講座テーマ「日本語調音法 子音②」
[1]個人テーマによる体づくり操体
[2]講義:両唇破裂音
口唇子音:M、P、B、Wをつくる。
テキスト「あ、もう間に合わないなあ」
・普段はどこを使って子音を出しているか無意識。それを意識し、修正し、
その音をグレードアップする事を目的とする。
◎あなたの「しゃべりやすさ」は「他人の聴き難さ」になっている場合が多い。
Ex-1:「ま」「まめまめしい」まめである、ほめことば、よくうごく、ま(じ)め。
「みずみずしい」「みなかみ」各自、自然喋りと意識喋りを比較。
・音がかさなる「ま行」はむずかしい(マモリガミ、メモクラム、モミジバ、ミミズク)
・歯の内側の母音と歯の外側の唇で音を出さなければならない。
子音を強調しすぎると、母音がきこえなくなる。
・日本人は半分くらいのエネルギーの音から意味を想像して理解(?)している。
・人の数だけ「みなかみ」がある。皆ニュアンスの違いをもつ。
◎みんなが同じことを考えられる音をつくる>。「確認する」から「育てる文化へ」
汎用性の高い、グレードの高い音をみつける。日本語を国際語に
Ex-2:「さ、ざ、ら、が」唇ではちがいがわからない
「ま、ぱ、ば、わ」唇でみせられる、唇で破裂をつくる
「まるいまるい」「ミシミシ」「ムクムク」「メラメラ」「モリモリ」「ミカキモリ」
「ぴらぴら」「ぺらぺら」「べらべら」「ばりばり」「ピーピー」「ペロペロ」
・音を出しているとことばの実感がわいてくる。音をつかまえる。
・ことばを雰囲気で出すと伝わらない。
音そのものを出そうとすると本人にも分かるし、伝わる。
方法
M:唇の中央1/3、両端も使うがあけない。唇の内側をつかう。
P:唇の中心線、2mmの粒をまっすぐとばす、焦点をしぼる。
B:唇の両端1/3ずつから唇の中心に向かって
・「ペロペロ」舌先でなめる。実況中継ではなく、その状態の音をつくる。
◎漠然とイメージせずに、具体的にこまかく、実体化する。
「一歩」「進歩」手の仕種で具体化する。
◎イントネーション:音が重なってメロディーをつくる。
音の流れとひびきで内容を伝えるとそのまま伝わる
◎日本人はそれなりの音で伝えて、受取り側も自分なりに推測理解する。
「ぴぺぱぷぽ」上唇と下唇のくっつき具合、はじき具合で全く変わる。
意識的にちがう音を出す、音をつくる楽しさをつかまえる
◎いい口の状態でしゃべると、説得力がある。(精度の高い言葉)
「プルプル」いちばんむずかしい
M:自動的に鼻がひびく口をつくる。鼻先と首の根っこがひびく
鼻から音が出る。鼻から音がぬける
B:鼻が閉じている、両手を使って音を中心に集める
なんとなくの音で、いろいろな思い方を発明した日本人
音が不統一、字が統一しているおかげでなんとかやっていける
音が内容を喚起する。イメージから音をつくらない(それなりになる)
意味より前に、音をつくり、音のひびき、音のながれをつくる
◆本日の磯貝語録
・音をつくる楽しさをつかまえる
・音が内容を喚起する
・日本語を、同じ音を使って同じことを考えられる言語にする
・いい口の状態でしゃべると、説得力がある。
・音のひびき、音の流れをつくる
◆本日の感想
唇音はほとんど意識していなかった。相手の言う事を、音から
ちゃんと聞かないで、なんとなく自分なりに聞いて勝手に考えていた。
これが重っていくのだから、ストレスがたまって当り前だと思った。
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