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俳優発声中級(2/20)                      《ことば系》

2月20日(水)俳優発声中級

講座テーマ「キャラクター その外側と内側」

〔1〕和服あるき
 男性:下腹を下におろし、腰を返し、丹田ささえ、重心を足下に。
 女性:袖先を摘み、肘を曲げながら小股歩き。
 ※背が高い人は、重心を思いきり下げて歩く。膝をグッと曲げる。
 ※頭、首、背、全ての感覚が一本に繋がっていること。
 ※歩くのは大腿で、立つのはふくらはぎでやること。

磯貝塾長による講座
〔2〕「劇の虚と実」について
 ・ひとつのことをやろうとしていても、別のことが起こってくる。それが人間。
  定まらない。
 ・リアリズム表現とは、身体的、肉体的である。
 ・コンピューターの出現により、そこに居なくても、会話でき、コミュニケートでき
  るようになった。実生活が直接見えるものと、見えないものを同時に使用して
  いる。
 ・体が考えていることが、頭にいき、リアリティにつながる。出ている言葉がかな
  らずしも正しいとは限らない。
◎劇をつくっていくうえでの俳優の特権は、化けることである。
 ・現実で実感できることだけでは、つまらない。人を騙すことほどおもしろいもの
  はない。
 ・なぜ嘘をついているのに、全員しらをきって、正しいことを探そうとするのか?
  そのことを考えるのは、アーティストとして必要なこと。
 ・芸術には、答えがない。だからどんなことでも考えられる。
◎現実的なものからしか、感じとれないのは、大変さびしい。
 芝居とは、実と虚と行き来するものなのだから。
 ・波乱万丈であるほうが、人間らしく生きられるものだ。

〔3〕キャラクターを創る:老けという現象
 演習(1)「40年後の自分を作ってみよう!」
 セリフ「こんばんは」(入って来てフトンに座る。左右を見、自分の世界をつくる)
 ・老人の仕種、状態、声などを観察してみる。何を変えたのか。
  背中の支えを変えた、ゆっくり喋った、みぞおちをおとす、体を硬くした、
  顎を狭く突き出す、腰が曲がる、舌を脱力、目を細める、オトガイをゆるめる、
  肩が落ちる…

◎先ず身体的な特徴を細かく考える。
 ・手の甲に人の年が表れる。手の甲を80代にリアルにつくり、腕までつくれれ
  ば、そこからつかんでいける。

 演習(2)自分の手の甲に思いきりシワをつくってみる。両手にシワをつくった時の
      実感。
 ・声が変わるのは、肺活量や声帯が筋肉の変化だ。それはどういう実感かを、
  必死に探すこと。老人とは?老いるとは?
 ・俳優は演じるための引き出しを常に必死でつかんでいくこと。
◎見えているものから、それにつつまれていたり、裏にある見えてないものを捉える
 力が必須である。外形で見せるか?必死で外形をつくることは、実はその内を
 同時につくっていること。外面は内面があるから、リアリズムになる。
 ・真実をみつけようとすること、老人がなんなのかを具体的にすること。善がある
  から、悪がある。表があるから、裏がある。
◎表れていないものを、表わすことが、表現である。

 演習(3)シワクシャの手(両手)のまま、顔、口をつくる→何を感じ、どう思うか?
 皮膚や筋肉が衰え、消化器官は活発だが、排泄器官は劣化していく。身体の
 劣化により、精神も劣化していく。入れ物の身体をつくると、精神回路まで出来
 てくる。
 ・何かを演ずる時、納得しきったら、ダメになる。不安定要素(嘘)をいかにたもて
  るかで芝居のおもしろさは出てくる。

 ・人の観察を現実でとらえること。感性には、具体性があり、五感がともなう。
 ・感覚とは、ひとつの所からではなく、いろいろな所からあらわれる。
 ・考えるのは、抽象的に、思うというのは、具体的に出来ること。
 ・人間は格好つけなくなったら、老人化していると言うこと。
 ・見えているものをとらえて、見えないものをとらえる。おもしろいぞ!

◆本日の磯貝語録
 ・人は多チャンネルに出来ている。単チャンネルではもったいない。
 ・アーツは現実の確認ではない。なにかを発見しなくてはならない。
 ・人が見えない所まで、見て想像するのが、俳優の資質

◆本日の感想
 キャラクターを演じるための想像力の乏しさを痛感。本当にそのキャラクターに
 なるためには、キャラクターの「実」と「虚」をとらえないとウソになる事が分かっ
 た。やはり「虚―実」の命題は俳優の必須事項なのですねぇ…
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