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俳優発声上級(10/14)                      《ことば系》

10月14日(日)俳優発声上級

講座テーマ「セリフ学Ⅱ-桜の園による⑥:意識と状態」

[1]対話を考える(日本語として)
 日常生活の対話
  言葉と思考の問題   文字のエネルギー 音声にもエネルギーがある
  気の問題           ↓           ↓
                  文というエネルギーにする。
  ものを喋る。話す。思うことをしゃべるな!⇒喋る事を思え。  

 (1)社会と言語:人にとっての言語(ことば)
  PrivateとPublicの境がくずれた
       :言語が崩れた。父と母と子が同じ言語になる
       :新幹線のグリーン車で騒ぐFamily
        分け隔てがない社会の現実
       :言葉は思考形態そのもの。そのまま社会をあらわす。
       :自分と他人が違うことを確認するのは肉体と言葉しかない。
       :言葉は広げたら質が下がる
       :VASCは社会の気付かない事をテーマとして追ってゆく。

 ・社会に引きずらされないで、やりあげる才能がない。
 ・日本語、日本人はアメリカのおかげで自由を得た(戦後日本は主観的、
  自己中心的になった)
 ・言葉を考えて、言葉をどうにかするのが演劇人の仕事。
 ・自分のものにしたいため主観的になっている日本人
  (自分自身にひきつける→所有欲)
 ・作品とは、自己から離れた場所に描かれたもの。
 ・書かれている台本から演劇は逃れられない。
  言葉に対して俳優は思う事をしてしまうと変わってしまう。

 (2)日本語の特徴
 ・社会言語学的特徴
 ・言語学的特徴
 ・言語心理学的特徴

 ・語に宿ったコトダマ。文に宿った魂はあるのか?
 ・日本人はとにかくあらゆるものをPrivate化する。個人的で叙情的な問題
  にしてしまう
 ・各々の役を自分に近づけて演じてしまうのは良くない。自分の外側に役を
  出す。
  役を自分の内側に入れ込まない。
 ・表現言語を研究する人がいない。言葉を本質的なことを問題にする人。

 ◎日本語の伝達性を高める→台詞の感情を自己化しないで、客観化して
                  演じる事で伝達性を高める。
 ・自分に引きつけ足りない(全員) 頭になっているが体にひきつける言語
 ・思考とは身体的情動である。

  ことば→概念、観念
   ↓   ↓
  身体 →実感

 <リーディング演習>桜の園から
 P.110 トローフィーモフ
      ロパーヒンのセリフ 腹臓の実感をもつ
 P.86  ラネーフスカヤ~ワーリャ

 ・実が演じるのではなく、虚と虚が対話をする。
  役は虚がやる。相手役の虚が虚に語りかける。

 Q:演じる役(虚像)は前より横に置くのが良いか?
 A:私は前に置く時もあれば後ろや横に置く時もある。役による。
  (実の眼でみないで虚の眼で見て相手の虚を見て感じる)

 ・虚vs虚を理解するには能楽を観なさい。
 ・ことばが写実的になるのは×である。
     →リアリズムとはその通りの事を表現することではない。
      言葉で出すし、身体でやるのもおかしい
 ・言葉は社会的信頼関係のみでやらない。 

◆本日の磯貝語録
 聴くセリフも見る文字も自分化し、自己感情に置き替えるのではすがすが
 しい芝居にはならない。自分も役も客体化出来た時に新しい感覚や表現が
 現れる。

◆本日の感想
 自分が役に近付くのではなく、自分の外側に置き客観的に演じる。理論上わ
 かっていても実際の場面では難しい。今迄は、勝手に自分で解釈し自分の
 気持ちで演じていた。結局それは自分でしかなく"役"を自己化しているレベ
 ルから抜けていない事を痛感。客観性の弱い俳優は結局演じる事は出来な
 いのかなと痛感。(E.T)
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