講座テーマ「はっきりとした言葉づくり③ 文読み」
[1]ストレッチ(磯貝塾長)
・座った状態から息を吐きながら体を前に倒す。息を全部抜ききる感じで。
・足首をほぐす。
寝ているときの足の動きを研究している人によると、よく動いているほうが
健康で丈夫な人らしい
・座ったまま足踏み
重心を降ろすことに重点を。普段意識しない足の裏と、体全体がつながって
いるという実感を得る。
・足踏みと同じ要領で手打ちを行う。
※ストレッチというのは、筋肉をほぐす。通常では縮んでいるものをゆっくりと
稼動しやすい状態にするものだが、手打ち足うちはもっと急激に血をめぐら
せるもので、効率がよく、日本古来ののもにある日本的なもので日本人には
あっている。体の末端まで降ろす、降ろすが基本
・立って足踏み。
打ち当てて打ち鳴らすのではなく、打ち抜く。言葉も同じ。
[2]文読み「人はなんで生きるか/トルストイ作」
・声を出す前に喉をほぐす。手でさする。首を倒す。口の中の筋肉を広げる。
舌を様々な形に。
・我々は伝達度の高い音声を目指す→どのような体の操作が必要か。
・日本人はだいたい似たり寄ったりの考え方でやっている。
→言葉の厳密度が違う(多種多様な人種のある外国と比べると)
・現代語は方言が多い→男女差もなくなっている。
→ら抜き言葉(見れる、見られる、だと反対の意味)
・鼻が利くかどうか。昔の人は目でやるのではなく鼻を見せる。
自分は違和感があっても外からは通じているように見える。
・唇の内側を使って喋るとクリア。音声で言葉の意味を表せる。
歯で唇をしごく、真ん中を閉じる、真ん中から息をまっすぐ吐く
顎、舌と下顎がいかに離れるか→なるべく声帯が開きすぎず、閉じすぎない
状態で
・読む
自分の意識を外に、聞き手を意識
※出す意識、まずはこれが基本
漢字、数字、カタカナなど読み替えてみる
セリフ、しゃべりかける、地、語りかけるの読み替え
→この意識のあるなしで聞きやすさが全然違う
・聞き手は一人の確立した人間だ、人格者だ、そのためにしっかりと伝えない
といけない
↓
こう思うことからコミュニケーションが始まる。
Aさん:サ行が苦手。「それ」等。
句読点は自由→苦手なところに赤をつけて、その前でしっかり準備をする。
構えを作って、それをくずさないように。
ラ行が広すぎで「レ」が「デ」に近くなっている。
「それ」サ行の「ソ」をつくり、その口で「レ」をやりあげる。
※音のことをするときは意味を考えない。音のみに集中。
Bさん:「腹の中で考えた」の表現。
完全に誰かに対して発している表現になっていた。
Cさん:聞き手に対する想像力が出てきた。
最初のころの棒読みとは違ってきた。
Dさん:文を達者に読みすぎた。聞き手のスピードは読み手のスピードよりも
ずっと遅い。ただ、情報だけ伝わるスピードだと読み手がどう思って
いるかが伝わらない。
◆本日の磯貝語録
ただ読む、ただ喋る、これをやめる。必ず受ける人、伝える人を想定する。
その上で、聞き手に対して語りかける、喋りかける。
◆本日の感想
きちんと言葉をやろうとすると本当に難しい。しかし、自分で気づかない点を
的確に指摘していただけるので、とても有益である。本来なら、このような指導
が義務教育のなかに組み入れられてしかるべきだと思う。
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