朗読発声(2/29)                         《ことば系》

2月29日(金)朗読発声

講座テーマ「詩読み 百人一首朗詠④」

今日のテーマ 感興(観興)
(1)ストレッチ(各自)

(2)和歌の施律発声練習
 ピアノに合わせて①、②2を各5母音で歌う。
  ①基本施律
  ②練習施律

(3)和歌を詠むということ
 ・古いことを知ることで、新しいことをつながりとして捕らえることができる。
 ・日本の古文を勉強しようとする動きの中で百人一首を詠むという動きが出て
  きている。
 ・五・七・五・七・七という形式のおかげで趣の実感を持つことができる。
 ・五・七・五・七・七という枠の中で自由にする→芸の基本

(4)感想
 ・何かをすることで何かが起こる。何かを知る。何かが満ちる。
 ・不自由なものの中(様々な条件)の圧迫がはねつけようという力を発揮する。

(5)作曲してみよう
 ・適当に数首選び自由に作曲する。
 ・作曲するときには、とにかく口ずさんだりピアノを弾いたりしてみる。
  そして音に出しながら微調整していく。

(6)発表
 ・Aさん 72番 始まりの音が面白い。言葉の重さとメロディーのバランス大切
 ・Bさん 61番 晴れ晴れとしてよい。
      66番
 ・Cさん 1番 内容と曲がマッチしていてよい
      8番 
 ・Dさん 15番 歌いすぎず喋りすぎずがちょうどよい。
      43番 言葉の意味のまとまりを大切にする
 ・Eさん 38番 
      61番 最後の「か~な」の音の変化が面白い
 ・Fさん 31番 
      40番 きれいな歌になっている

 ・女性が男性に成り代わって歌をたくさん作っている。
 ・歌の中には詠み人の気持ちが入っていないことがよくある。
 ・文芸作品の中では男は男、女は女だけだと面白みが減るので
  男性が女性を、女性が男性をという逆転の思想と感性が必要。
 ◎風俗や社会のことより、昔の人がどういう心で生きていたのかを知り
  表すのがよい。
 ・今回は、古典の文法や修飾など関係なく作曲してみたが、係り結びなどが
  わかってくると、それに関連した曲になり、深み趣が増す。
 ・決められた方法の中から自分のものを見つけていくことが本当の独特である。
  
◆本日の磯貝語録
  ・古典をすることは、昔の人の心を知ること、あらわすこと。
  ・詩を書く時に声に出すことを意識すると作品が変わる。

◆本日の感想
 日本語の言葉を充実させること。施律をつくり、それ(メロディー)が立ちすぎ、
 歌ってしまうと、日本語の言葉が聞こえないと言われた。どうも、ころ合いが難
 しい。

俳優発声実践(2/28)                      《ことば系》

2月28日(木)俳優発声実践

講座テーマ「日本語の特徴⑤ 副詞、形容詞の形と仕事」

[Ⅰ]副詞
 ・用言を修飾する(動詞、形容詞、助動詞)
  たまに名詞、別の副詞を修飾する
 ・活用しない
 
 日本語の場合
 ・状態:動きの状態「すぐに」「ときどき」
 ・程度:疑問、禁止、感動「もっと」「かなり」「とても」「ときどき」
 ・叙述:決まった言い回し「決して~ない」「なぜ~か」「ぜひ~たい」
 ・指示:        「こう」「そう」「ああ」「どう」のみ
 ・擬態語、擬音語:「ぽたぽた」「すらすら」
  「全然~ない」だったのが肯定にも使われている現在
 ・推量:「おそらく」「たぶん」「さぞかし」
  打ち消し推量「まさか」「もしや」
 
 英語→形容詞+ly 美しい→美しく

[Ⅱ]形容詞
 ・ものの様子を表す→活用する
 ・名詞を修飾する
 ・名詞+い:青い、汚い
 
 ◎形容動詞(分類しない→広辞苑)
 ・外来語で様子を表す→名詞+助詞
 ・活用する→名詞+だ 「曖昧だ」
 ・色はすべて形容詞ではない
  色そのものは形容詞、白、赤、青、黒
  「色」をつけて形容詞になるもの、黄、茶
  物の色の転用

[Ⅲ]副詞、形容詞の例文をつくってみる
 副詞
 ・状態「細々と」「やっと」「そっと」「ずっと」「ぱっと」 よく動詞につく
 ・程度「なかなか」「ゆっくり」「ほどほどに」「よっぽど」「よく」 よく形容詞につく
 ・叙述「もし~なら」「仮に~でも」
 ・指示

 ◎副詞、形容詞、形容動詞の概念、用法を知っておくといい
 ・文語にしてみる「ことばとしてありかなしか」
 ・何でもありにしないためにはっきりさせる 情動
 ・情緒に入れない
 ・シャープにする
 ・うやむやにしない
 ・流れない
 ・「~的用法」をつかまえる
 ・現代の台本をとらえやすくなる

◆本日の磯貝語録
 副詞、形容詞、形容動詞の概念と用法を知っておくと、言語を立体的、機能
 的に表出できるようになる。 

◆本日の感想
 副詞、形容詞について発表しました。日本語の形と各々の仕事をちゃんとす
 る頭で読むと、台本の読み方にも影響することだと知りました。ただ、漫然と
 意味や気持ちに流されていたなあと思いました。

表現・発声クリニック(2/28)                    《共通系》

2月28日(木)表現・発声クリニック

講座テーマ「舌のさばき(子音):喋り癖について」

[1]フリーストレッチング

[2]子音と舌の位置、動きのチェック
 S音:サ行の舌形と音の明瞭性
 N音:鼻穴からの息吐きとナ音と舌の位置
 L音:上顎歯茎部での舌の弾き運動
 D音:前顎関節の閉じ具合と上顎の舌のつめと息のため
 T音:オトガイと舌筋のささえでTより前で広めの舌のはじき
 K音:奥舌が上顎と接し、息を止め、舌中心が離れ、はじく

[3]自分の語音グセ、喋りグセを知る
 自分の母音を認識する。イエアオウ、非常に良い◎、良い○、やや悪い●
 S行、N行、L行、D行、T行、K行の音でも自己採点する。

 次回、「私の喋りグセ」をタイトルにして作文をすること。
 試演会にて発表

◆本日の磯貝語録
 人の状態(言葉や声)がわかっても、自分の状態をわかっていなかった。 

◆本日の感想
 自分の喋りグセ…意外とわかっていない。日常では、何となく通じている。
 語音が変わると、人格、品格、精神まで変わる。相手に与える印象はもちろ
 ん。自分の思いとは、およそ違う印象をつくっている喋りグセに自分自身
 驚き!

俳優発声中級(2/27)                      《ことば系》

2月27日(水)俳優発声中級

講座テーマ「役づくりの生理:自分の外側と反射」

磯貝塾長による座学と演習
〔1〕役どころについて考える

◎今までは、演技の基本、演技論について考えてきた。しかし頭だけのつもり
 芝居をしないためには、自分を「そうだ」と錯覚させることが必要である。

錯覚には
 ・外からの形、格好による物理的なものを作ることで、内側も造りあげていく
  方法
 ・内面を関係性や台本から受け、書かれている状態や二重性などをとらえて
  造りあげていく方法

Q:台本に書かれた状態の‘心’をとらえるために台詞を読む。それには必要な
  条件がある。この心と言う、約束されていないものを、表現するにはどうすれば
  良いか?
A:先ず、前提条件なく素の状態で、
  台本を最初に読んだ時のその台詞の「ファーストインスピレーション」を失わ
  ないようにすること。心の動きをとらえて、新鮮さを保つこと。

〔2〕実演練習1
 「性分」「気質」の傾向、様式の類型分類表に書かれた言葉から受けたインス
 ピレーションをどんどん口に出していく。

 “インスピレーション”とは反射である。書かれたものを“何か”とか“ウン、そうか”
  等と自分に入れるのではなく、外側への反射で出していく。
 
 「100円玉」っていう実が来た時、反射で出したならば、「コロコロ」などとなる。
 中(自分の頭、心)に入れてしまうと、「欲しい」とかになってしまう。
 (しかし、オノマトペーになると、幼児化してしまうので、言葉として心にむすびつ
 けて出せるようになること)

◎自分に引き入れない“反射発信”の訓練を重ねると、逆に自分の中にスッと
 入ってきて、すっと出すことが出来るようになる。

〔3〕実演練習2:教師が1題ずつ出し、生徒は1人1人反射答えをまわす。
 例:言葉「ねえねえ」「えっと」「こんにちは」などの言葉を受けて発する。

〔4〕実演練習3:生徒が1人1題ずつ出し、生徒全員が同時に答えを発する。
〈注〉発題者が、1人1人それぞれ出していく時、名詞だけで出さないこと。

〔5〕実演練習4:演習3の各自発題を各自、文章化して、(自分の言いたい
 ことを)文として発してみる。※少し反射で出しにくく、言う人の心+性格が
 出るもの。

・物事を受ける時に、息をはいてはいけない。息は止めたまま受ける。
◎「受け」の生理条件を1つずつ覚えてゆくこと。
・自分の意味や自分の理解で読んではいけない。

・内側に入れてしまった場合、なぜそうなったか、それはどういう状態かを知り、
 内側にいれる回路を潰していく。

・頭と心の感性の反射で外に発せるようになったならば、そこに、例、テキスト
 「老女が椅子に座る」に対し、①全身が老女 ②椅子に座る ③“アア、つか
 れたネー”等が反射として興り発しはじめる。これを演ずると言う。

・「1人の役、1つの状態」に対し、沢山のものが発せられる様になること。
 あなた自身の素材で、自分ではない、別の自分を演じるには、「反射で」頭の
 使い方や生理を持ち、答えを増やしていけると、面白い芝居が出てくる。

・言葉も心も、外側に向かって、玉突きのように外に出す。
 心は強く感じるもので、思ってはいけない。自分に入れすぎたら、人に伝える
 ことが、難しくなってしまう。

◎心は、反応で演じると輝いて演じるが、自分に入れると重くなる。
・「反射のしかた」から、人格やキャラクターを造形してゆく。

・「バカ」と言われた時、バカの形、身体、生理を反射する。

・役どころは、いろいろ細かく決めているよりも、生理状態をつかんで、「その役
 なら、どんな体かな? どんな状態かな?」と自分の体を使って発してゆく。そ
 のことに必死になること。外側がある程度できてから、中をつくってゆく、その
 時、初めて、その役でもっての心が入る。

◎反射の演技のために
・演技者は常に自己の芯(意識)はしっかりしておく事が基本条件。重心の上げ
 下げは自由にできること。
・台本内容を自分の中の深い所で理解すると、本人の自己化と同一化してしま
 い、客観性の乏しいものとなりがちである。
・人の心は、本人でも自分の意識する事と、実際の行動との間には差のあるもの
 である。台本の心(その役のそのセリフ時の)は、1つに確定しにくい。まして表
 現行動では、誤差は拡大される。
・反射の演技では、相手役の心も、自己変化発生の心も、自己の内に引き込も
 うとしない。身体的に皮膚及び表層筋肉と、その外側(空間)でとらえ、内在化
 しようとしない。
・全身的、表皮的、感覚器官的に心をとらえ、反射発進する訓練を重ねる。

◆本日の磯貝語録
 考える暇があったら出せ、出してから考える事。
 心の反射を言葉に置き替え、更に文章化してゆく。

歌発声初級(2/23)                        《音楽系》

2月23日(土)歌発声初級

講座テーマ「私の好きな歌④」
[1]個人指導(磯貝塾長、青木講師)
 ①Aさん
  高音で喉を閉めない。レチタティーボは言葉を積極的に大人の言葉になるよ
  うに。子音を早く用意する。言葉のスピードを出して引っ張っていく。
 ②Bさん
  関節をゆるめて力が入り過ぎないように。息が苦しくなったら、後ろにそっくり
  返っていくように。前に来ると余計に苦しい。言葉を覚えてくること。
 ③Cさん
  言葉の長さの崩れを直して(リズム)。縦口にセットして鼻で歌う。鼻の奥と鼻
  はいっしょ。
 ④Dさん
  「知ってる」からは、言葉にパンチを効かせて。子供っぽくしない。音楽的に。
  腰の支え。この曲は胸にのせて前へ。(低いポジション)
 ⑤Eさん
  ショルダーブロック。肩と首、後ろの肋骨で。下口唇の中側を使う。息の流れ
  を感じて。前肋骨の支えをゆるめない。最後までどう歌いたいのか、自分の
  中で徹底する。
 ⑥Fさん
  原調C durに戻す。鼻(奥ではなく)を使って英語をさばく。喉に落とさないこ
  と。鼻歌。
 ⑦Gさん
  歌詞を読む。言葉のフレーズを長く取る。ぶつ切れにならないで一本で。
  読んだままで歌う。声は出てきた。自分ではなく、前にいる人に語りかける
  ように。そのためにスピードアップなどしてよい。今は、言葉主体でもっと語
  る。そしてテヌートなどの音楽性を。
 ⑧Hさん
  丁寧にやりあげるように。目頭のところに響かせる。口にとめていないで、
  鼻に押し出してやる。喉にとめない。頭蓋骨を鳴らすように。1階(口)にある
  もの、2階(頭蓋骨)に持ち上げるように。
 ⑨Iさん
  「おもちゃのチャチャチャ」に決定。最初の音、きちんと首でとる。
  「チャチャチャ」→「おもちゃ」を抜いてしまわないように。喉を使って首の
  後ろを響かせる。この歌を使って楽器をつくる。
 ⑩Jさん
  「Lo」で口の両側に手をあてて、その幅で歌う。「No」で「Lo」と同様縦口で
  鼻(マスク)を使って。目頭にのせたまま、もっと前へ前へ。そのまま言葉で。
  横に広がっていかないよう、縦のままで。ほほ骨と眉間3つの山。
  目頭のところで喋る。高音は尾骨までの背骨全てを使って。ブレスをもっと
  入れる。言葉の切れ目で。
 ⑪Kさん
  歌詞を語る。「~る」語りかけることは難しいが、それでも語る。「~下さい」
  など語尾でとめない。語ったように歌う。必ず相手がいるように。気持ちよく
  なるところは1ヵ所作っていいが、他の部分はきちんと語りかける。
  ブレスは前に準備する。そんなにたくさんの量はいらない。首、肩の後ろに
  響かせる。歌いやすい位置をみつけていく。
 ⑫Lさん
  歌詞の入り方(リズム)注意。楽しそうに歌う(足踏み)。かっこよく歌う。
  女の子をエスコートし、相手に「ついて行きたい。」と思わせる。「こういう
  カッコだから、こういう声が出る。」

◆本日の磯貝語録
 ◎声がかすれたり痩せたりするのは、横首、後首の支えと響きが足りない場合
 が多い。
 ◎歌の音楽は"形"。その中で、言葉の意味や心が充満する。

◆本日の感想
 磯貝先生による全員の個人レッスン。ひとりひとりがレッスンの間に歌がどんど
 ん変わっていくのは聴いていて大変面白い。次回試演会で皆さんの歌を聴け
 るのが楽しみ。今まで意識しなかった胸声が重要だとわかった。

歌発声入門(2/22)                        《音楽系》

2月22日(金)歌発声入門

講座テーマ「日本語のさばき方:リズムをつくる」

(1)各自ストレッチ

(2)発声練習(加藤講師)
 ・ハミング
  音程が変わっても頭蓋骨の中の響きは均等に。息の流れは円を描くように
  循環するイメージで。音程が上がっても円の上端は上がらない。
 ・口をたてにあけてほほ骨に響きをのせる。下あごに力を入れない。

(3)打楽器練習と歌唱(磯貝塾長)
 ◎ずいずいずっころばし
  歌いながらリズムをとる(基本は表拍で打ちつつバリエーションを加える)
 ◎おもちゃのチャチャチャ
  「チャチャチャ」の部分を打つ(マラカス、すず、タンバリン)
  間奏部分は2チームに分かれて 表チーム、裏チーム(バリエーションあり)
 ◎向う横町 木魚、タンバリン、ディスク
 ◎みかんの花咲く丘→宿題:各自由曲に合わせて作詞する。1~3番でストー
               リーが作れると良い(そして歌う)

 <リズム合奏と歌>
 多種類の打楽器を各々打ち分け、曲を作ってゆくのは楽しい。歌だけの練習
 はすでに終了しているが、楽器が入るとなかなか両立しにくい。特に、打楽器
 を打つときに、肩、腕、首などに力が入ると、歌もうまく歌えなくなる。足や身体
 を使いリズム取りをするとき、軸をくずすとリズムが狂うので注意すること。

◆本日の磯貝語録
 ◎音楽の初期は、何たって楽しいのがよい。
 ◎リズムは合わせようとするより、乗ってしまったほうがよい。
 ◎音楽の音は出してから確認すること。出す前に考えてもだめ。

◆本日の感想
 久々の参加で、歌い方もすっかり忘れてしまっていた。打楽器のリズムに乗
 って歌うことの楽しさを味わうことができました。打楽器を使いながら歌うのは
 難しいですね。

歌発声中級(2/21)                        《音楽系》

2月21日(木)歌発声中級

講座テーマ「イタリアの歌④」

[Ⅰ]各自ストレッチ

[Ⅱ]テキストを歌う
 ①Caro laccio
  ・[r]は、上あごに舌をつけてしっかりとはじく
  ・口が遅い。口をはやく用意する。ことばで歌う。
  ・低声 腰から足に向かって体重をかける。
  ・ひざを抜く。
 ②Se tu m'ami
  ・[n]鼻にもっていく
  ・ひとりずつ 首から背骨に響かせる。どこの響きから歌い出すのかが重要。
  ・響きの位置を落とさないこと。音の上下動をなくす。
 ③Già il sole dal Gange
  ・鼻から吸い込むように歌うと、口は開放され言葉さばきに使い易くなる。
  ・語尾を強くしすぎない。高音を重くしない。
  ・低声 磯貝先生の足をさわり、足の使い方をチェックする。
   漕ぐように。足首の前に乗せる。
 ◎試演会 
  ・Già il sole dal Gange(全員共通)  
  ・2曲のうちの1曲を選択

[Ⅲ]試演会の曲を歌う
 ①Caro laccio
  中声:Aさん、Bさん、Cさん
 ②Se tu m'ami
  高声:Dさん、Eさん、Fさん、Gさん、Hさん、Iさん
 ※課題曲と選択曲の歌順番を決める

[Ⅳ]試演会  ※次回、欠席者のみ試演会を行う
 1)ピアノあわせ
 2)試演会
  Iさん:Se tu m'ami、 Già il sole dal Gange
Hさん:Già il sole dal Gange、Se tu m'ami

◆本日の磯貝語録
 どこの響きから歌いだすのか?それが重要である。

◆本日の感想
 「自分の思い込みで声を出さない」と以前言われましたが、今も気がつくと、
 やはりやりたいようにやっている、と実感しました。これが直らないと、前には
 進めませんよね。

俳優発声中級(2/20)                      《ことば系》

2月20日(水)俳優発声中級

講座テーマ「キャラクター その外側と内側」

〔1〕和服あるき
 男性:下腹を下におろし、腰を返し、丹田ささえ、重心を足下に。
 女性:袖先を摘み、肘を曲げながら小股歩き。
 ※背が高い人は、重心を思いきり下げて歩く。膝をグッと曲げる。
 ※頭、首、背、全ての感覚が一本に繋がっていること。
 ※歩くのは大腿で、立つのはふくらはぎでやること。

磯貝塾長による講座
〔2〕「劇の虚と実」について
 ・ひとつのことをやろうとしていても、別のことが起こってくる。それが人間。
  定まらない。
 ・リアリズム表現とは、身体的、肉体的である。
 ・コンピューターの出現により、そこに居なくても、会話でき、コミュニケートでき
  るようになった。実生活が直接見えるものと、見えないものを同時に使用して
  いる。
 ・体が考えていることが、頭にいき、リアリティにつながる。出ている言葉がかな
  らずしも正しいとは限らない。
◎劇をつくっていくうえでの俳優の特権は、化けることである。
 ・現実で実感できることだけでは、つまらない。人を騙すことほどおもしろいもの
  はない。
 ・なぜ嘘をついているのに、全員しらをきって、正しいことを探そうとするのか?
  そのことを考えるのは、アーティストとして必要なこと。
 ・芸術には、答えがない。だからどんなことでも考えられる。
◎現実的なものからしか、感じとれないのは、大変さびしい。
 芝居とは、実と虚と行き来するものなのだから。
 ・波乱万丈であるほうが、人間らしく生きられるものだ。

〔3〕キャラクターを創る:老けという現象
 演習(1)「40年後の自分を作ってみよう!」
 セリフ「こんばんは」(入って来てフトンに座る。左右を見、自分の世界をつくる)
 ・老人の仕種、状態、声などを観察してみる。何を変えたのか。
  背中の支えを変えた、ゆっくり喋った、みぞおちをおとす、体を硬くした、
  顎を狭く突き出す、腰が曲がる、舌を脱力、目を細める、オトガイをゆるめる、
  肩が落ちる…

◎先ず身体的な特徴を細かく考える。
 ・手の甲に人の年が表れる。手の甲を80代にリアルにつくり、腕までつくれれ
  ば、そこからつかんでいける。

 演習(2)自分の手の甲に思いきりシワをつくってみる。両手にシワをつくった時の
      実感。
 ・声が変わるのは、肺活量や声帯が筋肉の変化だ。それはどういう実感かを、
  必死に探すこと。老人とは?老いるとは?
 ・俳優は演じるための引き出しを常に必死でつかんでいくこと。
◎見えているものから、それにつつまれていたり、裏にある見えてないものを捉える
 力が必須である。外形で見せるか?必死で外形をつくることは、実はその内を
 同時につくっていること。外面は内面があるから、リアリズムになる。
 ・真実をみつけようとすること、老人がなんなのかを具体的にすること。善がある
  から、悪がある。表があるから、裏がある。
◎表れていないものを、表わすことが、表現である。

 演習(3)シワクシャの手(両手)のまま、顔、口をつくる→何を感じ、どう思うか?
 皮膚や筋肉が衰え、消化器官は活発だが、排泄器官は劣化していく。身体の
 劣化により、精神も劣化していく。入れ物の身体をつくると、精神回路まで出来
 てくる。
 ・何かを演ずる時、納得しきったら、ダメになる。不安定要素(嘘)をいかにたもて
  るかで芝居のおもしろさは出てくる。

 ・人の観察を現実でとらえること。感性には、具体性があり、五感がともなう。
 ・感覚とは、ひとつの所からではなく、いろいろな所からあらわれる。
 ・考えるのは、抽象的に、思うというのは、具体的に出来ること。
 ・人間は格好つけなくなったら、老人化していると言うこと。
 ・見えているものをとらえて、見えないものをとらえる。おもしろいぞ!

◆本日の磯貝語録
 ・人は多チャンネルに出来ている。単チャンネルではもったいない。
 ・アーツは現実の確認ではない。なにかを発見しなくてはならない。
 ・人が見えない所まで、見て想像するのが、俳優の資質

◆本日の感想
 キャラクターを演じるための想像力の乏しさを痛感。本当にそのキャラクターに
 なるためには、キャラクターの「実」と「虚」をとらえないとウソになる事が分かっ
 た。やはり「虚―実」の命題は俳優の必須事項なのですねぇ…

市民発声・呼吸法(2/16)                    《共通系》

2月16日(土)市民発声・呼吸法

講座テーマ「はっきりとした言葉づくり③ 文読み」

[1]ストレッチ(磯貝塾長)
 ・座った状態から息を吐きながら体を前に倒す。息を全部抜ききる感じで。
 ・足首をほぐす。
  寝ているときの足の動きを研究している人によると、よく動いているほうが
  健康で丈夫な人らしい
 ・座ったまま足踏み
  重心を降ろすことに重点を。普段意識しない足の裏と、体全体がつながって
  いるという実感を得る。
 ・足踏みと同じ要領で手打ちを行う。
 ※ストレッチというのは、筋肉をほぐす。通常では縮んでいるものをゆっくりと
  稼動しやすい状態にするものだが、手打ち足うちはもっと急激に血をめぐら
  せるもので、効率がよく、日本古来ののもにある日本的なもので日本人には
  あっている。体の末端まで降ろす、降ろすが基本
 ・立って足踏み。
  打ち当てて打ち鳴らすのではなく、打ち抜く。言葉も同じ。

[2]文読み「人はなんで生きるか/トルストイ作」 
 ・声を出す前に喉をほぐす。手でさする。首を倒す。口の中の筋肉を広げる。
  舌を様々な形に。
 ・我々は伝達度の高い音声を目指す→どのような体の操作が必要か。
 ・日本人はだいたい似たり寄ったりの考え方でやっている。
  →言葉の厳密度が違う(多種多様な人種のある外国と比べると)
 ・現代語は方言が多い→男女差もなくなっている。
  →ら抜き言葉(見れる、見られる、だと反対の意味)
 ・鼻が利くかどうか。昔の人は目でやるのではなく鼻を見せる。
  自分は違和感があっても外からは通じているように見える。
 ・唇の内側を使って喋るとクリア。音声で言葉の意味を表せる。
  歯で唇をしごく、真ん中を閉じる、真ん中から息をまっすぐ吐く
  顎、舌と下顎がいかに離れるか→なるべく声帯が開きすぎず、閉じすぎない
  状態で

 ・読む
  自分の意識を外に、聞き手を意識
  ※出す意識、まずはこれが基本
  漢字、数字、カタカナなど読み替えてみる
  セリフ、しゃべりかける、地、語りかけるの読み替え
  →この意識のあるなしで聞きやすさが全然違う

 ・聞き手は一人の確立した人間だ、人格者だ、そのためにしっかりと伝えない
  といけない
           ↓
  こう思うことからコミュニケーションが始まる。

  Aさん:サ行が苦手。「それ」等。
   句読点は自由→苦手なところに赤をつけて、その前でしっかり準備をする。
   構えを作って、それをくずさないように。
   ラ行が広すぎで「レ」が「デ」に近くなっている。
   「それ」サ行の「ソ」をつくり、その口で「レ」をやりあげる。
   ※音のことをするときは意味を考えない。音のみに集中。
  Bさん:「腹の中で考えた」の表現。
     完全に誰かに対して発している表現になっていた。
  Cさん:聞き手に対する想像力が出てきた。
     最初のころの棒読みとは違ってきた。
  Dさん:文を達者に読みすぎた。聞き手のスピードは読み手のスピードよりも
     ずっと遅い。ただ、情報だけ伝わるスピードだと読み手がどう思って
     いるかが伝わらない。

◆本日の磯貝語録
 ただ読む、ただ喋る、これをやめる。必ず受ける人、伝える人を想定する。
 その上で、聞き手に対して語りかける、喋りかける。 

◆本日の感想
 きちんと言葉をやろうとすると本当に難しい。しかし、自分で気づかない点を
 的確に指摘していただけるので、とても有益である。本来なら、このような指導
 が義務教育のなかに組み入れられてしかるべきだと思う。

俳優発声実践(2/15)                      《ことば系》

2月15日(金)俳優発声実践

講座テーマ「日本語の特徴④ 助詞、助動詞を学ぶ」

[Ⅰ]助詞「が」
 (1)格助詞  車が動いた  きれいだがくさい   富士が嶺
 (3)接続助詞 心が折れる  まずいが安い     君が代
 (6)連体助詞 子供が歌う  気持ちいいが汚れた  城ヶ島
         私が○○です 混んでいるが乗る   太夫が子供/鬼ヶ島
                                           ↓
                              「け」のなまり 強くださない

 ・「仕方がない」格助詞の働きをあまりしていない
 ・作家が考えないで書いた文章は、どう声にするか、話し手が気をつける。
 ・助詞の仕事をさせるためにしっかり音にする。使い分ける。外国人に
  通じるサンプル
 ・助詞がつなぎ方を変える。(3)は後ろを強調する。気にしないと(1)になってし
  まう。
  「気持ちいい」が汚れた」は格助詞になってしまう。
 ・助詞をたてると文が生きる。助詞のおかげで文章がわかりやすくなる。

[Ⅱ]助動詞
 過去の「た」はしゃべり言葉に少ないので、音声にするのが難しい
 資料:10種類の例をあげて声にだしてみる

 書いてあるものを区別して読めるか、そして喋れるか

 <助動詞演習>
 ②「ら」抜きことばは可能語だけ
  可能と受身の区別、尊敬語もごちゃごちゃになっている
 ③過去と完了の区別
  「昔のこと」と「終わったこと」→経過がある
  試合に勝った  大人になった
 ④やりきれない(否定の度合い) 形容動詞とかぶさる

 ◎まず語を考える→次に文の構造を考える。はじめに語の意味を考えない。

 ⑥推量/雨が降っているようだ
 ⑦伝聞/「-だそうだ」「-たそうだ」
 ⑧推定/近づくらしい=近づいているらしい
 ⑨推量/死んだろう=死んだだろう
 ⑩指定/「あれです」「これです」指定語

 ・形容詞、形容動詞、副詞でもっと豊かになる
  キャラクタが作りやすい

 ・解釈次第のあやふやなものを明確にする喋り方
 ・芝居は語でやる。時代背景や作家性が現れる
 ・語に対する意識。小中学校以来の振り返り。思考が変わる。
 ・何気なく普段喋っていても、正確に理解しているとは限らない
 ・英語の脳で日本語を喋る。置き換えてみる。
 ・奥ゆかしい曖昧さで洗練された日本語をつくる
 ・はっきり言わない中でも上手に伝えるセンスが必要 和歌
 ・何を頼りに日本語とするのか。語の運用・音声化のおさらいをしよう。

◆本日の磯貝語録
 助詞を立てると文が生きる。助詞を抜くと文が死ぬ。
 助詞の用法を正確に理解し、書いてあるものを読み分けた上で、話し伝える
 ことが必要。 

◆本日の感想
 日本人として、日本語の面白さと難しさを実感しました。音にして、伝わる
 助詞がきちっと使えるようになれば、表現の足腰が強まり、伝わることば、
 わかりやすいことばになると思いました。

朗読発声(2/15)                         《ことば系》

2月15日(金)朗読発声

講座テーマ「詩読み 百人一首朗詠③」

(1)前回の復習(磯貝塾長)
 ・練習施律 ドミファラファミドミ(全音符)
 ・基本施律 ラシドミファラシドミファ(全音符)
 ・日本の基本は詩。詩に重きを置いていた。
 ・優れた詩が書けないと認められなかった。
 ・日本という国の国体は皇室を基に形成されていた。
 ・日本の国体では和歌をずっと残してきた。
 ・皇室は和歌を作って国を治めてきた。三十一文字の中で述べた。
 ・昔は冠婚葬祭のときに和歌を作って読み上げた
   ↳朗詠→作曲(自由に作る)

(2)作曲してみよう(一人最低一首ずつ)
 ・練習施律、基本施律を使って自由に作曲してみる

(3)一人ずつ発表
 Aさん  15番
 Bさん   7番
 Cさん  23番
 Dさん  36番
 Eさん   9番
 Fさん   2番
 感想:施律にのせて歌うだけで、勝手に歌っているより和歌らしくなる。

 ◎声に出す詩と黙読する詩では次元が異なる。元来、口伝されてきた詩
  (声で伝えてきた)が、文字化され保存されるようになった。それに
  伴って音声化表現は減衰していった。どちらかといえば、異なった
  平面的なものとなり、かつ身体性がなくなり、精神的なものとなっていった。
  その中で百人一首和歌は、カルタの効用も相まって音声和歌が一般化
  したものとしては大変貴重なものである。

◆本日の磯貝語録
  和歌朗詠は熟語であり、日本のしきたりであった。詩(うた)も詞(ことば)も
 声をだすものであったのを黙読になり、生き生きとした発散がなくなった。 

◆本日の感想
  詩(うた)を歌うというのは、思いを勝手に歌うのでなく、きめられた施法の
 なかで施律をつくり歌うことを教わった。この方が歌いやすいし、和歌らしくなる。
 朗読教室で作曲するとは思わなかった。

表現・発声クリニック(2/14)                    《共通系》

2月14日(木)表現・発声クリニック

講座テーマ「ラ、ダのさばき」

[Ⅰ]各自ウォームアップ
  体のロールダウン

[Ⅱ]構音調整
 ・舌づかい(タンギング)の練習
  多くの人がn行、t行などタンギングを必要とする発声で下顎を使って代用
  させてしまうので、顎を固定して発音できるかやってみる
  (ナ、ラ、ダ、タ、ガ、カ)

 ・舌の力が弱いと思ったら、オトガイ筋や舌小帯を意識して締める。

 ※発語の際に一概に口をよく動かすというのは間違い

 ・Ne Ne Ne Ne、Le Le Le Leなど単音を連続させて言ってみよう。
  上顎(硬口蓋)にしっかり舌を当てて、弾く。上顎の意識はうがいして実感す
  る。
  歯の内側で音を作ってしまう。        

  n行はしっかりと鼻まで使って。
  下顎をだらしなくすると構音がまずくなる

  舌の使い方として、n音は舌先を前に、r音は舌先を後ろに。
  上顎を弾くようにすると音がクリアになる。

◆本日の磯貝語録
 舌と下顎を分離して構音することで語音感はよくなる。
 舌が生き生きすることで音が良くなる。 

◆本日の感想
  毎回"そうだったのか"と気づかされたり納得することが多く、驚いています。
  ましな言葉や、ちゃんとした声が出せるように、普段からいろいろと気をつけ
  なくてはいけないと強く感じています。

俳優発声中級(2/13)                      《ことば系》

2月13日(水)俳優発声中級

講座テーマ「キャラクターの個人の内面性と社会的分類」

〈全員課題演習〉
 課題①性格を決める(分類表より) 1つ
    ②その気質で、行動などの動きを3つ決める(プロットは何でも可)

 演者     質          行動
 ①Aさん 〔イライラ〕    間違い電話をとる、電話をかける、別の電話にでる
 ②Bさん 〔弱気〕      商品を選ぶ、電話をする、店員に聞く
 ③Cさん 〔あきっぽい〕   セリフの稽古、絵を書いて、本を読む
 ④Dさん 〔意地悪〕     財布を拾う、知らないととぼける、返してあげる
 ⑤Eさん 〔何でも悪くとる〕 電車に乗る、人にぶつかる、道でつまづく
 ⑥Fさん 〔弱気〕      人に声をかける、電話をとる、交番に行く

 「性格」とは、俳優にとって、とても大切なこと。
 演ずるとは、頭で整理理解した事を、自身の生理に置き替えること。

 ・特長をとらえるのは、始めだけで、後は「皮膚感覚」でとらえること。
 ・普通の生活は、頭で考えていない、中に入れてしまったら、外に伝わらない。
  外と中の間が皮膚である。
 ・殿様、貴族を演じなくてはいけない時、どうするのか?
  (天皇、マリーアントワネット)これは神である。(宗教の神)
  貴族は民族の神様(かんむり)である。
 ・帝王学がある。それは帝王になるための形。帝王は生きながら、形にはめる
  ことで保たれているものである。
 ・王→華族→士族→豪族と区別されていたのに、今はぐちゃぐちゃ。
 ・お姫様の歩き方や動き方がある。
 ・キャラクターは、その形と生きざまである。
 ・キャラクターが生きる場所やもの、そのことがある。

◆本日の磯貝語録
 演じるべき役の生理をつくり出す。特に皮膚感覚を自身の皮膚につくりだすこ
 と。全身の皮膚をつくること。人間にとって外と内の界は皮膚である。

◆本日の感想
 性分、性格を表わすのは難しい。表現しようとした時、何かとの対応ややり取
 りから表わそうとするが、本質的なところで理解し演じるとどうなるのか考えま
 した。

俳優発声初級(2/12)                      《ことば系》

2月12日(火)俳優発声初級

講座テーマ「母音調音」

[Ⅰ]ストレッチ
 ・中心軸を確認しながら歩く。なんばで歩く。手をあげて歩く。
 ・首のストレッチ。表情筋のマッサージと口の中を広げる運動、唇の運動。
 ・上体の伸びと脱力、背中のストレッチ、胸のストレッチ
 ・肩入れ
 ・金魚体操(ペアで)、足を持って、手を持って
 ・こんにゃく体操
 ・床打ち、四股踏み

[Ⅱ]母音調音
 ①各自[i]から練習する。
  [i]の母音の注意点の確認
 ②[e]の練習
  [e]の母音の注意点の確認
 ③[a]の練習
  [a]の母音の注意点の確認
 ④疑問点など
  ・[a]が難しい。イメージしにくい。広がってしまう。[o]になるときがある。
  ・喉をさげると[a]が暗くなる。
  ・喉をさげると喉がつまる感じがする。

◆本日の感想
 イ、エ、アの母音調音練習をしました。自分の喋りと違った自分がやっても
 よく響き心地よい音のあることがわかりました。でも、すぐ自分に戻ってしまい
 ます。毎回発見ばかりです。

歌発声初級(2/9)                        《音楽系》

2月9日(土)歌発声初級

講座テーマ「私の好きな歌③」

[1]個人レッスン
①Aさん(からたちの花)
 肋骨えびそる感じを保つ。喋る時との語感、エモーションの違い。
 「か→ら」顎を使ってもっと喉を開けようとする。「か」→弓をぐっと引いた後ろで。
 男声→①胸にのせる→②背(肩)に響く→胸声共鳴
②Bさん(sogno)
 正座(ひざ開き、重心は前に)。苦しくなっているところが邪魔をしているところ。
 ごまかさないで。微動だにしないままでよい気持ちになるところを見つける。
 背骨に響かせる。
 Bさん:道が2つある感じ→磯貝塾長:前後のバランスと息の流れ
③Cさん(メモリー)
 歌詞を喋る→前の人に向かって喋る(自分にむかわない)。
 「読まない」詞を歌いながら喋る。実感を前に出して。
 特定の人に向かって目でも喋る(言葉、メロディー早く覚える)
 「地声と裏声」
  1.顎を手で固定。後肩へ響かせる。首の骨響かせる。
   発声…低音の胸声を覚える。
  2.笛の位置で。
④Dさん(Desperade)
 単語ひとつひとつのアクセント位置、できれば発音記号まで調べる。これを
 しっかりわかった上で崩す。韻を踏んでいるところ。子音をしっかり出して
 ニュアンスを。
⑤Eさん(O mio babbino caro)
 「a」…上あごを舌でなめて、その奥で。高音は息の速さで変わる。高音変化は
 階段をのぼらずスケートのようにスーッと前に流す。
⑥Fさん(星から降る雪)
 一度ファルセッティーノをつくる。上の声で歌う。声帯ではなく、その上を響か
 せる。
 声帯はいつも開け放し。「鳴り」ではなく「息」を感じる。響きをつかむ。
 口を開ける→顎関節の開け。
⑦Gさん(千の風になって)
 喋る。そのまま歌う。余分なことは言わない。地平線を自分の胸の位置に。
 そこを意識して。言葉を喋る。前に向かって歌う。
⑧Hさん(Amazing Grace)
 母音を長めに喋ってみる。母音に息を流して歌う。呼吸するためには胸を落と
 さない。
 鼻頭をいつも感じて。肋骨広がって息が入る感じ。
⑨Iさん(雨に唄えば)
 喋る。「r」はあまり巻きすぎない。「L」はべったりくっつける。「F,V」は下口唇を
 少しかむ。
⑩Jさん(おおシャンゼリゼ)
 小鼻の位置を意識して響かせる。リズムにのって足踏みしながら歌う。頭のて
 っぺん、おでこの前に手を置いて歌う。 

◆本日の磯貝語録
 個人レッスンは、その人の事情に合わせたことをする。そのため、聴く人にとっ
 て参考になることも多いが、そのまままねをしてもだめ。

◆本日の感想
 寒くなってきたせいか皆さんの出席率が・・・・・。でもその分、じっくりレッスンして
 もらえますね。ちゃんとこないと損ですよ。

歌発声入門(2/8)                        《音楽系》

2月8日(金)歌発声入門

講座テーマ「日本語のさばき方」

(1)各自ストレッチ
 
(2)発声練習(加藤講師)
 ハミング(顔の中の筋肉をよくほぐしてから)
 ・ハミングしながら 自分が広がっていくようなイメージ
 ・天井は高く
 ・音程は階段にしない
 ・音が高くなったら、小鼻の周りを意識する。息は前へ出す。
 
 ・音の"楽しみ"を感じる歌はどんなものがあるだろうか。
  擬音、カタカナ、聞こえてくる音が入っているものは単純に楽しい。
  楽しさを感じるのは母音より子音である。子音がたたないと楽しさが減ってし
  まう。

 <向う横町>
  歌いながら鳴り物をたたいてみる。

 <ずいずいずっころばし>
  歌いながら鳴り物をたたいてみる。歌の言葉の頭と、叩いた音が鳴るのが同
  じタイミングになるように注意してやる。
  音楽を聞いてからやるのではなく、自分の中に音楽をつくり出してやること。
  受動的ではなく、能動的であること。

 <おもちゃのチャチャチャ>
  "チャチャチャ"で足踏みをする
 →遅くならないように。体が崩れていたら準備できない。
  フラメンコのイメージでやってみる。

 <みかんの花咲く丘>
  6/8拍子→大きな2拍子でとらえる(足踏み…拍の頭で)

◆本日の磯貝語録
 リズム感は、その文化固有のもの。ひとりひとり固有なもの。育てることはできる
 が身につくには時間がかかる。

◆本日の感想
 リズムを取るのに音楽を聞いてからでは遅いこと、自分の中で音楽をおこして
 リズムにのること。そのため、スキーやスケートの姿勢や重心の作り方を使って
 やったので非常にわかりやすかったです。

俳優発声実践(2/7)                      《ことば系》

2月7日(木)俳優発声実践

講座テーマ「日本語の特徴③ 主体と客体-助詞を学ぶ」

・読み言葉と話し言葉
 読語 講和⑤                ③
 話語 対話  1対1             ①特定
     会話  喋り 重なり ざわめき  ②不特定

  助詞を①の場合と②の場合で使い分けを考える

  「コーヒーは ブラックでお願いします」
  親近感の強弱での係り方。語尾の変化「です、だ、よ」

 ・客観性をもたせるときと、親和性をもたせるときの言い換えが起こる
  そらぞらしいが頭が動く/上が出るが意味不明になる

 ◎主語、代名詞を明確にすると助詞が大切になる
 ・同じ文章でも喋る対象で言い方が変わる
  それを変えるのは「は」 

  「このギョーザは中国で作られています」
  「私は毎朝8時に起きます」
  「私はオリンピックセンターにいる」独語・モノローグ

  リラックスできる喋りのモデル
       ↕
  (自己主張 他己否定)
  かっこいい生活語でこども劇団 情緒感 親のことばをかえる
  主語、代名詞 明確化

  不特定相手では伝わらない
  特定だと圧迫感があるのでときに解放しながら伝える。

 ◎助詞を知ると喋りがうまくなる。助詞の存在意味をつける意識が必要。
  その助詞を使う必然性を考える。

  係り方を考えてせりふを読む必要大。

  普遍性がありながら、広がりがあるか、芯があるか
  言い換えがきくか考える

  言葉を伝えるのが演劇
   重さ、強さ、巾、生身の人間で。言葉の表と裏。文学。人をだます。

 ◎文脈中心の作文では、各々の語の持つ重さ、巾、色、温感などが流れてし
  まう。

 ・文脈関係でなくても、構造から充分に表現できる。
 ・文の流し読み(流し喋り)は内容を平板化し、均一化してしまう。

 ◎どれだけ文を立体的に空間化できるか → 俳優

 (2)(イ) 米粒くらい小さい
      いくらでも買いますよ
      掃除くらいしなさい
      嘘さえついてくれない
      100円しかない

 (3)送ったのに届いてない
   寒いから着替えたの
   遅くまで起きていたから眠い
   雪がふったので長靴をはきました
   コピーをしたのに忘れた

 (4)今日は早くねなさいよ
   いつもよりおそいわね
   それはたべられないわ
   むこうにいきましょうよ
   のみにいこうよ
   →地方語に特徴 固有性

 ・助詞の意味合い、奥行きに気をつける
 ・おもいのメリハリ、流れすぎない
 ・平板なものを立体化する力を助詞はもっている
 ・終助詞で仲間意識、差別意識等を作り出している
 ・様々の助詞の機能を整理、理解し使いあげること
 ・助詞で表現力が高くなる。助詞を聞き分ける、喋り分ける。

◆本日の磯貝語録
 主語、代名詞を明確にすると助詞が大切になる。
 助詞を知ると喋りがうまくなる。そして早口でなくなる。

◆本日の感想
 日常生活で助詞を意識して使ってこなかったなあ、とつくづく思う。
 ことばの構造より思い中心の意味だけで喋っていた。伝わりにくいはずだ。

歌発声中級(2/7)                        《音楽系》

2月7日(木)歌発声中級

講座テーマ「イタリアの歌③」

[Ⅰ]各自ストレッチ 

[Ⅱ]テキストを歌う
①Se tu m'ami
 ・息を流す。胸に息をためすぎない。
 ・息を流して、音楽の作りを変えていく(そういう時代の曲である)。
 ・2拍子で歌う。文章として歌にのる。
 ・高い音へ移動する前に、高い音のポジションに置いておく。
 ・non 否定の言葉を強めに言う。

②Caro laccio, dolce nodo
 ・古典は1拍目に向かって作る。
 ・中声域の音が多いので、口歌いにならないように注意する。
  a)ハミングで歌う 喉は降ろしてハミングする
  b)母音で歌う 休符で休まない
  c)歌詞で歌う
  [o]の構音点は懸雍垂の付け根。鼻中隔の高さ
   ex)no do no do・・・・・
    顎を動かさない
  d)低声で歌う
   胸に声をのせる。
   ※中声はやさしい声で歌う

 <イタリアンソングについて>
  パリゾッティが編纂した。原曲からパリゾッティが編曲し、原曲に
  ないことも書かれている。

③Già il sole dal Gange
 スタッカートははずむ。アクセントはテヌートアクセントと思って歌う。
 a)高声で歌う
  Allegro giusto 早く、適切に
  歌うときは、歌い手が指揮になる。
  中心線をくずさないで歌う。

 b)低声で歌う
  歌詞を読む
  下肢に付加をかけて歌う
  四股踏みの姿勢で歌う

◆本日の磯貝語録
 譜面からはなれた人が勝ち。少しでも早く歌唱の状態になること。

◆本日の感想
 全曲、全調通してのレッスンであった。Già il sole dal Gangeは、パバロッティ
 氏を思い出します。微動だにせず、白いハンカチを持って歌っていました。

俳優発声中級(2/6)                      《ことば系》

2月6日(水)俳優発声中級

講座テーマ「役づくり-(1) 老役」

[1]磯貝塾長によるレッスン
◎演劇の役づくりは、テキストに指定された条件をもとに、立体的にデザインし、
 性質、性格、考え方、思い方などつくり上げるが、それを入れる身体の生理情
 態をつくる事が必要となる。

(1)「老役」をつくる。
  今の時代から計算して役年を相対的に考えること。
  今は70歳~が老人と考えているが、昔は40歳~。年寄りの身体、声、精神
  があり、類型化すること。
A)身体の特徴をあげる。(耳が遠い、目が弱い、髪が薄い、皺、弛み、背が丸い
  etc.)
 ・自分の近くで80歳以上の親しい人を題材とし、身体、生理特徴、動き等を
  細かく観察し、実際の老人の実態を把握する。
 ・老けをやることで、今の自分が見えてくる。人間の重みをつかみとる。
B)声の特徴をあげる(ふるえている、はりがない、甲高い、音が消えていく、語尾
 が長い)
 ・背が丸くなると息がおちて、それでも声を出そうとすると、下顎に音がいく。
  支えて張っているものがおちていく。老人の笑い方がある、形がある。
 ・人の見方を客観的にする。老人を情で見てしまうと、役者として演ずるための
  観察ができなくなる。

◎今、生きている人間から学び、その真実をつかみ、身につけること。生きた芝居
 をするために、生きた人間を捉えること。
 ・自分から出て来たものより、そこにあるものをそのまま演ずること、言っている事
  以外のことを人間はしているし、それがそのものの生きざま。キャラクターは生き
  ざまである。
 ・台本に書かれた、語になった‘心’は、ほとんど表現しきれない。だからこそ俳
  優は、語と文の中から、すべてを見つけ出し、体におとして、心を演じなくては
  いけない。
 ・演技は、言われたことをそのままやるのではなくて、想像しておもしろくすること。
  でも、書かれたこと以外のことをしてはダメ。
◎芝居をするにあたって、芝居とは、何なのだろうと考えること。

(2)条件をつけて、演じてみる(老人でやること)
   以下の条件で老人のドラマをつくり、演じてみる。
 条件-①テーブルの上に自分の持ち物を1つ置き、スタート線から歩き、取りに
       行く。
 条件-②2組になって、片方の持ち物をもってきてあげる。
 ・全てその場で考え、その場で演じ、続けてドラマをつくり上げてゆく。
 ・やっている人間がどう言う人間なのか、先ず、そこから決めてからつくっていく。
 早く老人になって、やりあげてしまったら、状態が後からついてくる。
 ・初めから条件に入ってしまう、そして、外との関係をつくり、外に向かって出す。
 ・自分が何で、どんな関係かを決めて、自分の中のソースを使いながらつくる。
 ・様々のエピソードをつくり上げ、ドラマをつくり出す。
 ≪エピソード=様々な生きていく瞬間を具体的に挿入する。≫

 ・老人とは、これからなっていくもの、自分から遠いものを演じた方が自分になら
  ずにいられる。
 ・口の中や鼻の中、すべてが老人なのだから、その状態をつくる。
 ・人間の状態を克明にするのが、俳優の仕事である。
 ・自分のスタイルをみつけていくこと。

◆本日の磯貝語録
 ◎すぐ先が無くなる様な芸でなく、自分がいつまでも追い、そしてつなげて行ける
 芸をつかまえることが大切。
 ◎芝居はつくるもんであって、教わるもんじゃない。

◆本日の感想
 “老役”は実物を沢山観察が必要だと実感した。何となくつもりでやれる程、
 楽ではない。でもなかなか面白かった。

俳優発声初級(2/5)                      《ことば系》

2月5日(火)俳優発声初級

講座テーマ「母音調音」

[Ⅰ]ストレッチ
 ・首のストレッチ、表情筋のマッサージ、口のストレッチ
 ・中心軸を感じながら、上体を脱力する 
 ・体側を伸ばす
 ・中心軸を捉える。
 ・腕を振ってひねる。ひねりながら、ひざを抜く。
 ・肩入れ、バウンド
 ・肩甲骨のストレッチ
 ・こんにゃく体操 とめない、ためない、とじない
 ・ペアになって相手の体を押す。受けた人は力を流す。
 ・四股踏み、床打ち
 
[Ⅱ]母音調音[a],[i],[e]
 ①鏡を使って口の中を観察する。舌を細くして引っ込める
 ②[i]を各自テキスト練習
 ③各母音のポイントを確認
 ④各自練習
 ⑤質疑応答
 
◆本日の感想
 大切な母音の確認ができて良かったです。少し"鼻を開く"感覚がつかめたの
 が収穫でした。

市民発声・呼吸法(2/2)                    《共通系》

2月2日(土)市民発声・呼吸法

講座テーマ「はっきりとした言葉づくり② 文読み」

[Ⅰ]ストレッチ(沖田講師)
 ・背中を脱力させたまま前屈、体をゆすったり右に寄せたり左に寄せたり。
 ・仰向けになってひざを自分に引き寄せる、横に倒す。
  (なるべく体が浮かないように)
  足首を持って伸ばす、つま先を持って伸ばす。
 ・座って片足を後ろ、後ろにした足側の手で伸ばしているつま先をつかむ。
 ・股割り状態からの歩き

[Ⅱ]文読み
  人はなんで生きるか/トルストイ作

 ・自分で読まない。文章を読み分ける
   セミョーンが喋っている
   セミョーンが考えている
   セミョーン以外の人(皮屋)
   地の文

 (1)まず全体を通して全員で回し読みしてみる
  Aさん:なるべく語を意識して読む
  Bさん:皮屋、地、セミョーンが出てきたので、まずはそれぞれを明確に
     音を変えてみる。また、そのような意識を持つ。
  Cさん:セミョーンのぼやき。ぶつぶつ言っているのかもしれないが、
     本当にただぶつぶつやるわけではない。それでは相手に伝わらない。
  Dさん:<>セミョーンの考えの部分がある。自分に語りかける。地に関して
     もっと回りに対して伝える意識を。
  Eさん:声は良く出ていた。伝えようとする意識があったように思える。
     セリフの演じわけについて考察を。

 (2)個人練習
 ・伝える相手を明確に、その人に語っている意識をもつ。
 ・語を大事に、それでいても語がちゃんと文として聞こえるように。    

◆本日の磯貝語録
 書かれた文字を声に出して読んでも、伝わるとはかぎらない。
 伝えるにはそれ相応のことをやらないと伝わらない。 

◆本日の感想
 同じ人物の言葉でも、独言と心の中の声、頭の中の考えを各々区別して読み
 分けるのが難しく感じました。

朗読発声(2/1)                         《ことば系》

2月1日(金)朗読発声

講座テーマ「詩読み 百人一首朗詠②」

(1)ストレッチ(各自)

(2)百人一首について前回のおさらい(谷田講師)
 ・文字がない頃に声にして詩っていた
 ・和歌には表の意味と裏の意味がある

(3)百人一首朗詠(ひとりずつ回し詠み)
 ・16番から自由に朗詠(意味も)

(4)百人一首の施律(磯貝塾長)
  変遷:唱名→俗謡→民謡
  基本旋律 ラシドミファラシドミファ(全音符)
  練習旋律 ドミファラファミドミ(全音符)

 ・五七練習旋律
 例)ドミ ミ ミ ミ ファラ ラ ラファファミ ミミ ミミミ
   あきのたのー か りほの いお の とまを あらみー

   ド ド ド ミ ミ ミ ミ ミ ミ ミ ミ ミ ミ ミ
   わがころもではーつゆにぬれつつー

   (上がったら下げる、下げたら上げる)

 ◎昔は譜面がなかったため伝承だった 
 ・それらの残ったものの代表は雅楽。現在は皇室以外演奏不可。
 ・雅楽の舞歌などは葵祭りなどで庶民も見られた(る)
 ◎和歌はそもそも自分で作って詠むものだったが、今は作る人と詠む人が
  分かれた(作って詠うのは、今ではシンガーソングライター)

(5)旋律を使っての朗詠(各自)
 ・五七練習旋律でとにかく詠んでみよう。
 ・五七練習旋律を基本にして、ことばの意味にあわせて音の高低を変える。

 例)ド ミ ミ ミ ミ ミ ミ ファ ラ ラ ファファ ラ ラララファファドミ ミ ミ ミ ミ
   はーなのいろは う ーつー   りーにけりー  な いーたずらにー

   ドド シシシシレ レファファラ シシラファ  シレファラファレシ
   わがーみよにー ふー る - ながーめ  せしま あー  にー

 ・昔は文字ではなく口伝えで伝えなければいけなかったために、覚えやすく
  するための旋律があった。
 ・国を支える仕事として詩を詠まなければならなかった。(行幸)

◆本日の磯貝語録
 表現は各々の考え、各々の方法で誰でもできるが、芸は考えも方法も技として
 訓練し、その先にあるもの。

◆本日の感想
 和歌の朗詠施律を5線譜を使い、ピアノを使い教えていただいた。文字だけの
 和歌が3次元、4次元へと広がった感じ。自分で創作する面白い世界へ第1歩
 を踏み出した。