で出すし、身体でやるのもおかしい
 ・言葉は社会的信頼関係のみでやらない。 

◆本日の磯貝語録
 聴くセリフも見る文字も自分化し、自己感情に置き替えるのではすがすが
 しい芝居にはならない。自分も役も客体化出来た時に新しい感覚や表現が
 現れる。

◆本日の感想
 自分が役に近付くのではなく、自分の外側に置き客観的に演じる。理論上わ
 かっていても実際の場面では難しい。今迄は、勝手に自分で解釈し自分の
 気持ちで演じていた。結局それは自分でしかなく"役"を自己化しているレベ
 ルから抜けていない事を痛感。客観性の弱い俳優は結局演じる事は出来な
 いのかなと痛感。(E.T)

朗読の声とことば(10/14)                     《共通系》

10月14日(日)朗読の声とことば

講座テーマ「表現の中心感覚」

[1]身体及び感覚の調整(塾長)
(1)正立(体内のどこにも力を入れない。力を溜めない。
  重力はしっかりと足裏へ。
 ①力まず息からゆっくりと深く息を入れ、細口から息を出す。
 ②2足脚部を微細に振動させ続ける。内部からゆらぎ続ける。
 ③中心作り
  イ:眉間に意識を集中(力を入れない)。そのまま①の呼吸を続ける。
  ロ:イのポイントを顔面30cm、100cmと伸ばしてみる。又ゆっくり戻す。
    繰り返す。
  ハ:人中に意識を集中(息を止めない。体中の力みを抜く)①の呼吸
  ニ:イ、ロをわずかに置いたまま、鳩尾、丹田を同時に意識を集中。
    ①の呼吸。
  ホ:眉間、人中、鳩尾、丹田を同時に意識。①の呼吸
  へ:膝皿の下で力を抜き②の力を入れず微細なゆらぎを続ける。
    首、眼、顎に力を溜めない。
  ト:しばらく続けると中心が取れ始める。身体実感のしての中心。

 <受講者実感>
 ◎“つもり”や“イメージ”ではなく、実感を持つこと。
 ◎直接的な実態をとらえその実感を蓄積してゆく。
 ◎意識で探すと体内のどこかを止める場合がある。気のスピードで、体の
  実感で探すこと
 ◎中心に集中しようとすると、かえって実際と違った意識の中の中心になる
  事が多い。ゆらぎ流れにまかせていると、フーっとつかめたりする。
 ◎むしろ頭先行でなく、身体から教えてもらう方が良い。
 ◎中心を探さない。中心を受ける。そのために開いている。いつまでも待つ。
 ◎人中を意識しすぎと脳圧が上がり、つらくなる。
 ◎力を入れずに真っ直ぐをつくることが出来る。

 ●指導者はサンプルとなる事が必要。それになっている時は(出来ているも
  同じ)、その事はすでに意識していない。その時、外の人に、その事が伝
  わる、見える。
 ◎中心という見えないものが、自分の中に興ってくる。出来てくる、とは大変
  誤解しやすい事で、各人がたとえ、つかんでも未だその先があり、それは
  他人が認めるもの場合によっては、他人に伝わるものである。これが“芸”
 ◎重心は下がっているほうが良い。降りるという実感。下りている時は外で
  良く分かるもの(他人)
 ◎光を受ける。声を受けるも中心があるお陰でできるもの。その時ほとんど
  中心は実感しない

(2)降ろすためのエクササイズ
 イ)床の手打ち(両手)
  ・正座(両脚びらき)片手ずつ床打ち。
  ・全身で手の平に打ち抜いてゆく
 ロ)両足による踏み足
  ・真ん中を捉え、足踏みをする。
  ・床打ちと同じ実感を下におろす。立って片足ずつ踏む事で捉える。
  ・力でやってはだめ。バランスが命。
  ・足で打ち抜く→踏み抜く
  ・中心と重心がわかってくる。

 <注意>
 ①発見をする
 ②見つける
 ③これかとつかまえる
 ④考えない
 ⑤長い時間をかけ見付けてゆく
 ⑥近道はない

◆本日の磯貝語録
 中心は必ず在る。でも見えない、触れない。それをつかむ。もしくは中心につ
 かまれるこれが訓練。これが修行。

◆本日の感想
 今回の練習が何に役立つのかを見失いそうになりました。すぐ役立つことと
 ちがい、 あまりに奥が深いので実際に結びつける力が必要と痛感。

市民発声・呼吸法(10/13)                    《共通系》

10月13日(土)市民発声・呼吸法

講座テーマ「正しい発声法 胸声とひびき②」

[1]ストレッチ(磯貝講師)
 ・腕の脱力
 ・手を上に組んで上下にストレッチ⇒左右に倒し、体側を伸ばす。
 ・上半身を前に倒して膝を抜く⇒おしりを後方へひっぱり、頭部の脱力
 ・足をそろえ、手を前に組み、かかとから頭まで使って後方へそらす。
 ・手を水平にあげ、胸をそらす
 ・足を組んで体重をかけストレッチ(つま先をのばす)
 ・アキレス腱を伸ばす⇒かかとを必ず床につける。
 ・股関節をゆるめる。

 ・足踏み(四股踏み)⇒足で打ち抜く。頭でやるのではなく、何かがそれを
              させている。させてくれるものを探すこと。
 ☆足の裏の実感、踏むことが重要⇒日本の伝統芸能では必須
         ⇒かべをもち、反対側の足を踏む
 ・土踏まずに重心を打ち抜くように
 ・体重を移す。真中にとらえる。膝を使う。バネを使う。身体をゆすらない。
 ◎中心感覚が身に付く+重心をとらえる。

 (整理体操)
 ・足をひらいて、おしりに手をあて伸ばす。
 ・座って腰を緩める。
 ・仰向けになり、膝を立てて足を組む⇒横に倒し腰をひねる。
 ・仰向けのまま両膝を抱える。両膝を両側へ開く⇒手で両膝を開く。
  膝を抱え込んで頭を持ち上げてまるまる⇒全身脱力
 ・座った状態で、膝をゆるめて前屈⇒手をうしろにつき、ゆるめる

[2]「響」きについて(磯貝講師)
 ・口鳴りだけでも生きていけるが、響きを変える事で感性が豊かになる。
 ・人生の各々の場面において、どんな事が最適な声か(まわりにとって、
  自分にとって)は大変重要なことである。
 ・相手の反応を受ける⇒自分に返ってくる。
  それにより自分の体験ストックを増やしてゆくことになる。
 ☆自動的に"声"までかわるには10年かかる(口調は変わる)。
 ・声や感情は常にフルで出す必要はない。その事に必要な量を察知する。
 ・人の言語的意は、本人の想いで伝わるのでなく、その人の持っている声の
  力が聴く人の耳に届きはじめて理解される。
 ・声の力は声帯の機能と響きの種類を高めると付く。

 <胸部共鳴>→落ち着いた声になる。のどを下ろして胸にひびかせる。
 ・胸で相手の声を聴く。(前胸部共振)
 ・響きの薄い声は聴く人にうまく伝わらない。
 ・胸のひびきは深い喉、低い支えでつくられる。
 ・話は言葉でなく、声を聞く事。⇒精神状態を理解する、生理状態を受ける。
   “絵”⇒それをそのまま受ける→おもしろい

[3]テキストリーディング(磯貝講師)
 <テキスト:「生きる」 作:谷川俊太郎>
 ・1人ずつ読む:声を出して読む
 ◎詩は日常、小説、談話とも違う。日常喋りは、考えや重いながら喋るので
 必要に文字数が多い。小説や物語は要約するので短くなる。詩は更に要約
 され、各々のエッセンスを綴っている。

 ・“生きているということ”+“は”(助詞)を付けて節と節の関連性を上げる。
 ・ここに書かれている事は全て作者の実感である。
 ・解釈によって読み方がかわる。
  子どもにも読める詩→子どもは声に同調する。
  書いてあることをただ読むだけではない。特に字読みは禁。

 ◎手を胸において読む(胸声)
  (胸に響かせてきく)

 Aさん:しっかりのどを通して胸に響かせることを実感すること。
 Bさん:口でやらない。言葉の一つ一つを胸で正確に把握する。
     姿勢をキープ(前のめりで)、考えないでやる!今を生きること!
     自分でやりあげる。
 Cさん:他人に分かる様に。自分を外に出す。聞く人と同じ所に自分を置いて
     そこに聞かせる。丁寧に、文を読むのではなく文を話す。イメージはだめ。
     そのことをやる。自分のことだけをやらない。☆読んではダメ。語る、喋る。
 Dさん:もっと外に向かって言う。先読みをする。
     伝える→セットを作る。 相手を安心させる自分をつくる
 Eさん:みぞおちでやる。みぞおちを入れて胸の響きを作る。もっと息を吐く。

◆本日の磯貝語録
 声は人間表現の最高の媒体。声は人間そのもの。

◆本日の感想
 足踏みはちゃんとしたポジションに入ると自動的に踏み抜き良い音が出るそ
 うです。つい、ちゃんと踏もうと思うと力が入ってしまいました。発声共鳴は歌と
 同じことが起こっていると痛感しました。 

歌発声入門(10/12)                        《音楽系》

10月12日(金)歌発声入門

講座テーマ「高声域の声と歌-ファルセットを学ぶ」

◎各自ストレッチ
◎希望者は「伴奏テープ」録音

[1]発声練習(加藤講師)
 ・1階(口腔内)を広げながらハミング。軟口蓋、硬口蓋の空間を作る。
 ・2階(鼻腔)も広げて響きをつけてハミング。響いた音は天井を通って、
  前へ流れていく。
 ・その状態で"Ma-Me-Mi-Mo-Mu"
        "Ma-"(スケール)
  →音が高くなっても響きが上がっていくだけ。自分はその場に居続ける。

[2]テキスト練習
 ①野ばら(日本語)
  ・直接声を出す(押し出す)のではなく、自分が「声」「響き」になるように歌う。
   2階の空間を広げたまま歌う。鼻腔の響きで歌うこと。
 ②浜千鳥(Aさん)
  ・ハミング(人中の位置で響きを取る)歌唱。鼻口から額への細い位置を
   響かせる。
   鼻から額に息を吸い上げるようにしてハミングする。決して吐かない。
  ・口を閉じ、息を額に送る練習。
 ③野ばら(Bさん)
  ・前奏から喉を開けて待っていること。
  ・軟口蓋(5mmくらいの点)だけを緊張させる(意識する)。それ以外の緊張は
   全て不要。
  ・上顎構音点(硬口蓋と軟口蓋の境目)にまで必ず息を上げる。
  ・上顎構音点でLaLaLa歌唱。Lを当てる場所は歯茎。舌は細くする。
   aの響きは上顎に。
  ・音程が低いということは自分の体の響き位置が低いこと。
  ◎上顎、喉感覚と息感覚をつけるため、必ずうがいを行なうこと。
 ④ゆりかご(Bさん)
  ・息を流すこと。鼻の先まで音を「吹く」こと。口に響きを残さない。
   ハミングで耳を上に引っ張ることによって、2階まで息を吹き上げる意識を
   持つこと。鼻骨に響きを集める。
  ・軟口蓋はずっと上げておくこと。
 ⑤野ばら(Aさん) 
  ・だいぶ良くなった。鳴りは話している時の1/3位にして響きを中心にする
   のが歌声。
   自分の思っている通りにやっても音楽にはならない。

◆本日の磯貝語録
 ファルセットは高い高い響き。喉実感の薄い声、軽い声。
 喋り声は口の響き、それも喉声の多い重い声。

◆本日の感想
 色々なことを教わりすぎて、大分飽和状態です。密度の濃いお稽古をありが
 とうございました。なかなかできそうにない事に挑戦するのは面白い!と実
 感しました。

俳優発声実践(10/11)                      《ことば系》

10月11日(木)俳優発声実践

講座テーマ「情の言語、意の言語  入情ということ」

[1]日本語と情の特性(磯貝講師)
 ・情は受身:刺激に対して装置が動く。間の影響が大。
 ・日本語は:自分を立てる必要がない。自分を消す構造。主体が見えない。
       割愛したエネルギーが「情」になる。
 ・日本語の研究:どんな社会・感情を生み出す構造なのか。
   借り物の哲学、漢字をベースにやって来た。
   日本語の性質を理解してグレードをあげる。「独特」ではすまされない。
 ・個と全体の両軸がある哲学を実論検証するのが音声言語。
 ・個と全体が適当に都合よくすりかわる曖昧さが今の日本語。
 ・日本人の心性が日本語をつくる→感情移入特性の強い言語構造。
 ◎自分の心にひきつける。事実よりも大事。喋り言葉は特に自己心理的

[2]「情の音声」を考える  言葉の扱い方、つかまえ方、置き方から
 長唄、新内、端唄、小浄瑠璃等は情の音声傾向が高い

 ◎口の中が湿っぽいと良い。色情「濡れ場」 乾いてはダメ。
      潤っている。温度感と湿度が必要。平温±2度の揺らぎ。
 ・現代語は乾いてる。
 ◎《情の音声学》→軟口蓋にためるしゃべり。両奥歯の後ろ側。
 ・口の奥が開いて動く形。茄子のような口型:奥が深く声を溜められる。
  日常は前か奥
 ・あまり奥すぎないで軟口蓋に集める。少しカン高い声になる。
 ・のどをいつも湿らせておく。発声法と呼吸法が入要。
  その中で場所を変えて声を変える。
 ・情は直接的でなく表面的でなく、奥に沈んでもいない。
  情は理屈っぽくない。形容詞、形容動詞、副詞的。
 ・身体的だが筋肉的は多く水分を含んだ声
  それでいてビンビン響く発声法。

[3]落語「崇徳院」で情を読み出せるかの演習。
 ・頭蓋骨をひびかせる。吐き出さない。広げない。
 ・湿気を逃がさない。しゃべる(台本の字を読まない)
 ・強い声を出す。頭蓋骨と軟口蓋と喉にあつめる。ふくらむ。
 ・若旦那が病気を白状する部分を各自やる(熊はとばす)
 ◎<色っぽいセリフ>女は男っぽく、男は女っぽく。 しめっぽく。
  色気。色には品(しな)がある。声帯を細く、なよなよとした声。
  しめるのとは違い、メリハリはある。

 ◎情のポジションをみつける。
  息が流れる。糸のようなセリフを出す。

 次回 崇徳院と着物

◆本日の磯貝語録
 日本語の構造・性質を理解して日本語のグレードをあげる。
 情のポジションをみつける

◆本日の感想
 和室がとても素敵な空間で心地良かった。自分は色気がないなぁとしみじ
 み感じました。 情のしめっぽさが欲しい。(K・T)

歌発声中級(10/11)                        《音楽系》

10月11日(木)歌発声中級

講座テーマ「日本の作曲家の歌」

[Ⅰ]ストレッチ
 1)各自ストレッチ(森下講師)
 2)口のストレッチ(全員で)
 ・リップトリル 音をつけて音を上下させる
 ・巻き舌    音をつけて音を上下させる
 ・舌先を尖らせる。そのまま口の中に入れる。
  舌奥を細くする(中央が山になる) 舌全体を細くして舌先で話す。
 ・舌を細くしたまま、息を吐く。息の幅は鼻の幅まで。
 ・鼻腔の底を息を通す。鼻腔の天井を息を通す。
 ・口と鼻の両方から吐く。ノドをさげる

[Ⅱ]母音の調音点・構音点と母音唱法
 ①母音の調音点と構音点
  イ…舌は奥歯についている。
  エ…舌は奥歯についている。
  ア…舌は歯から離れ、舌は中央がくぼむ
  オ…懸壅垂の根元。首の骨に響かせる。
  ウ…目頭の延長線の首の骨に響かせる。 (一人ずつチェック)

 ・イーエーアーオーウーオーアーエーイ。顎を動かさない。鎖骨にのせる。
 ・高音になったら、これらの構音点をそのまま鼻腔にまで持っていく。
 ・構音された音を口から11cmぐらいのところに集める。
  ⇒母音唱法が大切である(上あごに当てる練習)

 ②母音唱法
  ex1)各自テキストをそれぞれ母音で歌う
  ex2)歯をあわせて歌を読む。歯をあわせて母音で読む。唇を動かさない。

 ③テキストを母音唱法で歌う
  1)「風の子供」
  ・[N]は少し軟口蓋に触れる。
  ・顎や口唇にたよらずに歌う。のどはおろす。
   顎や口唇を使うと舌がその分動かない。

 2)「かやの木山の」(鉛筆をくわえて)
  ・小鼻の脇をひらく、響かせる
  ・前歯を使いすぎ。上歯茎の辺りで歌う。前歯4本で歌う(Aさん)
   後顎は下におろすが、頭蓋骨は上へ。
  ・口は5mmぐらいあげて縦口にする。

 3)「赤とんぼ」
  ・前歯2本だけ出歯になる感じでその前にのせる。
  ・息をコントロールするだけの支えが必要である。

 ◎母音唱法は口歌いからの脱却。

◆本日の磯貝語録
 前に出そうとした時は後の支えを、上に上げるときは下への引っ張りを…。
 これは物事を行うときの必常。対の意識と実感を育てたい。

◆本日の感想
 母音構音点をうまく使えず、皆つらそう。普段の日本語がいかに舌を働かせ
 ていないか実感しました。口を余分に動かさなくても母音を出せることも。
 日本語以外でも共通ということで、いい加減にしてはいけない事柄で、しっかり
 練習しようと思いました。(H・T)

歌・演奏(10/11)                          《音楽系》

10月11日(木)歌・演奏

講座テーマ:試演会
【1】各自でストレッチおよびリハーサル

【2】試演会
 <演奏の前に:磯貝講師>
  日本人は本番前に変な緊張をする。専門家には緊張は必要だ。
  歌い手は演奏中必要な緊張を保持し続ける事。抜けてしまってはダメ。
  演奏
   ①Aさん:Du bist wie eine Blume
   ②Bさん:In wunderschönen Monat Mai
   ③Cさん:Widmung
   ④Dさん:Du bist wie eine Blume
   ⑤Eさん:In wunderschönen Monat Mai
   ⑥Fさん:Widmung
   ⑦Gさん:In wunderschönen Monat Mai
   ⑧Hさん:Widmung

【3】講評と指導(磯貝講師)
 ①Aさん:間違えるのは緊張が足りないから。
       ドイツ語の語尾が次の言葉をつくる。どうすればねばった音楽に
       することができるか。小さな声でいい。声のボリュームで
       聴かせようとしない。細いチューブの中で全部やりあげる感覚。
       子音と子音の間に休みを作らない。
   *周りの人達は、歌い手がどこに自分を置いて歌っているかに
    注目すること。音楽は動くが自分の中にある軸は動いてはいけない。
    一本筋を通すこと。アンダーコードで。
 ②Bさん:16分音符が全部重たい。"da""die"が重たい。緊張が足りない
      せい。変なクセがついている。下顎に向かいすぎている。眉間と
      その裏側。この音楽で心地よくなること。1つのことに執着しすぎな
      い。自分の内面をもっと興奮させつつ穏やかになる。
 ③Cさん:ほどほどの緊張を作る。余分な緊張はしない。必要以上の声は出
      さない。緊張が高い。会陰まで緊張を下ろして放さないこと。
      中音域~低音域はアンダーコードで歌う。
 ④Dさん:下顎、奥歯と舌がくっつき気味。奥歯の内側と舌が離れているのが
       ドイツ語の発音。今までやってきたことと、口型、舌の位置などを
       合致させていくこと。
 ⑤Eさん:フレーズの終わりになると油断する。フレーズの終わりは
       次の始まりである。緊張を保つこと。口に近いところで歌っている
       ので、もっと胸で歌う。首の後ろに響かせる。
       前胸部分の響きが必要。顎に頼りすぎて語が遅くなっている。
       歌いかけて伝えようとするのではなく、自分の中にめいっぱい
       充満させること。
 ⑥Fさん:この曲はあわててはいけない。2分音符で作っていく。転調した後
      胸に向けて響かせる。口の奥は使ってよいが、横に広げるのでは
      なく縦に長く。メロディ好きで詩を好きになっていない。
      歌曲を練習するときはもっとポエジーに。
 ⑦Gさん:前奏の間に自分の身体の至る所を同じ強さで緊張させること。
      それを演奏の間絶対に放さない。内の音楽はどんどん動くが、
      それに合わせて身体の緊張の箇所が動かないように。
 ⑧Hさん:音楽の動きはうまくなってきた。言葉に対する執着がもっと欲しい。
       自分から放してしまわないように。もっと自分が歌のリズムを
       作っていく意識で。伴奏との掛け合いを楽しもうとすること。

 【総評】
 ・全員、音楽は確実に良くなってきている。これからは、どのように自分の
  スタイルの演奏を作っていくか、というステージに入ってきた。
  これからはもう悪いところを直すのではなく、良いところを積極的に伸ばして
  演奏として提供できるものを作る。
 ・皆に足りないのは"意欲"。音楽が鳴ってきた時に湧き上がる意欲がほしい。
  言葉は歌うように語れること。

◆本日の磯貝語録
 ドイツ歌曲は歌いすぎない、大声を出さない、言葉の響きを主に。
◆本日の感想
 今日選んだ1曲は、あと1000回歌えない。だから本気で歌うこと。
 口と喉を離すことは大変難しい。

俳優発声中級(10/10)                      《ことば系》

10月10日(水)俳優発声中級

講座テーマ「語と意識-本気ということ③」

[1]各自ストレッチ

[2]講座「語と意識-本気ということ③-気と霊感の世界」(塾長)
 ・本気と本気でない違いは一目瞭然
 ・客も気を持っている。その気を受け同調し合い、より質をあげる。
 ・パフォーミングアーツには神性が強く存在する。
 ・演劇は言葉を飛び越えた次元がその本質にある。
 ・本気になっていると、別の頭が動き始める(Wチャンネル)
 ・気は核心的である。

 -Question-
  今の演劇に足りないのは「気」ではないか?今までに自身でも他者の
  作品でも“気”を感じたことはあるか?その状態はどんなであったか?

 -Answer-
 ・霊感を宿した(感じた)状態であったと思う
 ・俳優はつまらないセリフに霊感を込められるならすごい
 ・現実ではない霊感を観、感ずることが出来たら良い
 ・気、息、声、体、霊感。これで劇を演じ、演劇の次元を高める。
 ・お化けものは書いてあるものとは違う状態になりやすい方が良い。
 ・日常ではない体の状態になることを本気という。
 ・生き死にのことは、舞台になる(劇性が高い)
 ・声を出している時に、動物だという実感を持つと面白くなる。
 ・日常性、生活的に入りすぎると霊感は低下する。
 ・人間である前に動物であり、生物である。その実感を思い出せば、霊感を
  感ずることもできる。

[3]テキストリーディング 『雪おんな』(テキスト2)
 ・死の間際では見えないものが見えてくるのが人の本性。
 ・輪廻の宗教観を小泉八雲が神がかって捉えて書いたもの。
 ・テキストを読み込んで、自分が入っていくか、台本からこちらへ来てもらうか、
  のどちらかが興る事。
 ・他人の事が気にならないようになる状態を作る。
 ・字を読まないで字からもらった音や声を自分の中に入れ込み、それがたまっ
  てきたところで「お化けが欲しい」と念ずること。自分ではなくなっていく感覚
  に追い込んでいく
 ・絶えず、欲すること
 ・思い→考え→念じる

◆本日の磯貝語録
 ・俳優は霊感を訓練しろ!!芝居には毒が必要!!
 ・俳優は“念じる”生理が必須。

◆本日の感想
 霊感の講座。霊感って何でしょう?何かいる!何かある!何か感じる!という
 時のソレが霊感でしょうか?確かにスゴイものには霊感がいっぱい。見極めた
 いと思います (T・T)

俳優発声初級(10/9)                      《ことば系》

10月9日(火)俳優発声初級

講座テーマ「胸声共鳴①」

[1]ストレッチ(戸村助手)
 1.首のストレッチ、肋骨のストレッチ
 2.上に伸びる→側体を伸ばす→足を伸ばす (左右行なう)
 3.肩甲骨のストレッチ:ペアになって肩甲骨をほぐす。回復運動。
 4.股割り
 5.床打ち

[2]胸声共鳴(磯貝講師)
 1.共鳴とは
  響きの連続を共鳴という。音を発するところから当たって返ってくる。
  この繰り返しの連続。発信点と響き点との間に起こる連続干渉現象。
 2.伝えるための発声とは
   ・声帯と共鳴響き点間の共鳴効率が高く、喉、口腔がよく鳴っている声。
   ・知的に知っていることと、体が知っていることは違う。
    →自分の知っていることをするのは芝居ではない。⇒創造する
    客観的言語の発声と主観的言語(自己言語)の発声は異なる。
  ・何を表現するのかを知ることは大切なことである。
 3.発声時の喉について
  ・喉を実感することは喉が開くことである。(緊張が高いと逆に閉まる)
  ・喉が上がると緊張が高くなる。喉は下げる。舌の先は奥に入る。
   噛む筋肉(咬筋)、オトガイ舌骨筋の運動をする。
 4.胸部共鳴(胸声)
  ①胸骨を意識して[a]を言う。(1人ずつチェック)
  ・胸の響きは喉が下がり、音程が低くなるので、ゆっくり1音ずつやる。
   確認する。
  ・[o]傾化する。[a]を聴こうとする耳を持つ。色々な音を聴く耳を持つ。
   その違いをキャッチする。音を出す。声を出す前に聴き、出した後も聴く。
  ・発する事のみに集中すると、響き音の確認ができず不正確になる。
   聴く能力を育てる。
  ・息が続くこと。流すこと。→①息を流す②音を追いかける
  ②ことばの発声法
  ・イ、エ、ア、オ、ウは歯の中だけで作る(響かせる)。舌面で口の外に逃
   がさない。
  ・舌は細くする。(口腔中の共鳴率を高くする)

[3]テキストリーディング「空に小鳥がいなくなった日」谷川俊太郎作
 ①書いてある文字を客観的に音にする。
  客観的にするために、自分の口で読まない。
  →喉を変える。声を変える。
  一語一語を読む。ただし、ブツブツ切らない。リズムをつける。
 ②口の中について
  ・舌が物事をつくる。歯の内側でやる。口は縦口にする。
   (変声期前にしっかりした大人の音声言語を聞くと、言葉が育つ。)
  ・自分の歯に舌をつけない人生を始める。(日常的に舌が浮いている)
  ・目頭、小鼻、人中、オトガイを緊張させると舌が細くなり、喉が下がり
   共鳴がやりやすくなる。(響いている声は自身も聴き易い)
 ③テキストを読む
  詩にはリズムがある。このリズムも喉で作る。喉が独立すると様々な発声
  ができる。

◆本日の磯貝語録
 客観的言語の発声と主観的言語(自己言語)の発声は異なる。

◆本日の感想
 「聴く」ことの大切さ、難しさをVASCで教えてもらったが、今日あらためて奥の
 深さを実感。日常化の難しさ、大変さも実感。書いてあること、言われたことを
 その通りだけやっても効果ある結果は出せないと痛感しました。
 感覚を育てること…(Y.T)

歌発声初級(10/6)                        《音楽系》

10月6日(土)歌発声初級

講座テーマ「発声法 息の流し方~息が流れる」

[1]準備体操
①腰から体を前に倒して、腰骨に手を置く。鼻から吸って、口から吐く。
②手の力を抜く→膝を抜く→首を抜く。足裏は地にペタッと着けておく。
 ゆっくり起き上がり、腰から順に上部へと各部位を動かしてほぐしていく。
・股関節(原動力は座骨→恥骨)→腰椎(※背骨の左右が呼吸筋なので、
 ここが活発に動くように)→横隔膜→脇の下→あご→首の付け根
 (※上あごをチョンチョンとなめてみる<言葉のために>)→前首を伸ばし、
 そのまま左右へ向く→オトガイを ぐっと伸ばす(舌がグッと後ろへ行く)
 →上あごの高い位置→下あごに力入れ→喉頭の中を開ける→鼻の周り
 →目頭から上へ

[2]「発声共鳴法-自分の声で自分の身体を響かせる方法」(磯貝講師)
 ・息を口から外へ吐いてしまうと、声の響きが消滅し言葉のエネルギーは
  伝わらない。外に吐くかわりに、自分の身体の部位に響かせる。
  →外部を共振させ伝えてゆく。
 ・第一音源はノド。第二音源は、第一音源が各々身体に共鳴させ、更に外部
  を振動させる。共鳴する部位が多いと、周り(外)の空気への伝わりも大きい。
 ・『響きをコントロールするのは呼吸。腹腔の使い方でコントロールしてゆく』
 ・緊張するとエネルギーを固定してしまうので不可。
 ・エネルギーを移動させる=息を動かす=腹臓を動かして行う。
  のどの鳴りやすいエネルギー量(吐き過ぎるとかえって響かない)を知る。

[3]背骨を通る息の路 <エネルギーの移動法>
 ・丹田から背骨の内側を通って、上あごの天井を通り鼻腔または口腔へ。
 ※姿勢は正しく、猫背ではできない。
  お腹をどう動かしたらよいか?(止めてしまうとできない)
   ・背骨の幅をあまり広く取らない。
   ・フレーズに相応しいエネルギー量・スピード感→息実感
   ・フレーズ(単位)より長めにとるつもりで長い息とする。
 ≪背骨(の内側)を感じてみる≫(二人ペアで)
 ①一人はイスに座り、少し前傾の出尻姿勢で、もう一人が背骨の上を上下に
  とんとんとたたいていく。
 ②触れられている1点の内側に集中
 ③2点に集中
 ④手を離した状態で、2点間を上下に移動しながら感じる。

[4]歌唱(青木講師)
 ①コンコーネ2番(階名・「O」)足踏みしながら歌唱。
 ・足踏みのリズムが音楽と連動するように。
 ・背骨を感じる(止まっている時よりも感じやすい)
  ※背骨と背中の間は数cmある。思っているよりももう少し身体の中心側で
  感じてみる
 ・前奏を聴いて、リズムが起きた時点で、足踏みをはじめる。
  Q:前との違いは?(小さな違いを感じてみる)
    歌い出しのノドが開いた感じがした。すっと1本流れる感じがした。
 ・座ってお腹を触りながら、少し動かして歌う。(動いている感じをつかむ)
  ※実際は腹はついてくる状態。意識し過ぎると、どこかを固くしてしまうことも。

 ②「Nel cor」
 「ko」で歌う…「k」を入れることで上の天井(軟口蓋)を使う。
 ※ノドの前(あごに近いところ)を軽く持って、筋肉が柔らかい状態になっている
  ことを確認しながら。
 ☆「のど周りの筋肉が柔らかい」=「お腹周りも柔らかい」(相関関係)
  (曲の注意ポイント)フェルマータに入ってから長く伸ばす。その前からゆっくり
         しやすい

 ③「Nina」(階名)
 ※長く伸ばす音は息が流れない状態になりやすい。(楽譜3段目から)
 ☆『鼻をあける』
 ・べろを上あごの先につけてハミング。鼻から息を出す。(ノドは柔らかいままで)
 ※いろんな骨にぶつかる可能性が大きくなり響く。
 ・舌先を下歯の上に少し出した状態でハミング(鼻で歌う)
 ・階名で(鼻が開いた状態で)

 ④コンコーネ8番(階名) 足踏みで

 ⑤コンコーネ5番<全員で>
  「Nel cor」と同様に跳躍進行が多い。
  低い音から高い音へ飛ぶ時、のどが上がってしまわないように。
  筋肉はやわらかいままで。

 次回 イタリア歌曲をイタリア語で歌います(楽譜のカタカナでよい)

◆本日の磯貝語録
 私がやりたい≠人に伝えたい。私がやりたい≠私に出来る。…各々次元の
 違う出来事

◆本日の感想
 身体の種々の使い方を学ぶ。意識によっては内臓がこんにゃく状になること
 を少し実感できた。「息が体中を流れる」ということも少し実感できた。これらが
 身につくと素晴しい歌になると思った。(I・K)

朗読発声(10/5)                         《ことば系》

10月5日(金)朗読発声

講座テーマ「物語の読み方 現代文の語読み③」

[1]ストレッチ(各自)

[2]地読みの練習(磯貝講師)
・文字を眼で読むべく書かれたものを、声読みをしてかつ聴く人に供する
   ⇒朗読
・作家によって文体やクセがあり、特徴をつかむ必要がある。
・日本人は物語好き(古来より)。文学のセンスは高い。
・明治期になって外国文学が入り、日本人の思考も感覚も変わった。
・明治大正期は近世文芸に、西欧文芸移入で新境地が広かれ、作家達は
 大いに創造意欲をかき立て、作品をつくった。いまだ近代作家業は確立さ
 れていない。
・その後売れる文芸(消費文芸)へと変化→大衆化→消費化
・作品を読むときには、どの時代のどういう作家のものを読むか、聞き手が
 どこにマッチするかを考えて、作品を選択すること。
・朗読や歌などは、一人で隠れて練習していても意味がない。人前に出し
 て反応をもらって初めて意味をなす。

[3]テキスト朗読
「草津の犬」「花束」「わたしと職業」「若々しい女について」
「独りを慎しむ」「ゆでたまご」
・書いている内容から人としてを拾っていく。
・読む側で作者の頭の中を読み取り、音声化する。
・向田作品にはなくなりかけている日本語がある。
 “用を足す”“居汚なく”“直箸”“行儀”etc。
・“心性”-思い。かつて日本では精神の練達は親が子に行っていた。
 現代は日本人の心性に客観性がなくなってきた。
・物事を客観的に見ないでなんでも主観化してしまう。
・地を客体読みせず、自己読みで納得してしまうと聞き手が分かりづらくなっ
 てしまう
・作家によって読み側の態度を決める必要がある。
・自分がどの立場に立って供していく必要があるかを決定すること。
 (聞かせる人がいるということが大前提)
・発話者の態度は声と語り口に集約される。

次回「ビリケン」

◆本日の磯貝語録
 ・声のストックや広いセンスを持っていないと、良質な読みは出来ない。
 ・読み手は作家や作品により、読みの態度を決めないといけない。

◆本日の感想
 「ことばは音である」テキスト文中の森繁さんの言葉を実感させられた講座
 でした。「声のセンスを持ってないと読めない」読みの道は長しである。
 (M・K)

表現・発声クリニック(10/4)                   《共通系》

10月4日(木)表現・発声クリニック

講座テーマ「言葉さばきと話し方:早口ことば」

各自ストレッチ
[1]調音と構音の違い(磯貝講師)
 調音:言語学的見地。人の体を一般化し、主に舌の位置をコントロールする
     事によって“この音がでるはず”というポジションを作る。結果はあくま
     で一般論である為音声としての共通性は高くない。

 構音:医学的見地。結果を追求するため、個人によってそのポジションの指導
     は大きく異なる。“響き”ということが重要視されるのもこちら。

[2]言葉さばきについて
 どんな風に出すかより、どんな音の連なりか、その音を出そうとすること。

<日本語の音声に関して>
 ベースとなる言語(他でいうヘブライ、ラテンなど)が明確にないため、
 “こうあらなければいけない”という音声指標がない。

 ・生活言語は文字に表せないため、口伝えで広まる事になった。それでは
  他地域と共通性が持ちにくいため、文字の意味的要因は洗練されていった。
  (言い換えれば音声要因は劣化した)

 言葉は情報・意味だけの問題ではなく、魂の問題(言霊ともいうが)が絡ん
 でくる。

[3]テキスト(2)-早口言葉の音声表現
◎ポイント:意味より先に音として捕える。
 ・方法:下唇を突き出すようにしてしゃべる事で、滑舌がまわる。
      (↑唇を使ってしゃべる事とは少々違う)

◎リズム・テンポを作ると、息が流れ、発語性が増す。
 一定のリズム・速度になるとしゃべりやすくなる。
 歌と同じで程よいテンポがある。

 ・音の為のポジションが作れると、うまいことまわる。
  共鳴のためのポイントやラインがあり、そこを各個人で見つけること。

◎ニュートラルな音声・音声感情というものがあり、そこを抑えることで様々な
 異なるポジションのキャラクターを作ることが出来る。(0地点とキャラクター
 ボイスの差が分かる)

 顎の支えを使う
 オトガイ筋を締める

 口で作った音をノドまで返して響きを作る。

■「ニュートラルな音声」について
 人の声は、常に日常的な意味・感情を発するものばかりでない。
 身体も精神も常に何かをムーブしてばかりはいない。時には大変中性的な
 状態をとっている。声、特にことばについては感情の参与の少ない声でしゃ
 べることが多々ある。この情態をニュートラルな音声というが、ほとんど無意識
 である。ニュートラル・ヴォイスは身心ともに大変安定感に満ち好ましい音声
 である。

◆本日の磯貝語録
 言葉を音で捕える-ことばの音をつくる

◆本日の感想
 私の本日得た課題。言葉さばきで、「た」の発音。文のフレーズをブツ切りに
 しない。言語や文の強弱やリズムの取り方。

歌・演奏(10/4)                          《音楽系》

10月4日(木)歌・演奏

講座テーマ:「ミルテの花」「詩人の恋」より③
【1】各自でストレッチ(20分間)

【2】歌唱指導:和田講師
 ①In wunderschönen Monat Mai  Aさん、Bさん、Cさん
 <今日の着眼点>
  6小節目等、付点8分音符の後の16分音符をどう処理すると次への流れ
  がよくなるか
  ・6小節目と8小節目 持って行き方を変えた方が良い。同じことはしない。
   16分音符を口の中だけで回す。出量と方向性の問題。
  ・どの方向にどのくらい出すと気持が良いか歌いながら考える。
  ・12小節目、付点8分音符の後スキを作る。
   次の16分音符はまた次の付点8分音符につなげたい。
   16分音符から付点8分音符への流れが感情の色を決めるので、その前の
   付点8分音符を伸ばしている間に白紙に返しておいて次のための準備をする。
  ・曲が止まってしまうかのような危うい伴奏のメロディを歌が入ることで
   ひっぱっていく。危うさと驚きを歌い手の出力調節で表現する。

 ②Widmung  Dさん、Eさん、Fさん
 <今日の着眼点>
  勢いはついてきたので、どうやって横のボリュームにつなげるか
  ・随所に出てくる名詞の色を変えるように。
  ・"in das hinab ich ewig meinen kummer gab!"が本当に言いたいところ。
  ・"Grab"に浸りすぎると次が出遅れるので、浸り過ぎない。
   浸っていい語と浸ってはいけない語があるので注意。
   大抵dim.の後の語は浸らない方が良い。"Schmerz"なども浸らない方
   が良い。
  ・P.27の3小節目からは歌先行になる方が良い。
   うねりを表現するために、止まっているように感じさせたくない。
   歌が先行して長く自分の居場所を確保する。
  ・P.27の最後"bess'res Ich!" / "Ich!" の時に力尽きないように
   "bess'res"のところでピアノ伴奏のdim.を利用して、少し引く。
  ・2番は同じことの繰り返しなので1番の時よりちょっと酔えばいい。

 ③Du bist wie eine Blume  Gさん、Hさん、Iさん
 <今日の着眼点>
 アウフタクトの方向性、16分音符の扱い方
  ・同じ高さの音で16分音符が続くところはどの音符につけるべき16分音符
   かを考え、続く同じ高さの音でも出量やベクトルを変えて出す。同じ出し方
   はしない。
  ・拍にひきづられない説得力のあるリズムを作る。16分音符の扱いが大切。
   14小節目"betend"のところの16分音符のスピードを殺すことで次の
   "dass"の16分音符のスピードを自分の好きに作ることができる。
   拍にひきづられると歌詞も感情もなくなる。
  *次週はこの3曲のうち1曲を試演

  【3】10月以降の課題曲紹介(前回の続き)

 ◎リズムは自分で起こすことができる!

◆本日の感想
 ・音の質量や方向性で、驚きや咲き誇る花の湿度まで表現できることを知った。
 ・リズムを作るため、音のスピードを殺す、勢いを消す事で次の音の入りを作る、
  という高度のテクニックがあることを知った。(H.O)

俳優発声中級(10/3)                      《ことば系》

10月3日(水)俳優発声中級

講座テーマ「語と感情-表現に於ける本気②」

[1]19:15~ 各自ストレッチ
  「自分の得意なこと」を10項目挙げること(Aさん)

[2]ストレッチ(磯貝塾長)
 ・ゆる体操の応用(座骨を意識して抜く)
 ・ロールダウンから手の5指を開いて下にプッシュ
 ・手、腕、脇をさする(副交感神経部位の活性)

[3]講座「表現に於ける本気」②
 (1)本気の身体での作り方、実感の仕方
 ・腹ばいになって四肢を上げる(背筋のポーズ)この状態で腹筋を使ってみる。
  腹筋を正中白線(中心部)に向かい、左右から閉めるようにして気を集める。
  (鳩尾から丹田まで)四肢が少し浮く。力みで筋をかたくしない。
 ◎そのエネルギーで頭部の程よい覚醒を起こす。→意志を興す→本気

 (2)体の本気「支え方」(座位で)
  ・正座して腹部正中線を取る。上体はやや前傾、力みを抜く。
    ↓
  真ん中縦長に気を集め、腹部と頭(意識)とを繋げる。

 (3)体の本気「蹲踞(そんきょ)型」
 ・股割りから気を真ん中に作って、腹部にエネルギーを収める。
  続いて蹲踞の姿勢をとり、前に発する。

 (4)体の本気「呼吸」
 ・右下腹を押さえて呼吸する。左下腹を押さえて呼吸する(左右の分離)
 ・左右から中心線(前の白線)に向かって呼吸する(集気)
 ・背骨を張って真ん中を捉える。力みすぎない。

[4]テキスト読みと本気
 テキスト「めくらぶだうと虹」を読む(本気で読み、次に抜いて読んでみる)
 ・声がテキストの文字を使って生きているかどうかが問題になる。
 ・本気読みをしてみる!(日常のあなたではない状態で読むこと)
 ・芸人は自分を見せるものではない。テキストの中身を観せるもの。
 ・エネルギーが高くなった時に頑張りが聞こえてはダメ。
 ・本気自体が変化する(少しずつゆらぐ→ささえがある)
 ◎本気が分かるポイントがある。そのポイントで声にして読んでみるとあらか
  じめ細かく文字意味が解っていなくても、繰り返すと分かってくる。意味を
  とっていてもポイントでないと説明読みになる。
 ・気はゆらぐ。その揺らぎをつかまえることが大切。
 ・文や語からの気が自分に返ってくる。これを“響く”という。
 ・テキストを理解して具体的にするには“文の気”“読み手の気”を正確にあ
  わせる事の繰り返しで行う。

◆本日の磯貝語録
 ・表現とは、テキストの中身と表現者の頭(理解と意志)と表現者の身体(気)
  の一致の連続といえる
 ・基礎演技とは頭と気の一致をつけ習慣化すること

◆本日の感想
 気について、イマイチ曖昧で表現とどう繋がるか、生かせるのか分からな
 かった。今日の講座でぼんやりと徐々に分かって来た…言葉では。身体で分
 かることなのでまだ実感に至っていないようだ。

俳優発声初級(10/2)                      《ことば系》

10月2日(火)俳優発声初級

講座テーマ「胸声共鳴①」
[1]戸村助手によるストレッチ
 ①ジャンプ→上半身をひねる(中心線を意識しながら)→首筋・脇・ひざを
  伸ばす
 ②右手を上にあげ、手の平を外側にむけ右側に重心を移す。中心軸が確認
  できたら更に右側の肋骨を伸ばすように右足のつま先を伸ばす。
  左側も同じように。
 ③肩甲骨をゆるめる。2人1組になって肩甲骨に指を入れる。
 ④2人1組。一人が四つんばいになって、もう一人が相手の背中を触る。
  触られた所を持ち上げる。相手の手が体から離れたら一気に脱力。
 ⑤床うち

[2]磯貝講師 「舌の解剖-構音の生理」
 (1)前回の復習(発声の使い分け)
  筋肉の声と粘膜の声-どちらにしてもノドで作られる声

 (2)声やことばの専門家になる、ということ
  ・発声とは…声を発するということ。音を声にして発する時のノドの実感を持つ。
   元になるものを理解していることが大事。元になるもの、骨を知っていること。
  ・声とことばの実感とは何か、という問いに対して明確な答えを持っている
   のが専門家。
  ・人の信頼を得る、ということが大事。自分の発する声が人の信頼を得るもの
   かどうか。
  ・ことばは考えるという機能を要求され、その想考性に信頼が宿る。
  ・声を出す作業=自分が生きていることを実感すること。但し、独りではなく
          共生他人に影響している、他人が影響を受けている
          ⇒響いているということ
 
 (練習)「からたちの花が咲いたよ」
  a)誰かに伝えるために言ってみる
  b)自分に向けて言ってみる
  c)花に向かって言ってみる
  d)100人に向かって言ってみる
 
  4つの言い方は全部違っていた。何が変わったか-“声”が変わった。
  声を変えようと思ってやっていなくても、声が変わっていた。内面が変わる
  と声が変わった。柔軟な人じゃないと内面が変わっても声が変わらない人
  もいる。

  e)生後3ヶ月の女の子に向かって
  f)43台のブルドーザに向かって
  g)女性の校長先生に向かって
  h)西巣鴨の改札の駅員さんに向かって

  自分の想像の世界の外にあるものに対処できてない。それではダメ。

 ◎なぜ音は変わるのか→自分の情動に合わせて身体が変わる。呼吸が変わる。
            のどが変わる。口で変えているのではない。
 ◎人間の感情は頭の作業だけではなく、身体反応がある。
  テキストに書いてある感情を頭で思う→顔、目などに出る
              言葉にする→ノドが準備する。ノドで感じる。
                    直接ノドにくる
 ・声は人間の情動の一つ。声が情動を作る時もある。

 ☆テキストを見たと同時に自分の中に起こるものを声として出す。体で表現
  する時、その言葉はノドから発せられているんだ、という実感をもつことが
  重要。自分が思っただけではその声にはならない。知らない音は出せない。
  自分のノドがどれだけ音のバリエーションを持っているかが重要。

[3]テキスト「舌部解剖・構音の生理」
 ・子音は特に舌が重要。舌の構造、舌の動きを把握する。
 ・顎舌骨筋、オトガイ舌骨筋が舌やノドを動かしている。舌の筋肉なので、訓練
  すれば動き方が変わる。舌の機能が増す=言語機能が増す
 ・普段の生活よりも奥まった位置に舌を持っていきたい。舌を下あごから離す!
 ・適正な位置に舌をもっていくことで響き位置を作る。
 ・オトガイ筋の実感がないと舌は動かない。人中の緊張感。真ん中を捉える。
 ・舌の幅を狭く、下の歯につかないようにして、そのまま見えなくなるまで奥に
  入れる。⇒自然にちょっと縦口になるはず。この状態で自然にしゃべれる。
 ・舌が違うおかげでノドが違う。ノドを変えたかったら舌を変える。
 ・やりたいことをやるのではなく、出来ることをする。できるためのことをする。

◆本日の磯貝語録
 ・芸術家とは公共物体である。死ぬまで公共物体であれ!!自分を常に律す
  ること。
 ・専門家は与えられたものの元を理解してなければいけない。
 ・専門家は自分の発するものが人の信頼を得るものでなければいけない
   ⇒教養の高さ
 ・“ことば”を発する時、ノドから声が出るのだという実感を持つことが重要。
  舌がリラックスしたら言葉は死ぬ。