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セリフの技法(4/23)                      《ことば系》

4月23日(木)セリフの技法

講座テーマ「セリフの身体② 生活の動きと仕種―2」
〔1〕椅子に座ってのストレッチ (前回の復習 青島さん中心に)
 ①5大関節を動かす。
 ②8小関節を捻転
 ③手掌(気)
 ④足裏粘着と気の流通
 ⑤首を横に向ける
 ⑥サードアイで見る
 ⑦複眼でとらえる 
 ⑧顎関節をあける

〔2〕エクササイズ=共有する響きをつくる
 (1) 1.座骨で座る。 2.口唇を動かす。 3.「バ=Ba」音をつくる。
 ◎良いひびきを共通でもつ
(カンパニー独自のものをつくる。→別のカンパニーに行くと別のものにあわせら
れる事)
  Bと母音「ア」が同時に鳴ること。
 ・響きをまわりに提供をできる事。
 ◎みんなに真似しやすい「バ」をつくる事⇒「響きを真似する」(一番いいものを)

 (2)同調共鳴をつくる:響きを統一する
 1)全員で円陣を組み、円の中心に向かい“Ba”音を発し、中心で響きを合わ
  せる。
  ・左右に広がった響きは無効。各自、奥深く、しかも上顎に当たった声を使う。
  ・円中心の響きを聞く。自分の鳴りを響きに変える。
  ◎聴きながら出す、出しながら聴く。常に響き(他人の)を意識し真似る。
  〈日本では、共通音声(統一共鳴)を持つことが出来にくくなっていて、感情の
   流通や共有が難しくなってきている。〉
  ◎中心にとどく響きをつくること:球体にする。平面はダメ。直線もNG。
    ・自分が発する意識が強すぎない。
    ・中心意識を強く持つ→中心の響きを聴こうとする。
    ・口の先端から奥の音の使い方を工夫する。
 
 2)EさんのBaをサンプルとして、全員真似るゲーム
  ・ピッチ(音高)を合わせる。音の高さを聴きまねる。
  ・そのピッチのBaを発し、中心にとどける。
  ・なにしろ良く聴く、そして真似る。
◇一人づつ、同調音を出し、全員で響きの同調度を評価する。
  )Eさんの評価 )全員の評価
  ⇒ = 響きの高さ、深さ、形、広さ、かたさ
  ・響きを聴く(受ける)力をつけること。耳だけでなく、鼻や喉で聴く。
  ・Eさんはコンスタントに同一の響きが出せるので、共通の響きがつくれる。
  ・何度か繰り返すうちに、わずかな違いも修正できるようになった。
  ・そのつもりで真似ても、外には違ってとどいている。
 
〔3〕「ウィンザーの陽気な女房たち」各自申告キャスト表
  Aさん:クイックリー   Fさん:エヴァンス   Jさん:クイックリー
  Bさん:フォード夫人   Gさん:クイックリー   Kさん:ページ夫人
  Cさん:ページ夫人    Hさん:フォード     Lさん:キーズ
  Dさん:ガーター館の亭主 Iさん:ピストル     Mさん:バードルフ
  Eさん:フォールスタッフ

(1)「ウィンザー」をするにあたって
 ・各役の求心力の高い、真似ができる独自性をつくっていく。
 ・その場の平面をとらえる。中心をとらえる。(シーン、役)
 ・劇中の当時の人の思考や信条、生きる方向、何が生きる重要点か等、考え
  出す。
  (当時の社会性、生活・風俗・風習・価値観
   どの役でも面白いというとらえ方ができる事。)

(2)生きた芝居にする為に(前回に引き続き)
→・生活感のある芝居を考え出す
⇒みんな生きているのがシェイクスピア(ディズニーはシェイクスピアを真似たと
 いう)
 ・1つ1つのセリフ、1つ1つの受けの中に生活感を創り出す。
  それぞれの関係をつくりあげていく、生き生きとした関係をつくる。
 ◎“役が生きて生活している”どこか生活している⇔生活をただやっても面白く
  ない。

 1)普遍的共通感覚を考える。
“掘り下げ” 時代が違っていても生活の共通実感があるはず⇒見つける
 ・衣・食・住  ・睡眠  ・排泄(食と対)  ・性(欲)  ・死観→宗教
○食べる、寝るシーンが入っていると、生活が見えて、安心する。(TVは)
 →テキストに書かれていないものを入れていく “食うことを入れる”
  ◎但し、書いてあることは変えない(テキストに従う)
○生きてる、死んでるを見せられる方が面白い。
○安全の中でやるものは芝居っぽくない。⇔危険なことが身近にあること。
 →フォールスタッフが危険な男であること。
○死が恐い ⇔ 生の喜び
   ・毎日生まれかわっている⇔(反すること)ある日、いきなり死んでしまう恐さ
   ・生命の生産
   ・日常的には性は表に出ない。
   ・フォールスタッフは、性が日常のエネルギーとなっている。
     (性を肯定的にとらえる。社会的だけでとらえない。)
○社会通念にしばられないが、こわさないで、乗り越える脳を持つ。
 (うわっつらだけでないものをやる。)
○家(うち):国によって家族制度が違う。倫理感も異なる。
     :自己感でとらえない。日本的、自分的考えはNG
     :家庭感は各々異なり、方法も違う。
     :見られていない安心感、隠す場所
  ◎帰る家がある事が生活の安心:住み家→生活
○市民権を得るには、金がいる(生命の維持)、自己責任
  (現代は金銭を得る為の事の方がウエイトが高い。その生活感
   家庭生活の実感が少ない。)

◎「生活感をつくりあげていくことができるか?どうやって出していくか?」
 →クセ、しぐさ、タブーのなさ、勝手さ、他人から観たら変なこと。

○生活の安全を面白おかしく追求している。
   ウィンザーの人達の安全が犯される⇒安全を求める
    不安定なことをセリフの中に見出していく。

◎関係の生活感をとらえていく→テキストの中で。

○社会優先から生活優先の社会感が求められている。

◎自分のセリフをつくってくる。

◆本日の磯貝語録
 人が真似をしたくなる魅力的な声をつくる、持つ。

◆本日の感想
 Eさん(見本)の声を真似るのが面白かった。各自が円の中心に声の響きを集
 める実験が面白い。生活には芸術が入り込む余地があるのでは?…とこの時
 思いました。
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