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俳優発声実践(11/30)                      《ことば系》

11月30日(金)俳優発声実践

講座テーマ「試演会」

[1]各自ストレッチ

[2]和芸の所作
 ①踏み足(立定の立ち型をとる)
  足を上げた時止めない。全部抜く。
  女性は特に鳩胸出っ尻にすること。
  足だけ上げようとしない。上半身を楽に、下半身全部使って。腰で。
 ②見る-人を見る、物を見る
  左右をみる-鼻頭を対象に向け、鼻先で見る。眼で対象を追わない。
  眼見をしない。そのとき、動く直前に何かを起こそうとしない。何もしない。
  素のままで動く(素芝居)
  息は吐きながら。動いていることはきれいにみせなきゃいけない。けど思い
  はいらない。
  
 ◎目で追わない。鼻で見る。鼻の先に意識を集中する。

 ③正座挨拶儀礼
  右手、左手の順に前に出し、指先を合わせる。肘からおれて、肘から上がる。
  
 ・間を大切にすること。間とは止まることではなく。自分の"ため"の時間。
  邪念を入れない。目を合わせるのではなく、眉間を合わせる。
  型だと思って望むこと。要所要所で決める、相手を溜め込むとよい。

 ※「にじり寄る」(仕種)
  膝を先に少し入れて、指先立て、少しだけ腰を浮かせて滑るように移動。
  布ずれの音は気にしない。

 ◎無意識の時に口が物を言ってはいけない。

[3]人情読み-歌舞伎本「三人吉三」から
 ①ふたり一組で読み。座ったままで。
  第1幕、予幕
   おとせ幕開けのセリフ-拍子を付ける。説明ゼリフにしない。波を作る。
   らせんを描くように前に出す。広げない。
  ・こういうものをやるときは、口から先にやるのではなく振りから先に出す。
  ・立ち芝居、歩きながらの会話なので、実際に歩いているように身をつかい、
   お尻を動かしながらの方がやりやすい。身体が動くから心も動く。
  ・読みの段階から振りを入れて芝居を自分を作っていく。
  ・口調と振りが決まるだけで芝居になっていく。

 ②実際立って動いて読み-花道から始めて本舞台へ移動する設定
  女形の発声
  下顎に落とさない。上顎にアーチを作る。上顎のアーチを上手につくるた
  めに重要なのが下唇の下から顎先までの中心の感覚。おとがいの支えで
  上顎のアーチを作り喉を降ろす。→「情」の深い発声になる。
  立って動いた時に背中等が余計に動いてしまうためは所作が崩れている。
  型で動くことを覚える。その蓄積が役者の幅を広げていく。

 ③一組ずつ試演
  (1)Aさん、Bさん組
   Aさんは役をするより自分をやってしまう。愛想を振りまきすぎる。
   型をやればそんなにやる必要ないはず。「情」の芝居は入りやすい
   ので特に注意。上手にやろうと気負うより、綺麗にやろうとすること。
   型とは、精神の置き所、所作、声の作り方。日常生活も含め、自分の
   所作に対して常に"美しさ"を追求すること。どんな汚れ役も美しく
   見せるのが役者。俳優は"美しい"ということをわかっていなければ
   いけない。芝居に対する美意識。それが役者を光らせる。
   Bさんは口跡が不明瞭。女形をやるときは尚更はっきり出さないと
   いけない。
  (2)Cさん、Dさん組
   私のつもりでやったら品が悪くなる。何もしない方が品が良く美しい。
   Dさんは「縁起がええわえ~」のところ、頭に抜ける音じゃないと
   気持ちよく聞こえない。胸に落ちた音は品が良くない。現代芝居の
   発声になってしまう。
   Cさんは途中から現代芝居になっちゃった。セリフの気持ちが出過ぎ
   てる。日本的な「情」には骨がある。リアルな気持ちでやると動き
   すぎてしまう。

   何か起きる時にかかとを浮かせてはいけない。踏み足を思い出すこと。
   気がせいてる状態では、浮いてしまって芝居にならない。

 試演を見ての感想
  Eさん
   自分達に足りないものは、まさにこれだと思った。自分もやっていたら
   こうなっていただろうと思う。ちゃんと型にはまって決まっていた時は、
   皆別人に見えたし、場も成立していた。
  廣木事務局長
   和室での稽古を初めて見たが、いつもと違って気が落ち着いていた。
   男性、女性がはっきり分かれているのがわかった。日本人が自分達を
   取り戻しているように感じられた。

  「何々用の役者」という考え方はすごく寂しい。
   
  ◎自分で作るな、書いてあるものを書いてある通りにやれ。
   自分の考えとか、自分の思いをやろうとするなんて50年早い。
   この芝居で自分はどう役者になるか、と考える。

  ◎美しさとは透明度

◆本日の磯貝語録
 ・無意識の時に口や目が物を言ってはいけない。
 ・「なろう」と思う気があるから、そのものになれない。それを捨てるからなれる。
 ・どんな汚れ役も美しく見せるのが役者。

◆本日の感想
 本日は礼に始まり例に終わる。お辞儀じゃない礼-存在を美しく認めあう日本
 の芸はすごい。台本から役者にさせてもらうこと。全て本の中にある。本当の美
 は簡素で洗練されている。これからが始まりです。(K.A)

歌発声入門(11/30)                        《音楽系》

11月30日(金)歌発声入門

講座テーマ「高声域の声と歌-ファルセットを学ぶ」
 
 ・各自ストレッチ

 ・[u]の発音は、響きを2階で作ると歌いやすい。

[1]発声練習(加藤講師)
 ①ハミング
  身体の息の通り道をつかったハミングをする。体中を響かせる。
  ・腰を後に膨らませながら発声する。
  ・仙骨を斜め前下へ降ろす。
  ・出てきた音を止めようとしない。音階をぶつ切りにしない。
   体の中心に集中していくイメージ。レガートで。

 ②構音発声
  [i] ほお骨を上に上げ(前に出す)、下顎を引く(上を意識することで下顎の
    力を抜く)。小鼻を広げる。喉に力を入れない。力が入りやすい母音だか
    らこそ、丁寧にやると他が楽になる。

  [i → e → a]
    顎関節を開く。縦長にスコンと下顎を落とす。腕を母音に合わせて効果に
    動かしてみる。

[2]テキスト練習
 「野ばら」
  Aさん: [a]の音を深い音にすること(横に開かない)。
      におう→響きをつけたら息を流すだけでOK。
  Bさん:下を向かないこと。細くて良いので、響きを自分の鼻前中心に集める。
      前へ前へ。歌詞は早く覚えてしまうこと。
  Cさん:高い音は自分で頑張ってつくろうとしないこと。顔の真中心ではなく、
      小鼻の所を上へ引き上げ響きをつくる。
  Dさん:周りの人が良いと言ったら、自己評価が低くても「これがいいのか」と
      受け止め、つみ重ねて取り込んでいくこと。高い音は喉ではなく、
      下半身(もも、腹筋)で。[ki]音が内側にこもりやすいので、前に
      出るように練習すること。

 「聖夜」音が低くても2階の響きだけで歌う。前へ響きを出すこと。
  Aさん: [u]の音が連続するときは上唇でつくりなおす。
  Bさん:「たもう」丁寧に。[u]の発音はきれい。後の通り道から上にあげようと
      するのではなく、そのまま前に音を進ませる。
  Cさん:音が低くなっても響きも一緒に落ちないこと。口角を下げない。
  Dさん:声を前に出すこと。

 「浜千鳥」4小節を1フレーズで。[u]の響きに気を付けること。
  Aさん: 重心を下に降ろすこと。響きを前へ前へと出すこと。
  Cさん:ノドの力をとりたい。上へ響きをつくる意識でやる。下半身を使うこと
      になるが、その分発音やニュアンスをつくる余裕が出てくる。
  Dさん:3拍子のリズムをつかまえること。

 「ゆりかご」[u]の母音が多いので注意。上唇をしっかり前へスライドさせる。。
  Aさん:響きを前へ。(鼻の穴の下のラインから広がっていく)。
  Bさん:下を向かない。息の幅は細くてもエネルギーはしっかりと注ぐこと。
      言葉をつくるのに、口の幅も狭くする。
  Cさん:下の音程になったときにまだ落ちがち。

 ・試演会の曲 1人ずつリハーサル
   
◆本日の感想
 先生のアドバイスで、片脚立ちで歌ってみる。スーッと一本芯が通り、また必要
 以上に力が入らないので、軽く歌えた気がする。仁王立ちで頑張って歌うもの
 じゃないのかも、と発見そして実感できました。

表現・発声クリニック(11/29)                    《共通系》

11月29日(木) 表現・発声クリニック

講座テーマ「言葉さばきと話し方・話し方③」

[1]各自ウォーミングアップ+個人指導
1)一部磯貝講師による音楽発声指導
2)前回行った支えを保持した状態でのファルセット発声
3)鼻先から息を細く吸い続ける練習
  普通で10秒程度。15⇒20⇒とできるだけ長く吸えるように。
  日常生活とは違った、開いた人格が出る。
4)副鼻腔まで引き上げた音声を作る

 ◎俳優が声や台詞をうまくまわしたいならば、歌をやるのが絶対良い。
  音楽という縛りがあることで、自分の気分で音声を吐くというものとは
  別のものが生まれる。

「音声でコミュニケーションを取る際に“発する私”と“受ける私”はどう違うか?」

◎「外と内の実感」
(1)概念的 ⇒ ()物理的なもの:自分のいる所(主体)=内
            線引きをした場の分類
         ()理念的なもの:一般認識として(世間と日常)→家
                社会的概念として
・内・外の捕らえ方の違いでコミュニケーションの不全が起きるのではないか?
 また、その内と外のラインがケース・バイ・ケースで実にフレキシブルに変わる。

・昔の日本と比べ、戦後の日本において一つだけ内・外が明確になったものが
 ある。“お金”であり、それによって内-外の境界線が設定されている。
 財布で自(内)と他(外)を規定分類してきた。気持ちとしては内であっても、
 お金の眼で見ると、内外が明確になる。

(2)自己と他
・自分と他との境界線は何によって作られるのか?
 ⇒ひとつはお金(数字)、戸籍、肉体、感念、感覚、意識

 ()意識 ⇒ 数値価、数字というもので差別化できないか
 ()実感 ⇒ 肉体、身体

・では“心”には内と外というものが存在するか?
  ↑
◎日本人は内のものとのコミュニケーションは得意だが、外のものとの
 コミュニケーションはとても下手である。それは内の心と外の心の使い分けが
 出来ていないからでは?

◆本日の磯貝語録
・自と他とか、内と外とか、すこぶる具体的なのに、どうも観念的に逃げ込むクセ
 がある。時によっては観念は迷路の案内人。
・キュウキュウ詰まって自己の内部が圧迫され出したら、勇気をもって外に飛び
 出ればよい!

◆本日の感想
 「内と外」の実感。もっとも外と内を実感しやすいのは「お金」であるという仮説
 は非常に面白かった。
 あなたと私を分ける境界にお金を置くと、実にすっきりする(Y.K)

歌・演奏(11/29)                          《音楽系》

11月29日(木) 歌・演奏

講座テーマ「リーダークライス全12曲 ⑦」

少ない歌唱機会に対して自分がどう取り組むかが試される期だった。
今日と来週は試演会に向けて一人一曲ずつ練習

◎完璧を目指す必要はない。少ない機会にどれだけ調整できるかという集中力
 と瞬発力をもって臨んで欲しい。

①Aさん “Heimliches Verschwinden”
 一つのフレーズが終わって次のフレーズに引き継ぐ時止まらないように。
 →2ページ目「daβder Lenz vorüber sei;undan~」のところなど。
 とても憧れの強い曲なので言い始めるところにスピード感と軽さが欲しい。

②Bさん “Gesungun!”
 後半3分の1の形が決まっていない感じ。1番と2番とで微妙にブレスの位置が
 違うところを整理する。

③Cさん “Heimliches Verschwinden”
 まだちょっと律儀。もっと詩から感じるまま、ちゃんと実感が伴えば思ったとおりに
 やってもいい。もっと自分を解放して。譜面は見ても良いがなるべく離してちゃんと
 動いてるものとして捉えられるといい。

④Dさん “Lied der Suleika”
 安定したいのに安定しないで動かすのがこの曲の魅力。分量とブレスのタイミン
 グが一致しているため安定感が出てしまってる。もう少し感情の露出を過剰にし
 てみる。あふれ出るものを押さえ込む。シューマンの音楽はいつも倒れかかって
 る不安定感がある。「∽」のところで不安定感を出す。いい終わった後に感情を
 残す。

⑤Eさん “Meine Rose”
 とても気持ちよく伴奏できた。Eさんのバラが見えた感じ。2ページの最後の段、
 「dich freudig auferstehen!」のライン息継ぎとテンポ注意。

⑥Fさん “Der schwere Abend”
 もっと自分の中を通して前に出したかったが出来なかった(本人感想)。
 「scheiden」にあまり痛みがなかったのではないか。「beiden」をひきずりすぎない
 こと。

⑦Gさん “Frülingsnacht”
 もっとしなる感覚。はじめがゆっくりしていて後半に入るほど早くなる。
 声を出したままの位置ではなく動かす。動かしたエネルギーがラインを作り、
 ボリューム感が出る。

⑧Hさん “Frülingsnacht”
 フォルテと書いてあるところの方向は下に向かうのではなく、上か前に向けて。
 1ページ目はおさえながら出す。ゾワゾワと毛羽立つ感じ。16分音符以外はもっ
 と出す時勢いをつけても大丈夫。声にちょっと力が足りないから音が平板になっ
 てしまっているところがある。

⑨Iさん “Lied der Suleika”
 4回同じようなことを言うところの変化がない。一番最初のところからエネルギーが
 高いのでもっと出し惜しみをする。
 「der Poesie」に対するイメージがないために遅れている。声を出してから声を変
 化させていることが多いが、もっと前から準備しているとよい。語感そのものに対
 してのセンス。

◆本日の感想
 試演会用曲目の個人レッスンを全員しました。何かに合わせようとせず、自分
 の精神と肉体と作品が一致できるように!!(N.O)

俳優発声中級(11/28)                      《ことば系》

11月28日(水) 俳優発声中級

講座テーマ「物言いの実際-役の言い替え」

[1]個人ストレッチ

[2]講座:テキストを読むにはどうすればよいか?(磯貝塾長)
 ・相手役がいて読む場合と一人で読む場合は違う。そして、一人で読んだ時、
  日本人の癖として、感情移入すると暗く読みがち。その私たちが、雪女を明
  るく読むためにはどうすればよいか?まず、読むことのテーマを見つけ、部分
  的に具体性を持って読む。語を音にして歌を作り上げるようにすること。その
  ために、キャラクターをデザインし、決め、創り上げてゆく事。自分がキャラに
  なるのではなく、外側に作り上げて、それを読むこと。

[3]茂作と巳之吉を性格、仕草、口調、身体特徴、きもの、その柄、etcを決める。
①立体映像を想起し、眼前の空間に作り出す。
②語を立てて読むことで、その音から具体的にもらい、像をうごかしてゆく。声を
 出したと同時に、内在していたものを外に感じること。
③自分のしゃべるテンポを変えて、一定にならないように揺らす。
④書いてある文字を声にすることで、意味や型、空間を表現する。映像を浮かべ
 てから声にしない。
⑤音から時間や状態を捉えて出す!人間は時間で声が違う。どんなときに自分
 のノドや声が変わっているか知っていること。

[4]雪女の実態をつかむ。
①読んでいる間にいろいろなことが起こってくる。書いてないことを沢山作り上げ
  ていく。人格化するが非現実を実現する。
②雪女は人間の女ではないのだから、普通の女で読んではいけない。

☆他人の事をつかむと同時に自分の事をつかむ。どちらも客体化した状態で出
 来るようになること。
☆読んでいて、その役の声になること。これが一番手っ取り早く実態をつかめる。
 音が字を作る。音が具体化をする。
☆言語が不明瞭だと、外にはでない!!自己内化してしまう。

◆本日の磯貝語録
・具体的に実感して目の前に作ることが想像力である。瞬間に変われるかどうか
 が鍵!!
・私の全部を使って客観性を表現する。

◆本日の感想
“雪女”を客体化読みの本格化レッスン。地語りの完全三人称の立場に加え、
 巳之吉からの目線、その場の温度感、雪女の台詞と瞬時に変化するのが
 面白い。最近は実際・具体的なことが多くなり、個人的には嬉しい限りです。
 (K.N)

俳優発声初級(11/27)                      《ことば系》

11月27日(火)俳優発声初級

講座テーマ「全発声共鳴法-まとめ」

[Ⅰ]ストレッチ(戸村助手)
 ・首のストレッチ
 ・手のストレッチ(磯貝塾長)
  手の平の中心がよくわかることが大切である。
  太陽丘をよく動かす。
  指のまた 指関節を動かす。
  手を組んでしごく。手首をまわす。
  手の中心に向かって左右をよせる。
  手首の骨の上をよくほぐす。こする。
  指をたてて突き合わせ押し合う。
 ・足首のストレッチ
 ・前屈、腰回し、股割り
 ・床打ち

[Ⅱ]今までに学んだこと。呼吸と響きの整理
≪今までの稽古の中で、身についたこと分からないこと等を整理する≫
◎芸事は、ポジティブの方向がたくさん含まれている。“おもしろい”と発見する
 ことを欲しがっていないとそれはつかめない。
①Aさん
 ・呼吸-発声をつなげるところがわからない。つかみきれていない。
 ・ノドをさげながら発声することがつかめない。
 ・中心感覚、重心感覚があいまい。
 ・用語がわかるようになった。部分的実感が出来てきた。
 磯貝先生:
  *俳優は確信犯である。つまり焦点をおさえること=わかること。明確さを好む
   こと。芸事はいかにシンプルであるかということ。
   *きびしいことから刺激を受ける。安易さは刺激にならず、力が蓄積され
   にくい
   *「あッ、今はできないんだ」と喜べるか。。「できない」「できる」ということが
    わかるから嬉しいのである。
   *自分の頭の理解ではなく、自分の全体が納得すること(アーティストの境目
    である)。
   *自分の日常的実感や思いを分かるのは当たり前で、その先の予感や興味
    がアートをひらく。
   *才能はその人の魂と深くリンクしている。決めるのは神様である。
②Bさん
 ・日常的にノドが痛くなくなったが、創造塾へ入り喉のトラブルがなくなった。
   *喋り方が悪かった。あの喋り方は自己ストレスを誘発している。口鳴りが
   強すぎた。
  *台本のことばは描象である。ことばには筋道があり、6割方理解する力が
   ないとことばの職業は難しい。語や文の理解力を高めること。
  *師匠を見つける眼を持つ。師匠に道を指し示してもらうと好ましい。
   (コーチや先生ではない)
  *自分が自分の師匠になれるか?学校ごっこにしていても芸人にはなれない
③Cさん
 ・声は楽器(身体)の発する音だ、と時々実感する。あっ音を出しているという
  感じ。
   *俳優は客観的であること。主観的になると自分の声(音)を聴けない。
   *感覚には、身体感覚、知能感覚、音感、さらには霊感、宇宙感。
   *体を鍛えること。体に命があり、精神があり、生きる実感があるのだから。
④安達
   *デザイン能力がまだないのではないか。“私なり”というところから早く
   卒業してください。
  *イメージはだめ。具体的で実態の知と感。どれだけオキシデントでいられ
   るか。
  *聴覚でみせるという別の次元がある。ことばの祖先のようなところ。

 <まとめ>
 ・“聴く”こと  聴こうとする。受ける能力がつく。受ける能力がないと発する
          ことができない。

◆本日の磯貝語録
・芸事は、分かること、決める事の先にある。分からないから決められない。
 決められないからできない。
・できないというところから始まるから面白いのである。それは先があるからである。

◆本日の感想
 手を無意識に揉んだり、動かすクセがあるのですが、今日の具体的な手の話
 (身体との関係、存在感のこと、精神のこと)を知って面白かった。より意識し
 て手を使って行きたいと思った(H.A)

歌発声初級(11/24)                        《音楽系》

11月24日(土)歌発声初級

講座テーマ「発声法 息の流し方 テキスト③」

[1]伴奏合わせ(コンコーネ1曲、イタリア歌曲1曲)

  <注意、ポイント>
  「Nel cor」p47、2段、3-4小節 que-stoahi 後の音符で一緒に
                 que-st 「e」をギリギリまで伸ばす
  p1、3段、4小節 bril-lar la gio-ver-tu (gio→ジョ)(=cagion)
  p1、4段、3小節、2p、2段、1小節 tor-me nto、pu-ngi(前の母音伸ばし
   て最後にn)
  p2、2段、1小節 pu n gi chi  「ズィ」ではなく「ジ」

  次回試演会
   ・コンコーネ 2,5,8番のなかから一曲
   ・イタリア歌曲 2曲中1曲

◆本日の磯貝語録
 演奏途中で間違えた場合、中断したり止めたりしないで、伴奏を聞き、入れる
 所から続行する。間違えても「あ、済みません」とか「間違いました」など私語
 は絶対に喋らないこと。

◆本日の感想
 次回試演会用各自伴奏あわせを行う。1人で歌うと、自分の状態がどうなのか
 がわかり、今後の練習に生かせるので良い。他の方の演奏を聞きながらも、
 沢山音楽を吸収し、刺激を受けさせていただいた。

俳優発声実践(11/22)                      《ことば系》

11月22日(木)俳優発声実践

講座テーマ「情の言語、意の言語、意と理」

[Ⅰ]和芸の立居振舞と身振り、座位と立居
 ・見る(上流人)-腰が入って 胸が上がって 鼻先を向ける。
 ・見る(老け)-腰を引いて 背を丸めて 額を向ける。
 ・見る(大老け)-腰を抜いて 背をまるめて 顎を向ける。
 ・正座挨拶-手、手指、肘、背筋、顔、頭、腰
  右手、左手合わせる→肘と胸から降りる→3秒→肘から上がる→背筋伸ばし
  →肘ぴんと
 ・手指し(扇)女性-手を返す 男性-指の根本で指す 手首だけこねない
 ・茶碗をとる
   手を見せる、きれいに。きれいなら想像できる。
   手仕種の芝居をしてみる→形を観せる

 ・飲む-唇をみせない。喉芝居。指で観せる。とにかく型。気分に浸らない。
 
 ◎仕種、身振りは自分に集中しない。必ず客に芝居でひらく。一点を見続け
   ない。
 
 ・得な場所を取る。畳筋の上は損。
 ・相対する 役の立場、関係を位置(距離、間合い)が決める。
  基本は客に尻を向けない。
 ・座って着物を着崩さない。
 ・身体芝居、顔芝居、女性は襟足も中心の点
 ・膳、座布団はまっすぐ出す→受ける方が向きを変える。
 ・怪しい関係以外は距離を取る。間は2~3尺はとる。

 ◎身体で読む。頭で読まない。
  生活の所作→手が動く。

 ・町人歩き-尾てい骨引く、膝抜く、膝下で歩く、小股、膝をくっつけるくらい
  ゆらさない、踏む、踊る、畳で膝から下で 音は立てない 
  徹底的に反リアリズム

[2]人情本読み
 「吉三」序幕
  ・本読みから芝居が始まる
  ・身体に入っている芝居が反応する
  ・日常は情動先行、芝居は身体先行、振りが先行する
  ・頭の中の概念でなく外につくって客に見せる。身体で間、緩急

  セリフ術
   ・「とせ」
     唄や調べがきこえてくるように流して繋げる
     はなやかに、楽しげに、ゆれ、なみ、山
   ・「お嬢」
     はて臆病な 客を誘い出す。交流する、乗せる。

  ・花道はお披露目。前後左右に観せ芝居→型を決める。時代劇でも。
  ・座から立位へ。型で立ち、型で観せる、とにかく重心を降ろす。
   降りるのをつかまえる。

  ◎聞かせて見せる。見せられると聞かせるのも楽。
   そして仏作って魂入れる。

   落語、歌舞伎をやっておくと、三島由紀夫はおもしろい。

◆本日の磯貝語録
 セリフ劇は身振り劇であり、心情劇ではない。
 身体に入っている芝居が反応する。日常は情動先行。芝居は身体先行

◆本日の感想
 昔の日本人の気持ちが少しわかりました。(M.K)
 結局現代劇って頭でやることが多くなって、台詞で観せることが少ないんだと
 思った。観せようとすると、声や言葉が死なないことがよ-くわかった。

歌発声中級(11/22)                        《音楽系》

11月22日(木)歌発声中級

講座テーマ「日本の作曲家の歌」

[Ⅰ]声だし
 ・ハミング
  ①舌根をおろして唇を軽く閉じる。
  ②舌背を硬口蓋に近づけて口の奥を広げる。
  注)ブレスは、入った分だけ出る。音がしないように。

 ・ieiei 鼻の響きをつけて、顎を激しく動かさない。
 ・背中を伸ばしたまま、立つ、座るをくり返す。
 ・NeNa 柔らかな声、響きだけ、空気の通り道を探す。

[Ⅱ]テキスト歌唱
 ひとりずつテキストを歌う
 (1)「かやの木山の」
  Aさん:[a]を通り道に導く。第5線以上の音が広がる。腹が硬くなる。
  Bさん:[e]の調音点が後過ぎる。[n]は舌尖を歯茎につけたまま、口の
     先方へ押し出す感じで[n]を出す。[R]舌尖を口の中へ戻すようにする。

 (2)「風の子供」
  Cさん:ブレス前の音をもっと音楽的に。4節ごとにブレスをするように。
      (D dur)
  Dさん:鼻腔の1/3と口の前だけで歌っている。もっとおでこまでつかうように。
     口の奥を開ける。高音は腰をおろして背骨を上へ。上顎を上に
     あけるように。(原調)

 (3)「紫陽花」
  Aさん:[n]は口の前方に押し出すように。
  Bさん:音程に合わせて喉を上げない。高くなるときは腰を下ろす。音が下が
     る時はしっかりささえる。響きをつける。

 (4)「初恋」
  Cさん:二重子音になっている。[g][t][d]の前の母音が途切れる。
     前の母音を伸ばす練習をする。頭が同時進行する。
  Dさん:奥歯を開ける。[u]はおでこに[u]をもってきて吸うように。鼻の奥が
     あくと、おでこに来る。
  
 (5)Eさん
  ・「初恋」
    次のステップとして音楽をつくる。年齢など設定する。同じ高さの連続音
    は、同じに歌うと下がるので、ことばにあわせてのせ直す。
  ・「風の子供」
    子供に歌って聞かせているような顔をして歌う練習をする。首が硬い。
    力を入れない。

◆本日の感想
 響きを上に上げる度に縦口にし開けるのが難しい。音が散ってしまう様に思え
 聞きにくい。幅を狭くすると心がければ良いのか。(K.S)

歌・演奏(11/22)                          《音楽系》

11月22日(木) 歌・演奏

講座テーマ「リーダークライス全12曲 ⑥」

1.各自20分間ストレッチ

2.課題曲
①“Heimliches Verschwinden”
 (1)全員で歌唱
 「言いたくてたまらない」という情感がもっと表現されるといい。
 (2)個別練習
 a)Aさん-テーマ:フレーズを意識する。
  Q:この曲を歌うにあたってどんな心境で臨むか。幸せか?季節は?
   →A:80%くらい不幸。季節はもうすぐ夏に向かうところ
 フレーズの終わりがちょっと脱力気味。アプローチの仕方を変えてみる。
 ・1回目と2回目で何を変えたか
  →フレーズ終わりから次のフレーズに移るところを注意した。
 ・先生感想⇒2回目の方がいきいきしてエネルギッシュだった。1回目のは主人
         公が不幸ではなく“私”が不幸になってしまっていた。この感覚の
         違いを捉えること。

b)Bさん-テーマ:まだ音楽を理解しきれていない気がするのでとにかくやって
           みる
 3ページ目2段目「geht das erste」から「Liebohn~」同じ音だが調が変わる。
 上にいって符点がついているところから降りてくるところ、曲の転換点。
 重く受け止めるのではなく、風に吹かれているように軽やかに。
 3ページ目1段~2段にかけて。ピアニッシモに向けて一度思いっきり出す。

②“Gesungen!”
 (1)全員で歌唱
 全体の印象としてもっと強く荒々しくていい。
 「des Herrn sich anempfehlen!」のところ4分音符で行進するみたいにならな
 いように。
 (2)個別練習
 a)Cさん-テーマ:単に1番2番で歌うのではなく、メロディーが変わるところを
            大事にしたい
 やりたいことがはっきりしていた。ラインの強さも保持できていた。

 b)Dさん-テーマ:内面のエネルギーを感じる
 譜面上にフォルテが書いてないからといって弱くならない。たいてい曲の後半
 にいいたいことがあるので、後半に向けてエネルギーをためていく。

 c)Eさん-テーマ:とりあえず頑張る
 少し薄いところを作ってあげた方が良い。全部が濃くなっている。神をほめ讃え
 る時にくじけてはいけないので、そこのラインを強くするためにどうもっていくか。
 前半で口の中でいろいろなことをやりすぎている。ラインを強くするのは音量や
 重さだけではない。スピードをどう変化させるかも。降りてくる時に軸のぶれた
 声に聞こえる。もっとまっすぐ前に出した方がよい。

③“Heiβ mich nicht reden、~”
 a)Fさん-テーマ:たくさんある強弱を正確に表現していく。
 大人っぽい表現になっていた。2ページ目3段目~、ピアノの伴奏に影響され
 すぎない方がいい。3ページ4段目の入り、上からではなく下からのほうがいい
 のでは?3ページ最後の段、独白なので“ritard”を気にせずしゃべっていい。
 「mich schweigen!」で抜けてしまうのは日本人の感覚。ドイツ人は最後まで
 しっかり出す。

 b)D-テーマ:
 2ページ目最後~3ページ最初「die Lippen zu」「die」をあまり「Lippen」に重ね
 ない方がいい。速度を変えて表現する方がラインの流れがよくなる。

 c)Gさん-テーマ:オペラアリアのように歌いたい
 ちょっと重くなりすぎ。2ページ4段目の「dort」についたアクセントは何を表すか。
 どう表現するか。「dort」が意味するところをもっと実感すること。記号が書いて
 あるときには何かを表現しなきゃという準備をしっかりする。オンタイムではなく
 少し前から準備する。絶望の歌ではなく、希望のある歌。

◆本日の感想
 フレーズの終わり、もしくは切り方は日本人的にならない方が良いですね!
 思わずフーッと抜けたり、消えたりするとちゃんと完成品になりませんものね。
 (Y.U)

俳優発声中級(11/21)                      《ことば系》

11月21日(水) 俳優発声中級

講座テーマ「対話と息と声―セリフを作る」

[1]踏みをとらえる
 ・足首を緩めて踏んだ足から受けたものを骨盤に返す
 ・良いポジションに入れば考えなくても出来る。

[2]歩きをとらえる
 ・内側の太股と尻をつかってでっちりで歩く
 ※エンインを上にあげて前太股で歩こうとすること

[3]テキスト‘めくらぶどうと虹’P134を読むにあたって
 ・セリフが誰に対して何にかけているのかを明確に出す。
 ・漠然とした自然などを擬人化することで焦点を絞る。
 ・声や言葉と文はつながっています。
 ・書かれたテキストを対話にするためには、相手をとらえなくてはいけない。

[4]二人組になり、相手に話すように読むこと
 ※「」の中を読みあう
 ・人格を作る時に変なことではなく、面白いことをつなげられるようにすること。

 ・芸として面白いことを出せるようにすること。ユーモアを取り入れる。
 ・キャラクターは下(シモ)からつくること
 ・笑えない人がシリアスをやろうとしても出来ない。
 ・人間は変だなぁって思ってとらえること。外から捉えるのではなく中に入って
  そのもので捉えること。
 ・おかしい時にまず動くのは鼻です。息で動くから!!おかしい香りってのがある
  のです。それを取り入れて、本当に笑いが入ってしまうと尻の穴まで笑って
  いるのです
 ・自分を変えられるのが役者です。客はそれを見にくる。
 ・お笑い芸人と私たち俳優の違いは、私たちは感覚とアイディアと言葉で勝
  負している
 ・先を作っていくのが芸です!!そして先を作るためには狂っていないとすす
  めない。→その先が芸である。
 ・対話は相手にぶっつけるか、自分に残しているなら自分にちゃんと返してや
  りあげること。対話はエネルギーがいるのです。
 ・芸人は死ぬまで芸人です。

◆本日の磯貝語録
 ・シリアスになりたかったらなりただけ笑え→物事には表と裏がある
 ◎物事を続けるのは才能である。気の落ち着かぬ人は芸人は無理。
 ・芸能で人様を興するにはつまらないものを面白くすることが出来るかどうか。

◆本日の感想
 対話芝居はいつも生。そのため生き生きさが落ちた方が敗け。芝居の基は役
 者のユーモア度・・・。刺激的で新しいアイディア-芝居って面白い。人間って
 面白い。人間でよかったと思いました。(M.K)

俳優発声初級(11/20)                      《ことば系》

11月20日(火)俳優発声初級

講座テーマ「発声共鳴法全」

[1]個人ストレッチ(各自)

[2]ピアノを使った音楽発声法(磯貝講師)
 ・ことば発声(共鳴)と歌(音楽)発声共鳴は異なる。
 ・歌発声は音幅を広く(一般では2オクターブ)必要とする。
 ・歌発声は、鳴り、響き、息の流れで成り立っている。
 ・歌発声は、必ず鼻吸気で背面にいれそのまま支える。
 ・歌発声は、昇り降りを含む連続音のため持続力が必須。
 ・歌発声は、響きを主体とし、響き方や響き率が技術となる。
 ・歌発声は、下顎の使い方と、ノドの下げ方、開け方が重要となる。

 <Exec>ハミング(鼻腔共鳴)発声を行う。
 ・口を閉じ、顔面の人中から眉間上までの直線部分に向かい発声する。
 ・ド・レ・ミ・レ・ドを半音進行でスケーリングする(2オクターブ半)→d
 ・基音のオクターブ上とオクターブ下の倍音を感じてみる。
 ・“u”音による5度進行、上昇、下降。

 <注>1.口の前部分で“a”“u”の構音をしない。
     2.音階上下でノドが上がり下がりしない。
     3.音が上がるにしたがって口を横開きにしない。
     4.舌面音はさける。

[3]本講座の今までを振り返る(個人発表)
 ・自分の声と呼吸(息)を一致させること。その実感をつかむこと。
 ・他人の声や息を聴いたり受けたりすることの重要性。
 ・床打ちのような事が中心や重心をとらえるのに有効だということ。
 ・声を変え、響きを変えると思いや気持ちが変わった。驚いた。
 ・口実感は不安定。ノド実感はつかまえると安定。

◆本日の磯貝語録
 ピアノの音は自分の好みや思いで聴かず、あるがままを受け取るクセをつける。
 音で何かを思う(連想)するのでなく、音そのものを思う(感じる)事が大切。

◆本日の感想
 ピアノの音を耳で聴くより、体で受けることを教わった。すると、前より良く
 聞こえた。そしてもっと沢山のことを思えた。(K.U)

市民発声・呼吸法(11/17)                    《共通系》

11月17日(土)市民発声・呼吸法

講座テーマ「良い響きとことば」

[Ⅰ]ストレッチング(沖田講師)
 ・立った状態で体を前に倒し、体をゆらす、前後に体重を乗せる。
 ・座って股関節を伸ばし、両足を後に。ゆっくりと元に戻す。
 
[Ⅱ]「呼吸と言葉 丹田について」(磯貝塾長)
 ・言葉のための呼吸法→そのために最も基本で重要なのは丹田。声の呼吸の
  ためには支えが必要。→丹田のささえ。
 ・息のコントロール=声のコントロール=言葉のコントロール
 ・腹腔の動きのエネルギーで体内の空気を流す、これを息という。
 ・息は喉を通過し、声帯を振動させると"声"になる。
 ・丹田によるささえは、人の様々な行動についてまわる。例えば、日常会話で
  は意識しなくても、特別に何かを伝えようとした場合は、丹田の支えを強くし
  ている。(無意識で)人前で改めて話すとき、日常のままではうまく伝わらな
  い。そのための意識とそれを具体化する体が必要。
 ・現代日本人(特に都会人)の間では"人前"という観念が変質し、特に"人前
  の声"は(喋りや話)壊滅し、自前となりつつある。
 ・人様の前で喋る時、自己放出や自己確認をするのでなく、話すことを正確に
  伝えることが必要。

[Ⅲ]言葉を使った演習(立位)
 (1)"ア"をつくる
    1)自己日常的に 2)丹田を意識して ふたつの差をつかむ
 (2)"ア"と胸声
    (1)-2)に、もう一方の手を上胸部に当てて"ア"を発声
    (1)-2)のままと、胸手あてとの丹田差をつかむ
 (3)"誰?"を(1)、(2)で行う
 (4)"はい!"を①身近な人②初対面の人を(1)、(2)の条件で行う

 ◎日常的に丹田感覚を持つのは大事であるが、他人と交わる時、丹田意識を
  持てると
  ①落ち着きがでる②明確になる③自己中心さが少なくなる等の利点が生ま
  れてくる。

 ・丹田を意識して足踏みをしてみる。
  最初は意識せずに、次に意識して、違いを実感してみる。
              ↓
  ◎つまり、自分が自分以外の他を意識しているかどうかは、丹田での感触と
   実感である。
   人を意識した時に丹田を意識出来るか、これがパブリックセンスである。

 EX.眼をつむって丹田を触って、鼻から一杯に空気を吸ってみる。
   呼吸に伴って丹田が運動していることを実感する。

 ・次に、丹田が呼吸している意識でやってみる。

 ◎鼻から吸うという意識が強いと脳圧がかかる。これは損。丹田で吸うという
  意識を持てるかどうか。→体を使うことができないと人に伝えることはでき
  ない。

 ・丹田意識のある声とない声を感じられるか。
  少なくとも他人において、その判別ができるようになればそれだけですばら
  しいことだ。

 ※声は対象物にぶつかることで発せられる。光もそのおかげで光を認識でき
  る。つまり人間もそうで、他人があることで個を確立できる。→丹田で聞く。
  何でもかんでも頭でやると失敗する。

 ・他人が何人もいるからこそ、自分を立脚して生きていける。他を排除したら
  自分が成り立たない。

 ・受けることの必要性→自分の思いだけでものを見ない。聞かない。すべて
  来るものをありのまま受ける。

[3]生きる/谷川俊太郎
 ・Aさんは、すごくいい声で読めていた。
 ・Bさんも声が良くなっていたが、足がしっかりと地面についていなかった。
 ・Cさんは、まだ頭の意識が強すぎた。
 ・Dさんは、先ず、聞いている人がいるという認識。その人達がどう聞こえたの
  かを知るということ。その大事さを認識すること。
 ※読む場合、文を自分にひきつけてはならない。生きるの場合、谷川俊太郎
  が書いたものである。ならば、それを自分として読むのではなく、他の人格と
  して読む。→初めて読む場合、主観で読むが、人のを聞く中でだんだんと客
  観的に聞けるようになる。

 ・客観的な音声は上顎にぶつける。主観的な音声は下顎にぶつける。  

◆本日の磯貝語録
 首の上の脳(頭脳)は、実体の少ない脳。丹田は体の中の実体脳、両方通
 じて能となる。

◆本日の感想
 丹田の大切さを改めて痛感した。今の日本では、自分と他者との境が不明と
 なり、良い加減な言葉が横し、聞きにくい言葉が多い。そんな中で、公の場面
 できちんと自分の意見を伝えるには、やはり丹田意識を持つ。これが鍵となる。
 (N.N)

朗読発声(11/16)                         《ことば系》

11月16日(金)朗読発声

講座テーマ「物語の読み方 語りと息③」

(1)ストレッチ(各自)

(2)試演会について(磯貝塾長)
 ・5~10分の間で、今回読んだ中から読む作品、読む箇所を決める。
 ・今日中に決めること(普通読み1ページ、1分)
 ・今回の向田作品の様な軽いサラサラした作品
   ⇒随想、随筆の類(音読用に書かれていない)
   これらは音に出して読むのが難しい。読み手が作者の意図を超えて演出
   するくらいのことが必要(特に向田さんくらいさらりとした文章の場合)
 ・朗読の時、味付けをするくらいにする。
  読み手のキャラクターを問われる→読み手の味
 ・肩のこらない随筆は「これいい!」と思ったものは読まない。
  つまらないと思ったものも読まない。手強そうなものを読む。

(3)テキストを読む(各自)
 ・各自試演会の箇所を探す(黙読&音読)

(4)朗読 試演会用で決めた箇所を1人5分読む(講評:磯貝塾長)
 Aさん「花束」
  語尾が落ちすぎ。向田さんはもっと明るい人。明るい声で。
 Bさん「鮒」
  頭の出がいつも同じ。強すぎる。男性から聞くと、男性を知らない女性が
  読んでいる。この男性はもっとあくどい。読み込むこと。
 Cさん「独りを慎む」
  読み込むこと。人の文章だと思わせない読みを。自分の日記を読むように
  読むこと。→自分化する。
 Dさん「ビリケン」
  前半より後半がのっていた。石黒という男が主人公というのをもっと
  はっきりする。→書いていない石黒が描き出されていない。
   例)石黒はメガネをかけているのか否か?クセは?服装は、etc.
 Eさん「ビリケン」
  途中で地の文のキャラクターを変えない。聞く側が混乱する恐れがある。
  地のキャラクターをひとつにする。そして明確に。
  地が老人ならセリフで声の張りや早さを代える。
  そうでないなら地の文をビリケンでやってみては?
 Fさん「ビリケン」
  だんだん地の声が落ちてくる→暗くなる
  石黒はもっと軽い男、そうしないとビリケンが浮かび上がってこない。
  うっかりすると周りを読んでしまう。コントラストをつくる。光と暗を
  思い切って作る。

 試演会に向けてとにかく読み込んでみること。

◆本日の磯貝語録
 眼で読んで良い作品でも、声読みをして良い作品とは限らない。
 読み時にコントラストを作る。それが読み手の力量。

◆本日の感想
 自分の気に入りでないもの、惹かれないもの、反対のもの・・・。自分にとっての
 ギャップを選ぶ。何種ものギャップをわざわざつくる。何回も何回も読む。見え
 ないものを創って読む・・・!まさに私の課題!(K.I)

表現・発声クリニック(11/15)                    《共通系》

11月15日(木) 表現・発声クリニック

講座テーマ「言葉さばきと話し方・話し方②」

[1]各自ストレッチ
部分的に磯貝講師の個人レッスン
 ・支えの保持による軟口蓋発声。
 足と腕を組み、丹田で支えて体を浮かせて母音発声(а―)。
 地声~裏声へ。
 ※足から持ち上げる。鼻から吸って吐く息はぶれないように。裏声を使っても
   良い
 ・軟口蓋を使うこと

[2]自と他の意識(認知と実感)
 イ:固体としての自意識
   固体としての他意識

 ロ:社会性としての自意識
   社会性としての他意識
   社会→客体化(世間、会社、仲間、我家)

 Q:日常生活の処々で、何かを感じた時、内面的に具体的に言語化していま
  すか?
  又は更に声言葉として認識していますか?
   ↓
  普段から自己を意識するか?それはどんな時、どんな風に?

  内言語を持っているか?←言葉になる前の段階

 Q:自己(自分)と他者(この場合他人)との間の境界線や境界面は、どんな時
  どの様に感じますか?その場合、言葉や声は変わりますか?

 他意識 ←人格意識(認知)より、属性としての他人感(自己感の一部)
 他人識 ←自己的判断による他者意識
  ↓
 両者共に他者を客体として観するのでなく、主観性の強い客観をしている。

 ◎まず自分の意識を明確に持つことが上手なコミュニケーションの始まり。
            ↑                     ↓
  一番確実に実感できるのは    言語化によって自分の認識を高めていく。
  体(自己身体)からくるもの。                  

 自意識 ←主に外部環境からくる
 自己感 ←基本的に自分の内部からくる

◆本日の磯貝語録
 希望があれば銭がなくても生きていけるよ ―― 多分。

◆本日の感想
 自分の事を考える時が長くある人生を送ってきたので、他の人達がどんなこと
 を感じ、考え、どんな生活をしているのか、大変に興味があり、その事を生の
 声とことばで聞けるチャンスがとても貴重です。以前よりとってもバランスがよ
 くなった(H.K)

歌・演奏(11/15)                        《音楽系》

11月15日(木) 歌・演奏

講座テーマ「リーダークライス全12曲⑤」

1.各自ストレッチ 20分間

2.課題曲(各自今日のテーマを自己申告する)
①“Meine Rose”
 a)Aさん-テーマ:アーフタクトの表現を全部変える
 アーフタクトを意識しすぎてフレーズの最後がおろそかになっているので注意。
 「aus dunklem tiefen Bronnen」のところで方向性が明確になっていない。
 転調するところ、どんな感情が起こるのか、アーフタクトを変えていくのは成功
 してる。

 b)Bさん-テーマ:2ページ目のところ、どうやって変えていくか。
 「wie dieser Blume」の「Blume」で中に入れる時、息が出過ぎないように。
 大きく動かさないと伝わらない。“私”が流れを作るのではなく、曲のエネルギー
 で私が動かされてしまう感じ。自然に動くのであれば大げさとは感じない。

 c)Cさん-テーマ:前半部、中間部、後半部の違いを出す(前半はちょっと遠く
 からの愛情、中間部は相手と近づいた実体感、情熱、後半部は未定)
 最初から情熱的になっていた。全部を鳴らさない。全部が出てるとラインがたど
 れない。出さないようにしよう、というわけではなく、強弱の中に曲線のラインが
 見えてくる。音と自分を同時に動かすのではなく、どちらかをずらすようにする。

②“Einsamkeit”
 a)Dさん-テーマ:自分の心に常に語りかけている感じをピアノの流れる伴奏に
             乗せる。
 フレーズの入り方がうまくいかない。自分の頭の中だけでやらない。
 ◎自然物の中の想念をふと自分の中に引き入れたくなる瞬間はないか?!
 体で全体で感じようとしている。外に出ているものは静かだが、中は静かでは
 ない。平たんに書いてあっても中には起伏があるのを見つける。

 b)Eさん-テーマ:前半と後半に分けて前半は対になるとこの正と負を大切
             に。後半は安らぎを表現
 意図していることは見えていた。陰と陽の表現の仕方はいろいろ。ブレスの後
 の入り方をいろいろ工夫してみるといい。

 c)Aさん-テーマ:ピアノにのせて歌う。自分の中に戻ってくるようにする。
 P.3「deine Liebe~」声は前へ。内面は対流している。

③“Der schwere Abend”
 a)Dさん-テーマ:しゃべるように
 だいたい意図通りにできている。

 b)Fさん-テーマ:とにかく曲になれる
 後半で一番伝えたいところはどこか。“Herzen”にボリューム持たせる。

 c)Eさん-テーマ:前半しゃべるんだけどブツブツ切れないように。
             →8分音符の処理。後半明るくしたい。
 「traurig gingen」上の音でしなる時の力の入れ方。瞬間的に力を加える。
 「und sternlos war die Nacht」の「war」にもコブを作る。
 後半明るくしないでやるとどうなるか⇒こっちのほうが苦悩は深い。

◆本日の感想
 シューマン歌曲の持つドラマ性、情熱を表現することの難しさを感じる。f、ffだ
 けでなく、P、PPにも秘めた情熱がある。これをどう表現し歌うか、が特に問題に
 なると思う。(K.I)

俳優発声中級(11/14)                      《ことば系》

11月14日(水) 俳優発声中級

講座テーマ「言葉と意識の表現論:実感とは!!」
                                       
[1]フリー柔軟

[2]軟口蓋で音を発する(磯貝講師)
 (Ex-1)軟口蓋を持ち上げるように息を吹き上げる。
 (Ex-2)この息があたったところで「あ」と出してみる。
  ◎この時、左右の肺から息を真ん中に集めた所を起点とし、喉頭から息を
   吸い上げる。
  ◎多様な音声を持つためには、単一単純な出し方では難しい。
  ◎軟口蓋での音は頭蓋骨に響かせて出せると効率よく音が響いて他人にも
   伝わり易くなる。頭蓋振動は他人と共振し易い。
 (Ex-3)軟口蓋の高いところでうがいをし、その実感とその位置で発声、発語
      の練習する。

[3]意識と実感
 ◎自分がやっていることを意識し、確認してゆくクセが必要である。
 (Ex-4)自分の手を見てみる。視認している「手」を一度自分の中に入れて
  認識して「手」と強く思い、更に身体で実感していく。

 ・俳優は他人の言葉(セリフ)を人間化(生きた者として造形)し、具体化する
  仕事である。
 ・人間化の実態を常に自分が欲して、その時その時に実感すること。

 Q:あなたはどれだけ自分のことを意識していますか?又、自分が身体感で他
  人を感じることをどれだけやっていますか?→塾生Ansあり。

 ◎意識を認知し、更に身体認識に降ろした時に実感を持ったという。
 ・実感を持つことは感性が動き、楽しさを興すことになる。この時には息が動き
  声となる。実感のない音声は他人に伝わらない。
 ・ア、あ、A、安←この視認識した文字を実感できるかどうか。
 ・言語は具体的な人間のことを表すものが多い。そのため、視認識から入って
  実感して音を作っていく方が多く、しかも早い。

 (Ex-5)視覚認知と意識化を行う
 ①青い空を見て実感(人間化)した意識をプリントしておく。
  ※この時青い空を具体化(具現化)する。
 ②台本で書かれた「青い空」を視認識した時に
 ③①で実感していた意識をまた体に戻す(セリフを人間化する)
 ・続いて、自認識が出来るようになったら、次に他認識をする。
  他認識が出来ると多様性がまし、舞台で通じるようになる。
 ・実感のある言語になるには、やっているそのことの人間性を実感すること。
 ・実感できなければ実感できるその状態を作り出す。脳を作り出すこと。
 ・妄想と現実の実感をいったりきたりするのが俳優の面白さ。

 ◎<紫の煙になってください!!>
 自分が思う紫の煙をなぞり演じるのでなく、紫の煙そのものが、何をどう考え
 感じ、どういう状態であるかを想像し、身体に降ろし実感し実態を作っていく。

・実感した“好ましい実例”や記憶のある“パクトのある体験”から表現に結びつ
 けて、広げていく。そのための良い実感をとらえるために貪欲になること。
・“伝える”という実感をしらないと、正確に伝えることはできない。
・渦中に入ってしまうと良く分からなくなり、再現できなくなる。渦中の時ほど
 客観的に自分の中で別のことを起こす事。
◎俳優は何でも自分のものにするのではなく「そのもの」としてそれを見たり実
 感すること。

◆本日の磯貝語録
 ・アーティストは実感を想像(作り出す)仕事人だ!
 ・音声効率が高い人の音は聴いていて疲れない。骨に響かせた音は効率が
  よい
 ・授業で受けたことをそれぞれ個人個人が身体化して人間化することをしなく
  てはいけない

◆本日の感想
 物事の渦中にどっぷりつかると、結局己を失う。その物は分からない。一方、
 距離を取りすぎてもそのものは分かりにくい。両方共そのものの実態を実感す
 るのではない。「実感」を求めるなら、ちょっと離れた客観で物事も自分も捉え
 ること。いうほど簡単ではない・・・・・・。 

俳優発声初級(11/13)                      《ことば系》

11月13日(火)俳優発声初級

講座テーマ「発声共鳴法・上顎共鳴法(2)」

[1]戸村助手によるストレッチ
 ①その場ジャンプ→両手を組んで上に伸ばす。
 ②上半身を左右にブラブラ振る。その後腕を振り切ったときに屈伸する。
 ③骨盤を動かす。この時、腰に手をあててゆっくりまわす。
 ④鼠径部を伸ばすように右まわり、左まわりと動かす。
 ⑤足首、足をブラブラゆする。
 ⑥足を開いて股割をする。バウンドする。
 ⑦長座になり、開いていた骨盤を締める。
 ⑧右足の上に左足首を乗せて、左足指の間に手を入れて足首を回す
  →足の裏をもむ。
 ⑨座骨を確認しながら、長座の姿勢になる。
 ⑩座骨歩きをする。前後左右に移動する。
 ⑪肩幅に足を開いて、先ほどの座骨を意識して腰を回す。
 ⑫恥骨を中心に腰を回す
 ⑬また鼠径部を中心に腰を回す
 ⑭肩幅に開いて上半身を前にだらりと倒す。→ゆっくりロールアップ。
 ⑮背骨を中心に左右にゆらゆらとふる。

[2]磯貝講師による「発声共鳴法」:その本質を考える
 ◎共同の個と両方持っているのが人間です。
 ◎人と話したり人が書いたものを読まないから、語のボキャブラリーが増えず、
  人との関係を広げたり深めたりすることがうまくいきにくい。
 ◎言葉は自立するためであり、人とコミュニケートするためのものである。
 ◎今の人は反射で生きて深く考えない。考えるとは一度文字化することで
  ある。
 ◎“考えるとは”自分を考え、自己を確立させていくことである。
 ◎動かない社会やしゃべらない社会はとても気持ちが悪いもの。
 ◎今までやっていた呼吸法や方法は道具であって使うのは自分だし、自分
  でものにする⇒自己を確立する。

 テキスト「ひとりぼっちの裸の子ども」谷川俊太郎作
 Q:聞いていてその音が入ってこない時、なぜ入ってこないのか?
  テキストを見て入ってくる音とは何が違うのか?
 A:見る脳と聞く脳は違う!!
  字を見て分かってしまうことで音が雑になってしまう。字を見ながら音のことを
  考えるようになると、言葉になる。言葉が立体化し生きる。

 ◎視覚に頼っていた人は音声化する時、間違えやすい。
 ◎言語が実体感を持たないと他人には通じない。
 ◎人は聞いて見てそしてしゃべって育つ。それはほとんど個的で雑多で洗
  練されず、他者との共有性(スタンダード)の乏しい、言葉や考えや行動で
  はない。
 ◎音声を良くするとは、意味をシャープにしていくこと。
 ◎音声を毎日スタンダード化すること。自分でそれをつかむこと。
 ◎音から意味がついてくる。「人に通じるスタンダードをつくる」多くの人に通
  じるものをつくりたいなら、よりシャープなスタンダードを身につけなくてはい
  けない。忘れてしまうものはスタンダードではない。

[3]音声で認識してみる
 テキスト ひとりぼっちの「ひ」を出している時に「ひ」という音声をとらえられる
 かどうか。「ひとり」と出している時に、その音の「ひとり」を思えるかどうか!
 思いが音でおこるかどうか!!

 ※音声で感情や意味や状態が伝わらなかったらダメだ!!
 ※あなたが自分で自分を作っていくこと!!

◆本日の磯貝語録
 あなたのスタンダードで他人のスタンダードを探して同化する、これがアーツ!!
 通じない言葉は使えない通貨と同じである!!
 音を作るとは姿勢を作ることです(気や重力)

◆本日の感想
 自分に必要なのは、他者に伝わることば、それをつくり持ちたいのです。
 それにはまず自分のスタンダードを持つことを知りました。「聴く力」をつけた
 いです。そうすると違う自分も見つかるかもしれないと思いました。(A.M)

俳優発声上級(11/11)                      《ことば系》

11月11日(日)俳優発声上級

講座テーマ「チェーホフ"桜の園"を学ぶ-セリフ学」

 ・美しさは背中。呼吸のほうが感じやすいし、表しやすい。繊細さがある。
 ・日本人の特徴-自分の眼鏡で分かる範囲で質問を受ける。
 
[Ⅰ]チェーホフ 第3幕演習(磯貝塾長)
 配役:
 ピーシク(Aさん)、エピホードフ(Bさん)、トロフィーモフ(Cさん)
 ヤーシャ(Dさん)、ワーリャ(Eさん)、ロパーヒン(Fさん)
 ラネーフスカヤ(Gさん)、ガーエフ(Hさん)、フィールス(Jさん)
 ドゥニャーシャ、シャルロッタ(Iさん)

 ・自分の思いや感じ方は避ける。
 ・その語その文を喋り読みをし、語や文を想起してゆく。
 ・息を自在に変化させ、閉じこめない。
 ・鼻と喉がいつも開いていること。
 ・相手役のセリフを耳だけで聴かない。鼻と喉で受け止める。
  
 ◎作者は、その役に何を言わせたかったか。
  どのような状態(心、身体、他人との関係)を求めていたかを読み取ること。

 ・キャラクターの喉を作る。主観的にする。
 ・セリフの読み間違い、咬む等は、呼吸が上がる、後首に力が入る。
  重心がなくなる。前頭意識だけになる、等の時におこりやすい。

 p89 "私の息子が溺れて死んだのも、ここよ"
  ・もっと早くもっと奥へ引き込んで、その反動で外にだす。
  ・ともかく内向しない。外に作る。外で描く。

 ◎他人のセリフを聞いているときは、鼻と喉を開けたままで聞くこと。
  それは、ひとつひとつの台詞を情報としてでなく、より身体的実感として
  受けることができるためである。
   
 ・ラネーフスカヤのセリフが暗い。内向している→受けゼリフで息を止めて
  鼻と喉がしまっている→開けること。
 ・若い俳優が老け役を演じる(声で)時は、気持ちを老けても嘘ごと。
  年よりは、歯と口唇と息のスピードが違う。口唇と歯で口跡を作る。
 ・ガーエフは声や言葉はしっかりしていること、暗くはない。始めに
  少し捨て息を流してから言葉にする。→息先行。

 <最重要メッセージ>
 今までは良く鳴る声、通る声、透明な高い声、はりのある声、全てエネルギー
 の高い声を各自つくってきた。これは、俳優の基本(素材を練り磨く)である。
 今後は、これを基準に各役、各状態により。各々にエネルギーを消す弱める
 テクニックを持つことを始める。または、各状態によっては、もっときたなく、
 不明瞭につくる。これはテクニックである。

 p96
 ヤーシャ(Dさん)
  ・自分の声からヤーシャを創り出す。自分の状態や精神が決まっていない。
   全部いい声でやってはいけない。
 エピホードフ(Bさん)
  ・字読み、口読みをしない。喋ること。
 ドゥニャーシャ(Iさん)
  ・息が高い。もっと降ろすこと。降りたところでささえ、鼻、喉を開ける。
   その状態で彼女の人格をつくる。身体でやること。
 ワーリャ(Eさん)
  ・他人のセリフをワーリャの身体でなく本人の身体で受けている。
   "お礼には及びませんわ"→感情的セリフはささえが上がり、喉が閉まり、
   声のコントロールができなくなる。強すぎる。もっと息を使うこと。
   鳴りでなく、響きゼリフをつくること。

 ◎字(テキスト)は、いくら正確に読んでも、読んでいる限り、その語、その
  言葉、その文のそれなりの状態にはならない。俳優は字を喋ること。喋りには、
  その語を発する人の生理状態、精神情態が含まれている。聴き取れる音声
  で字を喋る訓練がセリフ訓練である。

 p103 ロパーヒン(Fさん)
  ・"私が取ったのです"→様々な意味を持ったセリフ
   1)誇らしげ 2)感慨深げ 3)ラネーフスカヤへの気兼ね 4)未来への決心
   5)不用意の興奮
   自らの口と声で、これらの事をひとつひとつ確認して喋る。

 ◎いい芝居とは、役者が役になっていくこと。 

◆本日の磯貝語録
 良い表現者はテキストを字読み音声化しない。字を読まずに喋る。

◆本日の感想
 長年にわたって"良い声を作る"ことをしてきましたが、最近になってその良い
 声を使わない消すということを教わり、選択枝が増えました。もうひとつ上のステ
 ージに上がった気がします。(K.N)

朗読の声とことば(11/11)                     《共通系》

11月11日(日)朗読の声とことば

講座テーマ「小泉八雲を読む、客体文と主体文」

[1]ストレッチ(蔭山助手)
 ・四股踏み、股割り 重心は丹田 重心移動をする
 ・踏み足
 ・二人組みになり腰をもって前進する 丹田の重心を真ん中へ落として
  前進する

[2]声の調整(磯貝塾長)
  鼻腔前頭共鳴の高い薄い声。鼻とおでこで響きを作る(椅子座位)
  ・座位で全身力を溜めない、揺らぎを止めない、気も意識も閉じない(3T)
  ・丹田支えで背面呼吸→鼻から上額に向け適量を吸気する。
  ・喉腔、咽腔、前口腔に音や息を溜めず一気に鼻腔から声を出す。
  ・非常に高い声、細い声、薄い声、弱い声を「ん」音で出し続ける。
  ・音を高低に動かしてみる。喉の実感はほとんどない。
  ・背面と後頸、後頭部のささえが必要。
  ・鼻の声を開発する。(人格が変わる)
  ・芸人はサンプルを出す。(社会の規律が飛び出た場所で作る)
  ・赤ん坊は自分の中で発見をする⇔大人は他者/外のもので喜びを見つけ
   る。

 ◎鼻腔共鳴を意識することで、人間の持っている能力(本来セットされている
  はずの無自覚の能力)でいろんな音を発する。
  あなたが発することが出来ない音は、広がらない。(前頭葉で認識する)

  アメリカ人の発音傾向
   自己主張(口でたたく音を作る)
   弱い層から取り上げて自分のものにする(JAZZなど)
   軍隊的。思考が決まっている。歌が画一的、詩情が少ない。
   オープンな思考がない。

[3]「葬られた秘密/小泉八雲」を読む
 ・全員で輪読
 ・小泉が外国人のため我々とは思考が異なり文体が独特。客体的、客観的で
  ある。
 ・日本人は主観言語が多い-宮沢賢治、泉鏡花

 ◎事実-客体的文章を臨場感溢れるものにする。読む。
  セリフ-主観的である
  当時のあそび(京の雅芸)-茶、香、色、和歌
  日本人は主観的文章が好き。(他人は自分の事を理解しているという前提で
  話す)
  
 ◎語尾の読み方で生き生きとさせたりできる。
  日本人は、自分のものにしているかのような読み方をする。
  (今までの読み方)
 
 ◎言語の芸を育てる-外国人が理解できる文構造、話形、発声をつくりあげる。
  (断定的)-最も主体的、主観的、利己的。
   -です。-ます。 少し客観的
   -である。    かなり客観的

  語尾の(処理、さばき)下手な俳優が多い。→自分(自己)の思いから出られ
  ないから。

◆本日の磯貝語録
 ・日本人の日常喋り(日常感、意識)は、基本が自己的で主観的。
  基本は自己内の思いであり、その確認のために喋っていることが多い。

◆本日の感想
 月1回の毎回「今日はどんなワクワクの発見ができるのだろう!」の思いで参加
 させて頂いています。今日は、アンテナを全開し、感性豊かな生活が必要と思
 いました。ここでに見つけた感性が仕事をしていても生きているのです。
 このような場があり、私が参加できることに感謝です。さらに学びたい気持ちで
 一杯です。(M.T)

歌発声初級(11/10)                        《音楽系》

11月10日(土)歌発声初級

講座テーマ「発声法 息の流し方 テキスト②」

[1]息の準備(磯貝塾長)
  歌のための必要呼吸量は、運動発散の1/3でよい(胴一杯にしない)。
 (1)必要な「呼吸量」「支え」「緊張感」
    (ただし、準備のためにはキャパシティ一杯全部使う)
    呼吸は深ければ深いほど良い。そのうち上1/3を使う。

 (2)「息」 歌声、喋り声、表現するための呼吸
   ・みぞおちの後(肩胛骨の真ん中)をふくらます。鼻から吸って
    ここから吐く。
   ・上顎に響いた音(上顎=反響板)は加工しやすい。
   ※「息の支え」は固有のもの。個人個人違う。

 (3)イタリア語表現のための息と口
    舌の緊張(いつも通りだと舌幅が広すぎる)
    唇の緊張感で、舌の良い緊張感をつくる。
    背に棒を背負っている感じ。
    
    ◎ブレスは「次を決める。次のエネルギーを作る」
     「入れたらすぐ出せるところ」(いつしたかわからないくらい)→技術

   ・イキを流す声を出して(アー)
    ①イキが流れている実感  ②ハナ開けて(笛のところ実感)


[2]口の準備と「捨て息」
  ①サクランボやスイカの種を飛ばすつもりで(あまり遠くでなく)
  ②①を声に出す「Pu」→Puの捨て息
   スイカの種、連続とばし「PPP・・・」息と言葉一緒に
  ③リズムで。2拍子、3拍子、PP、3連符(統一感、はめ込む、のっていく)

[3]Nina(歌唱)
  (1)イタリア語発音の資料(シラブル<音節>)
    ・aa, ai, ao・・・ひとつの口で
    ・S・・・にごるS、にごらないS
    ・sda ひとつの口で、ふたつにしない
    ・glia 「g」の口のまま「lia」をいってほしい
    ・giorni 2音節ジョルニ(ジョ・ル・ニにならない)
    
  (2)歌詞を読む
    ・Tre 「r」歯の中で巻き舌
    ・che 縦長に
    ・pfferi 一つめの「f」閉める
    ・svegliate sveズ
    ・Tre, Sve 音の前に出す
     
    ◎下唇をもって歌う(口に響く)→音程良い
     口唇両端に指あてて(鼻に響かせる)→音程さがりやすい
     ※日本人は奥にいってしまいやすい。息まえに出るように
     (種とばしのつもり)鼻も使って。

    ・ド~シより上は鼻に上げる。シから上のポジションへの移行
     スライディング
    ・口を早く→顎、舌、先行で。
    ・2p3段アウフタクトからの上行形→頭、首、伸ばしていく
    ・「ne」鼻骨に響かせて

  (3)Nel cor

[4]コンコーネ5番
  試演準備 コンコーネ1曲、イタリア歌曲2曲中1曲

◆本日の磯貝語録
 キャパシティー一杯を使う訓練と、そこに一杯に満ちたアビリティーを準備し、
 必要に応じ、適量で表現する。→ケチらない、やりすぎない。

◆本日の感想
 今日もまた、いろいろな事が目の前を通り過ぎて、流れていきました(E.O)

歌発声入門(11/9)                        《音楽系》

11月9日(金)歌発声入門

講座テーマ「高声域の声と歌-ファルセットを学ぶ」

 ◎各自ストレッチ

 ◎試演会の構成決め
  「ゆりかご」「浜千鳥」「野ばら」「聖夜」の中から1人2曲選択

[1]発声復習(磯貝塾長)
 ・歌うとき、息を口から前に吐かずに、首の後へ吸い込む時の喉
  (下に降りている)のようにして歌う=後へ引っ張る
  ※息を吐こうとすると喉は上がる。吸おうとすると腹部前面
    (みぞおち~丹田)は引っ込む。喉は下がる。

[2]テキスト歌唱演習(磯貝塾長)
 (1)ゆりかご(母音唱法、上記を基本に)
   [o] 上顎奥歯の内側で支え、後に引っ張る⇒自然と縦口になるはず。
   [a] 前歯中央を前端として意識する([o]に加えて)
   [i] 上顎前端(歯の内側)に音を集め、後で支える(引っ張る)
     このとき、響きを歯に当てない、鳴らさない。

  ・ゆりかごの詩の「風雅な世界」を「歌」として作ることができるかどうかが
   うまく歌えるかどうかのポイントである。⇒話しているときの意味や感情を
   そのまま(話しているときの言葉の作り方や話し方)で歌っても、風雅な
   世界をつくることはできない。

  ◎普段の日常の生活性とは違う「音楽の世界を探す」こと。自分の中の別の
   面を見つけること。それは、生活を楽しくしたり、豊かにすることとは異なり、
   人のもっと内側の本質的なできごとである。本来、各人に備わっているが、
   現代日常生活では隠されてしまっているだけ。それを見つけ出すこと。
   ⇒「音楽的な緊張」をつくるということ。

   [e] 上前歯中央から首の後の付け根に引っ張る(喉は下げる)。
     音の通路を響かせる。音を出そう、つくろうというのではなく、響きが
     あるという意識。

   (歌詞つきで)鼻の穴(出口)がおでこに向かって吸い込むように音を取る。
    みぞおちを上げ、丹田を下げることにより、横隔膜を張って支える。

    1人ずつ
     Aさん:前に吐かずに吸い込むこと。
     Bさん:おでこの骨を響かせる。
     Cさん:鼻から前へ息を出すこと(口からの息は少なく)。
         それにより顔の上前面を響かせる。音を内側にこもらせない。
         支えは背面(肋骨の後、仙骨)でする。前だけでやろうとすると、
         息は前に出なくなる。また背面で支えることにより喉が下がる。
     Cさん:鼻から頭蓋骨(眉間)に向かって息を吸うように。
         (臭いを嗅ぐ程度でよい)

 (2)浜千鳥
    上顎のうがいをするように、上前歯に向けて息を流す(1階の響き)
    高音になったら、鼻から息を出す(2階の響き)
 (3)野ばら
    前奏の間に歌う準備をしておくこと(鼻、軟口蓋、喉、おでこ)
 (4)聖夜
    2小節を1フレーズとする。高い音に上がるときは、鼻の穴を指で
    上げる。もしくは上唇を指で上げる。鼻から音を出しながら舌で上顎を
    なめる練習をするとよい。

  ・自分の内側でいくらやっても聴く人は外側にいるので、音を自分の外側に
   作らないと伝わらない(声のout side感覚)

  ・自分がその歌を歌うときは、どういう状態になればよいのかを考える
   ⇒感じる頭を育てること。

  ・「音楽の道」が体の中にあることをつかんでしまうこと。聴くことからつかむの
   が早道(耳、頭だけで聞くのではない)。

  ・聴いている音が、自分の身体のどこに当たっているかをつかまえること。
   そのためには、喉を開けておくこと(あくびをする感じ)。

  ・発しながら受けること。

◆本日の磯貝語録
 自分の内側でいくらやっても聴く人は外側にいる。音を自分の外側につくらな
 いと人には伝わらない。自分の声のout sideの感覚をつくる。

◆本日の感想
 身体を使うことがこんなに難しいとは思わなかったです。自分の身体なのに…。
 少しずつ声の響きというものが分かり、自分の響きもついてきて楽しく歌えまし
 た。周りの方の変化も大変勉強になりました。(Y.I)

俳優発声実践(11/8)                      《ことば系》

11月8日(木)俳優発声実践

講座テーマ「情の言語、意の言語、意と理①」

[Ⅰ]息の道、声の道をつくる(座位で)(磯貝塾長)
  ・膝の下に座る→丹田にのる、鼠径部を入れて呼吸(中心感覚と帯)。
 イ)鼻→首→背中(背骨の内側)を通り、腰から下腹に細いパイプで入れ、
   丹田のささえから胸を通り、口から細く吹く(地の声の道)。
   ・吹き矢を吹くように水平に直進する。
   ・吸気と呼気に間をあけず、入れ替わりでやる。

  ◎日本語の情や意を表現するため、日本の古典芸能(例:噺芸、歌舞伎)
   の技術と現代語を合わせる。

   ・口の前12cmで結実する音声から3尺(約1m)先でセリフを出す様式を
    身につける
   ・呼吸から声にするための息をつくる(密度の濃い息)

 ロ)口から細く、前胸に高く薄く入れ、即座に鼻を開け後首を通り、口上と
   わずか鼻から柔らかく息を外に流す(裏の声の道)

  ◎軟口蓋を自在に動かし、息を変える技が必要。

[Ⅱ]テキスト語り
  「崇徳院」p.84 下中「笑わなきゃと言うけどね・・・」
    女形→鼻、熊→口と使い分ける(細く前から3尺先から語る)
   p.85下
    「英語じゃアない。・・・」
    女形:鼻の先のくちばしから出す。小さい口紅のまま喋る。細く。

   ・入れるところと出すところを使い分ける(女形はコンパクトに)

  ◎「響きを作る」から「響きを消す(息で)」芸を身につける
   ・いい声は数カ所出せばよい。
   ・緩急のある声、息で消す、息を前まで通す、背中から抜く
    ボディビルダーは背中で呼吸する、見せる。初心者は腹式から
    縮めるために出す。素材を最高級にする。
    コンクールは「素材開発」声帯、筋肉、肉体から精神
    極めると品がある

  ・「瀬をはやみ・・・」を歩きながら詠む。
   イ)地息の詠み
   ロ)裏息の詠み

   足袋のよさ→足裏のおさまりがうまくいく。
   
   使うとき、消すとき、
   胸を使うとき、腹をつかうとき、

  ・一語一語を自分が実感できるように喋る
  ・響きを残すと自分の中に残ったように聞こえる
  ・なにをしてても品格があるように、日常生活から自由なところに芸は
   ない。芸の中の自由をつかむ。   
    
◆本日の磯貝語録
 ・地の声の息の道と、裏の声の息の道は異なる。
 ・息を変えれば声は変わる。息を変えれば意も変わる。

◆本日の感想
 息を変える(自分の中のいろいろなエネルギーを自由にコントロールする)
 これぞ芸の源泉であるという。よし、息を使いこなします(K.A)

歌発声中級(11/8)                        《音楽系

11月8日(木)歌発声中級

講座テーマ「日本の作曲家の歌」

[Ⅰ]ストレッチ
 ・金魚運動
 ・仰向けに寝て、足首から上身の順に緊張と弛緩をくり返す。
 ・仰向けに寝て、手足を振る。
 ・仰向けに寝て、腕で上体を押し上げてKeep。
 ・両足を上げる。左右を交互に上げる。
 ・ペアになって腹筋。背中はまっすぐにする。背にのせて伸ばしあう。
  立って手を広げ自然呼吸する。気を感じる。気のボールを感じる。
  緊張はよい集中を生む。緊張を全身に振り分ける。

[Ⅱ]声だし
 ・ハミング
  喉で音程をとらない。
  ブレスの時に鼻で音をたてない。鼻、喉を開ければ、自然と入る。

[Ⅲ]テキスト歌唱
 ①詩を声を出して読む(語りかける)
  相手に語りかける(ひとつずつ)。「紫陽花」「初恋」
 ・ねらい打ちをする。読点のあとは、切るのではなく次につなげる。
 ・相手に語り、通り抜けるように読む(「初恋」)。
 ・語尾を自分に戻すと音楽になったとき、伸ばせなくなる。
 ・詩だけで読むのは難しい。音楽の力に助けられている。
 ・音程を変えて読む練習をするのもよい。
 ・次の段階で、一語一語をリアルにつくる練習をし、全てを捨てて歌を歌う。

 ②テキストを歌う
  1)「赤とんぼ」、「夏の思い出」:Aさん
   背中と首で止めている。腹もみをする。
  2)「風の子供」、「初恋」:Bさん、Cさん、Dさん、Eさん
   ・聞いている人が先を聞きたくなるようなフレーズの切り方を考える。
   ・「はつこい」の「つ」は母音を無声化するが、歌の時は手頃に有声化する。
   ・跳躍のある曲なので、いかにきれいに歌うか?段差なくつなげるか。
  3)「紫陽花」「かやの木山の」:Fさん、Gさん、Hさん、Iさん
   フレーズのなかで何をするのか?もう少し動きのある曲である。

 試演会では2曲歌う。

◆本日の感想
 逆作用(緊張→弛緩→端々に気を感じる→リラックス効果)を実感。
 歌の呼吸も同様であることがわかった。
 詩を読み聞かせることの難しさを感じた。(K.S)

歌・演奏(11/8)                          《音楽系》

11月8日(木) 歌・演奏

講座テーマ「リーダークライス全12曲④」

1.各自ストレッチ 20分間

2.課題曲練習
①“Frühlingsnacht”
 a)Aさん-テーマ:休符の間もつなげる―という意識を持って
  各フレーズ毎、1拍目の付点をちょっと長めに取ってみる。⇒抑制がきいて表
  情が出てくる。休符の間もつなげている、という感覚をもつのはOK。その休符
  の間に次の準備をどう作るか、膨らますのか、一度自分に引き込むのか。出し
  たり入れたりの振り幅を大きく作る。
  流暢に行き過ぎないリズムとどの方向に出したいか、ということを考えると良い。
 b)Bさん-テーマ:
  情熱を持った上での抑制が必要。どのフレーズもテイクバックが短くなってい
  る。もっと深く長く。若者のはやる気持ちを表現するためのエネルギーが足り
  ない。フレーズに入る前のふくらみ、1拍目の放出のエネルギーと2拍目の抑
  制。自分の中でエネルギーが常に回っていなくてはいけない。

 起・承・転・結の結を丁寧にするのはわざとらしい。前の3つの流れがしっかり
 できていれば自然に“結”は表現できる。

②“Mit Myrthen und Rosen”
 a)Cさん-テーマ:ブレスの後の言葉がすぐ出るようにする
  目的としていたところはこなせていた。
  2ページ目最後~3ページ…だんだん心が開放されていく感じ。次々感情が
  出現していくところなので落ち着かないように。心の変化を味わうところ。
 b)Dさん-テーマ:“彼女への想い”を色々な形で表現している曲を体現する。
  曲の中にかくれている気配をもっと感じる。一人で歌おうとしない。動きは
  とてもよかった。
 c)Bさん-テーマ:音楽が変わっていくところを表現したい。
  最後のところは歌がひっぱらないとピアノの伴奏は手助けをしてあげられない。
  音を出していない時の息をもう少し意識してみると良い。音楽を変えていくの
  は息とリズム。息を変えていくこと。

③“Lied der Suleika”
 a)Cさん-テーマ:冒頭と最後で同じテーマが出てくるのを歌い分ける
  2ページ目の“du”=“あなた”がでてきたらちゃんと“あなた”と思う。
 b)Aさん-テーマ:ラインをきれいに出せるようになりたい
  ラインを考えると抑制がかかりすぎるようなので、声でラインを作る。
  頭だけで考えない。
 c)Fさん-テーマ:
  その単語のもつ温度、手触りなどを具体的にしていく。休符に香り、印象が残
  るようになってきているのでその調子で。

◆本日の感想
 どのように歌いたいかテーマをそれぞれ決めて歌いました。自分で歌っている
 時は必死で良く分からないのに、近頃他の人が歌っているのを聴くと音楽が見
 えるように良くわかり、とても勉強になります。(Y.H)

俳優発声中級(11/7)                      《ことば系》

11月7日(水) 俳優発声中級

講座テーマ「話声の息の位置、響きの位置」

[1]フリー柔軟

[2]声とことばのストレッチング(磯貝講師)
①手のひら、甲、股を摩擦する。
②顎を上下左右に開閉する※顎関節をつかってノドをあける。
③前顎と下顎を緩めて、左右にカタカタと動かす。
④オトガイに力を入れて舌で口の中をおしていく(前首と舌骨を使う)
⑤唇を動かす。前歯茎や舌小帯を使って首周りまで動かす。

[3]良い音(声)を出す状態をつくる。
 ・軟口蓋を奥で高くとらえること。
 ・純度の高さは経験でしかわからない。なぜなら、外の音と中の音は違うから。
①軟口蓋に向かって息を当ててみる
 下顎、舌のささえ、口唇の形が重要。軟口蓋共鳴の声を出してみる。
 歌える⇄話せる。
 これを自由に迅速に変化し、質もあまり変わらない発声法がよい。
 舌骨の上げ下げを出来るように、首周りを鍛えること。
 朝、鼻腔をこすってマッサージするとよい。
②硬口蓋に向かってイ、エ、ア、オ、ウを出してみる。
 (上顎共鳴)
 闇雲に出さずに聴いて出すこと。

◎日常の日本語は、口腔を漫然と響かせて発話している。これは舌面を横びろ
 に広げ、上顎に近づけ、薄く広い前側の口腔で発話、発語していることによる。
 この発語法は、自己意識や自己感情の確認性はあるが、他人に発して同調
 理解を得るには、はなはだ消極的であるといえる。具体的には語音が不鮮明
 で各母音、子音の分離性が乏しく、音声エネルギーの直進性にも欠けている。
 (他人には聴きにくい)
 ・これらの事は、自己の主観性の確認や満足にはなるが、自己内に客観性を
  育てることは少ない。
 ・発された音は、その場で空気の振動に転化され、客体化している。
  当然音(声)はその振動を受ける(聴く)という作業で成立している。
 ・日常的会話には様々な目的や種類があるが、表現性(客体性)を求められ
  る発話は、伝達音声、伝達発語に変換する必要がある。

◆本日の磯貝語録
 人は意識や身体が育つように、声もことばも育つもの。育ち、には環境内自然
 育成と自主的目的育成がある。
 演劇はあなたの(役の)態度

◆本日の感想
 寒くなったせいか、顎が硬くなっていた。やりすぎない事だが、足りなくならない
 様にベースアップ、ベースアップ。顎ではなく、舌を動かすんだ。肝心なのは
 柔らかい顎で舌を動かすことだ。 

俳優発声初級(11/6)                      《ことば系》

11月6日(火)俳優発声初級

講座テーマ「発声共鳴法 上顎共鳴」

[Ⅰ]ストレッチと呼吸(磯貝塾長)
①ストレッチ
 ・側腹を伸ばす。前屈、もも裏を伸ばす。
 ・肩幅に足を開き、手を前後に振る。(5分間)
②呼吸練習:立位
 ・丹田に手を当てて呼吸をする。
 ・丹田に手をあてたまま、片足加重で呼吸する。ブレス毎に加重する足を
  かえる。
 ・背中(呼吸筋)に両手をあてて呼吸をする。
 ・横隔膜に手をあてて、呼吸をする。
 ・手を前方でクロスして肩に手をあてて呼吸する。

[Ⅱ]「ささえ」の入れ方:意識的発声と持続的共鳴のための響きとささえ法
  鳴った音を口に集めて、響きを作り直す。その響いている位置で音を持続さ
  せるための呼吸があり、その呼吸に必要な“ささえ”がある。

①鼠径部を突き出し、ゆるめずに「イ・エ・ア・オ・ウ」
 <息を流すとは>
 口のギリギリの所まで息を出して、口の中でまわすことである。
 無駄に息を出さない。声になるだけの息を出す。ささえ点は動かさない。
②丹田を押して「イ・エ・ア・オ・ウ」 ノドをおろす。口を縦にする。
③横隔膜を張ったままで「イ・エ・ア・オ・ウ」
④みぞおちを押したままで「イ・エ・ア・オ・ウ」
◎各々により音高・音色が異なる。自然発語より、明瞭で強い響きとなる。

[Ⅲ]発声共鳴法・上顎共鳴
 テキスト:「ひとりぼっちの裸の子ども」谷川俊太郎作
 ・語を作る⇒前口
 ・響きを作る⇒後ろ口
 同時に作用する。比率 前口:後ろ口=1:2

共鳴の種類
口腔共鳴
 ①上顎共鳴―硬口蓋・・・前歯から奥歯まで
         ―軟口蓋・・・軟口蓋、けんよう垂、口蓋翼
 ②下顎共鳴―前顎骨
         ―舌面
         ―後顎骨・・・下奥歯
 ③胸部共鳴
 ④鼻腔共鳴

◎音感が大事である。音感の中にスピリッツがある。スピリッツが意味を生成
 する。響きを楽しむ実感があるか。

 ex)硬口蓋の響きでテキストを読む(一段落ずつ、一人ずつ)
   声がかわれば言葉が変わる。

◆本日の磯貝語録
 息を混ぜるのは「技術」、息がもれるのは「未熟」である。

◆本日の感想
 呼吸運動では自身の体の部位がはっきりせず、迷ったり見つけたりでしっかり
 と把握出来ていないと実感。私は未だに自分の出した音(声)をよく聴く事が
 出来ず、自分の音を正確に受けていないように思う。(Y.T)

朗読発声(11/2)                         《ことば系》

11月2日(金)朗読発声

講座テーマ「物語の読み方 語りの息②」

(1)ストレッチ(各自)

(2)講座(磯貝塾長)
 「聞き人を楽しませる読み方」を学ぶ
 ・読み手側に何かがあること。(ただ、まんべんとらしく読んではダメ)
  
 ◎何か:はっきりした目的、明確なキャラクター、魂胆、悪音または善音、
     アクノリ、etc. これらが基盤もしくは原動力となって生きたもの
     とする。
 ・日常会話は身体を使っていないため、飽きてくる。もしくは薄くなる。
 ・身体を伴った会話は動きが遅く、納得度が違う。腑に落ちる。
 ・腹を硬くしたり尻を閉めると表現力が落ち、伝わりにくい。会陰を使う。
 ・下に降ろす声は、口の前でしゃべらない。全身で喋る。
 ・料理を習うときは、塩み、苦み、辛み、甘みの順に習う。
  甘みは一番最後。これは芸と同じ。
 ◎芸の中での執拗さは必要→粘り、厚み、深み

(3)テキストを読む「男どき、女どき(向田邦子/ビリケン」(磯貝塾長)
 冒頭
 「いつ頃からそんな習慣がついたのか、石黒は自分でも思い出せない。」
           
 ・人物や情に関する描写を捉えて身体におとし表現する。
 ・人物描写は魂胆で身体化する。ものの感じ方の重さ、長さを表現。
 ・魂胆の身体化の時に悪意で捉えて表現すると聴き手を引きつける。
  ⇒これを表現するには全身を使う(腹でやる)
 ・「思った通りのことをやったら伝わるだろう」はない。
 ・文の意味や言葉の意味は、身体の反応で出てくる方がおもしろい。
 ・全ての文章を同じように読むのではなく、ただ読めばいいところは、
  あまり執拗にならなくてよい。メリハリを強く。
 ・悪意を表現する時には口ではなく腹と口でやる。
 ・男性は本来女性を挟むと格好をつけるが男同士だとケンカをしたくなる。
  →敵対的
 ・語尾を抜かない。ぼかさない。ごまかさない。逃げない。
 ・敵意(戦友)の相手が弱りゆく姿を音で表現するのは難しい。
 ・エネルギーが終末する物語の読みは難しい。
 ◎何もしないというのと何もしないというキャラクターは違う。
  何もしないと言うことが生々しいなら面白い。
 ◎面白いというのは、行動であり。観念ではない。
  観念、理念、概念は殺せ。

◆本日の磯貝語録
 感情と情動は違う。情動には生死が付いてくる。漠然と頭の中で作るのでは
 なく具体的に身体化する。

◆本日の感想
 私の音声の実態をドラム缶と名付けられ、それはイヤだと強く思いました。
 どら猫とも・・・くそっ!! しかし先生のサンプルを聞いて「あっ、それは
 楽しそうだ」と思う。でも自分の読みはちっとも楽しくない。技術だな・・・明らか
 に 先は長い。(Y.Y)

表現・発声クリニック(11/1)                    《共通系》

11月1日(木) 表現・発声クリニック

講座テーマ「言葉さばきと話し方・話し方① / 中心、重心、バランス」

[1]ファルセットの出し方と歌声について
 響きは後ろにつくり、喉の鳴りを前面に出さない。
 響きは思いきり薄くする。

[2]踏み足(中心、重心、全体バランス、全身実感)
 ・足首・膝・腰の軸を廻してバネを作る⇒軽い屈伸運動
 ・上半身には力を溜めない⇒部分的に固めるところを作らない。
 ・下半身のバネを使って全身を動かすが、丹田はあまり上下させない。
   ↓
  踏み足をしたまま歩いてみる。(足裏感覚をするどく。足首で足裏を支える)
  全身実感。全身の動感、全身のバランス感をつかむ。
 ・基本は床うち。手で床を打つものを足に置き換え全体(身)性をつけたもの。
  身体、精神の中心ゾーンと全身の重心を知る。

[3]座談会
 ・芸をやっている役者が少ないなぁ、という話
 ・芸人として今後やっていくことについて

◆本日の磯貝語録
 これからもっと考えることが山程出るから

◆本日の感想
 今日は踏み足。自分の身体なのにままならぬ。でも続け(2H)ていくと少しずつ
 の変化。「あ、変わった!」突然やってくる。“これだ”の発見と実感。なかなか
 面白い。自己改革と自己調整には秀逸。ジジ、ババになっても続けたい。
 (M.M)

歌・演奏(11/1)                          《音楽系》

11月1日(木) 歌・演奏

講座テーマ「リーダークライス全12曲③」

1.各自20分間ストレッチ(和田講師)

2.課題曲(和田講師)
 ①“Heimliches Verschwiden”
 ◎曲の調によって表現したい感情がある程度定義づけられている。
 2ページ目、春が去っていく不安感から始まり、どんどん転調して心の変化を
 表現。
 ・3連音符の伴奏で軽い印象を受けるかもしれないが、情熱たっぷりの曲。
 ・伸びたらすぐ戻る。伸ばしすぎると内在するものに負けて重くなりすぎる。
 ・「Rings~」「Küssen~」の付点8分音符を伸ばすとき、平たんではなく少し傾
  いて。
 ・2ページ目2段目~ 縦や横に揺れているのを感じて欲しい。動きを捉える。
 ・“cresc.”のところからクレッシェンドをかけるのでは遅いので、その前の「sei」
 のところからクレッシェンドに入る準備をする。「sei」で一度膨らんで、「und~」
 に入る直前一回きゅっと引き込む。
 ・3ページ目の1段目。だんだんアーフタクトが前からくる。
 ・3ページ目3段目から最後まではひとかたまりのうねりになって切ることができ
  ない。どこで出してどこで引くか。伝えたい単語は何か。

 ②“Gesungen!”
 ・2つの8分音符のうち、最初の音符を強く、2つ目の8分音符はすぐ言わずに
 次の音に繋げるようなイメージで。
 ◎内在するエネルギーを表現し伝えるためにどう8分音符をさばくか。
 ・ブレス位置に研究必要

 ③“Heiβ mich nicht reden, heiβ mich schweigen”
 ◎激情がある。譜読みの時はその激しさをしっかり捉えて、だんだんと洗練させ
 ていけばいい。
 ・随所にあるクレッシェンドは感情の高まりを表現
 ・2ページ目3段目の“schneller”のマークはどこまでかかってくるのか。
 ・“fp”で始まる「schlieβt ~」いきなり跳ね返る感じ。
  「Ein jeder~」でテンポがかわってくる。
 ・「gieβen」のクレシェンドは思わず開いちゃう感じ。アクセントは「gie」の方。
  「βen」に向けて大きくなるというよりは「gie」にかけたエネルギーで思わず
  開いちゃう
 ・「aufzuschlieβen」で一つの単語なので「schlie」「βen」それぞれ伸ばしてい
 る間に感情が変わらないように気をつけること。

 来週からちゃんと歌っていく。
 何をやるために歌うかを表明してから歌う。

◆本日の磯貝語録
 芸術における慣れには2つの道が用意されている。1つは洗練、1つは堕落で
 ある。