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声・ことば表現テーマ別(6/8)                  《ことば系》

6月8日(日)声・ことば表現テーマ別

講座テーマ「ゲーテ 『ファウスト』」
[Ⅰ] 塾生研究発表
 (1) ゲーテについて(資料参照) 安藤敏彦
 (2) 「ファウスト」について(資料参照) 蔭山祐次

[Ⅱ] 発声(同調共鳴法)(磯貝塾長)
ピアノを使って
① 地声;喉を下げる、鎖骨の辺りに手を当てて、ピアノにあわせて「アー」
 ・ノドが落ちた鎖骨のあたりと、鳩尾との間、半分あたりのところを響かせる。
 ・一人ずつ音をチェックし、2グループに分ける(A;口鳴り B;アンダーコード
 の胸声)
 ・Aグループは、ノド下げ、ノドあけで響きをみつける。
 ・全員で響きを感じあう。うまくいくと腰、背骨のあたりも響く。
  出している震動が同調しあってくる→似たような笛、違う笛とやることでよりよ
  い笛になる。
         ↓
  震動を体験する(自己と他人の体震動)→よりよい笛へ
  震動を同調することで音をつくる→声自身が自分の意識や感情をつくり出す。

 胸声;震幅を広くする、低い声の響き。cf.チベットのラマ僧の声
      女性は子宮、男性は膀胱を使って。とめない、ためない、とじないで
      発声する。
・口を結んで、自分の響きを減らしていく。自分の周りの空気が震動している感
 じを捉える。
 (ハミング。m-で)
 鼻、おでこ、こめかみ、後頭部、全部を使って

◎震動が共和できる
 ・響きのなかでやれば、響きのなかに入ってきてくれる→話芸としては高等。
 ・音としてとらえていくこと(音を使って意味をやろうとしていること。)
 ・音を震動でとらえる←→音を言葉としてとらえる。(セリフ)
              ↓
    両方を近づけるとよりよいものになっていく。
②音階で、息と共鳴共震練習
 ・響きだけでやる。口うたいは×。ノドをあけて、奥歯より後ろ。
 ・近づいて半円を作り、隣の人の震動を感じる。
 ・うたわない、震動で。息を流して。周りの空気を振動させる。部屋のなかを鳴
  らす。
 →1メートルくらい隣の人と離れて、空間を鳴らす。
 →更に広がって、横・上・後ろなどに響きを。響きがあれば、小声でもホールで
  通る。
 ・響きをつくることで、鳴りをつくることではない。
 (伝統芸能は、これを追求してきた。能楽の謡曲はまさしく響きをつくる)
 ◎舞台芸術は、ここを取り戻さないと、声で滅んでいく。
 ◎倍音のない音は美しくない。響きをとらえていないと倍音ができない。
  倍音をやるためには、響きは絶対にとらえておかないとダメ。

[Ⅲ]「ファウスト」演習(新潮文庫版)
 ・字で書いたマンガである。あとは、ドイツ語の研究に使いなさい。
 ・P12~の前狂言の部分 
 何だろう・・・? 前口上か?ゲーテがそう考え、それぞれの役は、ゲーテの考
 えを代弁している。役としては、徹底してこの役をやる。印象づける。

(1)読み合わせ(3役を選出し)
 ・それぞれのキャラクターを分ける。近づけない。
 ・蔑視ができなくなって、芝居がつまらなくなった。悪いものがなくなってしまっ
  た。そのために、善が浮いたものとなり、平面的な人間や社会となってしまっ
  ている。

 道化;きたない。出てきただけでおもしろい。俳優。(Aさん)
 座長;お金大好き。芝居を儲かるからやっている。(Bさん)
 詩人;作家。うらではめっぽう女好き。(Cさん)

 どんな人間性か 簡単なのがよい。
 ・初見でも読まずに、喋ること。相手に向かって言っている事が、相手の頭に
  入っていくこと。
                                 ↓
                       頭の回路をこちらにする。
 自分の頭に向かって読んだり、説明してはダメ。これがつまらない原因。
 落語家は相手に投げている。

 ・P18.L10 詩人のセリフ/詩らしく読む。恍惚として。
 ・P19 道化/最初は面白かったが、だんだん嘘っぽくなってつまらなくなった。

<相手に向かって喋る。読まない>→どうしたら克服できるか。自分に近いもの
                       をつくるよりも遠いところでつくるほうがつく
                       りやすい。

P21
 道化 暴走してしまった。激してしまったら、劇じゃない。どうしたらいいか?
 座長 暴走はしてませんでしたが、計算をしていなかった。
 詩人 落ち着いていたが、余裕がなかった。

 ◎劇をするときの状態を考える。

 ・観客に届けようとはしていたか?
 座長 していなかった
 詩人 始めはしていた。(初めより最後を決めたほうがいい;塾長)
 道化 観客はいなかった

 →観客を想定してやり直してみる。

 座長のセリフ
 ・聴きやすくなった。入りやすくなった。etc・・・。
 ・初めは良かったが、後半あきる。→なぜか?
 ◎音程が変わらない。気分を変えたつもりでも、ポジションを変えなければ、
  ずっと一緒としか聞こえない。
 ◎人間味;いろいろなポジションで喋ること。動くこと。
 →意図的にやらない。いやらしくなるから。思わずやってしまう。
 ◎崩すのが芝居 → 崩れてしまっているのは、キャラクターなだけ。

 P25~
 メフィスト Dさん
 主     Eさん
 ラファエル Fさん
 ガブリエル Gさん
 ミヒャエル Hさん

 ・キャラクター差があって聴きやすかった。
 ・地上の神のようだった。
 ・メフィスト、邪悪さがたりない。
 ・天使とは、何か?どんなものか?考える。

 ◎メフィストは、何をしたかったのか。テーマは?
 相手と、自分の立場をはっきりさせないと、演じられない。
 役のキャラクターとして、この部分はこうなるというものがないと、おもしろくない。
 キャラクターをおとしこんでいく。

 ファウスト=リアリスティックではないが、現実的ではない。テーマや概念を追
 求していく。

◆本日の磯貝語録
 ・セリフを自分に向かって読まない。相手に向かって喋る(投げる)
 ・舞台芸術は、響きを取り戻さなければ、声によって滅ぶであろう!
◆本日の感想
 同じ音程で振幅が異なったそれぞれの声が、同調していく心地よさ・・・。
 倍音を感じる出す声に!台詞を喋る(読む)とは、自分の頭に読まない。聞き
 手へちぎっては投げ、ちぎっては投げという回路をつくる。"劇"とは日常を
 "激"することではない。では"どう"するを獲得する。
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