5月8日(木)歌・演奏
講座テーマ「歌唱-アリアを演唱するということ」
[1]各自ストレッチ(15分間)
[2]発声練習
・1-a:「Me」で。どこに響かせれば美しい音になるか、自分で探りながら出して
いく。鼻から上の響き、眉間の辺りの響きを常に置いておく。(息の高さ、息
の位置)
・1-b:「Ma」で。フレーズを作る。口が歌っていない。歌う前の準備が大切であ
る。
・1-c:「Ma」で。高音域は押さず、響きと息の流れで歌う。口が遅いので注意。
・2-a:「La」で。舌の先を尖らせて。自分で勢いをつける力がないと音楽家に
はなれない。センスを身につけること。(オトガイ舌筋の支えを使う)
[3]歌唱練習
①“アイスクリームの歌”
・足を止めない。指先まで動かす。重くしない。全身でやること。受身でなく、
能動的に細部まで表現すること。
―書いてある譜面をどれだけ魅力的に出来るか。自分で魅力的なものに作り
上げる力が必要。
・今はまだ興行上のウケをねらった演奏の仕方が多い。もっとアカデミックなも
のが良い。話し言葉をしゃべるのではなく、話し言葉を歌えるのが良い。
・伝えること。伝えられた人が共有できるものを提供する、発信、演奏する。
発する人間と受ける人間との間に隔たりがないこと=Service。
②“Una voce poco fa”
1)原語の歌詞を読む-一人ずつ。「~la vincero」まで
・最後の母音は広くしないこと。最後についているアクセントをしっかり出す。
・「Lindoro」の「Li」はもっと舌をはたく。人の名前なので最後までしっかり出す。
・「Si」の音に注意。日本語にはない発音。
※アクセントについての発表:担当杉野(「´」ナチュラルアクセント「`」強調)
・下顎に落とさないように。上あごに当てて調音すること。
・“読む”から“しゃべる”へ。“しゃべる”場合は相手がいる。相手に対し発する。
-各自歌詞をしゃべる練習(読みから喋りへ)
・その気になれるかどうか。外と計りながらやっているが、自分がその気に
なっていない。ロジーナを演ってみたいと思うこと。中途半端だとかえって恥
ずかしい。
・“なりたい”ではなく“やってみたい”と思うこと。
Q:なぜオペラをやりたいと思ったか?
オペラをやる=役を演じる という思考はあるか?
・オペラは人間が生きている瞬間を音楽で表せるか、というのが醍醐味。
◎「美しいメロディーと甘い言葉、非現実的なシチュエーション・・・。オペラアリ
アは具体的、生きた人間のとてもリアルで生々しい一個まである事を忘れ、
抽象的で頭の中のつもりの世界としてしまうと、死んだとても奇妙な世界とな
ってしまう。それは一般の人がオペラから離れる原因となる。」
◆本日の磯貝語録
・その気になること。気が低いと恥ずかしいか、失敗するか・・・。
・劇の役を演じるのは知らない人の別の人生を出来るから。
◆本日の感想
・律動感は自分からつける力がないとだめ。
・自分がその気になることから始まる。
2008/05/08 (Thu) 20:00