7/6(木)歌・演奏
磯貝塾長・和田講師「智恵子抄を歌う」
〈個人曲を固める〉
・Aさん「あなたはだんだんきれいになる」
情緒的にきこえる→伸ばしている音、フレーズの終りが抜けてしまうため
伴奏の3連符が何を表現しているのか(テーマ)をまずは自分で決めてみる
伴奏の変化をテーマの変化として考える
例えば伴奏=智恵子の内面をかんがえ、それぞれがどういう状況かを考える
光太郎が智恵子を観察しているように歌う。自分が歌うのではない
音楽、言葉、光太郎の3つが合わさったものをつくる
・Bさん「人に」
淡々と歌うこと。芯はしっかりと通っているが全体(身体)はゆったりとしているように
歌うということを体が頭を指令するのでなく、頭が体に指令して動かす(冷静に行う)
音楽と同化すること。激情の歌ではなく、冷静な歌である
激するのは曲の最後だけ
なぜこの曲が最初にあるのか?⇒全編を通して大切なことが詰っている
各曲のエッセンスが盛り込まれている。それを感じながら歌うこと
・Cさん「あどけない話」
なぜ光太郎は「あどけない」という表現を使ったのか?
智恵子と光太郎の感じ方の差にあどけなさを感じている
(東京の空が悪いと言っているのではない)
・Dさん「風にのる智恵子」
歌が始まる部分は自分で曲をつくらなくてはならない
(伴奏がないため)リズムをはっきりさせること
自分が納得して歌っている個所が少ない
智恵子をもっと小さく、機敏なものとして表現したほうが良い
もっとノドをおろして開くこと。口で言葉をつくらない。響きは奥に
・Eさん「値ひしがたき智恵子」
光太郎の内側の苦しみ、緊張感を表現している曲
全体的にもう少し不安定であってよい
・Fさん「レモン哀歌」
言葉の子音はしっかり立てる。「むかし」「あなたのきかんはそれない」
「トパーズ色の香気がたつ」フレーズとして大きくつくる
「あなとの青くすんだ眼が~」パッとひきつけられた状態として表す
100分の1秒単位の変化を見ている
下顎でつくろうとしない
・Gさん「荒涼たる帰宅」
ハナを閉じた状態でずっと歌う。響きを奥に逃がさない。硬口蓋に当てる
言葉をもっと前に出す
軟口蓋は張ったままにしておく
◆本日の磯貝語録:声楽家の位置でうたう
2006/07/06 (Thu) 10:00