5月10日(日)表現の声とことば
講座テーマ「 」
[Ⅰ]資料‐詩歌資料 日本の上中古代歌謡と和歌
(1)歌謡 ・古代歌謡(やまとうた) 平安以前
「歌」-中国から入ってきた漢字を当てはめた
「うた」-自分の気持ちを拍子をもって表すこと
(2)和歌 現在、私達が“和歌”と言っているのは短歌の形式
[Ⅱ]万葉集 資料‐和歌詠みテキスト
(1)歌学 意味を捉える前にまずひたすら書く。ひたすら読む(詠む)
そうすると詩情が涌いてくる ←×→社会学的アプローチ
詩意をわかるためには-辞引を引き意味をとるが、詩情という全体感は
なくなってしまう。
「情」 身体的なもの→全体感
↕
「意味」 頭脳的なもの:解釈原理
・古代のうたを復活させる動き
古事記、風土記(その土地の歴史、その土地の人)
↓(古い)
神楽歌・・・やまと民、縄文人
・田植え歌、蛇をまつる歌など(蛇は神の化身)
・BC1000以前から行なわれていた。
⇒日本の芸、日本語の元を探ることができる
(2)詩歌は歌。節をつける(音)⇔文学的読みではない。
◎芸能の基本は考えさせないこと。分かりやすい事。共有感あること。
精神・心身の躍動のあること。
歌の世界は(歌情・詩情)は優雅な世界。
↕
意味、情景を追いかけると考えることを始めてしまう。
・考える頭と解放する脳がある。歌は解放脳の仕事
(3)<実践>声をだして詠んでみる
・やってみて出てくるものが正しい。知らないなら自由にやればよい。
・陥る点①照れくさい
②どうしたらいいのだろう。自由に振舞えない
・昔の位の高い人は男女問わず裏声で歌っていた。
・自分とは違うものになれるから歌をする。/理屈じゃない世界
・安定するとつまらない。即興が一番面白い、芸の面白さ
ex)譜面化するとそれを守ろうとする。→考える世界に入ってしまう。
◎芸能は解放する装置
詩自体が凝縮されている。それを解放する。
・芸能は思うにまかせてやるのではなく、印象深い箇所を作る。
狙わなければならない。身体・空間的なため山が作り易い。
◎詩をやること→言葉から人間を、人間から言葉を解放すること。
声で解放しなければならない。
《声は人間を凝縮もさせれば解放もする》
[Ⅲ]オノマトペー (資料-ヴォーカルアクチュアルプレイとオノマトペー1,2)
・オノマトペー・・・意味でなく感覚を追いかけるもの
その音が出ていれば通じる。
<実践>オノマトペー テキスト[Ⅱ]
「ア行」~「タ行」まで
→輪になってオノマトペー1つづつ順に声に出し、同時に身体表現をする。
・表現性のあるもの、そうでないものがありそうだ
○身体性-体を使う。声を使う。精神(心)が動く。
<感想>
・音からイメージするものが、皆、同じものをイメージしている。ズレがない。
もっと表現できる。
・面白かった。似た言葉で「ッ」「ー」が語尾につくものを変化をつけたかった。
・自分の感覚、内部感覚の広がり縮まり、重さなどの変化が面白かった。濁
音がやり易い。
・音の高低が面白い。高い音が楽しかった。
・状態が変わるのが体でも感じて面白い(例:サラリ、ドロリ)
・自分の心情、心の数が足りない。文字の形になろうとしすぎていてた。
・身体が発した音がやり易い。身体に馴染む。複数意味の取れるものは、ど
っちでやったのか分からなくなる。外部のもの、視覚などは難しい。
・清音のものは身体表現が下手。濁音の方が表現が生々しい。
やってる面白さが、観て、聴いて面白いに転換できるか?
条件 ・ちゃんとした声が出ている
・身体が使う
「ヌルヌル、ノロノロ」…2つを使い分ける、切り替えができる(言葉、身体表現)
◆本日の磯貝語録
詩歌朗詠朗唱は、言葉を身体化する最適法。
芸能は解放する装置。
声は人間を凝縮もさせれば解放もする。
◆本日の感想
万葉の詩に節付けて歌い、面白さを感じた。
オノマトペーは楽しい。体を使い表現するとき、思い切ってやると、他人に通
じることが分かった。発散できて楽しかった。
2009/05/10 (Sun) 23:00