表現・発声クリニック(1/31)                    《共通系》

1月31日(木)表現・発声クリニック

講座テーマ「ナ・マのさばき」
[1]ストレッチ
・両手の振り子運動
  振りはひとつひとつゆっくりでよい
 ・大の字に寝て、脚を反対側の脚にかけて腰をひねる
  ある程度リズムよく
 ・回復運動として金魚運動

 ・21世紀にやらなければいけないことは「ユーモア」ではないか?
 ・古典落語がウケない現状
  →風潮として一過性のキャラクターの笑いが増えているが、芸というのはそこ
   に走ってはいけない。

  どんなに悪い奴をかき集めても全体の15%
  逆にどんなによい奴を集めても全体の15%
  残りがマスと呼ばれるもの

[2]唇音(マ、パ、バ、ワ)
 ・言語の響くポイントを見つけ、よい響きをつくる。
 ・唇音は構えが重要。発語前の溜めをしっかりつくること。

 ・日本語は大半の語が漢字に置き換えられる"意味語"なので、音声がまずくて
  も頭で補正して直してしまう。

 ・そのグループ内でしか通用しない言語が増え、身振り手振りが多くなった。
                ↓
          共通項が少なくなってくる

 ・希望がないから欲望を満たす方向に走る。
  なぜ希望がないか→本質に結びついていないためだ

 ・受ける側をリサーチする
  つまり、発語する際も受ける側が分かるように作る。

 ・言語も常につくり変えて磨いていかないとどんどん劣化していく。
      ↓よい音声を作るために
  音声的には純音をベースとして、倍音をつくっていく。

 
  かかと-仙骨-頚椎が一直線かを見る
   ・上半身は特に問題なし
   ・下肢の背面の緊張高し。
   ・要背筋力

 ◎下肢の訓練から(息を深くして気を溜める運動)
  ・ひざを抜いてバウンド(200回目安)かかとに重心が逃げすぎないように。
           ↓
   手の振り子運動(引きを意識して)ひざは抜いたまま(200回目安)

   座って脚を開いてバウンド。疲れたらツイストをいれてほぐす。

◆本日の磯貝語録
  芸は流行を追うものではなく、本質とつなげるものだ。 

◆本日の感想
  "他人にわかるように喋る"ためには、自分が思ったことをそのまま発しないこ
 とが必要で、自分のつもりはあくまで自分のつもりでそれは私語だから聞く人
 には伝わりにくい。聞く人も聞く人のつもりで聞いてしまうことがわかりました。
 乗り越えるのは難しいですネ。

俳優発声中級(1/30)                      《ことば系》

1月30日(水)俳優発声中級

講座テーマ「態度と仕草」

[1]「表現としてイキイキしているとはどういうことか?」(磯貝塾長)
 (1)ウソがないこと
 (2)隅々までいきわたっていること
 (3)身体に気が充ちていること
  を基本に構築する。

・書かれている感情や状態を表現者が適格に表出するには、意思が必要で
 ある。俳優は自分ではないものになり、反射的意思で表現しなければいけ
 ない。
・無意識を意識的にする。
 ウソのない、自分にも客にも納得できる真実を見つけ出すこと。
 真実をつかもうとする意識を強くする→常に検証する。

◎Aの性格で、お金をばらまいた時、どんな意識を持つのか?
 これを丁寧にときほぐし、様々の意識過程を分析してみる。
 お金をばらまいた→態度→しぐさ→表情→声→表現

[2]実演練習①
 テキスト「性分」「気質」の傾向から一つ選び、表現する。
 (セリフもつくれると良い)
 ※限られた条件の中で造りあげていくこと!!

(1)演技をする上で、配役を具体化するためにコンテをつくる。
 ≪役造りコンテ≫
 ①♂♀、年齢、Body、名前-本人条件(本に書かれていること)
 ②人間相関図-人関係(本に書かれていること)
 ③場、時-環境(本に書かれていること)
   →“1次コンテ”台本に書かれているものを抽出
 ④性質、性格(性分テキストより)-想像時にはつくりだす
   →“2次コンテ”文脈から見付け出す

 ・決めた性分が一番表現しやすい状態や場を作っていく。
 ・どんなことがおきたのか、どんな気持ちだったのか、書いてないことを、どん
  どん自分で考えて決めていくこと。季節、色、時間

 ◎ドラマを深めていくのは、俳優の仕事。
 ・何もない所から、「こうだなっ!!」と造っていく(立体造形)、心のうごきまで
  造ること。(イメージィング又はデザインする)
 ・書いてあることを、ただ読むのは戯曲解析にもならない。
 ・俳優はものを造れる人。見えないものを見せようとする人。

 ◎すべてに原因があり、芝居は客に対して、その原因を観せる仕事。

 ◎「本当は何なんだ!!」をいつも考え、離さないようにする。
 ・このキャラクターなら絶対にこうするというものをとらえること、考えること。
  決めた性分の仕草をみつける。

 ◎息を無駄に吐く演技は、芝居をダメにする。
 ・書かれたテキスト、与えられたテキストをきちんとやりあげること。
 ・気質→態度→仕草→声→言葉
 ・「この気質」は得意である、というものをつくっておくこと
  (中間的なことは、不利になるからやらない)
 ・自分の生々しさから入る演技は上等ではない。
 ・気質は、一人でできそうなものと対人がいないとできないものとある。
 ・ステレオタイプをつくること、誰が見ても分かるものをやる方が良い。

[3]実演練習②
 例題(1)朝。明るい性格の人があくびをする。
    (2)敏感な人が携帯をとる(とった後まで敏感でいられるか)
    (3)温かいひとが椅子に座る(温かい人は息をはきたがる)
 ・関係やしぐさの前に、どんな心理状態なのか、ただ座っているだけでも、
  気質は出てくるもの。そこを突きつめていくこと。

 ◎芝居は、内面や外面をまねることではなく、芯のところをつかまえること。

 ◎生きている人間の筋(すじ)をとらえるのが、演技である。
 ・人間観察をする。あの形の時はどんな内面(精神状態)か?
  あの時の頭の中はどんななのかなぁ…と考えてみる。
 ・物体に対しても造り出す事ができるようにする。
 ・想像しながら、その中に入っていくことをしてみる。
 ・発展して、具体的にしていくことができると、表現につながる。
 ・再現性がないものは芸になりにくい。形でもって同じことを繰り返すことが
  でき、密度が増すことで透明度があがる。この考えが日本の芸の考え。

 ◎やりっぱなしにしないで、蓄積させるところに“芸の本質”がある。

◆本日の磯貝語録
 人は常に自分が理解している事が“真実”なのかを問い続ける心と頭の回路
 を持つ事が必要だ!!〈むだに息を吐くくらいなら、声にしなさい!!〉

◆本日の感想
 気質や性分について、今迄なんとなくしか理解していなかった事が分かった。
 自分についても他人に対しても「こういう状態」というのが不明確で表わすこと
 ができなかった。人の表面だけでなく、芯を見つけ出す事(観察、探求)が必
 要とわかった。

俳優発声初級(1/29)                      《ことば系》

1月29日(火)俳優発声初級

講座テーマ「母音調音:深母音」

[1]ストレッチ(戸村助手)
 ①首周りのストレッチ 前後、左右にまわす ※すじをゆっくりと伸ばす
 ②首のすじを口角や舌筋で伸ばしたり縮めたり動かす 
 ③口の奥をできるだけ大きく深く開ける
 ④左腕を胸の前で組んで右腕とクロスさせながらひっぱる
 ⑤左腕を頭の後ろにもっていき右手で左腕の肘を下に押す。
 ⑥左腕の手首をもって左側に曲げながら伸ばしていく。
 ⑦腰から前に倒れる(脱力)。その後ロールアップをし、戻ってくる。
 ⑧右側も④⑤⑥⑦と同じようにする
 ⑨両手を組んで頭の真上に伸ばす。その後、上半身を脱力して腰から
  倒れる。ゆっくり戻っていく。 ×2
 ⑩股割りから肩入れ、相撲の「しきり」の姿勢
 ⑪回復運動として股関節をゆるめる
 ⑫座って手と足をマッサージをする
 ⑬床打ちとしこふみをする。膝を開いて。

[2]発声講座「母音調音」(磯貝塾長)
(1)
 ・声の響き率によって感情が変わる。伝わる音とあらわすものが変わる。
 ・響きと喉の使い方により表現が変わる
 ・口の中の形を変えると音が変わる(い、え、あ、お、う)
 ◎パフォーミングアーツはパブリックなもので、人に伝わらなくてはいけない。
 ・伝える≠伝わる 伝えようとしても伝わらない。伝わるためのものを知ること。
 ・外の人が聞いてわかりやすい音を自分が作れるかどうか?
 ・言葉はその人の習慣を表す。そのため、あなたの今の言葉ではコミュニケートが
  難しいとしたなら、伝わる言葉を獲得し直さなければならない。
 ・私の「母音」ではなく、共通の音を捕らえ、獲得してゆくこと。
 ・私の「癖」で言葉を発してしまうと、それは人に伝わりにくい。
 ・他人にわかるように発しようとしないと、伝わらない。
 ◎音声は私有化しているものと、していないものとある。私有化していない
  パブリックなものに関して、共通のものを出すこと。

(2)実践練習「母音調音文章テキスト」を使って
 1.「はなばたけのあかいはなが、あんなにたくさんさいて、きれいですネー。」
  を読んでみる。
  ◎どんな花なのか、どこに咲いているのか、誰かいるのか、具体的にすることで
   音の実感が出てくる。
 2.二人組になって言い合ってみる。
  ◎打ち合わせの癖をつけるな。一発できめるようにすること。「きれい」って
   感ずるのは叙情的だからで、その表現をすること。
  ☆そのために、
  ①言葉を使わないで「きれい」って感覚を表現する(皮膚感覚)。
  ②言葉を出しながら「きれい」って感情を音からつかんでいく。
 3.はなばたけを見て、きれいという感情が出てくる。興す
  文の始めと終わりから意味をとり、何を伝えようとするか決める。
 4.「ぜんぜんだめ。せめてさんぜんえんでもネー。」を読んでみる。
 5.A、Bと二人組になって言い合う。
  ・日常表現ではなく音声を飛ばして出すこと。
   舞台に通じるものを出さなくてはいけない。二人の間だけで伝わる表現では
   舞台にはならない。複次元の表現をすること。客に向かっても伝えること。
   忘れたらうまくなれません。
  ・やっているパートナーとのコミュニケーションをとる音(声)と客に伝わる
   ための共通の音がある。それをとらえること。
 ◎「い、え、あ、お、う」が自分の生き方にどう影響してくるか。
  人間の芯の所をやりあうのがパフォーミングアーツであり、芯の所を捉えあう
  仲間に出会うことが大切。
 ◎書いてあることを本当に人に伝えたいと思うかどうか。本当のところで真実と
  して伝えるにはどんな声が必要でどんな表現が適切なのかをいつも考えな
  がらそして、決め出す。この次元では自己流の思いや考えは影をひそめる。
 ◎テキストに書かれた架空の役の思いや考えを、自分の体と声をつかい表
  現し実在化する。その時、その思いや考えが本当に今自分がやっている
  これでよいのか、と問い続けなくてはならない。そして、この物言いが
  最適なのかを聴き直す力が必要である。

◆本日の磯貝語録
 ・はじめは考え、想像を繰り返し、素早く自分の真実を捕えようとすること。
 ・浮遊する日常は事実であるが、真実ではない場合の方が多い。

◆本日の感想
 自分の言葉がどうして周りの人に伝わらないのかが少しわかりました。自分の
 思いが伝わる言葉になっていない。思って喋っても伝わるとは限りませんもの
 ネ。

歌発声初級(1/26)                        《音楽系》

1月26日(土)歌発声初級

講座テーマ「私の好きな歌②」

[1]準備
 ①鼻から息を出す(10回×3セット)。※吸わなくても自然に息が入ってくる。
 ②鼻に両手を(三角形に)添えて
   ・高めのところで前に出す
   ・低いところで(舌先、上の歯)
   ・裏声使ってできるだけ高いところ
    (ヘッドヴォイス。おでこ上までつながる感じ)。
 ③②のまま、ピアノの音に合わせて長く伸ばす(前に出すように)。
 ④サイレンのように上~下へ、下~上へ音をずべらせる。
  ※なめらかに行かないところは少し軽く。
   できるだけ高いところまでいってみる。
 ⑤リップトリルで④をする
  ※1回ごとに「顎の開放」と「軟口蓋(天井)を持ち上げる」
   静かに開いていく。息が浅くならないように。

[2]個人レッスン
 Aさん:「Oh my Own」
     言葉のニュアンスが大切。CDを聴いてマネしてみる。
     楽譜通り歌う曲ではないので、楽譜の音にとらわれなくてよい。
 Bさん:「Singing in the Rain」
     (歌に入るところからにする←少しカット)
     音楽をたくさん聴いて、音楽を自分の中に入れること。
 Cさん:「星から降る金」ラシドの中間音をどうするか。
     ヘッドヴォイスとミックス(上から下がってくる感じ)
     言葉のニュアンス優先すると、自然にいきやすくなる。
 Dさん:「O mio babbino caro」
     声を作って行く。息から。言葉(イタリア語)は縦口で。
 Eさん:「おお、シャンゼリゼ」
     ストーリーをしゃべってみる。何を歌っているか。
     わかっていること。自分の内に何か起こってくるはず
     →言葉のリズムが出てきた ブレスマークが言い直すヒントに。
     言葉の入れ方確認。
 Fさん: 曲変更「Santa Lucia Luntana」
 Gさん:「おもちゃのチャチャチャ」
     まず階名読みでやってみる。のどを鳴らしたい。
     「おぼろ月夜」もまず階名で。言葉は別にやっておく。
 Hさん:「千の風になって」
     ラララでメロディーをまず入れる。声まねはしないで、自分の声で歌う
     こと。
 Iさん:「Home, Sweet Home」
     「オ」でメロディー。頬骨の幅で両手で壁作って、3つの山(頬と鼻)を
     感じる。英語バージョン後半の音注意。英語の読み。音は前に(体は
     前にいかないようかかとでとどめる)。
 Jさん:「Desperade」
     足踏み、手振りしながらマイク持っているつもりで歌ってみる。
     自分の中のノリ。英語読み(鼻に三角に手を添えて)、三角の頂点で。
     鼻先軽くなでながら、そこで「ミィャ」。英語は前で。
 Kさん:「Sogno」
     「マ」で歩きながら歌う(リズムとる必要なし、スーッと歩く)。
     ゆったりと頭だけはまっすぐに地面感じて歩く。ゆっくり歩くと体の中に
     キュッと固まった感じに。
     ◎少し前傾で胸を軽くたたきながら歌う。(ゆるめる)
     ◎両手上にブランと上げ、ひざも少し曲げ、背中で保つ。
      かかと、腰骨ひとつのライン。
     ◎肋骨 横をやわらかく使う。
 Lさん:「からたちの花」
     顎に人差し指あてて「ラ」で。下顎はぶら下がっているだけ。「ラ」で
     早く大きなフレーズで。かかとと腰で重心はとっておく。ワンフレーズ
     しゃべってから歌う。言葉をまず読むこと。メロディーだけ「ラ」などで。
     合わせたときのバランス。

◆本日の感想
 テーマ「私の好きな歌」。各々皆さんの個性が見えて、とても新鮮でした。
 曲に幅があってとても楽しそう。最後の試演会までにどれだけ変わるか楽しみ
 ですネ。

俳優発声実践(1/25)                      《ことば系》

1月25日(金)俳優発声実践

講座テーマ「日本語の特徴② 助詞のあつかい」

[1]日本語を正確にすることを考える
 ・ことばの規定がなく、生活は様々なので精神もバラバラ(身勝手)
 ・昔に比べると質がよくなっている(平準化されたのか?)
 ・テレビでことばをよく知っている。身の回りとどっちが優先か。方言。
 ・標準語と地域語の差を意識しているか。年長者と私の方言の違い。
 ・テレビ共通語、響きの情緒感が薄い、硬い。
 ・生活言語を考慮しながら芸事のことばを考える→観客にアピールする。
 ・テレビの大型化、劇場の小型化で劇表現が等身大化してきている。
  演劇に芯が通っていない。仮設をたてて筋を通す。
 ・現代語劇は外様化され、社会の変化とともに消えていくものが多い。
 ・学校、会社、グループ、地域等での固有語(極少方言)が増殖している。
  そのため、言語が衰弱している。固有語が流行語となり消耗している。
 ・助詞を使い分けるのは基本的教養。日本語の助詞は後置詞。
  同じ音でも違う使い方をする助詞「が」格、接続、連体、使い分け。
 ・同じ文でも語の使い分け(ベクトルを変える)と音声は変わる。
 ・今日この頃の市民言語は、いいかげんに使っていて雰囲気になっている。
 ・普段助詞の発声を意識しているか?
 ◎助詞によってセリフの感情が変わる(変えると同じ音でも意味が変わる)
 ・書き言葉では意識するが、話し言葉は助詞の使い方は無意識。
  意識すると不自然な会話になる。
 ・生活では助詞を省略する(漫画のセリフ)。感嘆詞は重要視!非言語化
  →生きていることば、死んでいることば
 ・音声を活かす言葉 音声で活かされる人生→活性化
  生き延びる、消耗しない、芸とことばを新たに創出していく。
  先を見る、見えないから追っかけてつくる、ないものをつくる
 ◎相手が信頼する言葉を私がつくる。外側からつくる。
  考える言葉を使って考える。思う言葉で考えない。

[2]日本語助詞の用法演習(配布資料)
 ・助詞を通してエネルギーを変えると意味が、意志が変わる。
 ・説明文では助詞を軽くする→意志がない
 ・立てる、つなげる→助詞がないと表せない?平板になってしまう。
 ◎意志を伝えるためにその言葉がある

 <演習>
  (1)の「が」が入る文を作り、意志が伝わる言い方をする。
  次回は(2)(ロ)の「は」、(2)(イ)1つ、(3)1つ、(4)1つ
  文章を作ってくる

  ・今は「の」「は」「が」がいいかげん、めちゃくちゃ

◆本日の磯貝語録
 相手が信頼する言葉を私が考える、向かっている先を作り出す。
 助詞で次につなげる、次をひっぱりだす。 

◆本日の感想
 助詞(日本語)が言葉を生かす。助詞をうまく使える人が少なくなってきて
 いるんですね。今の日本は・・・。うまく使うととてもきれいな言葉になるし、
 同じ文でも喋る人の感情が変わることが、とてもはっきりわかってきました。

歌発声入門(1/25)                        《音楽系》

1月25日(金)歌発声入門

講座テーマ「詩のリズム 音楽のリズム」

[1]ストレッチ(各自)

[2]今期の楽曲について(加藤講師)
 ・日本語は意味文字だが、意味ではなく音そのものを楽しむこともある。
 ・アルツハイマーの人に「案山子」「うさぎとかめ」「パタカラ体操」を聞かせると
  意味は分からなくても良い反応がかえってくる。
  ⇒単純にそれらの歌に出てくる音が楽しいのでは?
 ・今期の曲は、音を楽しむものが集まっている。
 ・意味ではなく音の楽しさも感じてみよう。
 [課題]今期の曲以外で音を楽しむ曲(詩、文章)を探してくる(次回までに)


[3]発声練習
 ハミング―副鼻腔と小鼻を広げながら
       自分の前の空間を広く、息を回転させるように
   ※アゴに力が入り過ぎないように

[4]各曲歌唱
 1)「ずいずいずっころばし」
  ・ずいずい→ピョンコピョンコ節
  ・まず自由に歌ってみる
  ・歩きながら
  ・スキップで
  ・縦口で音を前に飛ばして
  ・一人ずつ
 2)「向う横丁」
  ・音取り
  ・鳴子、でんでん太鼓でリズムを取りながら
  ・ひざ打ちしながら
  ・一人ずつ
  ※今日この歌を歌えるようにして帰る!
 3)「おもちゃのチャチャチャ」 1~3まで歌って間奏のち4
  ・自由に歌ってみる
  ・音をもっともっと楽しんで(音が意味を持つ)
  ※期の最後には歌って踊る
 4)「みかんの花咲く丘」1~2歌って間奏のち3
  ・自由に歌ってみる
  ・楽しくわくわく
  ・歩きながら

  さいごに「おもちゃのチャチャチャ」 楽しくリズムを取りながら

  この期中に音を楽しんではじけられるように!!
  ※鳴り物があれば各自持参

◆本日の感想
 体を動かしながら歌うことで譜面とにらめっこして頭で考えながら歌うのとは
 別の感覚がありました。楽しんで良いんですヨネ!

歌発声中級(1/24)                        《音楽系》

1月24日(木)歌発声中級

講座テーマ「イタリアの歌②」

◎ストレッチ課題
 稽古場でないとできない個人的ストレッチを各自考える。

Ⅰストレッチ
 各自

Ⅱテキストを歌う1
 声出し及び各自譜面(テキスト)のセッティング
①Caro laccio(高・中声~低声)
 Aさん、Bさんは低声、ほかの人は中声
②Già il sole dal Gange(高声~中声~低声)
 高声:Cさん、Dさん、Eさん、Fさん、Gさん、Hさん(B dur)
 低声:Aさん、Bさん(F dur)
③Se tu m'ami(高声)

Ⅲテキストを歌う2
◎イタリア語の歌で大切なことは、こめかみの響きを逃がさないこと。こめかみか
 ら前と後ろの響きがある。この位置より下げない。目頭の上を緊張させているこ
 と。鼻腔があくようになる。

①Caro laccio
 ・中声で歌う。
 ・下顎を張り、喉頭をあける。
 ・鼻の入口を左右に張り、鼻腔をあける。
 ・一人ずつチェック。
  軟口蓋の上(鼻腔奥部)にいつも響きがある事が重要。
 (軟口蓋の下(口腔天井部)が鳴ることも大切であるが、軟口蓋の上が鳴らな
 いとマスクが響かない)
 Aさん:肩甲骨とマスクをつなげる。
 Gさん:首の骨を意識して縮める
 Cさん:歌いたいところに向って歌わない。声帯で鳴った音を舌骨の後方で
     感じる。
 ・舌骨と下奥歯の根元を近づける。

②Già il sole dal Gange
 ・「ラ」で歌う。
 ・一人ずつ歌う。軟口蓋が垂れずに張ること。あくびの状態に近づく。
   低音チームはチェストを覚える。
 ・曲にあった声を作る
  鳴りと響きの問題である。それらを正確につくる。
  きちんと聴くこと。響きを聴く。

<日本語カタ仮名での発唱>
 一般的に、カタカナは口腔主体の発声をする。特に、咽頭腔より前の前口腔
 (上顎骨、前舌面)で構音するので、イギリスもきりぎりすも同じ音の発音をする。
 外国語を歌うとき、カタカナをふり、それを読みながら歌うと、およそ外国語音
 にはならず、勿論日本語音ともならない。外国語をカタ仮名で表記すると、何
 となくそのつづりを思い出し意味をとらえる。少なくとも、カタ仮名からその音
 (本来の)は想起できず。日本式な意味しか考えられなくなる。

◆本日の磯貝語録
 歌の声の訓練は、その歌が必要とする声(特に質)を獲得すること。必要とす
 る事は、言語(音と意味)と譜面から見つけ出せる。

◆本日の感想
 軟口蓋の上の響き、おでこの響きがあると、声が軽く前に飛んでいくのがわか
 る。こうも音が変わるものかとびっくりした。知らぬと知っているでは大違いの
 世界だ。

俳優発声中級(1/23)                      《ことば系》

1月23日(水)俳優発声中級

講座テーマ「性格表現とキャラクター」

[1]磯貝塾長による座学
 Question:性格や人格とは何ぞや? 何でも思うことを言ってみてください。
 塾生のAnswer
  ○人格(personality)
  人柄、人となり、劣という言葉を適用しない、社会的、“人が変わったようだ”
  ☆自我の動きをもって変化する。
 ○性格(character)
  タイプ、価値観、気質、名詞的、優劣を決めたがる
  ☆心の厳選をすることができる
  ☆外部に表わすことができる、外に出ている
 ○性質(temperament)
  根本的、本来のもの、要素化された
  ☆気質、性質は先天的にもっているもの
 ※心理学的立場と哲学的立場では、言葉の概念理解が異なる。

 ・日本人が漠然と持っている定義を俳優はどう選択し、理解、活用するかを
  明確にする。
 ・内在しているものも見方を変えたら、見えて来る。このような柔軟な思考が、
  表現者には必要。
 ・外に見えて来るものを第一に探し出し、客が見えて来るものを先ず作ること!!
  外に分かっているもの(キャラクター)を早くとらえること。
 ・人格が変われば、形体も変わり、当然、音声、喋り口も変わる。
 ・文学を解釈するのは、性格や性質の違いを見極め、宝探しをすること。

 ◎性格と性質は別ものである!!日本人はごちゃごちゃにしてしまう。
 例:俳優は、がんこおやじだと決めたら、お人よしな部分は考えない。
   赤は赤だ、と思え。この考えこそ“キャラクターライジング”である。

 ◎日本人は、「私」と言う主体を現わにしない民族性を持っている。
  そのため、外に出さないからこそ、内なる自分を手放さず、自分化してしまう。
  自分(私)以外をやり難い。多くの事を自分に引きつけてしまう。

[2]「性分」「気質」の傾向・様式の類型分類表を使ってのゲーム
 ①「すばやい」甲さんが“朝、何時に起きたか?”
  逆に「どんくさい」甲さんが“朝、何時に起きたか?”
  各々のキャラクターで表現する。
 ・「すばやい」気質ってどんなの?「どんくさい」気質ってどんなの?
 「すばやい」と言ったら、髪の毛まですばやい、「どんくさい」と言ったら声まで
 どんくさい。
 ・キャラクターをつくるうえで、赤は赤と分かりやすくつくるほうが表現しやすい。
  種々の赤は考えない。単純化する。
 ・自分のことが良く分かっている人ほど、自分と反対のものができる。

 ②「おだやか」「怒りっぽい」で、“隣の人から52円貸してもらう”芝居をつくる。
 ・その性分で、セリフを考えて、演じなければいけない。
  会話になっていっても、赤は赤だし、犬は犬と、徹底的にキャラクターとして、
  外に出していく。やりながら別なものにしていかないで、そのキャラクターで
  やりあげる。

 ③「自意識過剰」「自信喪失」で、“健康リングを販売する人”の芝居をつくる。
 ※金属(ゲルマニュウム)、効用は?、 金額32,000円、ナサ(Nasa)、皇室御
  用達等→これを絵(図)にすぐすること

 1.Aさん(自信喪失) 2.Bさん(自信喪失)  3.Cさん(自意識過剰)
 4.Dさん(自意識過剰) 5.Eさん(自意識過剰) 6.Fさん(自信喪失)

 ・自信喪失な状態はどんなものか、自意識過剰な状態を外側につくること、
  分かっているからできるのではない。俳優は精神的体力がないとダメである。
 ・こうでこうでと考えないで、決めたら、そのことをやり続けること。
  悩まないタイプの方が、表現が大きくて良い。
  細かいことが分かるから、大きいことができる。
 ・止まらないくらい思いつきが出続けるのが大切。
  うそをつき続けていけるようになること。

◆本日の磯貝語録
 芸人には根の所をジックリ考える頭と、考えではなく反射的に次から次に意見が
 わき出てくる頭とが必要。

◆本日の感想
 今まで大雑把にあつかっていたが、性質、性格、人格の違いを学び、その違い
 を演じたが、面白い。

俳優発声初級(1/22)                      《ことば系》

1月22日(火)俳優発声初級

講座テーマ「母音調音-ア」

[1]ストレッチ(戸村助手)
 ①身体の軸がぶれないように重心を捉えて首のストレッチ(前後、左右に倒す)
 ②鎖骨に両手を当てながら、イの口で唇を動かす 
 ③手のひらで唇と頬をマッサージする
 ④各自のペースで首を回す(左まわり、右まわり)
 ⑤手を組んで前に伸ばし肩甲骨を開く(八の字に動かす)
 ⑥手を組んだまま手のひらを外側にして上に伸びる。一度降ろしてまた上に
  伸びる。
 ⑦中心線を意識したまま腰から前に倒れる。そしてゆっくり起き上がる。
 ⑧左手を横にすっと伸ばして左側を実感してみる
 ⑨右手を横にすっと伸ばして右側を実感する。※この時、右足のつま先ポイ
  ント。
 ⑩両手を広げて大の字になり両側を捉えて中心軸を実感する
 ⑪腰から前に倒れてゆっくり起き上がる(ロールアップ)。軸をとらえ続ける。
 ⑫腰から上半身のみ左右にぶらぶらと腕を振る。そして膝を抜いていく。
 ⑬スタンスを広くとって股割りの姿勢になりながら肘で膝を開いていく。
 ⑭膝に手をつっぱらせてバウンド。そして肩入れ(左右)。
 ⑮股関節をゆっくりと元に戻して回復運動
 ⑯止めない!ためない!閉じない!のこんにゃく体操
 ⑰開脚正座になり床打ち(各自のペースで)

[2]磯貝塾長
 ・1月20日に行った試演会についての総評
  舞台から生き抜く強さと身につけてほしいと思っての試みであった。
  一語一語の音とセリフをとどめておく時間が短い。やりながら、自分に
  うそをつけるか?虚と実を行ったり来たりすることが芸である。
  一語一語の語に虚をつけることができるか。音から実感できるか。
  音声が身体化することで情が動き出す。
  舞台芸能は、芸のわかる人間が見に来るものである。

[3]発声講座「母音調音」
 ◎身体の真ん中(顔、頸部の正中面)が鳴っていると効率よく明瞭な響きの
  声が作れる→左右に散ってはだめ
 (1)前回の復習として「i」「e」を出してみる(eは下顎オトガイ音に)
 (2)「a」下顎の奥から下前歯に向かって出す。口の中で音をつくりオトガイ筋で
   支え反射させる。
 (3)母音調音テキスト[a]を使って読んでいく
  ・音を下(前頸部)をゆるめて流さない
  ◎口の中を下で押したりなめたりして舌筋の力をつける
  ・母音は喉と舌が大切である※配布テキスト、舌部解剖図を見る
  ・声と言葉のことはやりすぎるとつぶれてしまうから注意すること 
  ・縦口にして舌小帯を閉めることができるとよい音がでる
  ・声がよくなるには下顎の下(舌骨まわり)の鳴りをどのように口腔(上顎骨、
   奥壁)、鼻腔に響かせるかである。
  ・よい笛にしたかったなら日常的に使ってない音をたくさん出す練習をする
   こと。
  ・自分の喉や舌の状態を知ることで連動して声がよくなっていく。
   それができた後で音や語にはいっていく。
  ・ことばは読んだり喋ったりする直前に喉位置、舌形、口唇形などの形を
   瞬間つくり(かまえをつくる)音にする。

<役者の実と虚>

        <実>                     <虚>
       演じ手の私                劇中の役の私
①私自身を正確に把握実感              ×
       (実)
②     ―――→             テキストから役の情態を認知する   
                                 (虚)
③役の情態を自身に移し実態化させる      ←―――
      (実の虚)
      ―――→             役の虚体の中に演じ手の実を入れ
                         感念的でなく生々しい実態をつくる
                               (虚の実)

◆本日の磯貝語録
 音声の身体性が低いと喋り手も聞き手も生(なま)の実感が少ない。
 良い母音を持つことは、良質な言葉を持つための基本である。 

◆本日の感想
 人の音声は直せば直せることを知った。また、自分でも気付いていない自分の
 声も少し手を入れると直るし、そのための方法がたくさんあることを知る。後は
 やるだけ。続けるだけ。訓練だけです。  

市民発声・呼吸法(1/19)                    《共通系》

1月19日(土)市民発声・呼吸法

講座テーマ「はっきりとした言葉づくり① 文読みの場合」

[Ⅰ]ストレッチ(沖田講師)
 椅子を使ったストレッチ
 ・椅子に浅めに腰掛けて、腰は入れた状態。
  腕を組んで前に出す。
  肩をまわす。椅子の背もたれを持って体をひねる。
  足を組んで背もたれに手を回して体をひねる。
  首を前後左右に倒す。手で少し負荷をかけながら。首を回す。
  片方の足を伸ばし、片方の足を折る。その状態で曲げた足に手を置く。
  足首を回す。

[Ⅱ]文読み
  文の構造と声でのコミュニケーション

 ・音節一つ一つつなげて語を作り、その音のつらなりを口から発しているが、
  語になったと同時に意味を持つようになる。
  音節という絵の具で語の意味を描かなければならない。それは文になっていく
  段階でも文章になる段階でも同じである。
 ・日本の社会では、正確に音声を出さなくても日本語の文字を思い出すこと
  で、またなんとなくの近似値で意味を理解しあっている。声でつながっている
  より字認識で通用している。→本来は昔から字が生まれているが。
 ・重要なのは相手に伝わる語→文→文章を出せるかどうか。
  しゃべればすべて相手が受けれくれるというわけではない。
 ・日本語の社会性もしくは日常性ともいえる特徴(喋り言葉)にはっきりとした
  音声よりもなんとなくくずしたものの方に親近感を覚える。
 ・語のイメージで重要なのは生きているという実感。
  →子供の場合、両親の語によって性格が決まる。
 ・日本人の多くは対話時に自分の話ていることは、相手に伝わっているはずと
  思い込んでいる場合が多い。
 ・昔は日本人一人が支配し指示できるものの量が小さかったから成り立ってい
  た。今は、管理しなければならないものが莫大になり管理不能となっている。
 ※自分が管理できないものまで管理する社会が言語の不明瞭さを招いてい
  る。
 ・日本人の"思う"はミラー現象といい、中に残らず反射してしまい、次から次に
  変化し、正確に記憶されない。

[Ⅲ]テキスト朗読
  テキスト「人はなぜ生きるか」トルストイ作

 ・「語のもつ意志を自分の意志でもって表せるか」で伝わり方が違う。
  →意味が生きているかどうか。生々しいかどうか。
 ・<考える>
  ①自分に語りかける ②相手に語るために自分の確認をする
  言語での自己認識が強い場合、ゆっくりになる。
 ・自分が読む場合、本の主人公がどこにいるか(自分の認識で)がわからず、
  自分勝手にやるということは読み方が下手であるといえる。
 ・同じことを言う場合、自分の心と他人の心は違う。
  自分の範囲でものを聞いても理解できない。
  言語の発達とは、自己性と他己性を認めること。
 ・人に伝えることと自分の考えとは方向性が違う。一緒にやろうとすると
  言葉は明瞭化してくる。訓練が必要。
 ・文読み、語読み
 ・自己を客観的に再認識する。
 ・セミョーンが喋っていること、考えていること、セミョーン以外の人、
  セミョーンの地、地の文を読み分けるように。

◆本日の磯貝語録
 速い喋りや読みは、自己実感が薄く、当然他人にも伝わりにくい。 

◆本日の感想
 事物を考えるとき、自分化をしない。自分化とは、自我心による自分の内側に
 引き込むことをしないことを教わる。

朗読発声(1/18)                         《ことば系》

1月18日(金)朗読発声

講座テーマ「詩詠み 百人一首朗詠①」

[1]ストレッチ(各自)

[2]百人一首について
1)百人一首での遊び
 ・かるた、貝合わせ
 ・歌と舞い
2)今期の教材の選定理由について
  テキスト「小倉百人一首を学ぶ人のために」糸井通浩編 世界思想社
  百人一首の係り結びの説明がある
 ・成り立ちが説明されている
3)定型詩ブーム(三十一文字 みそひともじ)
 ・5・7・5・7・7の決められた中に言葉をのせることがはやっている

[3]和歌について
 ・歌にのせて情報を伝える役目があった(平安時代)
 ・天皇への上奏に和歌が使われていた
 ・伊勢や出雲に皇室の人が行くと自分の家へ帰った扱いで和歌を詠んだ
 ・折々和歌を詠み残すのが皇室の仕事である
 ・日本の古い書物はほとんど和歌
  各地の風土記でも要の箇所は和歌
 ・大和歌として和歌が国事だった
 ・民事でも恋や葬式も歌だった(歌垣、連歌 他)
 ・皇室の公話にはスタイルがありそれに則った和歌を作る
 ・400年ごろ中国から文字が伝わったが一般に文字は広まりきっていなかった
  ため、昔の人は聞いて覚えて口頭で返歌した。
 ・昔は簡単に女性に会えなかったため人(通信司)を介していた。だから他の
  人にわかるような表現はせず、裏の意味を持つ重層文学が発達した。
 ・和歌は表に解釈、裏の解釈、もうひとつ裏の解釈(卑猥さ)がある。これらを
  含ませられる人が文才があった。→言語の多重構造性
 ・そもそも「かたり」ということばにも二重性があった。
 ・日本の文学の原点は和歌である。

[4]百人一首を"よむ"ということ
  ×読む  朗読する
  ○詠む  朗詠する
 ・自由に音、節を付けて詠む

[5]百人一首の構造
 例:第1句(二重構造)
  「秋の田のかりほのいほのとまをあらみわが衣手は露にぬれつつ」
   かりほのいほ=農事用の仮舎。愛情の仮説宿舎
 例:第3句(枕詞)※日本語には前置詞がない
  「あし曳きの山どりのをのしだりをの ながながしよをひとりかもねん」
   「あし曳きの」が枕詞。この語の後には「山」がくる。
 ・上の句、下の句、それぞれで1つの内容になっている
  →二句詠み、流れるように詠む
 
[6]百人一首の朗詠について(一人一首ずつ詠みながら)
 ・節詠みの譜面があったが現在は使われていない。
 ・カルタ、歌会の際には、下の句は二回読むのが通例。
 ・詠む人が即興で作曲する場合がある(朗詠の面白さ)。
 ・和歌を数える単位は"曲"または"首"。
 ・詠み人(作者)の名前を朗詠の前後に読み上げる。
 ・上の句、下の句それぞれの句の中では読みを句止めて詠まない。
 ・ぶつ切れで"読む"と意味がわからない(聴く側が)
 ・男性が女性のことを詠むものが多い。柔らかさが必要。
 ・百人一首は次元が輻層しているからこそおもしろい。
    →日本語の二重構造の面白さ
 
◆本日の磯貝語録
  ・日本語は多重性を好む。平面的だとつまらない。
  ・女性のことは男性の方がよく知っている。 

◆本日の感想
 今、自分たちの生活から遠く離れてしまっている和歌の世界。子供のころやっ
 た百人一首とはいえ、声を出して歌うように、といわれても、素直にはできにく
 かった。

表現・発声クリニック(1/17)                    《共通系》

1月17日(木)表現・発声クリニック

講座テーマ「子音と舌の運動」

[Ⅰ]子音について
 ・"近似値"と"核音"がある。言葉の明瞭度においては核音を捕らえた方が
  絶対よい。
       ↓
  日本語は核音からずれていても意味が通じていれば聞く人が補正するとい
  う変わった言語。多くの外国語は核音を捕らえないと受け付けられない。

 ・江戸時代からの共通語と地域語の変化の流れについて
   共通語:戦争時の必然性や放送などで徐々に普及
   地域語:隠語としての用途で特殊化していった

 ・オトガイ筋が緩むと語も緩む。

 ・口は縦口、自動的に舌が浮き、鼻が開く。
  舌の運動に関しては、筋肉とその筋肉がくっついている骨で支えてやる。

 ・舌で喋ると語が潰れる顎関節を使って喋る。

 ・語を作るためには緊張(テンション)が必要。オトガイや顎に締めを与える。

 ・舌小帯を意識してやる。

 Ex.上顎音子音(N,L,T,D,K,G)の練習をしてみる。
   基本的に音階的な発声はフラットで。舌の運動性は高く。        

◆本日の磯貝語録
 今年は全員、母音の"u"ができるように! 

◆本日の感想
 前期がことばと生活について包括的に学んで抽象的内容が多かったが、今期は
 一転、具体的で機能的に一変。とはいえ、子音の日本人のバラツキが生じてい
 るバックグランドのお話は説得力もあり、いつもながら興味深かった。

俳優発声中級(1/16)                      《ことば系》

1月16日(水)俳優発声中級

講座テーマ「役と人格(2)-日本語の形と日本の型」

[1]日本の芸能には「形(かた)」がある。
  そのお陰で大雑把に多くの人に通じ易くなる。
(1)座る-丹田にのっていること(*着物を着ていること!)
  立つ-踵をあわせて丹田にのり、でっちりになり、みぞおちをあげる。
  歩く-男性は公式の場合、袴をはいている。袴の時は、大股で歩く。

(2)お辞儀(正座式)-指先から利き手をつき、もう片方もそろえて、相手の眉間
  を見つつ(第三の目の位置で見る)、肘から曲げていく。顔からゆっくり上げ
  て肘を伸ばし、片方づつ膝に手を戻す。
  *二人づつになり、向き合ってやってみる。

  儀礼の時は、喜怒哀楽の感情は押さえ込むこと。
  「おはようございます」「ありがとうございました」「こんばんは」
  それぞれ縦口で言ってみること。喉が下に下がり、丹田まで一直線に一本道
  ができる。こうなることで、声が体に伝わり、実感がでてくる。喉から
  下が大切です。
  口跡(こうせき)から意味が伝わるように、つくり上げていくこと。

◎和の芸、和語の芸と形
 人が群をなし生活や活動をする時、それぞれのやり方を持ち、育てて行く。
 世界中、古くから人々はそれぞれのやり方、特に「形」を持って生き合って
 来た。特に身分社会では、各身分により、形としての生き方を持っていた。
 日本はおよそ100年前程は身分社会が残り、「形」が残っていた。それは、
 個人のレベルから国民全般に至るまで、様々な種類があった。衣食住の形、
 職での形、コミュニケートの形。各々の基底をなすものに「語」、ことばが
 あった。喋る語も、書く語も明確に「形」があった。そこには、“かく在る
 べく”という明確な規範があり、それに従っていた。
 日本人の芸は当然この日本の形の中で行われ、場合によっては形を事さら
 に重要とした。しかし、近現代での社会の欧米化で形はくずれた。俗に云う、
 自由となった。いくら人は自由になっても、生き合って行く(社会化して行く)
 には、約束事を持たないとやって行けない。制度というものだ。芸にも制度
 としての約束事-形がないと成立しない。当然、日本語の芸にも形がある。
 言語はくずれ行くものだからこそ、形と言うものが重要で、それを美や表現
 という力を入れ守ろうとするのが、日本語の芸だ。

◆本日の磯貝語録
 日本語の本来の言葉は、声で決まる。

◆本日の感想
 和の世界に触れ、刺激的な講座であった。足袋を付け、着物を着、立ち居振
 るまいから、ことばや声を学ぶ。何だかとっても日本人になった感じがした。
 いつもは何人だったのだろう?

俳優発声上級(1/13)                      《ことば系》

1月13日(日)俳優発声上級

講座テーマ「三島文学と戯曲(1)」

[1]三島劇と近代能楽集について
 (1)ペーパー資料により三島作品リストを知る。
 (2)近代能楽集についてドナルド・キーン氏の後書きを読む

 [宿題]
  ・卒塔婆を調べる
  ・小町を調べる

 能楽(ノンリアル/リアル/デフォルメしたやり方あり)
      ↓聞かせる
     オペラである 能楽と本舞台との共通項
     ・ひとつ舞台
     ・シテとワキ(主人公は2人)

 現実の自分と実感した現実でない自分。
 現実から変わったときに状態が変わり声が変わった。

 芸能のすごさ→普遍性を持っている。→体の真に置いておく。
             ↓
           世界に通じる

[2]卒塔婆小町演習
 ・三島作品には
  人の性を
   ①男性は男性の中の性を知らず、むしろ女性の方が知っている。
   ②女性は女性の中の性を知らず、むしろ男性の方を知っている。
  場合が多い。

  男性の方が老婆のことが腑に落ちる。

 ・能楽は、身体で演じる。観念的にしない。
 ・彫刻のような正確さが必要。
 ・女性が男をやることで、自分が女のように感じる。
 ・女を磨く(無駄なものを捨てる)。
 ・役は明るく作る。 

◆本日の磯貝語録
 自分の役を疑いを持たずに接しない。(必ず疑いを持って)自分の理解の幅
 を狭めない。考えもしないことを見つけ出すこと。普通や常識はなるべく避け
 る。

◆本日の感想
 「卒塔婆小町」を読む。男性も女性も、劇中の老婆役を読む。男性は裏声で
 女を演じた。自分の実体とずいぶん離れたものとなり面白かった。

朗読の声とことば(1/13)                     《共通系》

1月13日(日)朗読の声とことば

講座テーマ「昔話を読む(1)」

[1]ストレッチ(磯貝塾長)
 ・表現のためのストレッチ。リラックスするだけではない。
 ・正座位での イ)中心取り ロ)重心降ろし ハ)呼吸運動
  ニ)発声練習、たて口にし、軟口蓋、硬口蓋、ノドを降ろす
  <舌の練習>①ノド~胸声 ②ノド~首後ろ ③ノド~頭

 ・言葉を作る=エネルギーが高いことを求められる。形やささえの正確さ。
 ・声をつくる=呼吸と関連した全身作業でストレスがかかる。

[2]民話(folks reading)読みの特徴
 ・リーディング(昔話、民話、説話)
 ・地域の伝承(風俗、土地に住む)
  とても固有性の高いもの(生活から研ぎ澄まされたもの)
 ・人間の生命の実感(死ぬの裏側)に満ちている
  芸術(生きることを死からとらえる)的毒性がある。
  宗教(わりと肯定的である)性も持っている。
 ・世界中の民話は時間空間的に普遍性が高い。
 ・民話の中には、原始宗教的なアニミズムが強い。
  違いさ(東北の民話、九州の民話)
  Fieldの作り方(自分の状態の作り方)
  勝手なことをやらない。伝承することを意識する。

[3]「淡路人形」を読む
 ・語に迫力を持たせる(恐ろしくて怖い話をする)。
 ・3人で組み読み
 ◎読む人間に力がある。声が多彩/切り替え
  最初から印象付ける→役者とは魅力(カリスマ)が必要です。

◆本日の磯貝語録
 朗読は、詠み人に魅力と声の力と語り口がないと始まらない表現の世界。 

◆本日の感想
 読みはじめで「オーッ、すごい人が読んでいる。すごいぞ!」と思わせるとは、
 何とも役者の基本ですね。魅力がないとできないですね。声だけの朗読は、
 読み方に魅力がないと始まらないのですネ。

歌発声初級(1/12)                        《音楽系》

1月12日(土)歌発声初級

講座テーマ「私の好きな歌①」

<連絡> 3/8(土)試演会 開始時間9:00~※1時間早く始めます

[1]発声
 首の後ろを長く…リップトリル 舌先を突き出す⇔引っ込める

[2]自由曲合わせ
1回目
 Aさん:「からたちの花」山田耕作 Es
     息をもっと流す
 Bさん:「sogno(夢)」トスティ As
     まず縦口で言葉を。(言葉から息を流せるように)
 Cさん:「ならず者」
     声造りのため調性を3度下げて
 Dさん:「Portament」バッカイ F
     自分がわかって歌えるものに変更したほうがよいのでは(曲変更)

 ☆歌詞を書いて一部提出「書いた歌詞をいつも持ち歩く」

 Eさん:「Gia il Sole dal Gange]
  もう少し高い音域(E、F)で出るものの方が良いのでは(曲変更)
 Fさん:「Home, sweet Home」
     英語でこの調は高いかも。3度下げて。
 Gさん:「メモリー」
     もっとヘッドヴォイスを作りたい
     (前奏3小節後4小節カット、間奏も4小節カット)
 Hさん:「おぼろ月夜」
     空気が口の中にたまっている。外に出したい。
     歌詞を音楽的に読む練習→歌詞をしっかり伝える
 Iさん:「Amazing Grace」
     英語の言葉をしっかりと。

2回目 
 Aさん:言葉の読み(人に伝える)。laでメロディを伝える。階段を滑り降りるよ
     うに。
 Bさん:下顎から声出すように。(uで)。下顎前、顎の関節使う練習。のどを
     開けっ放しできるように。鼻を手で上げてみる。
     下前歯から上口唇上に。(→のどをやわらかくする練習)
 Cさん:3度下げ→E dur 好きなように崩して歌ってみる。リズム自由にのって。
     楽譜のレールから思い切り崩してみる。やりすぎると戻れなくなるので
     そうしたら楽譜に戻ってみる。
 Dさん:3拍子のリズムで。リズムは音楽の意味がある。踊りのリズム。
     「Portament」(副教材として練習。覚える)
 Eさん:早口言葉でしゃべれるようにする。「u」→胸に手を置き、のどからそこへ
     「u」、のどは「o」の状態で。そのままおでこに手を置き、そこも使う。
     長い楽器を作る(パイプオルガン)  
 Fさん:「la」で。歯を閉じて口唇開けて歌う。高い音もそんなに高く思わない。
     楽しそうに歌う。相対で歌う。
 Gさん:気持ちが先行しすぎ。上顎の細いところで歌う(言葉)。
     「言葉を語る」と「メロディ」をいかにひとつにするか。
 Hさん:「しゃべる」と「歌う」が違い過ぎる。思い切りよい声で、かつ人のために
     歌う。
     体全体使って全部説明しながら歌う。(+おもちゃのチャチャチャ)
     頭の使い方を変える。
 Iさん:聖歌(祈りの音楽)にする。祈る対象、その力、栄光を賛美する。
     のどしっかりと。

◆本日の磯貝語録
 音楽の楽しみは、聴いている人と一緒に楽しむこと。一人で楽しむな!!
 まずは、音楽を楽しませること、次に聴く人を、最後に歌い手が楽しむこと。

◆本日の感想
 みなさん、各々の歌が楽しみです。楽しくうれしく聞かせます。
 たのしくうれしく聴きたいです。私も楽しませるように歌いたいです。

歌発声入門(1/11)                        《音楽系》

1月11日(金)歌発声入門

講座テーマ「日本語のさばき方」

・発声練習(加藤講師)
 ハミング 鼻腔を震わせ息を前に出す

[1]日本語について(磯貝塾長)
・歌、文、しゃべり→同じ日本語でもそれぞれ異なる。

・文字ことば(言語)
 ①文語文(5・7・5型、漢文etc.)
 ②口語文(小説、詩、散文、戯曲、論壇)
・声ことば(話言語)
 ①話(日常会話=生活語、方言、社会会話=職業語、芸話談)
 ②歌(詩言語、散文)
  歌にする基と文字は漢字、ひらがな、カタカナ、外国語である。
  歌詞として書かれている文字の種類が異なれば、同じことが書かれていても
  受ける人の意味合い(印象)が異なる。
  (日本も古来はその地方によって使われている言葉は異なっていた。)
  文字化を導入した初めてのものは漢字→ひらがなを発明(簡略化)
    ほぼ同時にカタカナも発明
  こういう経緯から
   ひらがな⇒意味
   カタカナ⇒音を想像する

[2]曲別日本語の特徴
1)「おもちゃのチャチャチャ」
 「チャチャチャ」→音として表現、意味語の音
 この2つには違いがあるはず。違いがわかるように歌わなければならない。
 日本語は「母音」言葉である(1音節=1子音+1母音が基本)
 日本語は語頭音が不明確だと不快感を与える。
2)「ずいずいずっころばし」
 元歌は大人のザレ歌がわらべうたに転化したもの。
 ひらがな部分は意味音。なきごえはオノマトペ。(違いがある。歌い方を変える) 
 まずは「聞いていてよくわかる日本語にする」こと
 (とりあえず、リズムは崩してもよい。→もともといろいろなバージョンがある。)
3)「向う横丁」
 江戸時代から伝わるわれべうたを編曲したもの。
4)「みかんの花咲く丘」
 終戦後の暗い気持ちを明るくすることを願って作曲されたもの。

 <注>
 ・50年、100年歌われたものは「歴史」である。それだけ人に影響を与え続けて
  きたもの。歴史を歌うと思え。自分の好き勝手に扱ってよいものではない。
 ・意味の解釈だけで終わらせるな。何回も歌うことで身体でわかってくることが
  ある。
 ◎メロディのおもしろさだけでなく「語に力がある」。その言葉を使っていろいろ
  遊んで歌ってみる。言葉遊びを見つけ出す。

[3]各曲音とり
 ・ずいずいずっころばし
 ・向う横丁(伴奏はおはやしのリズムをやっている)
 ・みかんの花咲く丘
 ・おもちゃのチャチャチャ(ひらがな、カタカナの違いをはっきりと)

  言葉そのものを音楽化していく経験をしてみる。
  ①こうでなきゃと思わないこと
  ②はずかしがらないこと
  ③うごくこと

◆本日の磯貝語録
 歌(音楽、詩)には力がある。その力でどれだけ自分が楽しくなるか、続いて
 その楽しさを歌に返して、楽しさの行き来ができるかをやってみる。

◆本日の感想
 皆がよく知っている唱歌を改めて歌う。しかも「音楽を楽しく造る」素材にする。
 今までと違い、自分で音楽を楽しくする。面白そうだけど、かたくなな大人の頭
 でできるのか?音楽の神様、お助けを!!

俳優発声実践(1/10)                      《ことば系》

1月10日(木)俳優発声実践

講座テーマ「日本語の特徴① 喋りことばと文ことば」

[1]現代日本の文化状況を考える
 ・表向きはよくなっているが、実際は悪くなっている。
  (現代の世界情勢及び日本人の心性)
 ・社会がまずくなったときに頑張らなければいけないのが文化
 ・"日本もの"社会ものでない、演劇をよく知らない感じ。よく知らない人が
  書いたシナリオがよい。
  テレビから映画へ。いままで映画を撮らなかった人たちが始めた。
  フレームが作れない、長続きしない、産業にならないのが現状。
 ・演劇はつぶれない。インターナショナル(多言語性)、ローカル(単一言語)
  の2つの方向
 ・わかりやすさを追求しない(もちろんわかりにくさも)
   →新しい頭、先の感覚が必要
 ・文学と脚本、共通点は何か、違いは何か。
 ・大人になってから演劇を始める社会にする。ことばがわかる人、社会がわかる、
  "心"がわかる人、そして動くエネルギーの高い人が必要。

[2]日本語の特徴を考える(テキスト)
  標準語は翻訳可能=伝わることば⇔内向きのことば

  国際的に通用しなければ芸術は広がらない、強くならない。

 <特徴>
 ・膠着語。連なる 線形にくっつけてゆく。
 ・直列思考と並列思考を両用するとよい。
 ・自己所有言語、自分化、句読点のない羅列、自己中心型。
 ・つらなりを断つ、説明を短くする、クリアにする、文型にする。
 
 ◎テキスト内容の探求より文を構成する。
  日本語の本質を捉えることから始める必要がある。

 ・文字を音声化したときに語や文の全てのエネルギーを劣化させない。
 ・明示されない主語を明確にし、音声で浮き上がらせる。
  (客観的に浮き上がらせる。主観的でなくしつこく)
 ・「後置詞(助詞)は、言語的にはめずらしい」が日本人は慣れすぎ、
  あまり明確に表現せず、むしろ情緒的に処理する傾向にある。
 ・「ことばは私のためのもの」同じことばだから共感できる。
 ・言葉は常に変化する。特に社会的興味(マスコミ)力や社会的必然(戦争)
  等により大きく変化する。
 ・日常から切り離された海外のもののほうが作りやすい。  

◆本日の磯貝語録
  ・演劇以外の頭で演劇を考える
  ・日本語の本質をつかまえ直す(和語)
  ・膠着から脱却する 

◆本日の感想
 日常のことば、生活の喋りや人の言葉の聴き方などにつき、違った角度から
 接するきっかけができた。試してみたい。頭が変わるとことばは変わる。

歌発声中級(1/10)                        《音楽系》

1月10日(木)歌発声中級

講座テーマ「イタリアの歌①」

Ⅰストレッチ
 ①全員でストレッチ(担当Aさん)
  ・腕のストレッチ、肩甲骨を広げる、猫のポーズ
  ・背面(足から背中まで)を伸ばす
  ・側腹を伸ばす。体を回しながら側腹を伸ばす(背中を使う)
  ・股関節と足首のストレッチ
 ②ストレッチ その2(森下講師)
  ・腹筋には力を入れるが、腸には力を入れない。
  ・足踏み。足の裏から歌い手の楽器は始まる。
   丹田、みぞおち、声帯、人中…を確認(意識)する。

Ⅱ声だし
 ①ハミング
  ・軽くあくびをして、唇を閉じた状態でやる。
  ・ブレスは息の音がしないようにする。
 ②Me-Ma
  口を鳴らさない。
  高音発声:声帯を薄く合わせるためにやわらかい息を使う。
  低音発声:低い音は、振動で行う(声帯をマッサージする感じ)。

Ⅲテキスト歌唱
 今期のテキスト
 1.Già il sole dal Gange
2.Caro laccio, dolce nodo
3.Se tu m'ami

①イタリア語について
 ・対語、逐訳を見て、単語の意味を知る。
 ・イタリア語だけ書き出し、朗読する。
 ・イタリア語の読み方
  語頭のSは、次に有声子音が来たときは「z」になる
  母音間のSは、かるく「z」になる
  アクセントは最後から二つ目の母音
  hは読まない
 ・きちんと歌い上げること
②歌詩を読む
 ・韻をふんでいる箇所などもチェックする
 ・語尾の母音が略してある。その場合は、最後の子音は読む。
 ・1センテンスつなげて読めるように。
 ・読めるようになったらリズム読みの練習をする
 ・歌は母音で歌う
③テキストを歌う(音取り)
 1.Caro laccio, dolce nodo
  a)「ラ」で歌う。ブレスは指定の場所でする。
   装飾音は古典なので3連符ぐらいにする(丁寧に歌う)
  b)リズム読み
   il → i_l  mio → mi_o(譜割りの確認)
  c)歌詩をつけて歌う
   歌いながらダイナミック記号も目を通す
 2.Già il sole dal Gange
  a)「ラ」で歌う。基本は1拍目が強拍であるが、アクセントがつくことで
   音楽が変わる。
  b)リズム読み
   演奏記号の意味も調べてくる。トリルは少ない音を入れ増していく。
  c)歌詩をつけて歌う
 3.Se tu m'ami
  a)「ラ」で歌う
  b)リズム読み
   c)歌詩をつけて歌う

◆本日の感想
 どれも知っている曲だが、改めて歌ってみると、実はとても素敵な歌だと思った。
 「大人な」イタリア歌曲を歌えるようになりたいですね。

俳優発声中級(1/9)                      《ことば系》

1月9日(水)俳優発声中級

講座テーマ「役つくりと発声表現/性格表現とは」

19:00~ 各自ストレッチ  
19:30~ アーツの種類
(マスで判断してもらうアーツと自分で判断するアーツ、パーソナルアーツ)

[1]性格(キャラクター)について
・パントマイムの格言 "自分の置かれている環境(物理空間、人間関係、
精神空間)を次々と変えろ"
・座敷芸と立ち芸
  ↑
  日本の芸は言語の質などからしても座敷芸の方が似合う

・人間のキャラクターというのは“他人と対比する事で初めて認識される”
 自分で一生懸命自分の事を分析するというのは違った考え。

・何かを出そうと(表現しようと)した時に、それを分析し、理解してから出 そうと
 しても出ない。生々しい挙動というのは、理解した時点で終わってしまう。
 本来の生々しさは何かを出すのが先で、それを出しながら理解するもの。
 演技の中でこれをどの様に生かすか?

・常識的な概念(右と左や今日・明日・明後日)は、決まり事なので変えられな
 いし、変えてはいけないが、人の心は逆。決まった形はもたない。
 芝居においては筋道はあるが、だからと言って心の形にレールを敷くと
 面白くない芝居ができる。役を演じる事で重要なのは、その性格がいかに
 生であるかである。

[2] “性格”とはどんなものか?(Character Dynamics)
 ・他人が決める不定型なものではないか。
 ・明るいか暗いか、外向か内向か。精神的で、肉体的。
 ・人との付き合いの上で合う、合わないがある。
 ・人に「こういう性格だ」と言われる事で、逆にそうならないようにしようと
  したり、そうあろうとしたりする。

・キャラクターは全部決めなくていい。
  半分くらいは決めて、半分くらいは出たとこ勝負
 ものごとはよく二極化で判断されるが(明るい・暗いなど)、実際は三極化し
 た方がよくわかる。
  明るい⇔暗いの間の点が右に行くと暗くなっていくのではなくて、
  明るい⇔暗いの中間によくわからないXがあって、「明るい」はどこまで行っ
       ても「明るい」というように、面や立体で考える。

◆本日の磯貝語録
 ◎歯が無い役を演じるなら、歯が無い事を真似るんじゃない。
 歯が無い人は、歯が有るようにしゃべりたい。

◆本日の感想
 死んでいる“役”=相対的性質に生命=絶対的性質を吹き込むものが、役者
 の基本技術であり、核を残し、そぎ落としたあとに残ったのが個となる、と思い
 ました。新年早々、刺激的でした。(M・I)