伝わる声とことば(5/31)                     《共通系》

5月31日(土)伝わる声とことば

講座テーマ「言葉Check-2,思い言語と知覚言語」

【1】ストレッチ(佐藤助手)

【2】講義
 ・外国人が日本語を話す時、大半は母国語を頭の中で変換して日本語に
  置き直して話す。聞く時も同様である。
  しかし、日本人が日本語を話したり、聞いたりする際にも言語の変換ほど
  ではないが、『情動』という私言語を日本語に置き直しているのである。
    ↓
  その為、“伝える”時に自分の意図と相手の捕え方に差異が生じる。

 ・“伝える”という点ではことばよりも文字情報の方が間違いが少ない。

 ・“発する”と同時に相手の話を“聴く”という事をマスターするのが重要

 ・“考える”と“思う(想う)の違いは何か?

 ・発する時は話し手は“考えて”話すが、聞き手の方が内容を“考えて”聞くか?
  こうだと“思って”しまうのかで、既にものが変わってしまう。

 EX.1 ~文章読みと会話喋りテキスト~を使って
  ()音読してみる
  ()黙読してみる
      →黙読しているようで口でぶつぶつ言ってしまう人がいるが、
     口に出す時の脳と、完全に目だけで黙読している時の脳は
     使っている部位が違う

 ☆VASCの“思う”の定義
  漠然とした状態に対し、何らかの要因によって反応した体の特定の
  状態から起因する、ある漠然とした精神の変化

 EX.2 テキストを
 ()知覚で読んでみる→知覚言語、思考言語→情報言語
 ()内容を思って読んでみる→情動言語 

 ・各自、人前で試してみて、それぞれに感想を挙げ、討論。
  知覚で読んだときと、思いで読んだ時はどちらがやり易かったか?

 EX.3
  テキストをEX.2の()・()どちらでもよいので、人に伝えるように読んでみる

 EX.4
  テキストの[2]会話喋りをツーマンセルで読んでみる。
 ・完全に情動喋りになると情報伝達性は極端に落ちるが発するパワー
  としては圧倒的に強い→人間的、日常的 

◆本日の磯貝語録 
 “空気を読む”とは社会的に限定された空間での“関係の空気”の事を云う。
 本来的には、場の持つ気、その変化及びそこに関係する特事の気等の統合
 気を感知することを言う。

◆本日の感想
 「考える」と「思う」では話し方が皆さん変わるのが面白かったです。人は日常
 では無意識に使い分けている事もなるほどと思いました。平生は伝えようと
 思って考えて話してはいない、と反省しました。

話し方診断(5/30)                      《共通系》

5月30日(金)話し方診断

講座テーマ『日本語の復習』

[1]ストレッチング(沖田講師)
 1)全体柔軟
 2)歩行+ランニング
 3)腹筋運動  左・右膝立て
 4)背筋運動  左右を互いに上げる
 5)四股
 6)四股で歩く

[2]磯貝塾長
 ・前回のふりかえりとイントロダクション。
 ☆社会生活のクオリティを上げる。
  ・ことばから声にアプローチをかけていく。

[3]日本語の特徴を考える・・・・復習(資料参照)
(1)膠着語・・・トロッコの様に続いていく⇒最後に結論がわかる。
 "はじまり"と"おわり"のつながりが明確でない。
 日常ことば・・・ことばは遺伝していく。"800年で入れかわる"(司馬談)

 ◎喋り言語仮説
 ・今なんとなくしゃべる頭の構造は武家社会がはじまったあたりからかわってい
  ないのではないか?800年の中の積み重ねがある為。
 ・3つくらいの事を考えないと納得がいかない様になっている。
  ⇒一発で表現できない。追認識が欲しい。
 ・3つくらいの事⇒これとこれとこれが・・・になる。

(2)動詞は文の最後に来る(S.O.V)
 ・状況を出すのではなく、心性を重視する。
 ・主語を明示しない。文脈の中にかくしている。
 ・"私"を連発しない。(奥床しい。)
 ・目的語がつづいてしまう。・・・話芸で多用される。今の若者は上手い。
  →言語がくずれていく。言語はルールである。公共性を高くする事とは別の
   問題。
 ・漢語と大和言葉がひとつになった事で進歩してきた。
 ・文学、演劇、詩が言葉を豊かにしてきた。
(3)助詞、助動詞などの後置詞が重要
 ・"私"は、ではなく、私"は"、後をたてる方がわかりやすい。
 ☆後が重要
(4)方言、訛りと共通語、標準語
 ・方言、訛りは生活言語、そこでしか通用しない。文字化できない。
  →文字化して読むとおかしい。
 ・標準語は文字化できる。
 ・音声がちがうことで排除する。Personalな言葉で村をつくる。子供がよくやる。
  →Openであれば方言もよい。
(5)日本語を「読む」「喋る、話す」「書く」
 ・3つにわけてつかっている。
(6)地域、時代、世代、性別、社会性で異なり時々刻々変化する。
 ・みんなが使えばこわくない、通常となる。
 ・しゃべりにくいもの、むつかしいものは使わなくなっていく。
 ・原因があってかわっていく、滑舌も同じ。
 ・言葉は伝播性がある・・・人にとって音声の方が興味深い。が、視覚で過多に
  表現 (刺激が強い)⇒(目が壊れる・・・視力が悪い人多い)
(7)標準語は書き言葉的性格が強い、共通語は音声学的性格が強い
(8)対話言語
 ・私的言語(相対)
 ・非私的言語(非相対)

[4]あいさつ語、会話語について(資料参照)
 「お元気でいらっしゃいますか」、、、元は"元気ですか"疑問、答えが欲しい。
 「元気ですか」、、、練習
 ・英語 How are you? から来ている説がある。(訳語的)
 ・日本語でも'元気におはしますこと'がある→正しい状態。
 ◎本来のものがわかっていると様々な言い方ができる。
 (わからないものは曲解されてしまうおそれがある)
 元の気→気は丹田
 →正しい元気は顔で言うのではない。上から下までひびかせることのできる
 言葉。
 元気です・・・"です"までしっかりつくる事。

 一所懸命言っても伝わらない。⇒言葉をちゃんと言っていないとダメである。

 ・文脈介錯しただけでは伝わらない。
  ・相手の反応をうけて言葉をつくっていく⇒話が長い。
  ・結論が出るまで時間がかかってしまう。
  ・論がない。思うと3つ出てしまう。
 →語と句をちゃんとしゃべる事。

 'お元気ですか?'①自分の元気を確認する(感情ではない)。。
 ↓          ②相手に投げる
 「御」(おん、ご)→"お"と"ご"は音がちがう→ものがちがう
 ↓
 形をつくる
 ↓
 口からのどをひらく

 ☆それだけをする。情動をわける。まぜると音声が不鮮明になる。
 おだやかな会話。

 'お元気でいらっしゃいますか'
  ↓    ↓    ↓
  御    置    座居 'い'が2つある・・・仏教用語
 ちゃんとしゃべるとおちついた人に聞こえる。

 ☆印象に残った事
 ・自分の思ったことを、思いでやらない。
 ・個人的な情動を入れると音声がみだれる。
  気持ちを入れる方がよいと思っていた。必ずしもそうではない。
  →相手の情動を満足させる事ではない。(伝達言語)
 ・話しことばと書きことばが近寄っていた。
  中心がなくなっていることを実感。
 ・ことばはインタラクティブである。言葉の上滑りを感じる事があったが
  文章の問題ではなく、気の問題であった。語の元の意味を知る事が大切だと
  わかった。
 ・膠着性と心情がまざる⇒うまく伝わらない。
  ・・・あることがある⇒"ある"ことが"ある"のあるは同音で同意になってしまう。

◆本日の磯貝語録
 喋り語は「思い語」、文章語は「思考語」。
 日本語は思いを表す語法が未だに未発達である。

◆本日の感想
 特にパブリックな場面において、個人的な情動を出して話すと、音声が乱れか
 えって伝わりにくい。思いの「白」状態での明瞭思考ことばの方が適確に伝わる
 事を知った。「眼からうろこ」だった。

俳優表現実践(5/29)                      《ことば系

5月29日(木)俳優表現実践

講座テーマ「今昔物語②」

[1]エクササイズ
・口を思い切り左右に開いて、深い所をあける
◎オトガイの強化運動
 ・下あごの筋肉を動かす、あごの骨は動かさない
 ・唇から動かす、奥歯を噛む、あごの一番下まで使う、奥歯の奥まで
  縦口に大きく開き、そのまま息を入れる、出す(喉をあける練習)
◎言葉のクオリティを求める = おとがいに声のためのエネルギーを集める
 ・オトガイ(下あごの中心)に集めると鼻にぬけ、のどが下り、舌が下あごと分離
  する
  情動言語「肌寒い」は肌寒いのと、オトガイをつくる → 冷静になる
  「やめさせていただきます」の喉の状態ができると、覚悟ができるし、状態が
  伝わる
 ・よい声 = のどが下がり、心臓にひびく、自分の充実感も高い、脳と離す

[2]◎上腹筋のささえ運動
 エネルギーが高くても効率が良ければ楽
 受け芝居にも有効

[3]今昔物語集 語り読み 2(巻四の第六話)天竺の-
 ・各自読む 上腹ささえで、オトガイをつかい
 古典をよむことで喉が鍛えられる
 ことばそのものに力がある
 息と声が出るようになるともっと伝わるようになる

 ・背景から話に展開する(位置、時間、対象、心のうごき等の変化をつける)
 ・会話から物語を広げる
 ・場面の転換で自分を変える(集中力、説得力)
 ・実況中継して観客の心を動かす
 ・平面的でなく立体化する
 ・心や意識が自由にうごく

 ◎立体読み ◎瞬時変わり

 次回は5

◆本日の磯貝語録
 オトガイにエネルギーを溜める = 声と言葉のクオリティが上がる

◆本日の感想
 古典本(文語文)を読むのに少し慣れて来た。他の方はスラスラと読んでいる。
 聞いていると、色々な発見があり興味深かった。
 どうやら、この先に表現があるらしい。プロというのは大変な事をするのですネ…

歌・演奏(5/29)                          《音楽系》

5月29日(木)歌・演奏

講座テーマ「試唱会」

[1]リハーサル

[2]試唱会
 1.Aさん シューマン/「Die Lotosblume」
 2.Bさん シューマン/「Mein Rose」
 3.Cさん ブラームス/「Immer leiser wird mein Schlummer」
           (私の眠りはいよいよ浅く)
 4.Dさん R.シュトラウス/「Morgen!」
 5.Eさん G.Rossini/「La promessa」
 6.Fさん シューマン/「Widmng(献呈)」
 7.Gさん F.P.Schubert/「Der Linden baum」
 8.Hさん F.Schubert/「Gretchen am Spinnrade」
 9.Iさん 中田喜直/「サルビア」

[3]講評(磯貝塾長)
 ・全体的に歌曲を歌えるようにはなってきた。が、まだ聴かせるようになってい
  ない。本人の執念がないと“聴かせる”という域には行かない。
 ・“聴かせる”ということの実感をつかまえなければいけない。
 ・「これを歌ってないと生きていけない」というものがなければ歌曲は
  聴かせられない。(自分の中の音楽を表現する。cf.オペラの場合は“役”を
  表現する)
 ・語と語との接点が厳格になっていなければドイツ語は歌えない。下顎と舌の
  使い方が重要。舌の広さは日本語の1/3。下顎の支えを強める。
 ・マスクがないとドイツ語は弱い。→どんなに低い音でも鼻腔共鳴があること。
 ・子音の出し方が甘い。「m」「k」など正確なポジショニング。
 ・言葉のフレーズの取り方が歌謡曲っぽい。言葉のフレージング、メロディー
  に上手くのせて繋げる。言葉のスピード感と息のスピード感が大切。
 ・くちびるの構え(顎は開けておく)
 ・基本は胸声。胸に響いていること。
 ・マスクの響きと、胸の響き。音が低くなるほど上の響き。
 ・奥歯と舌が離れたところの響きが足りない。
 ・自分がメロディーを作り出すこと。ピアノの伴奏をもっと聴いて音楽をつくる。
 ・言葉の構えが遅い。言葉は前につくる。後ろに作るとその分言葉が遅くなる。
 ・鼻翼から上に息をもっていく。目の横の響きがなければだめ。
 ・吸気は鼻穴から額の上部に向かって吸い上げること。
 ・軟口蓋、蝶形骨、鼻の篩骨のことを改めて勉強していく。

◆本日の磯貝語録
 “聴かせる”という執念がないと“聴かせる”ことはできない。

◆本日の感想
 歌曲試唱会。ドイツリートが多く、色々の曲が聞けて勉強になりました。「歌う
 事と聴かせる事の違いをはっきりする」(先生は)確かだけど難しいです!!

俳優ことば(5/28)                       《ことば系》

5月28日(水)俳優ことば

講座テーマ「語意と感情-身体(触覚)の実感とことば」

〔1〕身体認識をとらえる訓練を各自で行う。(上半身のみ)

〔2〕言葉と身体認識③ -私の下肢
 ①「私のへそ」「私の腹」「私の腰」「私の足」と下半身を認識してみる。
  ※細かく触覚でとらえること!関節 いっこいっこでやる。

 ②自分の感覚を“ブラインド”してみる。
  目を開いた状態で視えないようにする。
  統合したものをバラバラにする訓練

 ・私が頭で知っていることは、三分の二ぐらいが目で知っていること!!
 ・目を閉じて覚えた感覚を目を開いた状態で表現できるように。触覚でとら
  える。
 ・言葉と声と物事の実感を表現する種類を増やす。
 ・「私」と自分が実感できるから、他人、他が分かるようになる。

〔3〕触覚表現の違い
 (1)目をつぶって、触覚をとらえて、覚える。(XさんがYさんにさわる)
 (2)(1)の時に覚えた皮膚感覚を思い出して、(XさんがYさんに)「Yさん」
   と言ってみる。
 ※ただ視覚だけで「Yさん」と呼びかけるより、実感をともなった表現になる。

 ◎社会的理性は、自己内外の統合能力。表現界は強い統合を極度に分割
  することから始まる。

 ①喉頭共鳴で「私の○○」と言葉化し、手掌の触覚で同時に身体実感を
  行う。
 (喉頭共鳴:のど実感のため、うがい法による喉開けを常習化すること)

 ・大地に2本足で立っていることが人間の証し(:足で動く)
 ・生物原理を理解することのほうが表現として早い。
 ・声を作って言葉を出していくことで、自分を実感する。
 ・自己の外側にあるものを受けることで、様々の感覚が育つ。
  それを蓄積し、判断し、認識する事で、脳が育つ。
 ・先ずは物性としての身体能を高め、自己の身体実感を豊かにし、次に意志
  行動に移行すると良い。

◆本日の磯貝語録
 身体表現を一番表すのが、触覚
 外側がしっかりしていれば人間は生きていける。

◆本日の感想
 ノド喋りは難しいが、一言一言がとても実感があった。それに比べ、口しゃべり
 は軽いし喋りやすいけれども、一語一語の実感がすごくうすく、ウソっぽい。

俳優発声(5/27)                      《ことば系》

5月27日(火)俳優発声

講座テーマ「胸郭運動と保持」

・ストレッチ(西本講師)
 首、胸、緩める
 二人組み(Aさん、西本講師)肩、肩甲骨、腰
 Bさん、Cさんのペアで同様のストレッチ(戸村担当)

・四股踏み
 磯貝塾長が一人ずつチェック
 Bさん:股割りの姿勢で歩行、背面を緩める
     時間をかけてやらないと訓練にならない

座学(磯貝塾長)「呼吸法の運動とささえ法」
[1] 前回までのおさらい
  漠然とやるのではなく、身体の部位を決めてやる。
  胸郭:肋骨の部所(第6肋骨の側胸位)

[2] ◎磯貝メソッドの胸郭呼吸について
 1)息の安定感はとても良い
 2)肋骨を側面からグーッとつっぱって息を入れる(※肩でやらない)
  (胸郭内部に入り込んで外へ押し広げる意識)
  いろいろなことを考えずにまず言われたことをやる)
  「芸人は不器用なもんよ」
 3)胸郭呼吸には①左右②前後のつっぱりとささえ法がある。
  Aさん:息を吐くことを覚えること
      小さなメガホンで吐くことを練習しましょう
 4)入れる時と吐く時の切り替えを止めて行ってはいけない。流れの中で行う。
 ◎呼吸の支え位置で喉のポジションが決まる。

[3] 喉の響きについて
 呼吸法=発声法(発声共鳴法)→響かせるということ
 ◎声の出力を上げるということは鳴りを強くすることではない。共鳴させること。
 ◎私と相手との間に関係がある(関係性、コミュニケートについて)
  ・個になったのなら相手との間を考えなさい
  ・どのように思いますか?(思いついたことをすぐに声に出さない。受ける
               人間について考える)→同意を得られるとは思わない。
    Aさん:若者言葉?→大人でも言える。もっと根本的なこと(磯貝塾長)
    Bさん:ほぼ同意を求めている。同意の方が楽。
  ・美意識→音の透明度(誰が聞いてもその音だとわかる)
 ◎倍音の高い音声で話すと聞き手にスーッと入っていく

 <30秒スピーチ>
 テーマ「オリンピックセンターというところは」

 ・目に見えているもの見えていないものを捕らえて意識する。
  (聞こえるもの聞こえないものも)
 ・表現するためには日常でも常に意識していくこと。
  見えていないものが見える、聞こえないものが聞こえる
  うまい、へたではなく、自分が理解していること

◆本日の磯貝語録
 時間かけてやらないと訓練にならない
 芸人は不器用なもんよ
 呼吸の支え位置で喉のポジションが決まる

◆本日の感想
 言葉と呼吸の関係にドキドキしました!いつの日か必ず得ようと思います。
 がんばります。胸式呼吸はダメだと言われていましたが、浅はかでした。
 30秒スピーチは貧困の極みで、情けなかったです。呼吸、表現、人間を豊か
 に。訓練が大切ですね。

歌発声(5/24)                          《音楽系》

5月24日(土)歌発声

講座テーマ「リズム歌い」

[1]準備体操
◎ストレッチ
 ①痛みのない気持ち良いところまで。(無理をするとかえって固くなる。)
 ②楽に呼吸できるところで、呼吸止めないで。
  ※鼻呼吸で深い呼吸に。
 ・足を前に投げ出して、少しずつ前へ手を伸ばしてゆく。
 ・あぐらで…首(頭の重さ使って)→肩甲骨
 ・片足をもう一方の足にのせて…足指(間に手の指を入れて回す)
  →足裏たたく。
 ・片足をもう一方に交差し、立てひざで…立てた足の方に身体をひねる。
 ・足全体、腰→背中、腕全体を軽くこぶしをにぎって声を出しながらたたく。
 ・片足立てひざで、その上に身体のせて。
 立ち上がってみる。(足裏全体でしっかり立てる。重心も下に下がっている。)

[2]発声
・鼻から軽く息を流す<ハミング>。(鼻に三角形に手を当てて)
<テキスト1a>
①「ハミング」(今やったハミングで。)
②「Ma(マ)」(ハミングの位置から→「Ma」へ)
  ※顎関節(耳穴の直前)に指が入るくらい開ける。
  ※最高音(ミ)のとき、鼻を触りながら鼻の開き(息の流れ)助ける。
      ↑呼気圧

<テキスト1b> 「Ma(マ)」
①小節の頭拍(1拍目)を足踏みしながら。 
①+②手で2拍子を打ちながら。
<テキスト1c> 「La(ラ)」(舌とアゴをいかに分離して使えるか。)
 ※高音…鼻の開き。天井高く。ノド降りて、口の中上下に広く。
     (個人個人、注意ポイント違う。発明してゆく。)

[3]歌唱
<♪上を向いて歩こう>
 ※前奏の段階で自分の中にリズム起きてくる。
 「La(ラ)」手足を使って、リズム打ちながら(表打ち、裏打ちどちらでも)
<♪サンタルチア>Bグループ
①「階名」又は「La」などで。→立って個々にリズムとりながら。
 最高音「Mi」…「i」は音つまりやすい。「縦口」で「i」を作る。
 ・両足で3拍子のリズムとりながら。(リズム取りは全員で)
   1 2 3 1 2 3 ※3拍目は1拍目の「強」を生むために。
   強弱弱 強弱弱
②歌詞(イタリア語)読み(全員で)
 ・リズムに合わせて読んでみる。
  ※「口輪筋」をすごく使う。
   (予備運動:噛み合わせて、口角横へ←→口唇前へ)
  ※母音を長く。
 ★次回一人ずつ歌う。
 【歌詞カタカナ訂正】(1頁目 4段目 1小節目)
   ラ ストラ
<♪若葉>全員、歌詞で。
 ※テンポ少し前に感じて
 ・「あざやかな V みどりよ」 このブレスマーク(V)は言い直しマーク。
 ・1番と2番の歌詞を比べてみる。
   2番「S」が多い。「S」は擦れる音、風のイメージ。
  ◎言葉の色出すため「子音」を明確に。
 ・歌詞のイメージ感じながら歌う。(ただし、イメージは外へ出す。)
   1人ずつ歌唱。
<♪証城寺の狸囃子>全員、歌詞で。
 ・2拍子のリズムしっかり(少し重めに) 足踏みリズム。
  「口(言葉)を先取り」していく。
 ☆歌詞2番「はぎは」→音はカッコ内の方で。
 ・「負けるな 負けるな」…誰が言っているか決める。

◆本日の『青木』語録
 リズムは最初(前奏)から、最後(最後の休符)まで感じる。

◆本日の感想
 今日もリズムの大事さ、歌う事の深さ等思い知りました。

リーディング・発声(5/23)                      《ことば系》

5月23日(金)リーディング・発声

講座テーマ「聞かせる朗読発声法②」

[Ⅰ]各自ストレッチング

[Ⅱ]語り:息の方向(磯貝塾長)
 ・語りには現代的なものもあるが、ここでは古典(伝統)的なものを指す。
 ・読み本があるため、基本座して行うことが多い。
 ・日本の語り芸……現在、伝統芸として捉えられているのは江戸時代の芸が
  多い。勿論それ以前から軍記物などはあるが特定の芸人が演じ、一般民衆
  の参加は少なかった。

 ・昔は武士が各藩ごとにそれぞれ芸事を行っていて、その中に語り芸も含まれ
  ていた。
  →藩ごとに流派も様々。漢文を読んだり、藩の歴史など
 ・江戸時代になり民衆が中心の芸が興ってきたが、それでも半分は過去の武
  士の芸が入っている。
 ・元来はその武士の芸からきているので基本的に息の流れは縦の線で行って
  いた。
 ・「誦ふ(うたう)」……漢詩のように、孤を描くように。
  朗読は「詠い」に近いものが好まれていた。
 ・内容がつまらないとすぐ飽きられてしまうため、技術が必要だ。読みや詠いを
  行ったり来たりするがうまいと飽きない。

[Ⅲ]朗読(「お山へ行く」鏑木清方夫人談)
 ・体がぶれると、言いにくい言葉は間違えやすい。
  →放送等では、特に広がったしゃべり方をすると使い物にならない。
 ・P95.11行目以降(宅でも喜んでいましたが~)
 各自読み練習。
 ・この文は本人の実際の体験を聞いて書いたものだが、実際しゃべってもらっ
  たそのままを書いているのではなく、筆者が書き直していると思われる。
  →◎朗読者は外側に表出できるように編集し、空間のデッサンをしなくては
     ならない。
 ・基本的に句読点は尊重しなくてはならないものだが、それ以外のところは読
  み手がデザインして音声立体化させる。
 ・音声化するための読み方と頭で理解するための読み方とでは、句読点の場
  所は変わってくる。
  →そのため、書かれている文章をそのままざーっと読まれると聞き手はわか
    らない。
 ★だから聞きやすい句読点やイントネーションを発明せねばならない。
 ・この文は女性の語った話である。
 ならば、文字として読まずに談として読めるのがいい。
 ただ自分が翻訳機として自分で読むのは芸が無い。
 ・「大きな堀をかいぼりしたら、大きな蛇が出ました~」
 大きながふたつ続いていて、文としてはうまいとはいえないが文字は同じでも
 違うもののことを言っているのだから同じようには読まないはず。
 ・ある文章をどのように処理するか、そしてそれを中心がぶれずに外に出せる
  かどうか。 (これが語りでは最も重要。)
 ・芸は意味を伝えるだけのものではない。
 状況や状態までも伝えられるのが話芸である。

[Ⅳ]朗読(「方丈記」三、二十四 鴨長明)
 ・文語文であるが読みやすいのは、句読点がしっかり打たれているからである。
 (しかし、逆にこの場合読む時にその通りをやるとくどい。)
 ・読点までを一切切らずに読む。
 ・声に出して読むことにより内容が引っ張り出されてくるのであって、頭でしっ
  かり納得すれば内容が伝わるわけではない。
 ・喉を開けて吐き出す。(息)
 ・一番言いたいところをしっかり出せていないと全部同じように聞える。
  (平板読み)
 ・早読みだったら“こう”でしか読めないとなると面白みがない。
 同じテンポでいろいろと読めたら面白くなる。
 ・言葉とは並列にあるものではなく、語が先に進むにしたがって重なっていっ
  ているものだ。(デジタルではなくアナログ)
 ・つなげる為に切って読むのであり、上手い人は包み込むように(つながって
  聞えるように)リズムとして切っている。
 ・意味以外のものがその声の中にどれだけ含まれているかが勝負である。
 ・説明性がなくならないと表現ではない。

◆本日の磯貝語録
 話芸とは意味を伝えるだけのものではない。

歌テーマ別(5/22)                       《音楽系》

5月22日(木)歌テーマ別

講座テーマ「ノドあけと胸声③」

[Ⅰ]ストレッチ(各自)

[Ⅱ]発声練習 (テキスト使用)
①1a:[ma]上行 [me]下行
②1b:[ma]上行 [me]下行 目の奥をあける(→鼻をあけること)
③1c:[ma:]上行 [me:]下行 口からはきださない
④2a:[ma]上行 [me]下行

[Ⅲ]鼻について
 (骨格図を見ながら)
 ・蝶形骨、舌骨、軟口蓋、硬口蓋の確認
 ・鼻などの器官は左右対になってできている。
 ・鼻の流れは、鼻穴→副鼻腔(乱気流がおこる)→蝶形骨洞→目頭→眉間
 ・蝶形骨洞を響かせると旧脳を刺激する。刺激が来るように顎をあける。
  刺激がくるように軟口蓋をあげて、息が送れるか?⇒脳へダイレクトに
  刺激し、修正することができるようになる。
 ・吸う時に鼻の中を通る息の道を通ってはく。
  つまり、吸った通りにはくので、吸い方が悪いと悪いままはく。
 ・一人ずつチェック

[Ⅳ]テキストを歌う
①”Ombra mai fu”
 高声:音をあたるべきところにあてて響いている音を流す。その時に口から
     息がもれると高い音はつらくなる。
 低声:後ろ顎をあける(下顎をつかって降ろす)
     鎖骨、胸骨を降ろし、チントップを胸骨に近づける。ノドをあける。
     [o]で歌う(=胸声で歌う)
 高声:[ma]で歌う 歌う前に息を鼻腔まであげる。
 ・ペット、マスク、マウスしかないのである。マウスはことばさばきをするところ。
 ・下顎と舌を離す。舌骨を降ろして離す。
 ・”声をつくる”、”ことばをつくる”を同時にやらない。

②「砂山」(低声)
  [u] 一人ずつ

③「霧と話した」(高声)

 ◎語音の感性 自由に上下ができるか?
  響きでもってさばく。
 ◎”上手から良い”、”下手だから悪い”ということではない。自分のやっ
  ていることに酔うこと。芸事は自分を磨くこと。

◆本日の磯貝語録
 市民芸能の世界は”うまいから良い、下手は良くない”ということではない。
 どれだけ好きか、どれだけ酔えるかが重要。自分がやっていることに、自分
 の持てる力をどれだけ夢中で投入するかにある。

◆本日の感想
 頭では理解できるのですが、体がついていかない…。なんと不自由な体な
 のか…。でもちゃんと鼻の響きで歌っている時はなんとも気持ち良いのです
 …。

歌・演奏(5/22)                          《音楽系》

5月22日(木)歌・演奏

講座テーマ「詩唱会 伴奏あわせ」

[1]各自ストレッチ(15分間)

[2]伴奏合わせ(一人10分間ずつ)
 ①Aさん シューマン/「Die Lotosblume」
 ②Bさん 中田喜直/「サルビア」
 ③Cさん G.Rossini/「La promessa」
 ④Dさん シューマン/「Widmng(献呈)」
 ⑤Eさん ブラームス/「Immer leiser wird mein Schlummer」
          (私の眠りはいよいよ浅く)
 ⑥Fさん シューマン/「Mein Rose」
 ⑦Gさん F.P.Schubert/「Der Linden baum」
 ⑧Hさん R.シュトラウス/「Morgen!」
 ⑨Iさん F.Schubert/「Gretchen am Spinnrade」

 ・皆まだ名曲を身になるまで練習していない。身になる前に演奏してしまって
  いる。
 ・「身につけよう」という意識が薄い。
 ・本来声楽はのどの実感が大切なのだが、口の実感になっている。
 ・言葉の感性は必要だが、日常しゃべりの感性とは違う。

◆本日の磯貝語録
 声楽は響きづくりと喉の音楽実感。加えて言語の感性

◆本日の感想
 9名9曲のレッスンを聴き、いつもと違った刺激を受け、勉強になった。「良い
 響きを保つために気を抜かないこと」

俳優ことば(5/21)                        《ことば系》

5月21日(水)俳優ことば

講座テーマ「語意と感情②-五感の言葉」

〔1〕磯貝塾長による個人ストレッチ指導

〔2〕言葉と身体認識② ―私をとらえる

 ①「私」と声を出し、その響きを全身で感じながら、自己認識する。
  ※自分で自分のことを実感していく。
 ②「私の手」と言いながら、自分の両手を視認識する。
  ※声に出しながら、音声と脳にやきつける。
 ③「私の腕」と視ながら、次に自分の腕をさわりながら実感する。
  ※さらさら読まない。言わない。喉と口で、語をとらえて読む。
 ④「私の指」と視ながら、触り、実感する。
  ※ハッキリ頭と声で実感する。
 ⑤「私の肘」
   ―の―、助詞の“の”まで身体におろす。
 ⑥「私の肩」
  触ることで実体を感じ、ことばをはく。  
  触れる感覚、触れられる感覚
 ⑦「私の首」と視ながら、触り、実感する。
  ※これからのストレッチで首を意識するものを取り入れていくこと。
 ⑧今までの手、腕、指、肘、肩をすべて体認識して「私」と言う。
  ※視認識から身体の触覚を鍛える。
 ⑨触覚を中心にしながら、「私の胸」と言いながら実感する。
  ※想像ではなく、「自分の身体のここだっ!!」と決めること。
 ⑩「私の心臓」は表現しにくいので「私の心(しん)」と触りながら言う。
 ⑪「私の足」と実感しながら、発する。
  ※実感することで、あらためて生物として人間として、自分の身体認識
   ができる。

〔3〕感覚の演技~五感~テキストからチーム分けして分類しなおす。
 (1)視、嗅、味覚を分析
 ・視覚(Aさん、Bさん組)→引き続き分類する。視る、見る
   目の演技は芝居でも大切な表現となる。
 ・嗅覚(Cさん、Dさん組)→良い・良くない、好き・嫌いなど、使い分けを
   分類する。現代語だけではなく、古典にも多くある。
 ・味覚(Eさん、Fさん組)→引き続き分類する。
   オノマトぺが多いのが、食のことを表わすもの。

 (2)聴覚を考える
 ・聴覚は情報が受けやすい。良い音、悪い音、昔つかわれていた聴覚語
  など、私にとって、それはどう言う音なのかをとらえていく。
 ・「耳鳴り」なんてのは、精神のものと物理的(エレベーターや飛行機など)と
  ある。
 ・オノマトペは全て、自分が感じていることであって、他人がそう感ずるとは限
  らない。
  オノマトペは自分が主語である。
    キラキラ光ってる→私はキラキラ光ってると思うよ。
  今の若い人は、自己と他人との差があいまいである。

 (3)触覚を考える
    器官―皮膚(肌)
        Act-Do → さわる  受動態:さわられる

 ・手のものと手以外(全身と) 自分が触る場合と触られる場合がある。
 ・皮膚感覚で“頭突き”を考えてみると具体的に表現できる。
  (俳優はそういう感覚でとらえていかなければならない)

 ◎生きている瞬間の感覚(心、体)を実として表現すること
             = を芝居という
 (そのストーリーがどうであるか、は戯作の問題。戯曲がまずくても芝居になる)

 ◎俳優はストーリーのことなど、気にしなくていい。
  (虚のセリフを、実にうつしかえ、実存させることから始める)
 ◎上手い俳優は、その役の人生を長く見せる能力がある。

 感覚器官にまつわる言葉の分類項目
 (1)感覚言葉 (2)作業ことば (3)状態(精神、身体)ことば
 (4)器官言葉 (5)動作言葉

 ・単独の場合、いくつかが合併している場合が考えられる。

 次回は“言葉と身体認識③ ー私の下肢”
  五感の言語、聴覚、触覚

◆本日の磯貝語録
 五感は外からのことを取り入れる接触の窓口。そしてそれらをまとめて
 六全体脳=創造となる。

◆本日の感想
 最近、触覚に目覚めはじめているので、とてもおもしろかった。
 今日はやらなかったが、下半身の感覚がまだなので、もっと使い、触って、
 実をつくりたいと思う。

俳優発声(5/20)                      《ことば系》

5月20日(火)俳優発声

講座テーマ「演習」

表現する場(立場)について
 Aさん:講義、プレゼン、おちついた響く声を出したい
 Bさん:俳優
 Cさん:声楽(メゾソプラノ?)

[1] ストレッチ(西本講師)
 ・アキレス腱のばし、足の甲を伸ばす
 ・上体を振る(抜力)、胸の旋回、上体を抜力して折る、抜力しながら手で
  8の字

[2] 椅子に座って「おはようございます」「朝はひどい雨でしたね」
 一人ずつ声に出して言う → まだ日常言語の延長上でしかない
               ※もっと重心を下におろす必要がある。
 足のスタンスを広くとって重心を降ろす 股関節をゆるめながら回す
 股関節をゆすりながら軽く喉を降ろす 重心を降ろした状態で歩行

[3] 開脚正座をし、丹田の出し入れ運動(西本講師が回ってチェック)
 Aさん:肩の力を抜く。胸で呼吸してしまう。息を吸うのが早い。 手を使わないと
     丹田を見失う。

 磯貝塾長によるチェック
 Aさん
  ・意識が先行してしまっているので徐々に降ろしていく
  ・手をこすり合わせ手の平を感じること。
  ・こすり合わせた手で脇腹、肩口をさわる→そこに向かって吸う
  ・脇の下を伸ばしながらそこに向かって吸い、呼吸
 Bさん
  ・丹田を出す方向。鼠頚部、座位、ふとももを使って足までもっていく。
  ・呼吸というのは機械的にできるようにする→身に付ける
 Cさん
  ・椅子に座って行う。上体は少したおす(足にのる)
  ・変えることをしっかりと行う。
  ・息をもらすのではなく吐く。beではなくDo

 30秒パフォーマンス

 15秒歩行(何でもよいので好きに歩く)

 ボディパフォーマンス
  同じ位置でやらずに移動する。空間を大きく使うこと。
  なるべく自分じゃなくなっていくこと

 [頭と体]
 日常的にやっていないことを行う。そのためには、まずそのことを事前に頭で
 よく理解しなくてはならない。その上で、身体に仕事をしてもらう。頭からの
 指令と体との間の誤差が少ないことが重要だが、一致するのはなかなか難しい。

◆本日の磯貝語録
 呼吸というのは機械的にできるようにする。
 Be的(存在的)でなく、Do的(意識的行動的)に

◆本日の感想
 今日は呼吸法をさらに学びました。未だコツをつかむのは難しいのですが、
 ずっと1点に意識を持っていくことにより、とても集中力がつきそうだな、
 と感じました。

伝わる声とことば(5/17)                     《共通系》

5月17日(土)伝わる声とことば

講座テーマ「文章言葉と喋りことば②」

[1]ストレッチ(西本助手)

[2]伝えるゲーム
 伝える側と聞く側に分かれ、伝える側は足踏みだけで伝える。
 聞く側は、その足踏みの音を聞いて何を伝えているのか当てる。
 (聞く側は伝える側に質問をしてよい)

 (A)バレーボール(スポーツ)、バイオリン(楽器)、ハンバーグ(食べ物)、
   ワシントン(都市)、コカコーラ(飲み物)、チューリップ(花)、
   大王イカ(海の生き物)

   言葉 意味のある物

 (B)伝えるゲーム(ミラー)
  一列に並び、はじめの人は動きを3回見せ、2番目の人に伝え、2番目の
  人も動きを3回見せ、3番目の人に伝える。(6番目まで)

[3]文章読み
 テキスト「有機栽培…」
 (1)相手にスピーチをする。(読み方) 相手の評価をする。

 (A)1対1
   <設定> 国会答弁/記者会見

 (B)1対多(不特定多数)

 Aさん:落ち着いた感じ、部長さんが部下に話、シャイ、繊細
     Aさんは迷っていた。
      ・「有機栽培野菜」が良いのは分かっている(語をかみくだいて読む)
       (伝える側は異和感があるが、聞く側は聞き易い。声が相手に届い
       ているか確認しながら話す。)

 Bさん:自分のものではない 語気と感情が一致していない
     周囲に気を遣いすぎる 無駄をしない
     それらしく読んでいるだけ 自分が何を読んでいるのか
     文節、句、語ごとにしっかりと語をかみしめる

 Cさん:緊張している 相手を見る 二人の距離を考える
     早い ていねいに
     語をしっかりと 声は前に出す

 Dさん:スピードがちょうど良い 伝える気持ちがない
     舌の動きが悪い あわてない

◆本日の感想
 テキスト読みは気付かなかった点を的確に指摘していただいてとても良か
 った。抽象論でなく、アドバイスが具体的なので大変分かりやすかった。

話し方診断(5/16)                      《共通系》

5月16日(金)話し方診断

講座テーマ『話し方個人チェック―その声、言葉、態度』

[1]話し方を客観的に考えてみる。
 ・日本では話し方、特にどの様な音声といった決められた型がない。
 ・書き言葉と話し言葉が接近してきた。書き→しゃべり
 ・中国から漢字を輸入したが、'音'をすべて輸入出来なかった。この為
  同音異語が多生した。日本語は意味が最重要となったが平面化し何となく
  あってればいいという事となった。"ニアンス""換骨奪胎"
 ・ニアンスがどんどんかわる=クオリティにしばられない。相対性のかたまりを"
  思い"として考える事が出来る。思い、想い、念い、で生きると、言語の厳密
  性が低くなる。

(1)各自どの様な話し方をしているか。
 ・出し手と受け手の間の条件を正確にする。
 ◎出した言語の明瞭度を上げる事で、はっきり伝える事が出来る様になる。
 ・パソコンの普及→アメリカ的、英語が使われるが言語としては成立しない。
  (記号)
 ・"本音"の分かる"建て前"の喋り、又その反対が出来ていない。役に立たな
  い文と言葉が横行している。
 ◎身内には通用するが外部に通用しない。村がどんどんでき、外のものを追
  い出してしまう。(コミュニケーションを限定していってしまう)
 ・場の空気をよむ→ちゃんと出来てない→出来てないのに流通させる。
 ・「私のフィールド」から離れないと、クリアーなコミュニケートが出来ない。
(個人の問題は出すべきではない)
 ・新しい論理が必要(個人心情から離れた。)"私"が付くと思いになってしまう。
 ・携帯メール世代が社会に出た時に大変なことになりそう。
  ↳"コミュニケートしない、私の想いばかりのもの"
 ◎言葉は歴史、先人の文章を学ぶことが重要。流行語に付き合う必要はない。
 ・生命力がみなぎっている人がいない。(食べる欲望、物が欲しい欲望、欲望
 の消費経済、自分が生きている事だけが重要。)
 ◎価値観がない人間はパブリックにしゃべる事が出来ない→その場で努力し
  ても仲々出来ない。→ともかくはっきりしゃべる事(声が大きい事はエネル
  ギーが高い。説得力が生まれる。)

[2]演習。テーマによるフリースピーチ
(1)テーマ「私の好きな食べ物」(1分間、台本なし)
 話をする:台本なしで話す時、自分が話したことを記憶することが必要
 (・人の話している事は最後まで聞くこと。フィクションとノンフィクションをはっき
 り分けて考える事)

 各自試演
  1.Aさん 牡蠣の礒辺焼き
  2.Bさん 米(ライス)
  3.Cさん 自作のカレー
  4.Dさん 麺、乳製品、チーズ、うどんにチーズ、お餅にチーズ

 1)[私]の[好きな][食べ物]
 ・力点をどこに置くかが大切
 ・私がどういう人間が入って来ていなかった。入れても
 ・私をどの様に理解し、表現するか、本人が話せば私が伝わると思うのは雑。
 関係性で私を理解している。→印象が薄い。関係のない事で私を考える。
 思ったよりも自分を客観視しない。自分を隠そうとする。
 ◎私が弱い。もっとうまく自分を出していく。

 ・「好き」であるはどういう事か→否定するものを考えてみる。内に入ると考えら
 れなくなる。
 ☆瞬間客観的に考える事ができると話がうまくなる。
 うまい→好きという共通思考で話した。→別の観点が出来て行くとおもしろい。
 自分の村ではない話はこれから作っていくこと。言語ロジックをつくり上げる。

(2)テーマ②「中国四川省の地震に思う」(メモ、又は原稿作成)

 事物の感想
  →実のある話にする。
   ↓
  実⇔虚
  ↓ ↓
  芯 外部

 各自試演と講評
  スピーチの時に原稿をつくるか?
  →一度かんたんに書いてみる方が整理が良い。

2)有効な話と自分の話し構成について
 ・パブリックスピークまでいかなくても、論ずる事とただ話す事の違いがわかる。
 ・上手なしゃべりは論点を投げかけている。(頭の構成を変えていかなければ)
 ・ディスカスする為にスピーチできないといけない。質問の想定の上で話をつく
  り上げる。
 ・論が無ければ何もつくれない、言語が不信になると文化が成り立たない。
 ・考えること、思うこと、双方をもたないといけない。
 ・日常、消耗の言語とつかっている人も論があればしゃべる事ができる。
 →言語そのものの力があるから、できる。
 ・言語の力を教える教育が必要ではないか?言葉が持っている力がいちばん
  強い事を知っている事が重要。
 ・思ったことをしゃべるだけのことはやめるべき。考えてしゃべる事。
  言語をもっと考える事。

 ◎話し方とは各自の
  ①素材力(声、ことば構音、発語、発話力:身体性)
  ②発すべきテーマとテキスト作成力
  ③各々を具体化する思考力
 の総合により成立する。

◆本日の磯貝語録
 実のある話ができるかどうか!

◆本日の感想
 コミュニケーションは自分の思いをするものではない、というのを頭でしか理解
 していないことが実感としてわかった。

俳優表現実践(5/15)                      《ことば系》

5月15日(木)俳優表現実践

講座テーマ「今昔物語①」

[1]磯貝塾長による、塾生個人指導

[2]今昔物語集(31巻 1040説話)
 説話とは「今は昔」ではじまり「となむ語り伝へたるとや」で終わる

(1)p.6 「はじめに」p.243「おわりに」をよむ

(2)p.27 「2天竺の-」(巻四の第六話)原文と現代語訳をよむ
 ・慣れてくると原文のほうが話しになじむと感じるようになる
 ・その言葉を使う時代の人になる
 ・身体感覚でわかると充実感が強い(視覚だけよりも)
 ・集団でよむと、よむ人によって物語が変化する
 ・何回もよむと言葉の切れ目がわかるようになる
 ・漢字を見れば意味は大体わかる

(3)p.89「5近衛の-」(巻二十八の第一話)解説もよむ
 ・1000年前の人々も、言葉の使い方は、はっきりあり、教養によりその格差があ
  った。
 ・現代は唯物世界のため、言葉も文学もその影響下にある
 ・尊敬語、謙譲語の精神状態はなくならない。ことばはなくならない
 ◎目先の文化はどんどん変わるが今昔の時代から精神は変わっていない
 ・現れ方は変わっても根底は変わっていない
 ・現代のみに通じるものと、ずっと通じているものと両方やって、次へつなげる
 ・残ってきたものをやると残ってきただけの力を受けることができる
 ・横だけの関係だと個が萎縮する、縦の広がりをもつ
 ・後々に通じることばをつくる(消費、消耗しない、なくてならないもの)
 ・残せるものがたくさんあるので飽きて、消耗文化を敢えてやっている→現日本
 ・五十年後、百年後に残る作品を作る(蓄積しないものの危機感)
 ・思いつきはすぐ消費されてなくなる
 ・かつてのものをもらい、よく知り、のっかる 今のためにやるとだめになる
 ・”お金か人の資本をつくる”ことからはじめる。次のために
 ・書かれてあるものを声に出して肥やし、今の世に生き返らせる
 ・言語の本流にのる 歴史の重みを知る と軽く浅くならない
 ・自分に資本を蓄える
 ・当たり前のことを当たり前にすると強くなる

 節分け、句分けして、不自然なところをなくす

◎消費経済、消費文化の中でその流れに押し流されると、一見時流に乗った
 活動と錯覚してしまう。その実態は消耗的であり、蓄積や継続といった文化の
 本質から乖離して行く。人工的にエントロピーを上げてゆくと、一時的に充実
 感を持つが、じき消滅する。言語の本質と芸能の本質を正確につかみ、末梢
 を行き来する所に、生き生きとした芸能が生まれる。

◆本日の磯貝語録
 人は見かけは変わっても、本質は今昔物語のころから変わっていない。

◆本日の感想
 身体のことを知り、ノドを下げて重心も下げ、芯があってその上
 豊かな響きのある声を持ちたいです。その声で日本の古典が読めたら
 本当に楽しく素敵な仕事だと思います。

歌・演奏(5/15)                          《音楽系》

5月15日(木)歌・演奏

講座テーマ「オペラ歌唱+演技法/PETからMASKへ」

[1]各自ストレッチ(10分間)

[2]発声練習(『発声練習テキスト』より)
①1-c:高音にあがる時、音の質を変えない。自分の出している音をしっかり聴き、
   違う音を出していたら修正できるように意識的に発声をすること。
②2-a:胸声の練習。音が上がる時、頭部の上の方に響きを抜かない。胸にのっ
   た声を意識的に発声する。特に前胸部。
  ◎低声部の体共鳴と息の流れ。腰方形筋を使った。
   座位で足は軽くまげて前に出す。この状態で仙骨を開くことを意識。
   少し前傾姿勢で自分の前にできた空間に音を響かせる。
   自分の息で声を出そうとする。顎を使ってノドをあける。
③2-b:胸の響き。仙骨まで響きを下げる。吐く息に音をのせる。お腹(もも)、
   背中の付け根で息の量をコントロールする。体を一本のパイプにする。
   アンダーコードをつかまえる。(個別指導あり)
   個々が持つ独自性を打ち消すための発声、共通の声をもつ。

 ・顎の付け根を開く。あける。→下顎下の喉頭を左右にあける。

 ベルカント唱法-ソプラノ1とかメゾソプラノというパート概念分類を止め、
        上から下まで自在に出せる声を獲得する。

 ・“音楽”でなければダメ。“音楽”になっていれば全部良い。
  では“音楽”であるためにはどうしたらいいか-全身が均一に使われている
  かどうか

[3]歌唱演習『Una voce poco fa』
 ・聞こえすぎている。自分の中で充実しすぎ。鳴り過ぎ。
 [2]の③で練習した発声のポジションを意識。息と舌を使う。
 ・口で言おうとしない。ノドから下に向けて、ノドを開けて体の内側でいかに歌
  うか。
 ・「e cento trappole~」自分流の表情をつけない。息の流れだけでやる。

 ・“音楽”=体全部に息が流れていて、全身を均一に使えていること。
 ・チューニングしている時の自分の体の実感がないと、自分を消したところで
  「ロジーナ」という役を演じることはできない。
 ・今を演奏するわけではないが、演奏する中に今という要素が多分に含まれる。

 ・自分の声、ことば、音の意識が強くなると声帯が厚くなってしまう人がいる。
 ・声帯はなるべく薄く使う。声帯を厚く使ってしまうと表現したい時にすでにエネ
  ルギーを使っているので、良い表現が出来にくい。
 ・瞬間瞬間は厚くなるがそのあとすぐ声帯を薄くする。軽くする。

 ・言葉に関する表現力は舌でやる。

◆本日の磯貝語録
 ・「音楽が分かっている人、持っている人」に師事しないとうまくはならない。
 ・音楽は慈愛に満ちている。おかげで人の慈愛が育ちます。

◆本日の感想
 自分をやっているうちは音楽は出来ない。自分がなくなった先に音楽が宿り、
 音楽が育つ。

俳優ことば(5/14)                        《ことば系》

5月14日(水)俳優ことば

講座テーマ「語意と感情-表出から表現へ」

〔1〕テキストを人に伝えるための表現方法
―「上」と言う言葉を思い伝える手順―

   上           <想起> 
[テキスト(文字)]→ 意味付け・解釈 → 表出 → 表現 →第三者(客)
          視る   頭の中    ↙ 行動 ↘ 伝える 客に伝わらなけ
                 キャラクター (身体化) ↘    れば意味がない
                                 このバイアス(ふり幅)が
                                表現様式だったりする。

 ◎表出する前に身体想起をさせることで、次の表現につながる。
 ◎私達俳優の表現は、表出されたものを、伝えるためのものに変換されなくて
   はいけない。
 ◎目的を持たずして、出しているものは、表出です。あなた自身のことを出し
   ては表現になりません。

〔2〕語の意味を身体的に表す

 ―「これ、それ、あれ」を表現する―
 ①目で位置を認識して、指で見た所をさす。
  ※端的に無性格で表すこと。

 ②「そのお皿」と言って表現してみる。
  ※目の前にお皿を視なくてはいけない。身体でおこす。

 ◎ニュートラルな表現は、身体が先にくる。ニュートラルとは、自分の個性をな
  るべく削り、客観的に捉えること。

〔3〕ニュートラルを覚える方法
 ①毎日、鏡を見ながら固有名詞を言う。自分作り!! 「私は○○です」
 ※自分の動作を客観的に視ながら、動きをつくり、その時の情動をとらえる。

 ②人を見た時、自分の蓄積からの考えを出さないで、良く観察する。
  相手の目を視た時、自分の心が動かないようにする。

 ③自分をさわり、視て、触覚で身体をとらえる。
  五感から、身体に伝わり、皮膚におこせるようになる。
  日常的におきたことを、観念でとらえないで、身体におとすこと。
  訓練すれば、皮膚感覚から言語をとらえることができる。

 ◎自分が表明すべき第三者との関係をすぐ決めること。
 ◎私が多ければ多いほど、キャラクターにはなれない。
 ◎特殊なことが出来るより、人間性の本質、普遍性を表現出来ることのほう
  が、おもしろい。                   ↓            
                            ニュートラル

◆本日の磯貝語録
 俳優は外を緻密につくりあげること。
 触覚の芝居は基礎である。 

◆本日の感想
 テキストの言葉により、先生の身体(特に肌)が一瞬にして、様々変化するのを
 観て、「これが皮膚感覚か!」と驚き実感。つもり芝居と身体感覚を伴った芝
 居とでは、こんなにも明確に違うものなのですねー!

俳優発声(5/13)                      《ことば系》

5月13日(火)俳優発声

講座テーマ「腹腔部呼吸訓練法」

[1]ストレッチ(西本講師)
 股関節、体側のストレッチ(伸ばす、緩める)
 丹田 降ろす、はらもみ(磯貝塾長による解説)

[2]体内の運動性について(磯貝塾長)
(1)胸部、腹部、腰部、内臓と呼吸のメカニズム

[3]「腹腔運動と呼吸およびささえ」
 ◎丹田(臍下丹田:へそから指3本分下)は、動く際には低い(指4本くらいが
   良い)

(1)開脚正座で丹田の出し入れ、膝立ち座位で丹田の出し入れ、
  仰向けになり(軽く膝を立てる)丹田を実感する。※咳をすると軽くしまる
  仰向けになり指で丹田を押さえ出し入れ

 ◎自分の体を自分で把握していく
  (見えない声に対しても漠然としていてはいけない)
   ※イメージするのではない。

 椅子の座り方:浅く腰掛けて重心を足へ移す(降ろす)

(2)椅子に座って丹田を捉える
       ↓
  ゆっくりと立ち上がり、立位で丹田の出し入れ
  無意識で行っていること(呼吸)を意識的にしていこう→意識呼吸
 (より良くする、していくことと、なすがままでやっていくことは全く違う)

 ・プロの条件:ちゃんとした呼吸法を身につける

 ・足踏み
   丹田を触わる→手をはなす→「ア」と声を出す→軽く息を出す
   座るときの注意、丹田を意識して丹田で座る。

 ◎運動や生理作用のベースを丹田におく→丹田をつかむ

 ・機能性を高める"何のために"するのかがなければダメ。
  方法論だけを勉強しても役には立たない。

(3)椅子に腰をかけて鼠径部を見つける(解剖図を使う)
  足、骨盤の関係から捕らえるのが望ましい。
 ・鼠径部の出し入れ運動の練習  

(4)座位で丹田の出し入れ
   膝の内側に向かって出す。腰に向かって引っ込める。
   骨盤の内側をえぐるように、底まで降ろす。

 ・丹田を出すときに息を入れ、はきながら引っ込める(運動)
 ・丹田呼吸 指で丹田を押さえ、反発させるように息を入れたときに
       丹田を出す。

 ・わかったことなど
  Aさん:鼠径部はとっても下だな。場所はわかった。
  Bさん:丹田は重要だと認識。←頭が先行してやれるようにやってしまう。
  Cさん:腰、鼠径部の使い方。もっと無駄なく動くことができると思えた。
  Dさん:丹田をとらえたが、動いたりするとすぐわからなくなる。
  Eさん:丹田は知っていたけど忘れていた。たぶんわかった。

 ・30秒スピーチ
  「30秒自己紹介」 良し悪しでなく やることが目的。

◆本日の磯貝語録
 自分の体を自分で把握していく(知的→視覚→触覚)
 「何のために」するのか。「どこを使うのか」「どのように行うのか」
 を正確に把握する。

◆本日の感想
 本日は主に丹田、そして腹部呼吸について学んだのですが、自分の丹田の
 意識が姿勢により、簡単ににぶったり、ずれたりしてしまう。でも、正確につか
 むと体が変わることも知って楽しかったです。

声・ことば表現テーマ別(5/11)                  《ことば系》

5月11日(日)声・ことば表現テーマ別

講座テーマ「泉鏡花 天守物語」
[1]歩行チェック
(1)2人で向かい合って歩く+会話をしながら(喋りながらキレイ歩けるか)

(2)1人直線歩行と五母音発声
 ・踵を出す・肩は自然に振る・腕は胴の少し後ろに引く。背中や頭で顔をコント
  ロールする。
◎見られている、見せているという意識を半々で持つ。ほおばった状態で言葉
  を入れる→浮き気味に
 ・イ(中心から)、エ(口の中で響きをつくる)、ア(歯に当てない)
 ・オ(懸壅垂。出した音が戻ってくる)、ウ(唇音はダメ。口の前でうがい)
 ・ウは喉・鼻で響かせる。本来はエネルギーの高い音なので出すのが大変。
 ・自分の喋っている実感よりや、口のどこにあたっているかよりも、全体で調和
  の取れた響きをつくる。
 きちんと佇まったらば、イエアオウができる そして歩く
 ◎これは非常に大変なこと これをやる

(3)再度、2人ペアになって喋りながら歩く(会話) 歩きながら語るのを見せる
◎何かを始めたら「見せている、聞かせていると強く意識する」
 →役をやるのであって、自分をやらない。
  客がいるステージだとという意識を持つ(稽古段階でも)
 →「人と共有できる意味を持つ」→ 生命感=美意識
   これを新たに作ることが、私たちの仕事。
 ・根源的なものがあるか、今はそれが欠けている。
 ・どうなるか分からないから、流される。何をどうするかを明確にし、具体化さ
  せる。
 ・「先」は、何なのかを考えていく。漠然を思わない。サンプルはない。

[2]テキスト演習「天守物語」
(1)概論と復習
 ・鏡花を大きくつかむ
 ・天守物語を大きくつかむ
    →これを常に抑えておく。

 ・我々の仕事は、テキストをそのまま表面的に整えることではない。
 様々な解釈をして、新しい世界として提示することである。
 ・冒頭シーン:意味がつけられなくてはいけない

 ◎解釈と意味づけを明確にする。

 *幕が開いたら、いかに早く"こういう世界なんだ"ということを客に分からせ
  るか。
 *役者と作家しかいない。演出家が幅をきかせているのは、役者が勝手がで
  きない ダメ →役者の勝手が勝手すぎるのもダメ。



(2)読み合わせ
◇P81~ 天守夫人登場まで
 ・幕開きのシーンは、何を現そうとしているのか?
 ・P79のト書きから探っていく。
 夫人が帰る前に花を釣っている→天の花or地の花か→解釈は?
 セリフの意味を探る→他愛のないセリフの意味づけが難しい。

◇P81 L3から
 ・「いい見晴らし・・・」とは? 薄はいくつなのか?
 ◎セリフを鵜呑みにしない。何を意味しているのかを必ず考える。
 ◎役をもらったら、自分なりにつくってくる力が必要。あわせてみておかしけれ
 ば、どんどんとつくり変えていく。複数のつくりができるように。
 ◎芝居は役者がつくるもの。個人で役はきちんとつくってくる。

 ・四重、五重のあいだに断絶がある。五重は別世界。四重、五重の差は何か?
 ・獅子頭が動く・・・など → 現実世界と霊界。

 ・時間や起こっていること、人間関係などを、文学的にとらえることと、
 上演するために-何を見せるか、どう聴かせるか、どう空間化するか-
  →これは、役者が考えることで、演出家が考えることではない。
   きた役をものにするために、発明をする力が欲しい。

◇P81 L7
 女郎花のセリフ→具体的だが何を表しているか。
 ・五重は、外から認識はできるのか。上からみると下からみるとどんなふうに
  見えるか。
 ・次元の違い→五重でおこっている世界はなんなのか。
 ◎意味づける→意味づけるのが芝居なのだ。

◇P79 L11
 ・視覚的な説得性が薄いと、客には分からない。
 (見せたら、その役を性格づけることになる)

 ・役の日常をつくる。細かく読み込まないと演じられない。
 ・書いてあることだけをやらない。生活を造りだすこと。
 ・役がどんな仕草で、何を伝えようとしているか。セリフ外のときに、何をしてい
  るのか。それらを埋るが、役者である。
 ・五重の世界を具体的に想像設定する。
 ・下界と何がどの様に同じで、何が違うのか。
 ・侍女たちは何だろうか。→仕事なのか、死なないのか、年は?日ごろはどう
  しているの?

 *役者は、宝探し。そのままをやらない。

◇P85 夫人帰宅から
 ◎シーンをつぶしていく。
 ・夫人と薄が対話をしている間、他の侍女たちは何をしているのか。
 ・とっても具体的にしていく、しかしファンタジーを出して。
 ・薄と、他の侍女との関係?現実的なところ、ファンタジーのところ
 ・夫人の移動手段は?空を飛ぶ?など、いろいろつくり出していく。
  その仮想そのものを頭から取り出して実際のものにする。でなければ、演じら
  れない。
 ◎どこまで広げられるか。深められるか。どんでん返しをつくれるか。

◇ P90~L10 読み合わせ
 ・地上界の様にリアルな世界
 ・魔界、霊界など、非リアルな世界
     ↓
 これらをどう具体化していくか。
 適当なところで終わらせず、より細かく考えて行く。
 ◎セリフの少ない脇役を、しっかりとつくることがおもしろい。
 ◎セリフの多い役は、身動きできない。脇ができてくると、姫君たちもできてくる。
 ◎キャラクターが、実在的、非実在的→非実在的なほうが、多彩な声が必要。
 思いつきよりも、考え出す

◆本日の磯貝語録
 ・書かれた文字は、その裏に沢山のものを含んでいる。
 ・喋るその言葉の中には、沢山のものが含まれている。

◆本日の感想
 いい役者への道は果てしなく遠い。

声・ことば指導法(5/11)                     《ことば系》

5月11日(日)声・ことば指導法

講座テーマ『呼吸運動とささえについて』

[Ⅰ]指導者心得として(磯貝塾長)
・指導時の服装は、見本となるような服装をすること。
・指導前後の挨拶は、しっかりすること。
 ・おはようございます。
 ・ありがとうございました。
 ・おじぎは腰から。ロールダウン、ロールアップの要領で。

[Ⅱ]七つの呼吸法とささえ法(資料1、2)(磯貝塾長、館林講師)
腰部のほぐし方(館林講師)
①仙骨の回転運動。
 仙骨を中心に、前後、左右、回転運動をする。
②鼠頚部をほぐす。
 鼠頚部を指等でほぐす。
③丹田の出入、開放
 丹田を指を押し入れる。丹田で指を押し返し、下腹部を開放する。
④腹部をほぐす。二人組み(磯貝塾長)
 ・膝を立てて寝る。足を使って、腹部のストレスを取る。
 ・相手が、腹の上に手を置き、腹部の脈を取る。
 ・腹部正面を手の平でもみほぐす。(腹揉み)
 ・側腹部ほぐす。上向き寝の腰部に手をまわし、持上げるように、ゆする。
 ・「腹揉み」(個人)、自分の手掌をつかい、下腹部からゆくっり揉みほぐす。
⑤腹腔呼吸運動とささえ法(磯貝講師)
 (-1)鼠頚部呼吸 (1)、(2)、(3)
(-2)丹田呼吸  (1)、(2)、(3)
⑥側復呼吸、上腹呼吸の復習(磯貝塾長)
 (1)側腹運動(腰方形筋+側腹部)、二人一組、イス座位で行う。
 (2)上腹運動とささえ呼吸(1人、イス座位、立位)
⑦首のストレッチ(館林講師)
 ・手を首の後ろに回し、前に倒す。手と頭の重が行う。
 ・首を横に倒す。
 ・アゴを上に向ける。
 ・首の一番上の骨を中心に回す。
⑧胸骨のストレッチ(館林講師)
 ・胸を開く。
 ・肩甲骨を開く。
 ・体側、脇の下の奥の方を伸ばす。
 二人組み、肩甲骨
 ・肩甲骨と背中に指を入れて、引きはがすように、ほぐす。
 ・後に回した腕を地面に付けるように倒す。
⑨胸郭部呼吸運動とささえ法(磯貝塾長)
 (-1)肋骨肋間筋呼吸 (1)、(2)
 (-2)背面呼吸 (1)、(2)
 (-3)胸部上背面呼吸 (1)、(2)

<注>①目的及び効用②身体部位(正確に)③作業、運動の方法、仕方を明確
   にし、良く理解してもらう。
 ・ストレッチは無駄なく短的に。

★本日の磯貝語録
 指導時の服装、あいさつは生徒の見本となること。

★本日の感想
 ストレッチから、呼吸法までザッと流したが、生徒は高い集中力で講義につい
 てきていた。意識の高いクラスだと感じた。

歌発声(5/10)                          《音楽系》

5月10日(土)歌発声

講座テーマ「歌と拍子-手拍子と足拍子」

[1]準備体操(塾長)
 ・背面を伸ばす。
 ・顔の筋肉を動かす。
 ・股割り。

[2]発声
<テキスト1a>
 「Ma(マ)」…口唇の接点を使って。「M」を意識して。→子音を立てる。
 「ア」「イ」「ウ」「エ」「オ」、「イエアオウ」→母音を正確に。
  [準備]
  ・「イエアオウ」発する。
  ・「ア」前にすくい上げるように。出てきた声を口の中でまわす。
  ・「エ」下アゴに抜かない。
 ◎下アゴ=響きの位置を変えるための楽器。←個人ごとに発明する。
  (言葉を言うためではない顎使いを開発すること。)
  半音ずつ上げていく「Ma(マ)」
  [「Ma」の準備] 口唇を少しとがらせ、先だけで。
  ・口角を狭くすると鼻に抜けてくる。まわし続ける。
 ※発声練習=自分の領域を少しずつ広げる。どうした良いか見つけること。
      自分の音感、正確さの精度を上げる。

[3]リズム(律動)について
 ・「律(りつ)」を2、3、4のどれでやるか。
 ・リズムの基本は「1」
   「1」を2つ、3つに分割したり、「1」+「1」で「2」の固まりにしたり。
   ※「1」しかない人は、固まりの間にスキ間ができる。
    「1」「1」間「1」「1」間「1」「1」…
 ◎自律リズム…リズム時計を体内に作る。

 ♪証城寺の狸囃子(2拍子)
  ・2拍子の手拍子をしながら「Ma」で歌唱。
  ・1と2拍目の頭の音だけで。(分割音、分割リズムを止めて)
 ◎自分の中でリズムを作れるか。
  ・小節の初めに足踏みを追加。(手は2拍子打ち。歌詞入り。)
  ・小節リズム(足踏み)しながら歌う。
   ※足が浮いている状態(裏)が長い方が良い。(リズム系)

 ◎「表拍」と「裏拍」(「1」と「2」)→裏は次の表のためのエネルギー
   ※「2」は「1」のために。→律動感
 ◎リズムは他者と共振するための力 → 聴いている人にリズムが起こる。

 ♪若葉(3拍子)
  1(強)、2(弱)、3(弱)
  ・小節リズム(1拍目足踏み)で。(4小節単位で足を左右替える。)
  ・小節内を手拍子でていねいに3拍打ちして歌唱。
    →少し重くなる。表現しやすくなる。
   ※「3」は「1」を生き返らせるために。
  ・小節リズム(足)と3拍子(手)で歌う。
    →この両方の時計をいつも持っていること。(手足つけなくても)
 (次回)ブレスとリズムの関係をうまく作っていくとより良く。
 ◎自分で作ったリズム(頭・意識)をいかに正確に刻めるか。
  そして、それを身体(足の裏)も伝える。

 (課題曲について)
 ♪早春賦(Bクラス)→調下げたものへ変更。
 ♪ラルゴ<アリアのみ>→全員の課題にする。

◆本日の『磯貝』語録
 ・本を読む時、リズムをとる。日本語はだいたい「五七」「三四」のリズム
 ・「あること」は「あること」意外に何かをうったえている。感じる。→芸術性

◆本日の感想
 リズムに乗って歌えば、より歌い易いということに気付かされた。
 手でとるリズムと足でとるリズムとでは感覚が違うので多少困惑したが、
 双方共に重要である事が良く分った。同時はなかなかむずかしかった。

リーディング・発声(5/9)                      《ことば系》

5月9日(金)リーディング・発声

講座テーマ「文をつくり、読む」

[Ⅰ]ストレッチ ― 各自フリーで行う
 
[Ⅱ]文をつくり、読む
 ★タイトル「子どもの頃5月5日に私は…」
  条件1 大変親しい人に日常語で喋っている言葉で書く。
  条件2 上記文を小説風、エッセイ風の読み文に書き換える。

 ・Aさん「子どもの頃5月5日に私は…ふーんって感じ」
 ・Bさん「5月5日の鯉のぼり」
 ・Cさん「フラワーフェスティバル」

 感想
 ・喋り言葉で書いたものを喋り言葉で読むのは逆にすごく難しかった。
 ・小説風の方は読みやすく、聞きやすかったが、読んでいる感じが出てしまって
  話し言葉風にとはいかなかったのではないか。
 ・喋り言葉として文章にしても、それを喋りにできない。
 ・喋り読みをすると、話し言葉風に読み聞かせをするの違いがよく分からなかっ
  た。
 ・日常の喋りというのは個人差があるなと感じた。

◆本日の感想
 むずかしいです。すぎさった事を文にする…
 私はちょっと困りました。

歌テーマ別(5/8)                         《音楽系》

5月8日(木)歌テーマ別

講座テーマ「ノドあけと胸声②:響き位置と息の流れ」

[Ⅰ]ストレッチと呼吸運動(磯貝塾長)
①首のストレッチ、口のストレッチ、舌をならす、うがいをする
②呼吸運動 スースー(一定リズム)、スッスー

[Ⅱ]発声練習 テキスト使用
①1a:[ma](立って)楽器(のど)のチューニングをする。息が流れているところで
    歌う。 
②1b:下降時はフラットに歌う。地声区は鼻先端部に集める。
③1c:うがいの状態のままで歌う。降りてくるときに息を出す(フレージング)
    上昇時に丹田と尻尾を使う。
④2a:[na]椅子に座って。上の前歯の裏を意識する(高声)
    上の奥歯から上顎に向ってアーチをつくる(低声) 

 ◎上の前歯を歯ブラシする時、舌は顎から離れ、のどがあく
   (とても有効である)。

[Ⅲ]テキストを歌う
①共通曲”Ombra mai fu(largo)”
 1)1人ずつチェック
 ◎胸声をつくる時は最低のところ(1番基本)をおさえる。それ以上の事をする
   と崩れたり壊れたりする。

 2)ボーカリーズ 後ろ顎をあけたまま、柔らかい声で歌う。
 ◎顎をおろすとは…上顎を半分上にあけて、下顎を半分下におろす。
 ◎ノドをあけすぎない。左右の(声帯)合わさった所の実感で歌う。

②「霧と話した」(高声)
 ・口の中にある音声を早く響きにすること。耳とセンスでできる。口の中を鳴ら
  しすぎない。
 ・声の幅を2mm(意識)で歌う。左右にうすく、うすくする。
 ・ことばで聴かせようとしないこと。特に日本語の喋り実感は禁。

③「砂山」(低声)
 1)[me] 口の形に気をつける。鼻で言う(歌う)。鼻から声を流し出す。
   1人ずつチェック [me]の響きをつくる。声を出す時に響きを聴こうとする
   こと。
 2)歌詞をつけて歌う。横口にしない。舌先とのど降ろしを忘れずに。

 ◎鼻について:鼻腔と息とひびき
  ・響きは息が眼球の真ん中の高さまでこないと鼻腔共鳴しない。

  注)声帯は開こう開こうとしている。
    出そうとして声を出すとのどを悪くする。
    下顎の声はのどを悪くする。

④「かなりや」(高声)
 複数の人で一緒に歌うと"のど合わせ"(ピッチ合わせ)ができる。

⑤「はる」(低声)
 3~5名のグループで歌う(のど合わせ)。聴こうとすること。
 相手の響きをさぐる。真ん中に軸を置きそこを響かせる。
 良い響きの実感をつかむ。

◆本日の磯貝語録
 歌を歌うためには、先ず自分を楽器として研く事から始める。
 「声楽をする」ということは、やりたい様に勝手にする事と正反対で、音楽の
 ために自分を自分でコントロールすることである。

◆本日の感想
 今日も気付きの連続でした。今迄あまりに無造作でした。
 いい楽器づくり、地道にがんばります。今日もありがとうございました。 

歌・演奏(5/8)                          《音楽系》

5月8日(木)歌・演奏

講座テーマ「歌唱-アリアを演唱するということ」

[1]各自ストレッチ(15分間)

[2]発声練習
 ・1-a:「Me」で。どこに響かせれば美しい音になるか、自分で探りながら出して
   いく。鼻から上の響き、眉間の辺りの響きを常に置いておく。(息の高さ、息
   の位置)
 ・1-b:「Ma」で。フレーズを作る。口が歌っていない。歌う前の準備が大切であ
   る。
 ・1-c:「Ma」で。高音域は押さず、響きと息の流れで歌う。口が遅いので注意。
 ・2-a:「La」で。舌の先を尖らせて。自分で勢いをつける力がないと音楽家に
   はなれない。センスを身につけること。(オトガイ舌筋の支えを使う)

[3]歌唱練習
①“アイスクリームの歌”
 ・足を止めない。指先まで動かす。重くしない。全身でやること。受身でなく、
 能動的に細部まで表現すること。
 ―書いてある譜面をどれだけ魅力的に出来るか。自分で魅力的なものに作り
   上げる力が必要。
 ・今はまだ興行上のウケをねらった演奏の仕方が多い。もっとアカデミックなも
  のが良い。話し言葉をしゃべるのではなく、話し言葉を歌えるのが良い。
 ・伝えること。伝えられた人が共有できるものを提供する、発信、演奏する。
  発する人間と受ける人間との間に隔たりがないこと=Service。

②“Una voce poco fa”
 1)原語の歌詞を読む-一人ずつ。「~la vincero」まで
 ・最後の母音は広くしないこと。最後についているアクセントをしっかり出す。
 ・「Lindoro」の「Li」はもっと舌をはたく。人の名前なので最後までしっかり出す。
 ・「Si」の音に注意。日本語にはない発音。

 ※アクセントについての発表:担当杉野(「´」ナチュラルアクセント「`」強調)
 ・下顎に落とさないように。上あごに当てて調音すること。
 ・“読む”から“しゃべる”へ。“しゃべる”場合は相手がいる。相手に対し発する。

 -各自歌詞をしゃべる練習(読みから喋りへ)

 ・その気になれるかどうか。外と計りながらやっているが、自分がその気に
  なっていない。ロジーナを演ってみたいと思うこと。中途半端だとかえって恥
  ずかしい。
 ・“なりたい”ではなく“やってみたい”と思うこと。

 Q:なぜオペラをやりたいと思ったか?
  オペラをやる=役を演じる という思考はあるか?

 ・オペラは人間が生きている瞬間を音楽で表せるか、というのが醍醐味。

 ◎「美しいメロディーと甘い言葉、非現実的なシチュエーション・・・。オペラアリ
  アは具体的、生きた人間のとてもリアルで生々しい一個まである事を忘れ、
  抽象的で頭の中のつもりの世界としてしまうと、死んだとても奇妙な世界とな
  ってしまう。それは一般の人がオペラから離れる原因となる。」

◆本日の磯貝語録
 ・その気になること。気が低いと恥ずかしいか、失敗するか・・・。
 ・劇の役を演じるのは知らない人の別の人生を出来るから。

◆本日の感想
 ・律動感は自分からつける力がないとだめ。
 ・自分がその気になることから始まる。