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俳優発声中級(1/16)                      《ことば系》

1月16日(水)俳優発声中級

講座テーマ「役と人格(2)-日本語の形と日本の型」

[1]日本の芸能には「形(かた)」がある。
  そのお陰で大雑把に多くの人に通じ易くなる。
(1)座る-丹田にのっていること(*着物を着ていること!)
  立つ-踵をあわせて丹田にのり、でっちりになり、みぞおちをあげる。
  歩く-男性は公式の場合、袴をはいている。袴の時は、大股で歩く。

(2)お辞儀(正座式)-指先から利き手をつき、もう片方もそろえて、相手の眉間
  を見つつ(第三の目の位置で見る)、肘から曲げていく。顔からゆっくり上げ
  て肘を伸ばし、片方づつ膝に手を戻す。
  *二人づつになり、向き合ってやってみる。

  儀礼の時は、喜怒哀楽の感情は押さえ込むこと。
  「おはようございます」「ありがとうございました」「こんばんは」
  それぞれ縦口で言ってみること。喉が下に下がり、丹田まで一直線に一本道
  ができる。こうなることで、声が体に伝わり、実感がでてくる。喉から
  下が大切です。
  口跡(こうせき)から意味が伝わるように、つくり上げていくこと。

◎和の芸、和語の芸と形
 人が群をなし生活や活動をする時、それぞれのやり方を持ち、育てて行く。
 世界中、古くから人々はそれぞれのやり方、特に「形」を持って生き合って
 来た。特に身分社会では、各身分により、形としての生き方を持っていた。
 日本はおよそ100年前程は身分社会が残り、「形」が残っていた。それは、
 個人のレベルから国民全般に至るまで、様々な種類があった。衣食住の形、
 職での形、コミュニケートの形。各々の基底をなすものに「語」、ことばが
 あった。喋る語も、書く語も明確に「形」があった。そこには、“かく在る
 べく”という明確な規範があり、それに従っていた。
 日本人の芸は当然この日本の形の中で行われ、場合によっては形を事さら
 に重要とした。しかし、近現代での社会の欧米化で形はくずれた。俗に云う、
 自由となった。いくら人は自由になっても、生き合って行く(社会化して行く)
 には、約束事を持たないとやって行けない。制度というものだ。芸にも制度
 としての約束事-形がないと成立しない。当然、日本語の芸にも形がある。
 言語はくずれ行くものだからこそ、形と言うものが重要で、それを美や表現
 という力を入れ守ろうとするのが、日本語の芸だ。

◆本日の磯貝語録
 日本語の本来の言葉は、声で決まる。

◆本日の感想
 和の世界に触れ、刺激的な講座であった。足袋を付け、着物を着、立ち居振
 るまいから、ことばや声を学ぶ。何だかとっても日本人になった感じがした。
 いつもは何人だったのだろう?
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