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俳優発声実践(4/27)                           《ことば系》

4月27日(金)俳優発声実践

[情の表現-2](磯貝塾長)

 (1) 人は自分の生を把握していない。特に、生の未来は不明。
   今の日本人は、生の実感に乏しい。死ぬことを考えていない。
   人は、自ら生まれる権利や死ぬ権利はない。生きる権利はある。
 (2) 落語をやってみると情が「起こった」ことを経験した(前回)。
   現代社会で忘れている原始的な心の基部を表現していた。
   生死をもろに表現する(善悪では考えないで)
 (3) 歌舞伎はスペクタクルな表現

 ◎テキスト「三人吉三」河竹黙阿弥 作
  社会があまり認めていない三盗人の人情劇(悲劇)
  ・三人のセリフを通して、当時の人間の情の形態を知る
  ・歌舞伎をつくりあげた人達が関わった台本
   そのときは、最新だったと考えて取り組む
  ・木屋は刃物屋 みんな現実とつながっている、バーチャルではない
   三人の「吉三」という名前の人物が登場する

 ◎きったはったが生きている証。おかげで情がうきでる。薄い情が思い。
  思いを動かすのが気持ち。今は、勘でキャンキャンしている。

 ◎生き死にの境目に情がある
  江戸歌舞伎を見たら救われるんじゃないか
  死にたくても死ねないのと対極
  壮絶な物をやりたくなる
 ◎生き死にをタブーにするのとはちがった側面で考える。

 お嬢のなりを見て口調が変わる「情替わり」ト書きを使う
 論理的にしなくても感情が動くことをとらえる

 ・役者は下人に等しいが、あこがれの的、下を向かないで歌うように。
  粋に、優雅に、はねのけてありがたみを出す
 ・「優雅」は情のことば。あるから隠す。沈んでいるから浮き上がらせる。
 ・仕草にも情が現れる。ねちっこく生き死にを表す。
  理詰めの芝居はつかれる。訴えないで自己主張している。
 ・文章ではなく「文節」で動作に情をからめる
 ・セリフが言えてから、裏を考える(文の裏)。

 ◎自分の中に状態がおこるように声を出す セリフが動作をつくる
  理にかなったセリフを別の世界にもっていく
 ◎情は腹(腹が立つ、肝をすえる)
  知識がないと歌舞伎はできない
  セリフにはフリがある、ト書きには間がある、気をもませる

 ・歌舞伎はセリフだけで見ている人の身体を動かす芸
  1人の人間をそのまま演じられない設定

 ◎セリフにはヤマがある
  型を使いながら自由につくる 女と武士
  たてゼリフ お坊「こりゃあ己が悪かった・・・ごろつきだ」
 
 ◎「思い入れあって」情のしぐさ、見合ってうなずく
  バックグラウンドを知るとより面白い
  誰もが知っている芝居があり、共有していた。その観客をわかせる力量が役者にあった。
  社会的な心情(⇔社会的方法、バーチャル)を表す、やりがいがある台本
     ↓
   現代劇へつなげる

◆本日の磯貝語録
 生き死にの境に情がある
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