[Ⅰ]情のことば、意のことば
情のことば(セリフ) 情:身体性、息性、大雑把(喜怒哀楽)、概念的、非言語
↑日本的脳幹
意のことば(セリフ) 意:知的、分岐的、前頭的、認識、判断、意味、情報
情と意を意識的に分けて考えてみる。明確化して各人がメソッド化し伝える。
使い分ける。情と意のすれ違いのドラマがある。台本分析できても演じられない。
(1)自己と他
人の話を何で聞くか 「これで良いですか?」というセリフ
対話・歌
自分 ことば 他人
自己 意味 自己
他 感情 他
・父親と母親の両性がはいっている。合体しているのに気付く
・自分の自己性で相手のことばをとらえると相手がなくなってしまう(自己解釈)
受け入れられないものを捨ててしまう
・他人が客観的にとらえやすいように言語化する
・自己性、他性が希薄 広さ狭さ 連帯感 共通の情報
・役者はそれを演じられるか。俳優は必要か。自でも他でもないもの。
改めて演ずることの意味が問われる
(2)共有と客体化
◎共有しやすいものを選択する→VASC、日常会話研究
・自己言語だけでシェイクスピアは読み切れない。客体化しないわけにいかない。
・西洋の言語化は、意の論理性、客観化。一度とめてはかる。
・思ったことをそのまま出すことは、自分の中の他者性の否定である。
→ことばを自分のものにしないで他者、観客の間の媒体にする
・役の人格がでるように演じる(話している内容は二の次)
そのセリフが出てくる人格をつくる。行為の源が人格。それを見つける。
・楽さは伝わらない。意識したものは伝えられる。
(3)「受ける」ということ
・受ける客観性の訓練から始める。見れば分かるが自分では分からないから、
客観的な役者には共有しやすい。
客観化すると人格を受けやすい。人格を受けて、人格を発する。
(4)シェイクスピア「ハムレット」を読む
長い演説のようなセリフ。高貴な人は弁ずるのが仕事。すべてに情を
のせるのは不自然。
内・外セリフ 情、意に分けて読む、聞く、受ける
どちらかというと、情のセリフは息が多く不鮮明。意のセリフはコントロールするので明瞭
・受けるときは、相手に同化しないで、知的に冷静に人格を受ける。
・現象、感情から人格を見つける。人格はそこにある。
・耳と頭できく。状態から離す。
・そのまま受けないで、変えるのが原則。
・情と意をはっきり変える。次元を変える。話せば話すほど人格が伝わる。
・今やり上げる(チャンスはあまりない)
◆本日の磯貝語録
そのセリフが出てくる元の役の人格をつくる
-きかせる、みせる、出す
-きく、みる、受ける
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