担当講師 磯貝靖洋
講座テーマ「通る声・届く声の発声法―強い声・弱い声―」
[1]準備体操
長座…膝をゆるめて開き、足裏を合わせ、手は足を持ち、前にお辞儀
前に深めに倒す。仙骨をゴニョゴニョ動かす。
呼吸、鼻から吸って口から吐く。徐々に深く倒す。
首、肩の力を抜くように、お辞儀を深くしていく。
○吐きながら遠くへ倒し、吸いながら上体を起こす。
○ほぐして回復運動
後期高齢者になった時、股関節が固いと骨折しやすい
首、肩に力が入る人は、自分ではあまり自覚がない。
筋肉を使うこと。特に関節を良く動かすこと。
[2]呼吸法ー腰方形筋による呼吸法
強い声のための呼吸…横隔膜のコントロール
(1)後方腰部…腰方形筋を外側に張り出すように息を入れ、
吐くことで、大きく動かす。
Ex―先ずは、長座、足を楽に前に出して、息を出し入れする。
上体は、少し前傾。
回復運動…膝を曲げて片方ずつ捻じる。
ヨガの猫のポーズ、腰伸ばし。
正座ー右手を左側に置き、上体を捻じる。反対にも捻じる
椅子座位…両手を後手に組み、胸を開く。
(2)腰部呼吸法、実演…肩幅くらいに足を開く、腰形形筋を両手で確認。
(側腹筋呼吸) しっかり触れて、呼吸で押し返すようにする。
そのまま、左右に上体を倒してみる。
↓ (筋肉の動きを確認)
(スキューバダイビングの時の呼吸法)
○腰法形筋の出し入れで、内臓が良く動き横隔膜の動きも活発にする。
→側腹呼吸ともいう。
◎腹式呼吸よりも、呼吸量は少ないが瞬発力のある呼吸ができる。
⇒強い声、発声の呼吸
腹式呼吸は、エネルギーが高すぎる…原則低い声
腰法形筋呼吸は、落ち着いて気持ちが良い。
高い声も出しやすい。→背面を使用
首を柔軟にし、息を吸うと、穏やかな声が出る。
○側腹呼吸―すばやく息が吸える。
◎〈腰方形筋を意識するには?〉股関節をゆるめる(片足を腿に乗せる)
骨盤を回すように腰方形筋をほぐす
腰方形筋に力が入ると便秘になる。
前面の側腹(腰方形筋の対面位置)
腰の状態が良い時は、顔の表情も穏やかで良い顔
慌て者は、鼻が良くない(つまっているケースが多い)
○腹部―臍を中心に上部、下部とする。
Ex―『腹もみ』…下部、鼠径部からもみほぐす―あがりの解消
上腹は、胃や肝臓を刺激するので強くしない。
手の平で穏やかに優しく動かす。
上腹筋呼吸…歌舞伎の強い声などで使う。
腹もみで動かす筋肉の延長に腰方形筋がある。
○腰方形筋…鼻から息を吸い込んで、引っ込める、吐いて戻す。
回復―片足を反対の膝にかけ捻じる。
横隔膜の上げ下げをする。
○腹式呼吸…腸を動かす。腸の動きが悪くなる、腸の外側の脂が
たまってしまう。
◎声を出す…上手く出て、いい声で出す。様々な呼吸が自由にできる。
笛は一つ。使い方で多彩な声が出せる。
*受講生Sさんへー
自分の身体を知る。人はそれぞれ癖がある。それを知り
変えていくことで。良いものになっていく。
◎自分の身体の動きの特徴を、クセを時間をかけて知っていく。
呼吸→声→言葉→生きていくこと
すべてつながっている。呼吸が基本となる。
頭とその下の部分は違う。
自分のクセ、身体のクセを知ること。そのクセがその人にとって
ベターか否かを考えてみる。
◎Ex―「手の平」を一時間に一回くらい観察し変化を確認。
自分も違う、他人も違う。人間は時々刻々違っている。
受講生Oさんへ―
「自分がどんな声でしゃべっているか、良く聴くこと」
今出した声を聴く。しゃべりながら聴く
自分の声を聴くには、人の声も聴けなければならない。
音に意味があるので、しっかり聴こうとすること。
音を聴こうとすると意識が覚醒する。
言葉は、音である。〈自分の声を聴く〉
Iさんへー
子供っぽい。→〈大人のしゃべり方にしよう〉
自分の声をあまり聴いていない。しゃべり声が不鮮明
歩き方もキチンとしなければ、声も変わらない。
◎中心を持つ事。「言葉を横に広げない」
思考が前に進んでいない。思っているより真面目で重くなってしまう。
ゆるい環境で育ってきたのだろう。
◎発語を鍛える。
Fさんへー
発声不全≪シャープさが足りない≫
どこでも自分らしさを出せるかどうか、シャープに!
本当の自分を確立すること。
出した音を、ちゃんと聴いていない。
こんな音を出したいという音にスパッと定めて声を出せていない。
シャープであること。
直線ばかりでなく、きれいな球体、美しい形、ラインをつくれること。
垂直、水平をつくっていくこと。
どうすればいいかまで考えることはないが、目指す目標があると
意識においておくこと
◎垂直感覚、水平感覚を身につけること。
◆本日の磯貝語録
「呼吸は基本、声、ことば、いきることとすべてに関わっていく。」
「自分のクセ、自分の身体、声のクセを知ること。」
◆本日の感想
腰方形筋を使い呼吸することを知りました。まず、腰方形筋が風船のように
動くのに驚き、使い方で声が変わるのが信じられない気持でした。
「声を聴く」ことをやり、人間変わるなあと思いました。
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