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声の学校・言葉の学校 (7/8)


 担当講師 磯貝靖洋

 講座テーマ 「使える声の呼吸法①―届く声の呼吸―」

 [1] 準備体操―IM身体法・股割り他

 [2] “呼吸が粘る”(息を捻る、息をつかむ)ということ
    手の指を2本ずつ(人差し指、親指)ねばるようにあわせていく。
     →5本すべて合わせる、そのあと手をこする。
     (両手を同じようにする)
     指をほぐし、手の平全体をほぐす
  ◎「粘り」…若い人は好まない
精神的な粘りだけでなく、食べ物の粘るもの
   “粘りは感覚”であるから、時間できると粘れるようになる。
   人間は真ん中がとれていれば、周囲が少し揺れたり傾いたりしても良い 
  ◎響きは音の粘りの一種である。
   ⇒アニメの人間の動きは、揺れがある。(特にジブリ作品では)
    ゲームの動きはゆとりがなく、動きから動きへ移動させる。
  ◎人間は絶えず、ゆれている。
 人間は自己完結しないで、行くつくところは⇒粘りである。
  「イエアオウ」…決めても動いてしまう。「粘りがある」と考える
   呼吸…息を入れて(鼻呼吸)、口から吐く。
      粘りがないと口呼吸になる。
  Q:「イエアオウ」「鼻呼吸」「息の支え」は
    何故必要なのだろうか?
    ひとつに集めて行うのか?
  A:決めたものの周囲にゆれがあるから。
   核、芯になるものがないと、ぼんやりしてしまう。
   人に伝える時に上手く伝わらない。
  物を自分の頭で認知することと、声やことばを出すことは、
  一致するだろうか?
  仮説として考えたことをはっきりさせるには、自然界では
  必ず揺れているから、定まらない。
  揺らがないように、何とか決めようとする。
  ◎頭の中(脳細胞)のクセ(思考、感受、認知,etc)がある。
   現代人は、多くの刺激の中で生きている。
   じっとしていることはなく、静止しているつもりである。
   (分子認識―物事すべて分子レベルで考えること。)
   何かを見た時、残像がある。
   何かを聴いた時、そのすぐ後には残聴がある。
   物事は、単体(ユニット)するのではなく、繋がっている
   ものと考えてみる。

[3]体感を知る(様々な粘りの世界)
  ○手の平を合わせ、強く押す。⇒話すとベタつき部分的離れる
   押す行為…首、背骨、腰、足裏も使っている。
   離す時…粘りのある状態から、ある点を境に左右手が離れる。
   物を食べると胃の中で分解酵素が働く。
  ◎酵素…「触媒」による生体について
    1+1=2 単純な数学の計算どおりにいかない。
    すっきり数で決められない数学がある。
  ○自然界の酵素⇒粘り(化学作用の物理現象化)
  ◎呼吸運動…人に伝えられるように遠くへ声を飛ばす必要がある。
   粘着力がある…「ア」の音を出す。
  ◎音に粘りがあった方が、良い音になる。
   音楽家たちは、音に粘りがあることを知っていく。
  ◎長く音をキープ出来る⇒粘りがある。
   呼吸に粘りがあると、声帯から粘りがある音声が出せる。
   粘りがあれば、声とことばは、聞いている人には、わかる。
  ◎『口跡』がはっきりしていて、粘りがある声をだせると良い
   握手の時も、手に平の感触に敏感であれ!
   粘りを感じ取り、粘りを発すること。
   サバサバしてはいけない。丁寧であること。
   自分の感触が残ること。

[4]声、ことば、音の生体(Bio)について。
   「ア」と発する時…丁寧に聞かせる。
   方法が分かっていても、いい「ア」伝わる「ア」にはならない。
   やり方ですべてを実行しても、伝わらない。
  Q:人に伝わる「ア」はどのような音だろう?
  A:粘りがあること。  
    聞く人が納得して受け取れる「ア」を発する。
   ・丁寧に発する
   ・届ける先がある、届く声を出す。
   音のイメージを理解できるように言語化する。
  ◎音の粘り=響きである
  ◎音の残響があるように、呼吸、舌の使い方、
   喉の使い方、身体をつくっていくことが重要。
   機能的な音も出せなければいけないが、
   人が聞きやすい音(声)が必要。
  ◎粘りがある=響きがある。
         単純な響きでなく、聞かせやすい、
         相手が聞きやすい響きをつける。
         呼吸法が必要になる。
   粘りのある声で会話する。その楽しさを知るべきである。
   今日は、受講生が納得できる、いい酵素で説明した。
  ○すべての人に通用するスタンダードをつかまえること。
   「軸」「核」をシャープにとらえること。
  ○言葉は原則、人間的であること。
   相手が理解できる「ア」母音、音をつくること。
   一つのチャンネルでわからなければ、他のアプローチで
   考え、探ってみること。
   必ず相手のため、発する人の自己満足ではいけない。
  ○自分が作品を伝える仕事とは。
   そのものが持っている仕事。そのものの中に言葉が
   あること。
   自分をなくしてはいけないが、3%程度あればよい。
  ○利他的であること。
   能舞台では自分がなくなる。とても楽になる。
  ○聞き手に台本がない時、台本の内容を届けるように
   伝えること、読む事が重要である。
  ○響き、粘りをつける、発声法、呼吸法を身につける
   必要がある。

  ◆本日の磯貝語録
   粘りのある声を出せるようにする。粘りは響きである。
   聞き手が受け取って納得できる音、言葉を伝えること。

  ◆本日の感想
   使える声をつくるのもむずかしいが、その先の本来の、
   よりましな声はどういうことかを勉強しました。
   とてもむずかしいけれど、なんだかとても納得しました。
   ありがとうございました。
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