3月4日(水)俳優ことば
講座テーマ「セリフ演習 チェーホフ「かもめ」」
見本市(3/21)では、Aさんが夢十夜~第一夜~
Bさんが夢十夜~第二夜~ を読む。
・テキスト「かもめ」について、自分なりにわかろうとすることをやめると、その本
から浮き上がってくるものがある。(そのものを客観化するクセを育てる)
・かもめの世界で、登場人物を見る事が大切。自分の日本人的イメージで見
てはいけない。自己イメージ以外のイメージを追及する。
・チェーホフは、ロシア人として、この「かもめ」をどう伝えたかったのか、を考え
る。何を伝えたかったのか?
・俳優として日本人が、ロシア人の書いた戯曲をやる時、日本語で訳された、
日本人べったりの台本を、どうやったら、チェーホフ(ロシア)に近づけるか!!と
考えること。自分の知らない世界を捕まえたいと思うこと。自分に近づけない。
現代とは違う生きた人間達。
・一番初めに読んだ時に感じたことは、全部、忘れること。二度目に読んでも、
同じ感想を持ったなら、それはあなたがその台本を読む力がないと言うこと。
本に読まれたら演ずることは出来ない。
・見る観客にわからせるためのリアリズムが必要なのであって、自分のリアルをし
てはいけない。
・力が弱くなると自分達のやりたいようにやるようになる。それしかできない。
・単なる観客眼や批判眼で見たら、全ての作品の面白さはわからない。
・作品のテーマを直感でとらえる癖をつけること。
・自分の中で、本の中の普遍性を見つけ出す力が必要。
・人間の命の感触は、普遍的である。
・本当の劇がわかる俳優を作る所はここだけ。
・見えてないものを、見せる所までもちあげること。
・よく読むこと!! でも時間をかけて読んではいけない。
※最後の回(3/18)に、「かもめ」の中の役を演ずる時、どうするかをA4(1枚)
に書いて発表する。(1役決めて考える。)
◎物・心・事には、個有性があり、しかも流動的である基底次元がある。次に
各々の個をたばねる共通・共有性という次元がある。更に大きな属性という
次元があり、各々が時性という別次元でしばられている。これら全てを統合
し、つき刺した次元に普遍性というものがある。
◆本日の磯貝語録
・読まされると読むのでは違う。読むには力が必要だ。
・人間の生の感触は、普遍的かつ個的なものである。
◆本日の感想
今のここに生きる事に安住し、でもその先には何かがあると感じながらも、そこに
行く事を怠けている自分が情けないです。
2009/03/04 (Wed) 23:00