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俳優ことば(9/24)                        《ことば系》

9月24日(水)俳優ことば

講座テーマ「セリフと日常のことばは何が違うか」

〔1〕各人の発表  (司会 松田明子)
 Aさん・役があるかないか(自分であるかないか)
     ・台本があるかないか
       ↓
      セリフ⇒表現

 Bさん・音量が大きいか小さいか
    ・話す相手との距離が近いか遠いか 
    ・セリフ-お客さんが聞く  日常会話-話した相手だけが聞く
    ・話す内容が決まっているかどうか。
    ・いろいろな声を使うか、使わないか。
    ・話すスピード セリフ→色々、日常→同じペース
    ・一人で話す量 
    ・セリフ→作家が考える  日常→自分が考える
    ・呼吸 セリフ→色々 日常→一定
    ・間  セリフ→考えられている 日常→考えられていない
    ・活舌  ・空間を支配するかどうか
 Cさん・設定があるかないか  ・身体的状況
 Dさん・セリフは前もって何を言うか知っている
    ・セリフは言葉の明瞭度が高い
 Eさん・日常→自然発生度が高い
    ・セリフ→文字になっている  日常→文字になっていない
    ・セリフ→意味性、発展性   日常→必ずしもない
    ・セリフ→皆が共通して理解できる言葉 日常→仲間内ことばがある
    ・感情:セリフ→計算されている  日常→自然に出る
 Fさん・日常→一度限り  セリフ→芝居・役に段取りがある。
 磯貝先生:役をやっている時、役でない自分とはどういうものか?

〔2〕9/5,6の公演の再演技を通して、“セリフ”とは何かを検証する
(1)Aさんの落語実演 → 皆で観察する+討論
    崇徳院→一人二役
(2)Fさん(かっこう)
 ・相手役のセリフを受けていない。思い出しながらやっているものは嘘っぽい。
 ・今自分が出しているセリフの実感と合っているかどうかが大事(演じる時)。
 ・一人でやっている時に、実際に本番で演じた感覚が戻ってくるか。
 ・日常→考えながらではしゃべれない。セリフ→考えなければ、しゃべれない。
 ・自分の身において考えられるような(演技に使えるような)討論をしよう。
 ・セリフを入れるとはどういうことか、を覚えよう。
 ・役者(セリフを操る人)は思いつきでなく、考えてやらねばならない。
  本番が終わって、おしまいではない。
(3)Bさん(リチャード三世)
 ・役に入る瞬間、自分から役に入る行為をやったが、いつそれに入るか見え
  なかった。
 ・俗に言う、役になりきる、ということ。(役者で食っていくというのは、例えば
  三回の稽古で仕上る事、与えられた時間で作り上げてしまう事が必要)
(4)Cさん(ネコ)
 ◎見ている人へ:このシーンを自分がやるならどうするか、という事を考えな
           がら、他人の演技を見る事。

 ・本をもらう→(読み方は各人それぞれ)→観客が喜ぶ事からやる。
 ・ものすごくオーソドックスな読み方をまずする→オーソドックスなキャラクター
  をまず作る→(一回くらいの読みでわかる事)→みんながわかる事を作る→
  その後、ユニークなものを作る
 ・テキストに書いてある事、ト書きまでをまず覚える
 頁や何場かということも、相手のセリフも含め全部(セリフ術)
 ◎決められた事を全部覚えて守ることが第一
 ・自分がやる事を覚えておきたいという衝動が必要
  初日、全力投球してはもたないが、一本も抜けない。
(5)Dさん(タヌキ)
 ・演技中、ゴーシュのセロの音が聞こえたかどうか?
 ・タヌキの実感はあったか?→今日は無かった。
  本番は→出て行く瞬間からは無かった、タヌキにまではなっていなかった。
 ・タヌキとはどういう生態の動物か(どういう物を恐がるのか等)調べたか?
  →いいえ。
  オペラの夕鶴をやった時は、動物園の鶴を見るよう要求した。
 ・今回、相手役のセリフが入っていない、そして見えていない。
  セリフが入っていれば、二回も稽古すれば、相手役の絵が出てくる。
  私にとってどういう意味があるかは、全て台本に書いてある。
 ◎セリフ→自分が作った言葉ではないが、覚えないと意味がなくなってしま
      う。覚えるから、演技が出てくる。
 ・表現がどうという前に、台本は覚える事からすべて始まる。
 ・演劇→責任を持たなくていいものが多い。
  芝居→台詞を覚えていなければ、稽古をつけてもらえない。
  朗読→本を見るという演技をするものがある。
(6)Eさん&Fさん(ねずみの親子)
 ・相手(ねずみの子ども)の事を忘れてしまっていた。本番ではできていた
  のに。
(7)Gさん(あのそよぎ・詩)
 ・本番の共演者がいるつもりでやると、同じ所でつっかかる。
 ・本番も、覚える時に、体で覚えなかった。眼と頭。
 ・詩を体で覚える方法を発明する事。
  (例えば、横になったり、体の状態を変えて覚える)
 ・覚える事も、一つのパターンではなく、いろいろ状態を変えて覚える。
  頭で覚えそうになると、それから抜けるように。

<次回> 
 ・セリフと日常言葉はどこが同じか?
 ・来週は、母音の“イ”“エ”の身体表現をやる。自分のやった事をメモして
  作っていく。バレリーナの絵コンテのように。音は見せる物だ、という事を
  やっていく。

◆本日の磯貝語録
 芝居はセリフを覚えることからすべて始まる。

◆本日の感想
 セリフと日常会話の違いを皆で討論する。その後、先日の公演の演目を
 使って、具体的に検証してみる。
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