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ことば表現実践メソッド(10/23)

講座テーマ「社会人の言葉グレードアップ“わかる言葉の活舌”」
担当講師 磯貝靖洋

1準備体操
 ○手首、肘、肩ーそれぞれ関節を意識して動かす。
  筋肉ではなく、骨を動かす運動をする。
  肩と首をつなぐ十字が柔軟な方が、声が前に飛ぶ。
 
 ○股関節ー骨盤に付いている…力点は腸骨、坐骨も意識する
   腰部ー仙骨、腸骨、坐骨の3点で動かす
   仙骨…下半身の左右をまとめている。
      呼吸(腹式呼吸)時のささえとなる。

   骨を意識して腰部を動かす事が、声や言葉のための運動
   関節の周りには筋肉がある。筋肉はワイヤーのように引っ張っている。
   筋肉を使うことでグリコーゲンを呼び込んで燃焼させる。
   いい循環がないと筋肉が育たない。
   自分が使う血液を、筋肉を動かして循環させる。
   いい循環とは…使うことにより、入れたものを出すことで巡らせる。
  
 ◎『筋肉は使うことで育つー声も使わなければ出ない。』

 ◎「機能性身体法―磯貝メソッド身体法」
  (機能―身体だけでなく、人間機能全体を意味する)
 
 (1)“伝わる”という事を考える
  ○落語の修業スタート
   座ること…30分座って動けること。
    腹部が定まらないと声が定まらない。
    座っていながら様々な声を演じる。
    声幅を持った発声ができなければいけない。
    座っていても、足裏感覚が持てること。
    実感できると脳にシグナルが送られる。

  ○原稿に文字を起こした時、その言葉が相手に伝わるか。
   パソコンでは、直に書いた伝えたいこととは違う意味合いに
   なってしまう。
  
  ○読んだ人の30%以上に書いたものの意図が正しく伝わってほしい。
   ほとんど読み手の解釈として伝わる。

 〈文字〉:声にして相手に届いて反応が返ってくることを目的とする。
      草野心平氏でも、書くところまでで声を出す事まではしなかった。
      和歌、私小説も同様で、「文字で書き表すだけで身体性がない。
      身体性がある分が良い文。」

  ◎【身体性】―足指先から頭のてっぺんまで、すべて。特に皮膚、顔と手  
       しして身体性を感じるのは骨である。

  Ex―座ったまま座骨を動かす。仙骨が動く。
    本日の動きでは、手首、肘、肩、腸骨、仙骨、坐骨を動かした。
       ↓
    呼吸に入っていくためには、「背骨の感覚」が必要。
   
    姿勢…弓で姿勢を整える(弓は、弓道の弓を馬上で射るための大きさ)
     ↓
     背骨を真直ぐ

  Ex―上肢懸垂運動
   ・壁に背中を付けて立ち、踵を付け60~90度に開いて立つ
   ・そのままの姿勢で、踵を上げて上に伸びる。
    そのままで下にしゃがむ(股関節を広げて):背、腰を折らない。
    この時、いつも上に引っ張られている感覚を持ち続ける。
    背骨を真直ぐに保つことに役立つ。

  Ex―イス座位股関節柔軟運動
    いすに大きく開脚してすわる(座面の前側に軽くすわる)
    出尻の姿勢をキープする。
    解放―足を揃えて前屈。(仙骨伸ばし)
       座ってさゆうに上体を捻じる。
  自分の身体への意識…脳への刺激、パルス

 ◎【身体意識】:各々の筋肉が動かなければ意識できない。
         動きを自分の脳が認識できていること。


 全体から部分は捉えにくい。全体には多くのエレメントがある。
 フォリスティック‐エレメント+ムーブメントがつながっているべき。

 ◎常態…モード
  その場で、動き、反応を理解しとらえてしまうことが必要。
  いきていることを他人と交換しても意味がない。

(2)伝わる言葉を考える
 ◎母音 i・e・a・o・u
   +
  子音  口唇音=M・P・B・W

      舌音=N・R・D・T・K・G・Y

      声門音=H
  大事なことは、「舌」を意識して使って音にしていくこと。

 ◎日本に仏教が入ってきて困ったこと。
  用語に日本語にない〈ラ行、ダ行〉音が多く伝わってきたこと。
  拗音、特にギャ、ジャ、リャ、ニャ、ミャ、ヒャは難しかった。
  カタカナで外国語音を表記して伝えるようになった。

 ◎舌音ー中国語、韓国語の影響で本来の日本語絵を違う音になってきた。

   ハングル…表音文意ー話す事で頭に入っていく。

   日本語…母音+子音 
       音そのものを明確に作っていくことが乱雑になってきた。
       音の意味性ではない、文字を研究することから発展してきた。

  ○“音声が崩れる”ー変化していく  
          子供から大人になると音がよくなる。機能的になる。
          情報が増える。機能性、要求が増えていく。
          こうなるとアバウトになる。

  ○日本、中国、英国は語彙が多い国である。
  ○日本は音声よりも意味性を中心に考える。
  ○思考が散漫になり、集約できなくなる。
   
   発達し広がっていくことを尊重する傾向にある。

 ◎日本語は、調音の基準が決まらず、様々な音が存在する
  情動音声である。

  ○どのようにコンセンサスを持って決定していくか、混乱する。

(3)伝わる、分かることばと「舌」機能
  言語が、その人にパーソナルなことだと言おうことから発していない。
  イ、エ、ア、オ、ウが1種類の統一した音として聞こえてこない。
  「舌」、生きていくことの入り口となる重要器官である。
   魚類にとって「舌」は、アンテナである(獲物をとらえるため)
    →舌を、食べたいか、要らないかを判定することに使っている。

  ○「舌」…食べること、音声を上手く使っていることが、
       生きることに大きく関わっている。
       舌機能が上手に使えていると肥満はいない(ひとつの説である)

  ○「舌」…生きるための最低のことを決めてくれる。
       コミュニケーションー相手がキャッチして理解してくれる。
       
    日本語は、意味言語…使わなくても、強引に伝えてしまう。
    本来はインターラクティブであるべきで、それを可能にするのは
    「舌」である。
 ◎【ベチャ語】…不鮮明音。舌が十分機能していない。発育不全。    
         しゃべる時は、声帯でしゃべって開いている。

  【舌音】…上顎を弾く(N T D R)
     Exー上顎を塞ぐ(奥K、前G) 「ぬるまゆ」
       半閉鎖音 Y 「イヤダヨ」

  ○読むことー話すことは、機能が別である。
   感情、意志、意味ー反応したものをその場でつくっていかなければならない。

 ◎他の子音ー【歯音(歯茎音)】=S、Z

       出している音声を、一音一音確認する(発音時に)
       自分が発した音が相手に心地よく届いている事が大事。

 ◎調音する音をシャープに【受ける力】が重要で、“受けることから発する”
  それをコントロールするのが「舌」である。

(4)分かることば(話し言葉)の条件ー音節の明瞭度
   出すことの意志、情意、語音のつくり方。
  
  ○単母音が明瞭であること。相手が分かる音か。
   コミュニケーションはできるが、参加してしゃべっている本心が
   進化していない。母音が育っていないからである。

  【明瞭度】…音節調音、アーティキュレーションがポイント、必要になる。
        頭に中の自立性をつくってくれる。
 
 ◎舌の運動性ー構音性、調音性が求められる。
        滑らかに動くのではなく、活発に動かせること。
  
  ○顎との関係が大切。「下顎と舌との分離」を育てる。
   下顎と舌を分離するー親和性があっては駄目である。
   舌面発声は、いけない。【舌裏】を使った音がつくれると
   音がシャープになる。

 ◎舌が、下顎から離れているー喉が開く
  
  ○舌機能を高めるエクササイズ
   
  Ex 舌尖を上顎につけるー舌の裏の意識ができるー喉が開く(あくびが出る)
    「上手にしゃべりたい」…しゃべりに親和性、信憑性を持たれること。
      分かりやすくしゃべるためには、舌を後ろに引くこと。
  
  相手が言いたいことを身体で受ける。

 ◎【舌小帯】を意識して人に話を聞くと、相手の話しの真実、嘘が分かる。
    
   口を閉じて開く(鼻呼吸)→口を開いてすくしゃべれる。
   舌が下がっていると、無駄な息を吐く。
   ことばを精正していく時、舌が重要。

  Ex―【舌を弾く】(舌尖で上顎を) 軽くきれいな音をつくる
    下顎は止めたまま動かさず、楽器のように弾いて鳴らす。
    オトガイ舌筋の運動性が低い。Ex「サラシクビ」
    下顎を動かさないトレーニングー下顎を机に乗せ、サ行を言う。
    「オオエヤマ、イクノノミチモ~」百人一首
    「サルカニガッセン」
  Ex:舌ー細舌…舌を奥に下げる 「サリゲナイ」浮いているので
         “ゲ”は鼻濁音。

 ◆本日の磯貝語録 
  舌が使えるとシャープな音がつくれる。
  舌小帯を意識して人の話を聞くと、相手の話の真実が分かる。

 ◆本日の感想
  言葉にとっても、人間として生きるためにも、舌の機能の大切さを
  本日学びました。特に物事を聞くときも、舌を使うことは、とても
  しょうげき的でした。
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