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俳優発声実践(11/30)                      《ことば系》

11月30日(金)俳優発声実践

講座テーマ「試演会」

[1]各自ストレッチ

[2]和芸の所作
 ①踏み足(立定の立ち型をとる)
  足を上げた時止めない。全部抜く。
  女性は特に鳩胸出っ尻にすること。
  足だけ上げようとしない。上半身を楽に、下半身全部使って。腰で。
 ②見る-人を見る、物を見る
  左右をみる-鼻頭を対象に向け、鼻先で見る。眼で対象を追わない。
  眼見をしない。そのとき、動く直前に何かを起こそうとしない。何もしない。
  素のままで動く(素芝居)
  息は吐きながら。動いていることはきれいにみせなきゃいけない。けど思い
  はいらない。
  
 ◎目で追わない。鼻で見る。鼻の先に意識を集中する。

 ③正座挨拶儀礼
  右手、左手の順に前に出し、指先を合わせる。肘からおれて、肘から上がる。
  
 ・間を大切にすること。間とは止まることではなく。自分の"ため"の時間。
  邪念を入れない。目を合わせるのではなく、眉間を合わせる。
  型だと思って望むこと。要所要所で決める、相手を溜め込むとよい。

 ※「にじり寄る」(仕種)
  膝を先に少し入れて、指先立て、少しだけ腰を浮かせて滑るように移動。
  布ずれの音は気にしない。

 ◎無意識の時に口が物を言ってはいけない。

[3]人情読み-歌舞伎本「三人吉三」から
 ①ふたり一組で読み。座ったままで。
  第1幕、予幕
   おとせ幕開けのセリフ-拍子を付ける。説明ゼリフにしない。波を作る。
   らせんを描くように前に出す。広げない。
  ・こういうものをやるときは、口から先にやるのではなく振りから先に出す。
  ・立ち芝居、歩きながらの会話なので、実際に歩いているように身をつかい、
   お尻を動かしながらの方がやりやすい。身体が動くから心も動く。
  ・読みの段階から振りを入れて芝居を自分を作っていく。
  ・口調と振りが決まるだけで芝居になっていく。

 ②実際立って動いて読み-花道から始めて本舞台へ移動する設定
  女形の発声
  下顎に落とさない。上顎にアーチを作る。上顎のアーチを上手につくるた
  めに重要なのが下唇の下から顎先までの中心の感覚。おとがいの支えで
  上顎のアーチを作り喉を降ろす。→「情」の深い発声になる。
  立って動いた時に背中等が余計に動いてしまうためは所作が崩れている。
  型で動くことを覚える。その蓄積が役者の幅を広げていく。

 ③一組ずつ試演
  (1)Aさん、Bさん組
   Aさんは役をするより自分をやってしまう。愛想を振りまきすぎる。
   型をやればそんなにやる必要ないはず。「情」の芝居は入りやすい
   ので特に注意。上手にやろうと気負うより、綺麗にやろうとすること。
   型とは、精神の置き所、所作、声の作り方。日常生活も含め、自分の
   所作に対して常に"美しさ"を追求すること。どんな汚れ役も美しく
   見せるのが役者。俳優は"美しい"ということをわかっていなければ
   いけない。芝居に対する美意識。それが役者を光らせる。
   Bさんは口跡が不明瞭。女形をやるときは尚更はっきり出さないと
   いけない。
  (2)Cさん、Dさん組
   私のつもりでやったら品が悪くなる。何もしない方が品が良く美しい。
   Dさんは「縁起がええわえ~」のところ、頭に抜ける音じゃないと
   気持ちよく聞こえない。胸に落ちた音は品が良くない。現代芝居の
   発声になってしまう。
   Cさんは途中から現代芝居になっちゃった。セリフの気持ちが出過ぎ
   てる。日本的な「情」には骨がある。リアルな気持ちでやると動き
   すぎてしまう。

   何か起きる時にかかとを浮かせてはいけない。踏み足を思い出すこと。
   気がせいてる状態では、浮いてしまって芝居にならない。

 試演を見ての感想
  Eさん
   自分達に足りないものは、まさにこれだと思った。自分もやっていたら
   こうなっていただろうと思う。ちゃんと型にはまって決まっていた時は、
   皆別人に見えたし、場も成立していた。
  廣木事務局長
   和室での稽古を初めて見たが、いつもと違って気が落ち着いていた。
   男性、女性がはっきり分かれているのがわかった。日本人が自分達を
   取り戻しているように感じられた。

  「何々用の役者」という考え方はすごく寂しい。
   
  ◎自分で作るな、書いてあるものを書いてある通りにやれ。
   自分の考えとか、自分の思いをやろうとするなんて50年早い。
   この芝居で自分はどう役者になるか、と考える。

  ◎美しさとは透明度

◆本日の磯貝語録
 ・無意識の時に口や目が物を言ってはいけない。
 ・「なろう」と思う気があるから、そのものになれない。それを捨てるからなれる。
 ・どんな汚れ役も美しく見せるのが役者。

◆本日の感想
 本日は礼に始まり例に終わる。お辞儀じゃない礼-存在を美しく認めあう日本
 の芸はすごい。台本から役者にさせてもらうこと。全て本の中にある。本当の美
 は簡素で洗練されている。これからが始まりです。(K.A)
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