講座テーマ「日本の古典をよむ」
[1]準備体操 各自
[2]◎口語読みと韻き詠み
T・Hさんへのアドバイスを通して。
”初見読みになれるには…”
家の中の各所に原稿を置いて読む。耳で聞いたナレーション、CM等を
聞き取り、原稿を自分で作成しどんどん声に出していく。
○文章を読む―頭の中に入っていくように読むこと
○意味をつかみながら読む。
○英語で両親の名前を口にしながら歩行
日本語でも、同様に名前を口にしながら歩く、考えず流れるように。
N・Rさんへのアドバイス
”生きた韻きをつくる”
「わおういお(声帯実音)」を散らさないように声に出しながら歩く。
一音ずつ短めに。
一音を長めに伸ばしながら発声・ 一音ずつ切って音をクリアにする。
声帯実音
身体を動かしながら、歩行しながら会話
―動的な会話ができる。自然にに音が出て、言葉に流れがつくれ
耳に入りやすい。
[3]古典本を読む 演習
○「枕草子」テキスト 『春はあけぼの』
読み始める時の重要なポイント
・「口唇」…特に口角を伸ばし、内側1cm、1.5cmのあたりに音を響かせる
古典が美しく聞こえる声…口から下 のどに響く声
横口では、音が響かない。
・舌がしなり、滑らかに動くことで音がつながり、文章の流れができて
美しい音のリズムになる。
(1)一人ずつ声に出して「枕草子」を読む
◎言葉の意味を音にする。本来音に意味性がある。文字の音が先行。
・自分の声に納得して、音を出すこと。
「春は/あけぼの」一息入れて、「あ」の音にアクセント
明けていく様を音にする…広がりや明るさを音で表現。
・口読み、字面読みでは、伝わらない。
◎言葉、音を脳の中に韻かせ、伝え直し、ひとつひとつ納得する。
春は→助詞「は」が、次のあけぼのを引っ張り出す。
雲のほそくたなびきたる→たなびく情景を描く
◎自転車のペダルが左右連続して動くように、音がつながって
回っていく。
言葉の意味が違えば、音調も変化する。
例―「風の音、虫の音」は違うもの。
(2)『ころは…』
月―ガチと読んでいた。
「ガツ」と音にしても、柔らかい音を出す(強い濁音ではない)
一年ながら→「ひととせ」の流れのまま、ながらへつなげる。
一日(ついたち)だが、武士は(つきたち)と言った。
(3)『正月一日は…』
・正月の儀式、風習に様子を紹介している。
・七日(ナヌカ)と読んだ。七草、草摘みと、白馬節会について
節会―お祝い
・ゆっくり読む。自分でも意味をつかめる速度で読んでみる。
分からない個所も。チェックだけして先に進んで、全体から
意味がつながって、理解できる。
現代人は意味がわからないと先に進めなくなって、
全体の意味を捉えられない。
何度か音にしてみると、意味がわかってくる。
◆本日の磯貝語録
古典を読む時は口角を伸ばし、その内側に響かせた音を使う。
横口では響かず、縦口で口から舌の音を使うと古典を美しく読める。
◆本日の感想
久しぶりに古典を読み、難しさと奥の深さを感じました。
美しいもんだなあとの思いがしました。日本人なんだなあとも実感!
民族感情を教わりました。ありがとうございました。
2013/01/30 (Wed) 19:00