10月11日(木)歌・演奏
講座テーマ:試演会
【1】各自でストレッチおよびリハーサル
【2】試演会
<演奏の前に:磯貝講師>
日本人は本番前に変な緊張をする。専門家には緊張は必要だ。
歌い手は演奏中必要な緊張を保持し続ける事。抜けてしまってはダメ。
演奏
①Aさん:Du bist wie eine Blume
②Bさん:In wunderschönen Monat Mai
③Cさん:Widmung
④Dさん:Du bist wie eine Blume
⑤Eさん:In wunderschönen Monat Mai
⑥Fさん:Widmung
⑦Gさん:In wunderschönen Monat Mai
⑧Hさん:Widmung
【3】講評と指導(磯貝講師)
①Aさん:間違えるのは緊張が足りないから。
ドイツ語の語尾が次の言葉をつくる。どうすればねばった音楽に
することができるか。小さな声でいい。声のボリュームで
聴かせようとしない。細いチューブの中で全部やりあげる感覚。
子音と子音の間に休みを作らない。
*周りの人達は、歌い手がどこに自分を置いて歌っているかに
注目すること。音楽は動くが自分の中にある軸は動いてはいけない。
一本筋を通すこと。アンダーコードで。
②Bさん:16分音符が全部重たい。"da""die"が重たい。緊張が足りない
せい。変なクセがついている。下顎に向かいすぎている。眉間と
その裏側。この音楽で心地よくなること。1つのことに執着しすぎな
い。自分の内面をもっと興奮させつつ穏やかになる。
③Cさん:ほどほどの緊張を作る。余分な緊張はしない。必要以上の声は出
さない。緊張が高い。会陰まで緊張を下ろして放さないこと。
中音域~低音域はアンダーコードで歌う。
④Dさん:下顎、奥歯と舌がくっつき気味。奥歯の内側と舌が離れているのが
ドイツ語の発音。今までやってきたことと、口型、舌の位置などを
合致させていくこと。
⑤Eさん:フレーズの終わりになると油断する。フレーズの終わりは
次の始まりである。緊張を保つこと。口に近いところで歌っている
ので、もっと胸で歌う。首の後ろに響かせる。
前胸部分の響きが必要。顎に頼りすぎて語が遅くなっている。
歌いかけて伝えようとするのではなく、自分の中にめいっぱい
充満させること。
⑥Fさん:この曲はあわててはいけない。2分音符で作っていく。転調した後
胸に向けて響かせる。口の奥は使ってよいが、横に広げるのでは
なく縦に長く。メロディ好きで詩を好きになっていない。
歌曲を練習するときはもっとポエジーに。
⑦Gさん:前奏の間に自分の身体の至る所を同じ強さで緊張させること。
それを演奏の間絶対に放さない。内の音楽はどんどん動くが、
それに合わせて身体の緊張の箇所が動かないように。
⑧Hさん:音楽の動きはうまくなってきた。言葉に対する執着がもっと欲しい。
自分から放してしまわないように。もっと自分が歌のリズムを
作っていく意識で。伴奏との掛け合いを楽しもうとすること。
【総評】
・全員、音楽は確実に良くなってきている。これからは、どのように自分の
スタイルの演奏を作っていくか、というステージに入ってきた。
これからはもう悪いところを直すのではなく、良いところを積極的に伸ばして
演奏として提供できるものを作る。
・皆に足りないのは"意欲"。音楽が鳴ってきた時に湧き上がる意欲がほしい。
言葉は歌うように語れること。
◆本日の磯貝語録
ドイツ歌曲は歌いすぎない、大声を出さない、言葉の響きを主に。
◆本日の感想
今日選んだ1曲は、あと1000回歌えない。だから本気で歌うこと。
口と喉を離すことは大変難しい。
2007/10/11 (Thu) 20:00